「聞こえた。ありがとう」 千葉の共産党 被災地で情報提供活動
2019年9月18日(水)赤旗
「聞こえた。ありがとう」
千葉の共産党 被災地で情報提供活動
台風15号による影響で停電が続く千葉県では、電話やインターネットの通信手段が使えず、被害状況や行政の支援情報を得られない被災者が多数います。防災無線や行政の広報車の音も家の中にいると聞こえず、特に移動手段がない独り暮らしの高齢者は深刻です。そんななか、県内各地の日本共産党の地方議員や党支部が、宣伝カーで支援情報をアナウンスしながら支援物資を届け、要望を聞いてまわる活動を、懸命にとりくんでいます。「よく聞こえた。ありがとう」の声が寄せられています。
千葉市緑区では17日、朝方にかけて電気の復旧が大幅に進み、残る停電地域は午前10時時点で、下大和田町と土気(とけ)町だけとなりました。緑区の日本共産党の、かばさわ洋平市議は同日、行政の支援情報を載せた市政報告と支援物資を持ち、下大和田町に向かいました。
「家の目の前まで木が倒れてきて怖かった。まいったよ」と話すのは農家の女性(79)。家はギリギリ無事だったものの、1本1トン近くある杉の木が7~8本倒れ、敷地内の電柱も折れました。敷地前の電線にも杉の大木がぶら下がったままで、停電が続いています。畑へ行く道も倒木でふさがれ、通行不能です。
息子は、「電柱が倒れているので、うちの停電解消は最後の最後だと思う」と話します。今は発電機2台で、井戸水をくみ上げるポンプや冷蔵庫などを動かし、しのいでいます。
「こうやって歩いてもらうと助かるよね」と話したのは下大和田町内会長の石井弥一さん。女性宅の様子を見に来ていました。
石井さん宅は16日夜に電気が復旧しました。地域の状況を話し、「台風による倒木で停電するということを繰り返している。倒木の危険がある木は地主が事前に切れるよう市が補助してほしい」と要望。石井さんの場合、約10万円かかったという発電機の個人購入への補助や、地域住民で市道の倒木を処理した際の費用を市で負担してもらえるかなどを、かばさわ市議に相談しました。
SNS発信 市政報告渡し
千葉市緑区の日本共産党の、かばさわ洋平市議は連日、SNSでの情報発信とともに、党員やボランティアと一緒に停電地域を一軒一軒訪ねてきました。
ブルーシートの配布やゴミ出しの方法、お風呂の無料開放など、情報を載せた市政報告「かばっちTIMES」を渡して要望を聞いています。14日には、宣伝カーで情報をアナウンスしながら市政報告をポスティング。「ありがとう」との声が多数寄せられました。
同時に「廃業を検討せざるを得ない」という工場や酪農家らの深刻な相談もあります。
17日、事務所を出発しようとした時、土気(とけ)町の30代の女性が支援物資を持って訪ねて来ました。自身も幼児を抱えて不安な夜を過ごし、被害の大きさを知ったのは電気が復旧した12日でした。
かばさわ市議の活動をSNSで知り、面識はなかったものの、普段の署名活動や市政報告を見ていて、迷わず連絡しました。
女性は「かばさわさんの活動はありがたい。祖父も防災無線や広報車の音が聞こえないと困っていました。私も情報を拡散します。頑張ってください。応援しています」と激励しました。(足立裕紀子)