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日本共産党東京都議会議員団

2017年第1回定例会  党市議団が提出した予算案組替動議

「議案第9号平成29年度千葉市一般会計予算」等の組み替えを求める動議について

 上記の動議を提出します。

  平成29年3月15日提出

提出者 千葉市議会議員 野本 信正
 〃       〃     吉田 直義
 〃       〃     椛澤 洋平
 〃       〃     佐々木友樹
 〃       〃     盛田 眞弓
 〃       〃     中村 公江
 〃       〃     福永   洋

 「議案第1号平成28年度千葉市一般会計補正予算(第4号)」、「議案第9号平成29年度千葉市一般会計予算」、「議案第10号平成29年度千葉市国民健康保険事業特別会計予算」、「議案第19号平成29年度千葉市市街地再開発事業特別会計予算」、「議案第23号平成29年度千葉市公債管理特別会計予算」、「議案第26号平成29年度千葉市水道事業会計予算」について、市長は、下記により速やかに組み替えを行い、再提出することを要求する。

1 組み替えを求める理由
(1)安倍政権による暴走政治の防波堤となり、市民生活の擁護と向上を図ること。
 安倍政権の経済政策「アベノミクス」では、大企業や富裕層に富が集中する一方、国民生活は、雇用の破壊、庶民への重税、社会保障の削減等により国民全体の所得が低下し、中間層の疲弊、貧困層の増大が進行している。こうした状況のもとで、千葉市民にも深刻な生活苦が広がっている。
 安倍政権は、地方自治体に対し、大型開発と規制緩和を大都市中心に集中させる一方、「地方創生」の名のもとに、公共施設を対象にした統廃合などの集約化、窓口業務や公共施設の運営などの民営化、指定管理者化を求めている。これらの地方自治体に対する攻撃に批判が高まり、地域再生への協働が各地で広がっている。このような時であるからこそ、地方自治体は、暴走政治への防波堤となり、市民生活の擁護と向上をめざす新年度予算とすることが求められている。
(2)市民生活優先の予算にすること。
 新年度一般会計予算4,415億円は、過去最大の予算規模であり、最大の増額要因は、県費負担教職員給与負担等移譲433億6,500万円である。
 ア 予算の特徴の一つは、「財政健全化」の名のもとで、市民の暮らしを直撃する福祉カットや、負担増を強いていることである。
 新年度予算においても、がん検診のカット約6,573万円(大腸がん検診の無料クーポン廃止等)を初めとして、福祉タクシー・自動車燃料費助成の所得制限導入、民間保育園退職手当共済掛金補助の廃止、私立幼稚園長時間預かり保育事業補助の平成30年度末での廃止、8年連続となる国民健康保険料の値上げ(新年度での平均改定率4.4%)による約9億2,626万円の負担増などが挙げられており、熊谷市長8年間での福祉カットによる市民の負担増は223億2千万円に及んでいる。
 イ 予算の特徴の二つは、不要不急の大型開発の推進を継続していることである。
 平成21年にスタートした熊谷市政の当初から、強力に推進してきた千葉駅西口地区市街地再開発、蘇我特定地区整備などが収束を迎えつつあるなか、近年では、千葉駅周辺整備、海辺の活性化など、新たな大型開発を推進し、新年度予算では、約10億7千万円を計上している。その結果、平成30年度以降の残事業費は51億2,900万円が計画されることとなり、熊谷市長8年間での大型開発推進に要した総額は、264億6千万円に及んでいる。

2 組み替えの内容
 住民の福祉の増進を図ることを基本とする地方自治法の本旨に沿って、市民生活を向上させることを基本方針とする。
(1)対象事業
 財政健全化を理由にカットされた事業の復活を初めとした、緊急切実な市民要望に応える。
 ア 財政健全化を理由にカットされた事業を復活させる。
 (ア)難病疾患見舞金の支給
 (イ)長寿祝金の支給
 イ 国民健康保険料の値上げを中止した上で、一世帯あたり2千円引き下げることにより、市民の命と健康を守るため、負担を軽減した保険料額とする。
 ウ 小中学校普通教室にエアコンを設置するための基本設計を行う。
 エ 市民と共に考え、課題を解決するための組織を設置する。
 (ア)「公民館を考える懇談会」(仮称)の設置
 公民館運営管理の市直営を継続し、中学校区毎に1館という全国に誇る公民館を、量・質とも全国一に充実するため、利用者、市民と共に意見と知恵を出し合う。
 (イ)「新庁舎整備検討委員会」(仮称)の設置
 現計画は凍結した上で、政令市の本庁舎と区役所の在り方・機能への知見を深め、新庁舎整備の進め方等、広く市民意見を集約し、行政と市民合意のもとに整備を行う。
 オ 建設事業債枠を緩和し、生活道路などの整備を促進する。
(2)組み替えの財源
 緊急性と必要性が高い事業を優先するため、不要不急な事業などへの歳出を削減し、自主財源の確保を図る。
 ア 急を要さない都心開発や新庁舎整備等を見直すことにより財源を確保する。(前年度繰越明許費及び当初予算額)
 (ア)千葉駅西口地区市街地再開発     (4,100万円)
 (イ)千葉駅東口地区市街地再開発   (4億8,900万円)
 (ウ)蘇我特定地区整備        (7億7,718万円)
 (エ)新庁舎整備             (8,140万円)
 (オ)ギャンブル等依存症に対する基礎調査   (250万円)
 (カ)水道事業
    霞ヶ浦開発事業負担金          (211万円)
 イ 国や県からの事業費負担を見直し、財源を確保する。
 (ア)道路直轄事業負担金       (5億2,730万円)
 (イ)県事業負担金(地方財政法第27条に基づく負担金)(2億7,308万円)
 (ウ)本市が不公平な扱いを受けている35事業の県単独事業補助金約18億4,754万円を支給させる。
 ウ 事業を中止か凍結する。
 (ア)国民保護計画予算              (4万円)
 (イ)マイナンバー関係予算      (3億9,549万円)
 エ 自主財源を確保する。
   資本金が10億円を超える法人に対する法人市民税均等割制限税率の適用    (2億9,800万円)
 オ 基金からの繰入を10億円増やす。
  ただし、アからエまでの財源が確保された場合は、繰入額を減額するか中止する。
 以上、総額57億3,464万円中、補助金等を差し引いた金額を、組み替えの財源とする。
(3)急を要さない大型公共事業等で、当初予算に計上した事業に係る市債及び債務負担行為を抑制する。
 ア 千葉駅西口地区市街地再開発
 イ 蘇我特定地区整備
 ウ 千葉中央港まちづくり推進
 エ 都心副都心の整備
 オ 産業用地整備支援建設負担金

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