住民の暮らしと福祉を守る予算に! 野本信正議員が予算組み替え動議提案理由説明〔2018年第1回定例会〕
平成30年度予算組み替え動議の提案理由説明 2018.3.15
日本共産党市議団を代表して、平成30年度予算の組み替え動議の提案理由の説明をいたします。
1.組み替えを求める理由
最初に、組み替えを求める理由について申し上げます。
第1の理由は、安倍政権による暴走政治の防波堤となり、市民生活の擁護と向上を図ることにあります。
安倍内閣による国家予算は、格差と貧困を是正するどころか、社会保障関係費の「自然増」分を削減し、医療や介護をはじめ各分野での給付減と負担増を招く「格差と貧困を広げる」予算となっています。地方に対しては、交付税や国庫支出金をおさえ、大規模公共事業などを押し付け、地方創生、公共施設見直し等住民サービスの引き下げを進めています。
地方自治体が安倍内閣の暴走を批判し、住民の暮らしと福祉を守る防波堤としての役割を果たし、97万市民の幸せを実現する予算とするため、熊谷市長の提案した新年度予算の組み替えを求めるものです。
第2の理由は、市民生活最優先の予算に転換することであります。
新年度予算は、一般会計が過去最大の4,454億円、前年度比39億円増で、歳出では民生費が44億7,800万円の増であります。
新年度予算の特徴は、高齢者・障害者の福祉に必要な財源を、真に援助が必要な市民から削り取る冷たい仕打ちをしていることであります。
すなわち、心身障害者福祉手当を引き下げ、また、在宅高齢者等おむつ給付の所得制限を、市民税非課税世帯に対象を狭めるものです。要介護4・5の対象者は、基準額8,000円のうち、800円の負担で済んでいたものが、8,000円の全額負担となり、年間9万6,000円の負担を押しつける、むごい仕打ちであります。
一方、新庁舎整備、競輪場再整備などの大型開発等が、脱財政危機宣言解消を待っていたように、次々と予算化されていて、新年度は約62億円の予算となっています。
以上の予算は、地方自治法の本旨である「福祉の増進」や、千葉市基本構想の理念である「人間尊重、市民生活優先」に反していて、市民の理解を得られない予算であります。
日本共産党千葉市議団は、次の事業の組み替えを求め、財源は大型開発などを見直して確保することを提案するものであります。
2.組み替えの内容
つぎに、組み替えの内容についてであります。
新年度予算中、見直しをする施策のうち、福祉カット及び公共料金改定を中止します。
在宅高齢者等おむつ給付、心身障害者福祉手当、介護保険料、交通遺児等手当を継続させます。
緊急切実な市民要望に応えることをはじめ、財政健全化を理由にカットされた事業を復活させます。
子どもルームは希望者全員が入れるよう整備し、指導員の処遇改善を行います。長寿祝金の支給を復活させます。
高齢者・子育て支援を強化するため、高齢者の公共交通機関利用への補助や市独自の給付型奨学金制度の創設、小中学校の普通教室にエアコン設置のための基本設計の実施などを行います。
3.組み替えの財源
組み替えの財源についてですが、「脱財政危機宣言」が解除された途端に、次々と予算化された大型開発、お配りの文書の記述どおりでありますが、必要性・緊急性に欠ける事業を見直します。
また、資本金10億円を超える法人に対する法人市民税均等割制限税率の適用で、自主財源を確保します。
以上による総額65億4,429万円のうち、補助金等を差し引いた金額を組み替えの財源とするものであります。
以上が、予算組み替え動議の提案であります。