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日本共産党東京都議会議員団

高齢者や障害者へのごみ出し支援に本気で取組め! 中村きみえ議員一般質問〔2018年第4回定例会〕

中村きみえ議員の一般質問            2018.12.12

 

 

1.災害に強いまちづくりについて

【中村きみえ議員】

 この間、東日本大震災、熊本大地震、大阪府北部地震、西日本豪雨災害、北海道胆振東部地震など災害が頻発しています。私は、中越地震、東日本大震災、熊本地震、広島での豪雨災害のボランティアに行き、現状を目の当たりにしてきました。防災・減災をし、災害に強い街づくりとなることを願って質問します。

 スクリーンをご覧ください。この夏に広島県内の①広島市安芸区の矢野東の梅河(うめごう)ハイツ周辺、②熊野町の大原ハイツ周辺、③避難所の矢野南小、④坂町の坂西、⑤水尻、⑥小屋裏、⑦呉市天応地区の被災地を回ってきました。翌日は、⑧広島市安芸区の社会福祉協議会のボランティアセンターで、中野の個人宅の庭の石や土砂をかき出す作業を行いました。県内、地域にゆかりのある方を中心に、ボランティアがぞくぞくと集まり、現状復帰となるようシャベルやスコップを持ち猛暑の中、奮闘していました。小学生の女の子もお母さんと一緒に参加し、感心しました。広島は、市街地での人口が増加し、山のすそ野に宅地造成せざるを得なくなり、今回のような豪雨で、土砂崩れを起こしたようです。

 災害対策基本法第一条には「国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し、責任の所在を明確にするとともに、防災計画の作成、災害予防、災害応急対策、災害復旧及び防災に関する財政金融措置その他必要な災害対策の基本を定めることにより、総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図り、もって社会の秩序と公共の福祉の確保に資することを目的とする」とあります。

 防災行政をしてきた静岡県では、自主防災組織は100%、家具の固定は約6割、7日以上の食糧備蓄は冷蔵庫の中も含めると約6割になります。直下型地震での被害が首都圏で一番危険だといわれており、千葉市でも学んではどうかと思います。

(1)予防の取り組みについて

自主防災組織の進捗率、家具固定の実施率、災害時の備蓄をしている割合はどのくらいですか。

【総務局長答弁】

自主防災組織は、本年9月30日現在で1,023組織結成しており、全世帯に対する加入世帯率は、63%となっています。また、本年6月に、市民を対象にしたWEBアンケートによりますと、家具類を転倒防止金具などで固定している割合は、46%であり、飲料水や食料を備蓄している割合は、3日分以下が50%、4日から7日分が26%、8日分以上が8%で、合計84%となっております。

 

【中村きみえ議員】

(2)タイムラインの作成について

災害対応のスケジュール表であるタイムラインの作成と活用が豪雨災害では重要だと指摘されてきました。台風の上陸時、一日前、12時間前にいつだれが何をするかを時系列で整理し行動計画を決めることで、事態の対処をイメージトレーニングトレーニングできて意思決定の迷いを無くすことができるとしており、行政の中で作成しそれぞれの部署での役割分担を決めて計画を練り上げることが有効だと指摘されています。千葉市ではタイムラインについて、どのような見解を持ち対応をしていますか。

【総務局長答弁】

事前に災害を想定し、対応方針や役割を時系列で整理することは、各段階における意思決定を迅速にし、適切な応急活動につながるものと認識しております。本市では、台風による大雨等が予測される場合には、その数日前に、市長をトップとする、危機管理総合調整会議を開催し、避難所開設や、避難勧告等の発令などに関するタイミングや役割分担を決定することとしており、災害対応を時系列で整理する体制を整えております。

 

【中村きみえ議員】

(3)防災訓練について

 阪神大震災では、16万4,000人が倒壊家屋に閉じ込められたのち生還し、79%12万9千人が自力で脱出。3万5千人のうち、27,100人は隣近所に救出され、7,900人は公的機関に救出されています。当時、高齢化率は14%で、住民同士が助け合うだけの救助活動ができましたが、現在は高齢化率が千葉市でも27%となっており、地域の中で中高校生が防災訓練に参加することは地域の防災力の向上のためにも需要となっています。 

 防災訓練への中高校生の参加についてこの間求めてきましたが、市の取り組みについて伺います。

【総務局長答弁】

九都県市合同防災訓練のシェイクアウト訓練には、毎年、全ての市立中学校が参加しているほか、あやめ台小学校において、今年度初めて実施した宿泊型避難所開設・運営訓練には、地域の中学生が参加しました。また、本年7月に発行した「避難所運営委員会活動事例集」において、避難所運営委員会が中学生とともに、避難所開設・運営や安否確認調査などの訓練を実施している事例を好事例として紹介しております。中学生や高校生などが、防災訓練など地域の防災活動に参加することは、共助の担い手を増やし、災害に強いまちづくりを進める観点から有効であるため、今後も引き続き、好事例の紹介などを通じて、中高生の参加について促進して参ります。

 

【中村きみえ議員】

(4)がけ地の問題について

 広島でのがけ地の崩落現場を目の当たりにして、被害を受けない取り組みが必要だと感じます。6月議会に続き、がけ地と指定されたお宅で主に検見川の地域を訪問し、市民の声聴いてきました。

 スクリーンをご覧ください⑨がけ地の一例です。自身で深く杭を打ち基礎を固めたお宅や、ブロックなど擁壁を個人で整備したお宅もありました。⑩(がけ地台風心配)しかし、⑪(木が横)木ががけ地の斜面から横に這うように伸びているお宅もあり、台風などの強風時に倒れないか心配して寝られなかったというお宅もありました。⑫(空き家)両脇が空き家でアンテナが屋根から落ちそうになっており、すでに瓦が落ちているなど危険な状況もありました。がけ地が下にあるお宅の土地ではないため、木も自由に切ることができず、またご自身の土地であっても木を切る場合、伸びていると1本3万円もかかり、3本で9万もかかってしまいます。これでは、年金生活ではとても対応しきれないと苦情の声があり、急傾斜地事業が認められるとしても自己負担できる人ばかりではないとの声も多数寄せられています。

がけ地での市民の声をどう受け止めて対応を講じますか。

【総務局長答弁】

民有地における擁壁の設置や危険物の除去などについては、関係者間の合意や費用負担の問題等により、進んでいない地域があることは認識しております。

 本市といたしましては、まずは、身体・生命を守ることを最優先と考え、当該地域を含む、土砂災害の危険が想定される地域の皆様に、避難勧告等の緊急情報の入手方法や、避難方法等を記載したチラシを配布するなど、災害時の適切な避難行動につなげるための周知・啓発を行っているところであり、今後も引き続き、市民の理解が進むよう対応を図って参ります。

 

【中村きみえ議員】

急傾斜地事業は5件連続していなければ、事業とならないため、事業化が厳しく長期化している原因ではありませんか。

【総務局長答弁】

急傾斜崩壊対策事業は、行政が個人の財産である斜面地の整備を行うことから、様々な要件を満たすことが必要となります。具体的には、現場条件として、高さが5メートル以上かつ傾斜度が30度以上で保全すべき人家が5戸以上であることに加え、関係権利者の同意、受益者の負担額、現場施工の協力などがあり、これらの整理・調整に日時を要する場合が多く、保全人家の要件も事業着手に至らない要因の一つと考えております。

 

【中村きみえ議員】

自己負担が重く支払いが困難な場合、生活保護受給者だけでなく減免制度を設けるべきですがお答えください。

【総務局長答弁】

平成28年度から他都市の減免制度の実態調査を実施し、急傾斜地における受益者負担についての検討をして参りました。これを基に、本年4月に生活保護法による生活扶助を受けている方の負担金を減免する規定などを設けたところであり、現在のところ、新たな減免制度を設けることは考えておりません。なお、負担金の支払いにあたっては、1回での支払いの負担を軽減するため、分割納付を可能としております。

 

【中村きみえ議員】

減災の視点で木の伐採についても、経済的支援を行うことを求めます。お答えください。

【総務局長答弁】

民有地における樹木等は、土地所有者の責任において管理することが原則であり、伐採に係る費用は、土地所有者が負担するものと考えておりますが、今後、国の動向や他都市の状況等を注視しながら、市民の安全・安心を守る方策を調査・研究して参ります。

 

【中村きみえ議員】

 今回災害問題について取り上げましたが、この間、被災地では共産党の国会議員、地方議員が被災地の住民の声に耳を傾け、連携しながら国や県、市に働きかけ交渉をし、災害救助法に定めていなくても、現状にあった取り組みを積み重ねて前進させていることがわかりました。

 例えば、民有地の土砂の撤去は、宅地のみでなく隣接地でも二次被害が想定され国の補助の対象となる事、岡山での水害被害では、災害救助法にはない制服の支給が実現、木造の仮設住宅を建設し、快適に過ごせる改善をしたおり、三原市では、取水場が水没し、給水所まで取りに行かれない子どもや高齢者の為に約半月、給水パックを1,800個も直接届け、被災各地で支援センターを立ち上げ、ボランティア派遣、物資の提供など尽力し住民に感謝される取り組みがなされています。

 また教訓とすべき点では、国の制度の周知徹底が自治体間でアンバランスが生じている問題があり、家屋の公費解体では倉敷市が8月3日に決め、岡山市では8月30日と一か月近くのタイムラグがあります。いかにして情報収集をするのか自治体としての姿勢も問われております。

 2010年に庄原豪雨災害を経験した庄原市では過去の災害の教訓を生かし、ハザードマップを全戸に配布し避難体制の見直しと自主防災組織の育成、要支援者への配慮など日頃から防災意識を高める訓練をした結果、人的被害はゼロであり学ぶべきことが多いと思います。

 イタリアでは、大規模災害が起きると州単位の専門機関が被災自治体の要請を待たずに出発し、トラック数十台で、家族単位のテント型避難所やトイレとシャワーが一体になったユニット、キッチンカーのついた食堂が48時間以内に設営されトイレ、キッチン、ベッドが当たり前です。日本でもプライバシーを確保し、段ボールベットを直ちに設置し、対策を講じることが必要です。

 いつ何時、災害が起きても、十分な備えと周囲への声掛け、自助、共助,公助が機能できるよう対策を今一度見直すことが必要であることを指摘しておきます。

 

2.ごみ出し支援について

【中村きみえ議員】

 高齢者、障害者のごみ出し支援の問題とごみ出しのあり方について質問します。

(1)まず、高齢者、障害者のごみ出し支援の問題です。

2017年12月議会でわが党の野本信正議員が高齢者、体の不自由な市民のごみ出し支援について質問し、高齢者等ごみ出し支援事業補助制度で昨年3月末の時点で登録団体は31団体、ごみ出し支援を受けている世帯数は65世帯であることを明らかにし、横浜市では6,309世帯、川崎市は1,573人、さいたま市は1,643人となっており、千葉市の25倍にも上ることが示され改善が求められています。

千葉市では、この間、ごみ出し支援のサポート体制は、どれだけ進んだのか伺います。

【保健福祉局長答弁】

地域による支え合い・助け合い活動等の一環として「高齢者等ごみ出し支援事業」に取り組んでいるところです。本年9月末の状況は、平成28年度末と比較しますと、登録団体数は5団体増の36団体で、助成実施世帯数は10世帯増の75世帯となっております。

 

【中村きみえ議員】

先日、名古屋市のごみ行政について伺いました。名古屋市では、市が可燃ごみ、までが各戸収集されます。驚くのは、マンションに住んでいる方のゴミ出しも、ヘルパーさんと協力しながら支援をしているのです。65歳以上の一人ぐらしで、要介護1以上の方、もしくは一人暮らしの障害者の方も申請すればゴミ出し支援を行うということで名古屋市では4,300世帯に実施しているそうです。千葉市では、平成29年第4回定例会の答弁で支援を必要とする世帯の全体数を把握していないとのことですが、私たちが調べた指定都市から単純に計算しても、1,200世帯はあってもおかしくないと思いますが、支援しているのはわずか75世帯で10世帯増えたのみです。高齢者などのゴミ収集をしている事業は政令市でも先ほども述べましたが、川崎市、大阪市、横浜市、京都市、名古屋市で実施もしており、神戸市も見直しを検討しているようです。千葉市も実施しているとはいえ、本当に必要な方への収集業務とはとても言えません。80代一人暮らしの女性は、時々は、近所の方が助けてくれるそうですが、ゴミ出しをするのに重いごみを出すのも一苦労です。

プライバシーや近隣に気兼ねしながらお願いするよりも、公でこうしたゴミ出し支援をしていくことが必要ではありませんか。

【保健福祉局長答弁】

プライバシーの重要性は認識しておりますが、一方で、そのことが都市部の高齢者等の社会的な孤立を招く要因に一つとなっていることも考えられます。高齢者や障害者を含む地域住民が様々な生活課題を抱えながらも住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域を共に創っていくことのできる「地域共生社会」の実現目指しているところです。そのためには、地域の中で住民同士が支え合いながら生活できるコミュニティを形成することが重要であり、市としても包括的な支援に取り組んで参ります。

 

【中村きみえ議員】

本来は、高齢者や障害者へのごみ出し支援は、保健福祉局の高齢障害部ではなく環境局が責任をもって行う業務ではありませんか。

【保健福祉局長答弁】

高齢者や障害者の生活支援として、買い物支援や見守り支援などの強化が求められている中で、ごみ出し支援についても、地域における様々な支え合い活動と一体的に取り組むことが今後も必要であると考えられることから、保健福祉局で実施しているものです。

 

【中村きみえ議員】

(2)ゴミ出し支援の在り方について

先日も自治会役員の方から、アパートでごみステーションを設けていない場所がある、宅地化が進みごみステーションの設置場所を決めるのが大変との声が寄せられています。先の議会でもごみステーションの場所について陳情も出されました。ステーション設置については賛成しつつも、自宅前の設置には反対する方が多い状況があります。

千葉市では、一般のステーションの設置場所についてどのように規定していますか。

【環境局長答弁】

一般のごみステーションは、「千葉市一般廃棄物の適正排出に関する要綱」に基づき、町内自治会等の代表者からの申し出により、本市が収集可能であると確認した場所と定めております。

 

【中村きみえ議員】

アパートなど集合住宅で設置する際の条件はどうなっていますか。課題はどう考えていますか。

 名古屋市では、2階建て10戸以上の場合は、設置が必要と要綱に示されていますが、メゾネットタイプや9戸までの建築でステーション設置を免れようとする事例もあるようです。千葉市ではアパートなど集合住宅での設置する際の条件はどうなっていますか。

【環境局長答弁】

「千葉市宅地開発指導要綱」では、20戸以上の共同住宅等を建築する際に、計画戸数に応じたごみ集積所の面積を確保し、原則として建築物の敷地内に設置することとしております。また、「千葉市ワンルームマンション建設指導要綱」において6戸以上かつ総戸数の3分の1以上有する建設物を対象にして、ごみ集積所の設置を同様に定めております。さらに、2戸以上の共同住宅等を建築しようとする場合も「千葉市共同住宅等におけるごみステーションの設置及び清潔保持等に関する指導要綱」により、所有者に対し、専用のごみステーションの設置を定め、環境事業所への事前協議を求めております。

 

【中村きみえ議員】

3、2戸以上でも、ごみステーションを設置していないアパートや共同住宅があることで近隣住民とトラブルにつながるケースがあるようですが、なぜごみステーションが設置されていないのですか。その対応を伺います。

また、区画整理事業を実施した場合、新たな道路、住宅が張り付きますが、その際、ごみステーションの場所の設置について住民も行政も現時点では、なかなか決まらず困っているケースもあるようです。

【環境局長答弁】

「千葉市共同住宅等におけるごみステーションの設置及び清潔保持等に関する指導要綱」は平成27年10月に施行したものであり、施行以前は、専用のごみステーションの設置規定はありませんでした。このため、要綱の施行以前に建築した小規模の共同住宅等については、近隣の町内自治会等が使用・管理するごみステーションを共用している場合がありますが、共同住宅等の住居者が継続して不適正排出を行う等により町内自治会等から相談を受けた際には、所有者に対して新たに専用のごみステーションを設置するよう求めております。

 

【中村きみえ議員】

公的なスペースが確保できれば、そうしたトラブルを回避できるようですが、現状についてお示しください。

【都市局次長答弁】

現在施行中の土地区画整理事業区域内においても、自宅前のごみステーションを設置することは同意が得られない場合が多く、場所の決定には自治会でも苦労していることを聞いております。そのため、使用されていない市有地前の路上を暫定的にごみステーションとしているのが現状です。しかしながら、すでに家屋の移転や、道路工事などが進んでいる土地区画整理事業の場合は、各権利者の合意のもとに、移転先が決定していることから、新たに公的なスペースとして確保することは困難であります。

 

【中村きみえ議員】

区画整理事業地内では、ごみステーションを設置する場所の確保がそもそもありません。きれいな道路に宅地が進み、設置場所を決めることはかなり困難が伴うと思われますが、適切な対応ができるよう求めておきます。

 

3.介護について

【中村きみえ議員】

(1)訪問介護について

10月から訪問介護の生活援助の利用回数に上限が設定され、それを超えたケースでは市町村への届け出が義務づけられました。今回届け出が義務づけられたのは生活援助中心型の訪問介護です。しかし、千葉市では生活援助のみの利用者に加え、「一回の訪問で生活援助と身体介護を行うものを含む」とする通知を出し現場が混乱しているようです。

国が想定しているのは生活援助のみのケースですが、千葉市のようなローカルルールを示していることは在宅で介護を受けている方や事業者にとっても抑止力が働き必要な介護を受けることを制限することにならないのか見解を求めます。

【保健福祉局次長答弁】

この届出制度は、訪問介護のうち、身体介護を伴わない、生活援助のみのケアプランを対象としておりますが、本市においては、この制度を「利用者の自立・重度化防止に効果的なケアプラン」を作成するための支援の機会と捉え、身体介護を伴うものについても届出の対象としたものです。届け出られたケアプランについては、必要に応じて地域ケア会議での検証も踏まえ、「より良いケアプラン」となるよう、ケアマネージャーに対して助言等を行うこととしております。このように、利用回数を一律に制限するものではなく、利用者の自立と重度化防止に向けた支援を行うために実施するものであることから、サービス利用を制限することには繋がらないと考えます。

 

【中村きみえ議員】

上限を超えて利用する方があったようですが、現状では、必要な回数だとケアマネの方が主張し、予定通り実施できたようですが、今後も制限をかけることがないよう対応を求めておきます。

(2)保険料について

 保険料は、上昇し続けており、今後も高齢化が進み施設整備などが行われると上がる一方です。収入が少ないのに、年金からも天引きされ、強制的に支払わなければならず、負担増は青天井です。

保険料の減免は千葉市の場合、災害などで収入が激減した場合や低所得者が対象となりますが、3年間の減免された方の推移を示してください。

 川崎市では、平成12年4月から介護保険法が施行されましたが、当時から保険料、利用料の減免制度を実施されています。 

 世帯の実収入見込額が生活保護基準に満たないなど収入が低く生活が著しく困難な方も負担軽減として減免の対象となっています。

【保健福祉局次長答弁】

保険料の減免を受けた方の推移ですが、平成27年度が210人、28年度が207人、29年度が213人となっております。

 

【中村きみえ議員】

千葉市で川崎市のように対象を拡大した場合、対象者の見込みはどのくらいになりますか。

【保健福祉局次長答弁】

川崎市の保険料減免は、世帯全員の預貯金や有価証券の保有が一定額を超えないことや、居住用及び収入を得るため以外の土地・建物を所有していないことを要件としており、市ではこれらの情報を保有していないため、対象者を把握することはできません。

 

【中村きみえ議員】

特に、低所得の方に負担が少なくなるような対応が必要と思いますが、見解を求めます。

【保健福祉局次長答弁】

介護を保険料は、所得段階を13段階とし、所得に応じた負担金額を設定しているところですが、国においては、消費税による公費を投入して低所得者の保険料の軽減強化を行う仕組みを設け、2015年4月から一部実施を行っており、2019年10月の消費税率10%への引き上げに合わせて、更に、軽減強化を行うこととしております。

 

【中村きみえ議員】

千葉市でも保険料の軽減策を拡充し、負担軽減すべきではないですか。

【保健福祉局次長答弁】

本市においても、2015年4月から、保険料段階が1段階の方の保険料を引き下げておりますが、国の動向を踏まえ、2019年の消費税率の引き上げに合わせた保険料の軽減について検討して参ります。

 

【中村きみえ議員】

(3)利用料について

利用料についても、先の9月議会で、社会福祉法人の軽減策はわずか62人の利用のみ、また、市民税課税対象で高齢夫婦世帯の一方が入所し、残された配偶者の収入が一定額以下は、居住費、食費の負担引き下げをする特例減額措置は、わずか5人しか利用していない実態も明らかにし、現状は使える制度も事実上示していないため利用できていませんでした。政令市の中での利用料減免の実態をお示しください。

【保健福祉局次長答弁】

利用料の減免については、政令市20市のうち、7市で実施しているものと承知しております。

 

【中村きみえ議員】

 川崎市では、生活困窮減免が行われており、月額1万5千円のうち半額の7,500円までが減免されます。横浜では、横浜市独自の在宅介護や施設入所の助成を行っています。特に利用料の減免制度はケアマネにも浸透しており、サービスの制限をしなくても周知が徹底されているようです。

川崎市や横浜市のように利用料の軽減策を千葉市でも実施してはどうですか。

【保健福祉局次長答弁】

介護保険制度を持続可能なものとしていくためには、所得に応じて一定の負担をしていただく必要があること、また、現行の介護保険制度において、利用料が高額になった場合に「高額介護サービス費」が支給されることから、現時点では本市独自の軽減策を行うことは難しいと考えております。なお、社会福祉法人等利用者負担軽減対策や特定入居者介護サービス費の特例減額措置については、ご指摘のとおり利用者が伸びていないことから、制度を知らないため利用できないことのないよう、更なる周知に努めて参ります。

 

【中村きみえ議員】

横浜や川崎でも施設入所の際に、ご夫妻に一方が課税者の場合に、利用料が高くて払うのも躊躇する場合、解決策はなく、国の制度を根本から変えて大幅に財源確保をしなければ自治体や被保険者ばかりに負担がのしかかるだけです。

(4)制度について

 介護保険制度では要介護1,2の方まで市町村事業に移すことが国で議論されるなど「保険あって介護なし」です。これでは、安心して地域で老後を過ごすことができません。

市が市民のために改悪された介護保険制度を補うために対応すると同時に、国の制度に対して千葉市から財源確保も含めて見直しを求めるべきですが、お答えください。

介護保険制度では、家族での介護ではなく公で介護をすることを念頭にして制度が始まりました。しかし、残念ながら家族介護を前提に在宅でも家族が立ち会わなければならない場合も多く、先日も90代の高齢の両親の面倒をみるため、仕事を辞めて7年も見ている娘さんが、介護の殺人事件は決して他人ごとではない、その気持ちがわかると目に涙をためて訴えられました。家族に負担を強いて、両親の介護を終えた娘さんは、いったい誰が面倒を見てくれるのか、今の介護保険制度では、先行きは不安だらけです。目の前で困っている家族やご本人に対して、対策を講じることができるよう求めますが、お答えください。

【保健福祉局次長答弁】

これまでも、国に対しては、被保険者が必要なケアを受けられるようにすること、また、介護給付費の財源に占める国の負担割合の引き上げ等により、第1号保保険者の保険料の高騰を抑制する財政支援措置を講じることなどを要望してきたところであり、今後とも必要に応じて、国に対して制度の改善を要望して参ります。

 

4.花見川区の諸問題について

【中村きみえ議員】

(1)検見川3丁目ローソン前の横断歩道設置について

 スクリーン⑬(ローソン交差点)検見川では、ローソンが東京方面に移動し、またその上に保育園が設置され、車や人の通行の流れが変わっています。先日も高齢者の方が道を渡るのは視野が狭く怖いと若い人が付き添ってやっと渡ったとの話も伺いました。11月7日に私は、県警に寺尾さとし県議、花見川区の区委員会として出向き、設置を求めました。横断歩道の設置が必要ですが、見解を求めます。

【市民局長答弁】

 当該個所については、保育園や小学校に近接していることから、横断歩道の設置要望があることについて、管轄する千葉西警察署に対し情報提供して参ります。

 

【中村きみえ議員】

(2)検見川5丁目クリエイトわきの横断歩道設置について

 スクリーン⑭(クリエイトより手前)検見川5丁目には、保育園ができたことや区画整理事業で新しい宅地もあり、クリエイトの薬局裏にある公園に親子連れや保育関係者が利用します。交通量が多いのですが、横断歩道は見当たらず、渡るのも大変だと是非設置をと求められており、これについても私も寺尾県議、党区委員会として7月11日、11月7日に県警に要望してきました。検見川稲毛土地区画整理事務所でも西警察にも要望していただき、地元住民も是非設置をとの声も伺っています。

設置を行えるよう県警に求め実現に向けて働きかけることを求めます。お答えください。

【都市局次長答弁】

 クリエイト前の横断歩道については、検見川・稲毛地区土地区画整理事業で集中的に整備を進めている都市計画道路検見川町花園町線と市道磯辺畑町線が接続する交差点改良に合わせ、設置する予定であります。

 

【中村きみえ議員】

スクリーン⑮(クリエイトT字路)求めていた場所よりも稲毛区のT磁路にあたる場所に横断歩道が整備されるようですが、関係者の方は喜んでいますので、ぜひ環境を整えて早期設置を求めておきます。

(3)大野ふとん店脇の道路拡幅について

 スクリーン⑯(交差点)この間、何度もバス待ちの方と稲毛方面からくる児童が通学時間帯にあふれてしまうことが多く、住民から早急に道路拡幅をと求められています。バス停の位置をずらして、人がたまる場所を分散するよう地元からも要望されているようです。平成32年度の整備ではなく、直ちに道路拡幅を行うよう見解を求めます。

【都市局次長答弁】

 検見川・稲毛地区土地区画整理事業区域内の都市計画道路検見川町花園町線は、現在、第3次実施計画に基づき集中的に整備しており、期間内の完成を目指しております。ご要望の道路につきましては、用地買収や建物移転補償を伴う交差点改良であり、現在、交通管理者などと交差点改良協議中であります。

 

【中村きみえ議員】

用地買収を行い移転補償までとなるとかなり時間を要すことになると思われますが、関係者の方への適切な対応を求めておきます。

(4)国道14号の歩道橋下の交通安全対策について

スクリーン⑰(国道14号全体)国道14号に係る歩道橋は千葉方面側と東京方面側の二本あります。

 東京方面側は、スロープがあります。⑱(自転車道路)千葉方面側には自転車道路があります。⑲(渡る人)千葉方面側は階段だけで高齢者や障害者、子育て世代がベビーカーで自転車専用道路を横切っています。

 この間何度か、この問題で寺尾さとし県議、党区委員会として土木事務所や県警、区役所とも要望しながら懇談を続けてきました。地域住民の皆さんや、自治会でも安全対策として横断歩道の設置が求められています。11月7日に県警に交渉した際、歩道橋の下に横断歩道の設置は、視認性が低下するために難しいとのことでした。歩道橋を撤去すれば、横断歩道の設置は可能なようです。

国が撤去することになるでしょうが、安全対策として歩道橋の撤去をしたうえで横断歩道の設置に向けて働きかけることを求めますが、見解を伺います。

【市民局長答弁】

 当該歩道橋の撤去については千葉国道事務所、横断歩道の設置については千葉県公安委員会の所管事務となります。地元からの要望について、警察をはじめとする関係機関へ情報提供して参ります。

 

【中村きみえ議員】

 地元の住民の皆さんとも連携しながら、今後に向けて対策を講じていきたいと思います。

(5)花見川区で集える場所の確保について

花見川区で集える場所の確保をこの間、求めてきました。地区ホール設置については引き続き求めていきますが、すぐにでも活用できる場所が必要です。コミュニティセンターでは、市政報告などは可能ですが、それ以外に、住民が集まってまちづくりも含めて学び、集う場所になるよう活用できる場所が必要です。

コミュニティセンターの活用する際の制限の緩和を求めます。

【市民局長答弁】

 コミュニティセンターは、市民のコミュニティ活動のために設置した施設であるため、住民の方による学習会や集会については、施設開設当初から使用できるところであります。また、市外在住者、企業等による使用や、政治的・宗教的使用については、従来、認めておりませんでしたが、本市の他施設の状況を鑑み、第3基指定管理期間となる平成28年4月から、サ-クル等以外の団体が会員の勧誘・募集を行う場合や宗教上の儀式・行事を行う場合を除き、使用を認めております。したがいまして、これ以上の使用制限の緩和については、現在のところ考えておりません。

 

【中村きみえ議員】

住民自治を発展させていく上でも花見川区内の公共施設で集える場所を確保するよう求めます。お答えください。

【花見川区長答弁】

 市民が気軽に交流し、集える場所を確保することは、市民全体のまちづくりを進める観点からも重要なことであると考えております。今後も、コミュニティセンターなど既存の施設の活用に向け、市民への周知を図って参ります。

 

【中村きみえ議員】

現状では文化ホールがないために、制限がかかって施設利用が自由にできずにいます。17万人もの人口を抱え、花見川区として住民が気軽に集うことができる施設がないために既存の施設の活用を柔軟にと求めていますので、ぜひ、対策を講じていただくよう求めて私の質問を終わります。

 

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