身近な公園の改善・整備こそ必要!連絡所廃止方針は撤回を! もりた真弓議員が一般質問〔2018年第1回定例会〕
○ もりた真弓議員の一般質問と答弁(要旨) 2018.3.13
1、公園について
「都市公園の健全な発達を図り、公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。」
都市公園法では、都市公園の設置・管理基準が示されています。
千葉市には、大小合わせて約1,080カ所の「都市公園」があります。面積や目的によって種別が決められ、街区内の住居者が容易に利用できる身近な街区公園から、花島公園、昭和の森のように大規模な総合公園まで多種多様です。敷地面積は都市緑地や緑道も含めると全体で738万㎡を越えています。
地域コミュニティの拠点である公園は、都市の自然環境の保全・改善と都市景観の向上を目的とした空間として良好に保つことが求められます。市民にとって快適で安全な公園を維持管理する責任が千葉市にはあります。そこで、公園の整備予定について稲毛海浜公園施設リニューアル整備についてうかがいます。
千葉市はH29年8月に株式会社ワールドパーク連合体と基本協定を結び、稲毛海浜公園リニューアル整備・運営事業を決定しました。事業区域は約65haで、20年間を事業期間と定めています。
事業者提案では砂浜改修・海へ延びるウッドデッキ・グランピング・宿泊施設・温浴施設・おとなも楽しめるプールなどがあり、詳細については今後の協議により決定していくとしています。
① 今後の事業予定と大まかなスケジュール、千葉市負担についてお示しください。
② 昨年6月に都市公園法等が国会で改正され、今議会に「千葉市都市公園条例の一部改正について」の議案が出されました。条例の改正によって、今後の都市公園のあり方や管理はどう変わるのか。お答えください。
③ 全体で738万㎡という広大な敷地面積を維持管理するには、かなりの費用が必要です。千葉市の5つの公園緑地事務所では、公園が快適に使えるよう維持管理をしています。清掃、樹木の伐採、施設の修繕など市民からの要望もたくさんあります。それぞれの公園緑地事務所が管理する公園数と公園緑地事務所の予算についてうかがいます。
④ 防災・減災や避難所機能を兼ねた公園の施設についてです。市は、防災井戸やプールの水を利用するマンホールトイレなどを、避難所となる学校施設や大きな公園への設置を進めています。身近な公園には、普段はベンチ、災害時にはかまどとして活用する、かまどベンチなどの防災施設の設置を進める必要がありますが、現在の設置状況と今後の設置予定についてうかがいます。
⑤ 公園遊具の更新と健康遊具の普及についてです。公園遊具は安全であることが最優先ですが、老朽化した遊具は1年間に60基しか交換されていません。
市内の公園遊具の老朽化の状況や、高齢者向けの健康遊具の設置状況についてお示しください。
⑥ トイレのリニューアルについてです。施設の老朽化により、あかり取りの天窓が曇り「使用時に暗い」と改善を求める声が寄せられました。公園緑地事務所は、設置をした事業者が廃業し同じ部品が用意できず改修経費が割高になるとしています。こうした簡易型トイレは市内の公園に何基設置されているのか。また、トイレ設備の老朽化にどう対応するのかうかがいます。
2、貧困対策について
安倍政権が閣議決定した来年度の当初予算案は、今回も軍事費を突出させる一方、子育て世代を狙い撃ちにした社会保障の大幅削減など、国民の暮らしに冷たいものとなっています。医療・介護などの現行制度を維持するために必要な社会保障予算の「自然増」分を1,300億円削減することを盛り込み、6年間で合計1兆5,900億円も削ってきました。さらに政府与党は、憲法25条で保障された国民の生存権を守る最後のセーフティネットである生活保護費を減らす計画です。食費や光熱費などにあたる生活扶助を180億円削減し、シングルマザーなど一人親世帯の母子加算を20億円削減、0~2歳児の児童養育加算も月1万5千円から1万円に削減するとし「貧困の連鎖」はますます深刻になります。
(1) 生活保護について
生活保護基準以下の世帯で、実際に保護を受給している世帯数の割合を示す「生活保護の捕捉率は、これまで20%程度であろうと言われてきました。保護基準以下の低所得者で、保護を受給していない世帯が80%もいるということになります。
2010年4月に厚生労働省が、生活保護水準未満の収入や資産で暮らす世帯のうち、保護を受けている割合の調査結果を公表しました。総務省の統計にもとづく推計では捕捉率は68.4%で、受給できる可能性のある低所得世帯のうち、約3割が保護を受けていないとみられることが判明。また、厚労省の統計にもとづく推計では捕捉率は32.1%であり、「最後の安全網」で救済されていない低所得者が多数いる可能性があることが公的な調査で初めて示されました。総務省と厚生労働省の調査方法が違うため捕捉率に大分開きが見られますが、ドイツやイギリスはいずれも85%以上と言われているため、日本の捕捉率が低いのがわかります。そこでうかがいます。
① こうした国の社会保障削減策は、千葉市にはどんな影響があるのか。
② 千葉市の実態と、国の生活保護の捕捉率の認識について。
③ 国の社会保障削減は、貧困と格差を広げるものであり、住民福祉の充実をうたう自治体として抗議し、改めるよう求めるべきではないのか。
(2)千葉市貧困対策アクションプランについて
公表された案では「待ちの支援」から「支援を届ける」仕組みを構築していくとあります。そこでうかがいます。
① 生活困窮に陥る要因と千葉市の実態について
② プランの目的について
(3)貧困対策に効果ある対策について
就学援助制度の基準の引上げについてです。
現行制度では生活保護の1.0倍であり、生活保護を受けている「要保護児童生徒」と経済的に厳しい「準要保護児童生徒」が同じ基準です。1.1~1.5倍まで、それぞれの自治体ごとの裁量で決められます。
① 基準を引き上げ、準要保護児童生徒となる対象を広げることを求めるがどうか。
つぎは、困窮が予測される世帯への生活保護制度のお知らせと丁寧な案内についてです。建て替え中の宮野木町第二団地に、戻り入居予定の世帯は、家賃引き上げに伴う負担増から、生活困窮となる可能性が大きいと考えられます。
② 現行家賃から転居先の新家賃を比較していくら引きあがるのか、お示しください。
③ 家賃の納付書などと合わせて、生活保護制度をお知らせし、丁寧な対応を求めるがどうか。
④ 今後の建替え団地においても同じように対応を図る必要があると思うがどうか。
つぎは、生活保護受給世帯への家具転倒防止金具の取り付けについてです。高齢・単身世帯は増加しています。
⑤ 住まいの安全と防災の観点から、金具代の実費支給を行うことを求めるがどうか。
3、公共施設のあり方について
(1)人口減少を理由とした公共施設の考え方についてうかがいます。
資産の総合評価は、平成25年から5年間行なわれ、一定の方向性は出され、今後は施設の見直しを進めるとしています。関係部局との調整もこれからの課題であり、何よりも市民、住民、利用者には全く知らされていないものです。うかがいますが、
① 地域の公的な施設は、適切な配置で設置することが必要と考えないか。
② 施設の複合化・集約化が住民の利益を損なうものであるならば、市の方針を撤回すべきではないか。市の決めた方針を押し付けることなく、利用者・住民の意向に沿って行うことが当然ではないか。
(2)連絡所の見直し廃止について
2月5日に、日本共産党花見川区委員会として、寺尾さとし県議・中村きみえ市議、地域住民の方とともに、区役所で懇談を行ないました。連絡所存続を求める要望に対して、芦ケ谷勝花見川区長も、長作やこてはし台の連絡所の周りには、歩いて5分以内にコンビニがないと発言されました。連絡所の見直し・廃止は住民への影響が大きいことを示すものです。
① マイナンバーカードを使ってコンビニ交付ができるのは、連絡所のすべての取扱い業務か、うかがいます。
② 証明交付の中には、法律によって無料交付の規定のあるものや、市の手数料条例で手数料を免除できる証明等があるが、コンビニ交付で、こうした対応ができるのか。
③ コンビニ交付では、窓口での交付と違って、申請理由、申請書の使用目的によって必要となる書類の判断ができず、プライバシー保護など市民を守るべき行政サービスが後退する恐れがあるのではないか。
< 答 弁 >
1、公園について
【都市局次長】
① 現在、リニューアル事業者である(株)ワールドパーク連合体と砂浜やプール、トイレなど既存施設の改修、並びにバーべキュー場やグランピング施設の設置について、詳細な協議を進めており、いずれもH30年度に整備着手し、31年度の供用開始を予定しております。また、ウッドデッキ、温浴施設については、31年度に整備着手し32年度の供用開始を予定しております。次に、本市の負担についてですが、本市に帰属する砂浜やトイレ、ウッドデッキ、電気・上下水道などのインフラ設備を本市の負担にて事業者が整備・改修することとしており、その負担額の上限は、消費税を除き24億8,000万円であります。
② H29年6月の都市公園法の改正は、緑とオープンスペースが持つ多機能性を最大限に引き出すために、都市公園の再生や活性化を推進しようとするもので、具体的には公募設置管理制度の創設や、保育所などの社会福祉施設が占用許可対象物件として追加されてことなどであります。今回の都市公園条例の改正は、法令の改正を受けて、公募設置管理制度の創設に伴う特例措置の規定や、保育所などを設置する場合の料金設定を行うものであり、改正後に公園のあり方などが変わるものではありませんが、今後の本市の更なる公園活用を促進するために必要なものであると考えております。
③ H29年4月1日現在の各公園緑地事務所の管理公園数は、中央・稲毛公園緑地事務所が414か所、花見川公園緑地事務所が154か所、若葉公園緑地事務所が222か所、緑公園緑地事務所が179か所、美浜公園緑地事務所が113か所となっております。また、H30年度当初予算のうち、公園の維持管理費の大半を占める委託費と修繕料の合計額は、中央・稲毛公園緑地事務所が約3億3,000万円、花見川公園緑地事務所が約1億6,000万円、若葉公園緑地事務所が約1億9,000万円、緑公園緑地事務所が約2億4,000万円、美浜公園緑地事務所が約3億6,000万円となっております。
④ 防災施設として、H29年12月末現在、かまどベンチを10公園に20基、災害用トイレを16公園に151基設置しており、今後も身近な公園の新設時などにおいて、地域の意見を踏まえながら整備を進めて参ります。
⑤ H29年3月末現在、老朽化が進行していると考える設置後40年を経過した、ブランコ、すべり台、鉄棒は、合せて202基存在しております。また、高齢者向けの健康遊具は、95公園に299基設置しております。今後も継続して身近な公園のリフレッシュ推進事業により、遊具の更新や健康遊具の設置を進め、子どもたちの安全確保と高齢者の公園利用の促進に努めて参ります。
⑥ H29年12月末現在、あかり取りの天窓により明るさを確保しているトイレを53公園に53基設置しており、設備の老朽化については、利用に支障がないよう適宜、修繕などの対応を実施しております。また、トイレの改修については、本市の様々な事業の優先度から、積極的な取り組みが難しい状況ではありますが、市民サービスが低下しないよう対応を検討して参ります。
2、貧困対策について
(1) 生活保護について
【保健福祉局次長】
① 国は、生活保護基準について定期的に検証を行うこととしており、H29年には「全国消費実態調査」のデータ等を用いて社会保障審議会生活保護基準部会において行いました。その結果、一般低所得世帯の消費実態と均衡を図るため、30年10月より段階的に生活保護基準の見直しを行うこととしておりますが、現時点では、見直し後の基準額案と算出方法の概要が示されたところであり、見直しによる本市への影響につきましては、今後、見極めて参ります。
② 本市においては、H29年12月時点で、非保護人員は2万876人、非保護世帯数は1万6,607世帯、保護率は21.4‰となっており、保護率は前年同時期に比べ、わずかに0.2‰増加している状況です。なお、生活保護の捕捉率につきましては、国が行った「国民生活基礎調査」や「全国消費実態調査」に基づく推計では、不動産の保有状況や資産の評価額など把握できないほか、親族からの扶養や本人の申請意思の有無が考慮されていないため、それを持って一概に捕捉率の高低を判断することは難しいものと認識しております。
③ 国は、社会保障審議会生活保護基準部会において検証を行った結果、現行の生活保護基準額と一般低所得世帯の消費実態の均衡を図る必要があるとして基準見直しを行うものと認識しており、今後、本市への影響を見極めて参ります。
(2)千葉市貧困対策アクションプランについて
【保健福祉局次長】
① 少子高齢化や核家族化の進展に伴い、社会的孤立や地域力の低下が懸念されておりますが、そうした状況においては失業や疾病、家庭状況の変化など、何らかのきっかけで困窮状態に陥ってしまう危険性があります。また、本市の実態として、自立相談支援事業における相談者数では、モデル事業の期間であったH25年12月から27年3月までが541人、27年度は1,012人、28年950人となっております。
② 生活困窮者自立支援制度を核に、生活困窮者に寄り添った包括的な支援を行うことを目的とし、市税や各種保険料など関係各課と情報を共有し、自ら相談に行かない方や、声を上げることができない方に対し、生活自立・仕事相談センターが積極的にアウトリーチ活動を行うことで支援を届けるといった新たなアプローチを構築して参ります。
(3)貧困対策に効果ある対策について
【教育次長】
① 就学援助基準を生活保護の1.1から1.5倍まで引き上げることについては、H25年8月に国の生活保護基準が見直されましたが、本市では見直し前の基準で対応しており、改定の影響が及ばないよう配慮しております。引き続き、国の動向等を注視し、適切に対応して参ります。
【都市局次長】
② 現行家賃は、築50年以上の平屋住宅であるため4,500円と低額ですが、新しい住宅に入居した場合の家賃は、安い方で17,800円、高い方で36,300円となる見込みで、13,300円から31,800円となります。なお、家賃の値上がりによる入居者の負担を軽減させるため、5年間かけて新しい家賃に近づける軽減措置を行います。
③ 戻り入居者にオ対し、4月に送付する家賃納付書の中に、生活に困窮している方の相談を受ける千葉市生活自立・仕事相談センターの案内を同封することや、滞納等が発生した場合に、職員を訪問させ相談に応じることなどについて検討して参ります。
④ 今後の建替え団地においても宮野木町第2団地での検討を踏まえ、丁寧な対応を心掛けて参ります。
【保健福祉局次長】
⑤ 本助成は、金具の取り付けができない高齢者や障害者世帯を対象とする制度であることから、取り付け費用と出張費用以外の助成は考えておりません。
3、公共施設のあり方について
(1)人口減少を理由とした公共施設の考え方について
【財政局長答弁】
① 公共施設は、サービスの提供範囲や想定される利用者の圏域に応じて、交通アクセスや周辺人口などの立地特性を踏まえ、適切に配置することが必要と考えております。
② 集約化・複合化は、施設の利用状況や老朽化を踏まえ、将来にわたり適切な市民サービスを維持しながら、施設利用の効率性向上を図っていく取り組みであることから、その必要性を市民の皆様にご説明するとともに、意見交換会やアンケート調査など適切な手法により意見聴取を行い、幅広い意見の反映に努めて参ります。
(2)連絡所の見直し廃止について
【市民局長答弁】
① 連絡所で取り扱う9種類の証明書のうち、本市のコンビニ交付で取り扱っているものは、戸籍全部・個人事項証明書、住民票の写し、印鑑登録証明書の3種類ですが、発行枚数は連絡所で発行する証明書の総数の9割を超えております。
② 現在のコンビニ交付の仕組みでは、手数料免除等の対応はできません。
③ コンビニ交付は、市民自らが機械を操作して必要とする証明書を取得するサービスを提供するものであり、利用者のニーズに沿った行政サービスが提供されるものと考えております。
<2回目>
1、公園について
【もりた真弓議員】
稲毛海浜公園施設リニューアル整備は、砂浜や上下水道などのインフラ整備を、千葉市が負担し、H30年度に整備着手、32年度には事業完成との説明でした。
稲毛海浜公園の事業費は、千葉市全体の公園整備事業と比較してどの程度を占めるのか。
【都市局次長答弁】
H30年度当初予算において、公園整備事業費は全体で約36億8,000万円であります。このうち、稲毛海浜公園施設リニューアル建設負担金は18億1,000万円であることから、公園整備事業費全体に占める割合は約50%となっております。
【もりた真弓議員】
公園整備は極めて公的な事業で、行政の姿勢が問われます。
公園整備費全体の約50%、18億円もの巨額を1つの公園だけに使う事業は、バランスが取れた公園整備のあり方といえるのか、うかがいます。
【都市局次長答弁】
現在、本市が取り組んでいる海辺の活性化において、稲毛海浜公園は、その中心的な役割を担う施設であります。今回のリニューアル事業は、開園から40年以上が経過し、施設の老朽化や陳腐化への対応が求められている中、10年、20年先の将来を見据えて、公演が持つ都市型ビーチなどのポテンシャルを最大限に活かしながら、より魅力的で賑わいのある場所となるよう、官民連携で取り組むものであり、様々な事業の優先度を踏まえた上で、本市の発展のために必要な事業であるとか考えております。
【もりた真弓議員】
国が示した「都市公園の質の向上に向けたPark-PFI活用ガイドライン」は、市内全ての公園が対象です。
千葉市は、公園施設の老朽化や利活用が十分ではないとし、民間活力の導入の必要性を説いていますが、特例として設置管理許可期間を通常の10年から20年へ、原則の建蔽率に10%プラスして参酌基準を認めます。なぜ、貴重な都市空間を提供している公園の敷地に建蔽率を拡大させてまで民間施設を建てる必要があるのか。都市公園としての本来の役割が維持できるのか疑問です。
市民の共有財産としての公園管理のあり方が問われるが市はどのように考えているか。
【都市局次長答弁】
公募設置管理制度、いわゆるPark-PFIは、公園の再生や活性化を推進するための有効な手法の1つであると認識しており、今後、必要に応じて活用を検討して参りたいと考えております。
【もりた真弓議員】
本来、都市公園は、公共用地で市民の憩いの場です。いざという時には避難場所にもなるオープンスペースです。
利益性を追求するあまりに住民無視、利用者の意向を軽視することがあってはならないと思うがどうか。
【都市局次長答弁】
民間活力の導入は、公園が持つ機能や役割を増進することが目的であり、常に市民の皆様の利便性・快適性の向上などの観点を持って進める必要があると認識しております。
【もりた真弓議員】
つぎに、公園の維持管理についてです。
中央・稲毛公園緑地事務所は414カ所、その他の公園緑地事務所でも100カ所から200カ所以上の公園管理を担当しており、その予算は13億円ですが、市役所に隣接するみなと公園では、樹が茂った公園内は昼でも暗く、公園内を横切る人もまばらです。市民に親しまれる、活用される公園へと改善が必要です。
緑区のおゆみ野南公園では、隣接した公園樹木が影になり、伐採の要望が出されていますが、予算が足りず大きくなった樹木の伐採ができないとのことです。
また、花見川区のさつきが丘にある犢橋貝塚公園も、設置された転落防止や飛び出しを防ぐ柵が写真のように老朽化しています。錆びた柵は危険で、直ちに修繕が必要ですが予算がないため2カ年に分けての修理です。今の事例はほんの一部で、市内には公園に対するたくさんの改善要望があります。
公園管理に十分な予算が確保されているとの認識か。各公園緑地事務所の予算を増やして、こうした身近な公園の改善・整備こそ必要と考えないのか。
【都市局次長答弁】
財政的な制約がある中、公園の維持管理にあたっては、利用者の安全・安心を最優先に取り組んでおり、今後も市民サービスが低下しないよう必要な予算を確保するとともに、効率的な管理に努めて参ります。さらに、様々な事業の優先度を踏まえたうえで、身近な公園についても適切に対応して参ります。
【もりた真弓議員】
公園の防災施設として、かまどベンチは10公園に20基、災害用トイレは16公園に151基とのことでした。災害用トイレ151基のうち100基以上は、蘇我スポーツ公園への設置とのことです。
「今後身近な公園の新設時などに整備を進める」とのことですが、「都市公園の整備は一定程度進んできた」中で、新設する予定の公園はあるのか。既存の公園にも計画的に進めることが必要ではないか、うかがいます。
【都市局次長答弁】
今後は、稲毛区轟町や緑区古市場町、あすみが丘東などで公園の新設を予定しております。また、既存公園への防災施設の計画的な設置については、効率的かつ効果的な取り組みとなるよう、周辺の公共施設に配置状況なども踏まえたうえで、十分に検討する必要があることから、防災関係部署との連携や調整を図りつつ、調査・研究して参ります。
【もりた真弓議員】
設置後40年を経過した遊具が202基あり、更新時期を過ぎています。公園トイレ53基の天窓の改修も課題であることが示されました。
莫大な予算をかけて民間活力による公園整備は行なわれますが、本来市が行うべき公園の維持管理への予算は足りていません。予算配分を改め、防災や遊具・トイレの改修等、身近な公園の改善に対応するよう求めておきます。
2、貧困対策について
【もりた真弓議員】
生活自立・仕事相談センターは、現在市内3カ所、中央、稲毛、若葉の保健福祉センター内に設置され、今後は積極的なアウトリーチ活動を行ない、支援を届ける新たなアプローチを構築するとのことでした。
センターの今後の設置予定はあるか。相談窓口の体制は現状の15人から増やすのかうかがいます。
【保健福祉局次長答弁】
今後、「貧困対策アクションプラン」に基づく関係各課との情報共有により、「生活自立・仕事相談センター」への相談が増加すると見込んでいることから、その状況を確認しつつ、相談支援員の増員等を検討して参ります。
【もりた真弓議員】
生活困窮の理由は様々です。困難をかかえた方を確実に支援につなぎ、貧困から脱却する対策を講じることが求められています。貧困対策の具体的提案として3点提案しました。
就学援助制度については、国が生活保護基準を引き下げた際に据え置き、影響が及ばないように配慮をしたとのことでした。「引き続き、国の動向等を注視し、適切に対応」との答弁でしたが、前回と同じような対応だけでは不十分です。
「お金がないからクラブをやめる」などと子どもたちに言わせなくてもいいように、他市で行っているクラブ活動への補助なども行なうべきではないか。
【教育次長答弁】
クラブ活動は任意の活動であり、活動内容により必要とする経費が異なることから、一律に負担する支給額の設定が難しいため、対象外としておりますが、今後、政令市等の状況について調査研究して参ります。
【もりた真弓議員】
新しい宮野木町第2団地への戻り入居の家賃と現行家賃の差額は、少なくても13300円、多い方は31800円とのことでした。市の建替え計画による転居であり、家賃の大幅な増額は暮らしを圧迫します。
高齢入居者がほとんどを占め、生活自立・仕事相談センターの案内だけでは十分と言えません。滞納等が発生する前に、実際に対面して声をかけることが必要ではないか。
【都市局次長答弁】
宮野木町第2団地に戻り入居される方については、事前に家賃が値上がりすることを含め、入居条件について説明を行っておりますが、入居後に不安があれば相談を行うなど、丁寧に対応して参ります。
【もりた真弓議員】
高齢者世帯・高齢の一人世帯の生活保護受給世帯への支援として、家具転倒防止金具取付事業の金具代の実費支給を求めましたが、制度を変える考えはないとのことでした。生活保護の一時扶助でも対応できないと聞いています。
家具転倒防止金具取付事業は申請を受け付けられない程申し込みがあるのか。
【保健福祉局次長答弁】
今年度の予算措置は、高齢者分と障害者分を合わせて15件分であり、申請状況は3月8日時点で14件となっております。
【もりた真弓議員】
家具転倒防止金具取付事業は予算措置している15件に申請が満たない状況です。金具代の負担を考えて申請をためらうことが問題であって、防災・減災というなら、広く周知し多くの方に利用してもらう制度へと改善を求めておきます。
3、公共施設のあり方について
(1)人口減少を理由とした公共施設の考え方について
【もりた真弓議員】
答弁にあった、集約化・複合化は「施設利用の効率性向上を図っていく取り組み」とは、あくまでも行政側の言い分です。
今後、自治会や町内会の住民への説明会をする時に、千葉市が資産の総合評価で示した見直し・廃止方針ありきで進めることが無いように求めるがどうか。
【財政局長答弁】
集約化・複合化など施設の見直しにあたりましては、その利用状況や老朽化の状況など必要な情報を提供した上で、利用者や地元の意見聴取を行い、幅広い意見の反映に努めて参ります。
(2)連絡所の見直し廃止について
【もりた真弓議員】
「マイナンバーカードを使ってコンビニ交付できる取扱い業務は9種類のうち3種類」「手数料免除の対応はできない」「コンビニ交付は、市民自らが機械を操作して必要とする証明書を取得するサービスを提供するもの」との答弁でした。
9種類のうちコンビニ交付できない6種類の証明書はどこで発行してもらうのか。
【市民局長答弁】
市民総合窓口課、市民センター、連絡所において発行します。
【もりた真弓議員】
生活保護受給者が窓口で申請すれば手数料無料となるのに、コンビニ交付では負担が発生します。「申請」できる場をなくすことは権利を奪うのと同じです。
自治体の本分である住民福祉の向上に反するのではないか。コンビニ交付は公共サービスといえるのか。
地域切り捨て、住民福祉切り捨ての連絡所見直し・廃止方針は重ねて撤回を求めるがどうか。
【市民局長答弁】
コンビニ交付は、窓口での証明書発行に加えて、身近な場所で夜間、休日も証明書の交付が受けられるようにするもので、市民の皆様の利便性向上に資する公共サービスと認識しております。
連絡所については、今後のコンビニ交付の利用状況やコンビニエンスストアの配置状況などを総合的に勘案し、市民サービスへの影響も十分に留意しながら見直しを進めて参ります。