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日本共産党東京都議会議員団

鎌取・おゆみ野の住みよいまちづくりを!新たな特別支援学校整備を!-かばさわ洋平市議の一般質問〔2020年第4回定例会〕

一般質問を行なうかばさわ洋平市議(12月8日・本会議)

1、不登校対策と特別支援教育の充実について

【かばさわ洋平議員】

 文部科学省が10月に公表した問題行動・不登校調査によると、2019年度に不登校が理由で小中学校を30日以上欠席した児童生徒は18万を超え、過去最多を更新しました。本市における不登校児童生徒数は平成27年度854人だったものが、令和元年度には1,236人まで増加し5年間で約1.4倍も急増しており、一層の対策が求められております。

これまで日本共産党千葉市議団は全校へのスクールカウンセラー配置を求めてきましたが、本年、市立高校2校への配置をもって、スクールカウンセラーが全校配置されたことは前進であります。しかしながら、会計年度任用職員で年間活動週数は35週であり、週に1回程度しか相談機会が持てない状況です。先日、スクールセクハラのあった学校においてカウンセリングを受けた保護者から、「カウンセラーに相談できて精神的に救われたが、ショックを引きずる児童は多く、他にも悩みを抱えるお子さんは多いためもっと対応時間を増やして欲しい」と声が寄せられました。

発達障がいがあり対人コミュニケーションが不得手な児童は増加しているため、スクールカウンセラーを週1回の相談体制ではなく、学校常駐体制にすること、もしくは年間活動数や時間を増やすなど相談体制の拡充を求めるがどうか、また学校までは何とか行けるものの、教室に入れないような子ども達の居場所や学びをケアできるステップクラスを全校に整備することを求めるがどうか。

【教育次長】

スクールカウンセラーについては、児童生徒及び保護者からの相談への迅速な対応や、教職員への助言に必要な教育相談部会等への参加に向け、さらなる配置時間の拡充と共に、各学校や相談者の要望に応じた配置時間帯の柔軟な調整も必要であると認識しており、今後、配置日数の拡充や活用の工夫による教育相談体制の一層の充実を図って参ります。また、教室に入れない児童生徒に対し、個々の実情に応じたきめ細かな支援ができるよう、各学校における学びの場づくり等を進めて参ります。

【かばさわ洋平議員】

次に特別支援教育の充実についてです。国の中央教育審議会は9月、深刻な教室不足に陥っている特別支援学校の設置基準を新たに定める方針を示したことを受け、先般本市の特別支援学校である養護学校2校を視察しました。若葉区にある養護学校は中学部と高等部が併設され現在200名を越える生徒数で、中学部では本来1クラス6人のところ8人で運営、高等部でも軽度の障害であれば本来8人編制であるところを20人規模で展開されている教室もあるなど、過密化・教室不足解消は急務であると感じたところです。

養護学校・第二養護学校における教室不足や過密化は深刻であるため、早急に教室整備して過密化を解消して安心して学べる環境をつくること、また養護学校の作業室へエアコンを早期に設置することやプレハブ校舎の早期改修を求めるがどうか。

【教育次長】

本市としては、これまでも養護学校及び第二養護学校の児童生徒数の増加に対応して、教室の改修やプレハブ校舎の新設などを進めており、教室や作業室等の狭隘化を解消することは、喫緊の課題と捉えております。今後は、文部科学省が特別支援学校の設置基準の策定について検討を進めると聞いておりますので、その動向を注視し、狭隘化を解消するための検討を進め、さらなる施設環境整備等に努めて参ります。また、看護学校の作業室については、今年度から開始した小中特別支援学校特別教室へのエアコン設置事業の対象教室として、来年9月末までの設置を予定しており、プレハブ校舎をはじめ校舎等において発生する不具合については、適宜修繕を行うなど必要な措置を講じております。

【かばさわ洋平議員】

稲毛区の第二養護学校ついても視察しました。調理準備室を半分使用する教室もあるなど、教室不足は深刻であり新たに現在プレハブ校舎の建設を進めています。ただ今後更なる増加となるとこれ以上プレハブ建設できるスペースはありません。また第二養護学校は小学部であり、最も遠くから通うのは緑区土気地域であり、1時間以上スクールバスでかかることは知的障がいのある子どもへの負担は重く、合わせて放課後等デイサービスへの引き継ぎや送り迎えに困難があることも課題です。

第二養護学校の送迎においては現在、土気地域から1時間以上もスクールバスで通うケースもあり児童への身体的精神的負担が大きいため、より身近な地域で特別支援教育を受けられるよう、新たな特別支援学校整備の検討を求めるがどうか。

【教育次長】

本市としては、これまでもスクールバス増車や運行コースの柔軟な見直しなどにより、第二養護学校の児童が通学する際の負担軽減を図っております。今後も、入学者数の推移や居住地の実態を踏まえて、児童が安心安全に通えるよう通学状況の改善を進める中で、特別支援学校の新たな整備方法についても調査研究して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 第1回定例会で求めてきた有吉中学校への特別支援学級設置についてであります。教育委員会は「使用教室等の環境整備も含め、検討を進める」と答弁しました。あれから半年経過し設置を願う保護者から、「緑区在住ですが美浜区の支援級のある小学校に通わせている、支援級が設置されたら近所の学校に通わせたい。必ず設置してほしい」と要望が寄せられました。

3月の第1回定例会一般質問で有吉中学校に特別支援学級の設置を求めてきましたが、教室と教員の確保及び学校全体の受入れ体制に向けた研修など、課題の解決状況と設置見通しはどうか。また、特別支援学級の見学について6年生だけではなく他学年の早期から相談できるよう見直しを求めてきたが、相談体制については改善されたのかどうか。

【教育次長】

有吉中学校における特別支援学級の設置については、当該校からの申請と対象になる生徒の有無を把握した上で、教室及び学級担任の確保を計画的に行う必要があり、学校と課題を確認しながら設置の方向で準備を進めている状況です。また、設置に向けて、受け入れ体制を充実させる必要があることから、指導主事による校内での研修等にも取り組んでいるところです。例年、一月末には保護者の方にご案内しており、当該校においても同様の対応を図って参ります。なお、中学校特別支援学級の見学については、これまでは、進学後の見通しを立てやすい6年生を対象に実施しておりましたが、児童や保護者が早くから見通しを立てるように、今年度から、6年生に限らず見学や相談ができるよう改善しております。

2、鎌取・おゆみ野地域の住みよいまちづくりについて

【かばさわ洋平議員】

 大東建託による居住満足度調査である「街のすみここち駅ランキング首都圏版2020」によると、100位以内に入った千葉県内の駅は6駅あり、市内では海浜幕張駅が45位、鎌取駅が55位となるなど、首都圏内でも価値や注目が上がっているのが鎌取であります。今年も市民要望アンケートに取組み、様々まちづくりについてご要望が寄せられました。まずは交通安全対策であります。

おゆみ野中央1丁目の学園前交差点でありますが、千葉側からおゆみ野中央方面へアクセスするための右折レーンが短く、渋滞し車線変更時等に車両同士の交通事故が頻発しているため、安全な交差点とするために右折レーンの延伸を求めるがどうか。

【建設局長】

 本年3月に、千葉県警察が学園前交差点を横断する歩行者への安全対策として、「右折車両」と「横断歩行者」を分離するため信号の表示方法を変更したことから今後、その影響による交通状況の変化や安全性を確認した上で、右折レーンの延伸の必要性について検討して参ります。

【かばさわ洋平議員】

次に、大網街道の鎌取十字路から赤井町交差点にかけての安全対策です。千葉南高校生が鎌取駅から自転車で通学する経路であり、朝夕の時間帯は平山小学校児童の通学とも重り度々危険な状況が発生しています。歩道段差解消とガードパイプを整備するなど、安全に通学や歩行ができる歩道に改良することを求めるがどうか。

【建設局長】

 一部の区間では幅員が狭く、隣接地の出入り口の関係から歩道の勾配が急で、平坦部の連続性が損なわれているなど改良が必要なことから、すでに部分的に段差解消工事を実施しております。また、現地の状況から段差解消やガードパイプの設置が困難な箇所もあることから、今後、調査結果を踏まえ、対応が可能な箇所の歩道の改良について検討して参ります。

【かばさわ洋平議員】

続いておゆみ野のシンボルである四季の道についてです。約6.4kmに渡って、春は桜、秋は紅葉など、文字どおり四季を感じながら、一年を通して楽しむことができる歩道が整備されており、コロナ禍でより多くの方がウォーキング等で利用が増加しているなかで、安全に歩ける歩道整備のご要望が寄せられています。

プラザ学園前から扇田小学校周辺にかけて水溜まりカ所が複数あるため全面改修すること、またおゆみ野駅前歩道橋や春・秋・冬のみち橋は歩道が波打ち躓き危険という声もあるため、橋部分の老朽化した舗装の全面改修を求めるがどうか。

【建設局長】

 扇田小学校周辺では、砂利舗装部分に湧き水による水たまりが発生していることから、歩行に支障がないよう対策を検討して参ります。また、歩道橋の舗装については、タイルの一部にはがれや浮が発生していることから、アスファルトによる部分的な補修を実施しております。なお、全面改修については、補修後の状況や橋梁点検の結果などを踏まえ、必要に応じて検討して参ります。

【かばさわ洋平議員】

最も多い要望としては「トイレが途中でないため四季の道で用を足す人がいる。トイレ環境の整備を」との声です。おゆみ野四季の道近接住民の住環境を守るためにも、多くの市民の健康づくりにつなげるためにも四季の道におけるトイレ整備が必要と考えます。

春の道から夏の道にかけて、秋の道から春の道にかけてトイレがないため隣接する公園や遊歩道等へトイレ整備をすること、また四季の道内にトイレに関する案内表示等設置するなど利便性向上を図ることを求めるがどうか。

【建設局長】

 おゆみ野地区を周遊する遊歩道に近接した公園には、既存の多目的トイレが4か所あり、おゆみ野地区全体で計画的に配置されていることから、現状では、公園、遊歩道にトイレを設置する予定はありません。なお、利便性向上のための案内表示の必要性について、検討して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 次は、鎌取駅についてです。2000年頃には約1万4千人だった1日乗車人数は2020年頃に約2万人と20年間で1.4倍に増加しており、混雑する改札口やロータリーの改善等様々な声が寄せられています。

鎌取駅ロータリーについては2016年の一般質問で取上げ改善を求めてきたが、北口ロータリーを安全に送迎できるよう一般車両停車場を設けること、また南口ロータリーは回遊できるよう改修し、一般車両停車場の拡充を求めるがどうか。

【建設局長】

 通勤時間帯の送迎による一般車両の混雑の解消を図るため、一般車乗降場の拡充などを含め、現在、北口、南口ともに駅前広場の改修設計及び千葉県警察との協議を進めております。

【かばさわ洋平議員】

 鎌取駅については夕方時間帯には改札の過密化は深刻であり、また、エスカレーターは誉田方面側のみの設置だけであり、ホームの過密化から危険な状況も報告されており、蘇我側方面の階段にも設置してほしいという要望もあります。

乗降客数が増加している鎌取駅について、安全に利用できるよう改札機増設とホーム内蘇我方面側へのエスカレーター増設に向けてJRに強く働きかけること、合わせて鎌取駅舎の改修に向けて市も財政支援をして早期改修を求めるがどうか。

【都市局長】

 JR鎌取駅の改札機につきましては、平成18年度から千葉県及び関係市町村等で構成する千葉県JR線複線化等促進期成同盟を通じた増設要望を行って来ており、当初の4台から現在の6台にまで増設され、混雑緩和に一定の効果があったものと認識しております。しかしながら、鎌取駅利用者数が増加し続けていることを受け、更なる増設について、昨年度から期成同盟を通じた要望活動を再開したところです。 JR東日本からは、改札口全体の幅員等を考慮すると、これ以上の増設や機能増強は困難であるとの説明がありましたが、今後も引き続き、JR東日本に対して要望して参ります。また、エスカレーター増設につきましては、鉄道事業者側における管理上の課題などのほか、増設に伴って既設階段の幅員が減少することで、改札階との移動効率や利用者の安全性等への影響も懸念されることから、施設管理者であるJR東日本に、これらの検証の実施も含め、要望を伝えて参ります。なお、これらの施設や駅舎の改修につきましては、交通事業者が実施すべき整備であるため、引き続き、JR東日本に要望を伝えて参ります。

3、子育て支援と大型開発について

【かばさわ洋平議員】

 千葉市の合計特殊出生率は、平成27年の1.35をピークに、平成30年は1.28と下がり続けており、千葉市は20政令市中15位で関東地域でも低い状況です。少子化の原因は非正規雇用増加で労働環境の不安定化や未婚化・晩婚化、子育て教育にかかるコスト増などが指摘されているところですが、少子化解消に向けて一層の子育て支援策の拡充が必要であります。しかしながら、千葉市は本年8月から子ども医療費薬局窓口1回につき300円から500円の自己負担を千葉県内で唯一導入し、子育て支援が後退していることが問題です。薬局窓口関係者からは「8月からの薬局窓口負担を知らない保護者多く、お金を取りに帰るという保護者もいるなど混乱した」などの声が寄せられています。

子ども医療費薬局窓口負担導入すら知らなかった市民がいるわけですが、丁寧な説明や周知が足りなかったのではないか。また見直し財源約2億円の使途について、いつどのようなタイミングで関係所管に告知して事業募集を図ったのか詳しい経緯をお示しください。

【こども未来局長】

 制度見直しに関する周知につきましては、市政だよりや市ホームページの掲載のほか、受給世帯の保護者に直接案内文を送付するとともに、医療機関に周知用ポスターを掲示するなど、各種媒体を用いて実施しておりますが、今後も制度に関する問い合わせ等について丁寧な説明に努めて参ります。制度見直しによる財源の使途につきましては、昨年の第3回定例会におきまして、条例改正議案が可決された後に、子どもに関する施策を所管している、こども未来局、保健福祉局及び教育委員会で検討を行い、今年度当初予算編成の過程において、子育て支援の充実・拡充が必要な新たな需要に活用することとしたものであります。

【かばさわ洋平議員】

 財源の使途でありますが、小中学校エアコン光熱費を賄うためにというふれこみでしたが、2億円規模の財源が出るからと関係所管に施策募集しているわけです。つまりエアコン光熱費を賄うことより、とにかく子ども医療費の薬剤負担を導入したいという意図があったということがみてとれます。★市長のフェイスブックで子ども医療費見直しについて説明がありました。「限られた財源の使い方として本当に自己負担ゼロが正しいのか、私は疑問です。最低限の自己負担を入れて、適正な医療の利用と、子どもの健康を両立させる取り組みが必要です。」と説明されています。文章を書いた市長に伺います。

市長が考える自己負担を入れて適正な医療の利用とは無駄な受診を減らすことを意味しているのか、無駄な受診はどの程度あって引き上げでどの程度改善されると考えるのか。また医療費負担引き上げで医療を抑制する家庭が出ていることは健康を両立させる取組みとは逆行するのではありませんか。

【熊谷市長】

 子ども医療費助成事業には毎年度、約30億円もの多額の経費を要しており、保険調剤については、経費の約3割を占めているにもかかわらず、これまでは自己負担がなかったために、あまり意識されてきませんでした。医療財源は限られており、医療全体にかかる費用に関して考えていただくことが、社会保障の最適化を図るためには、重要であると考えております。保険調剤に係る見直しは、地方単独事業として多額の財源を要している本市のこども医療費助成制度を維持しつつ、子育て支援の充実・拡充が必要な新たな需要に、制度見直しによる財源を活用し、子ども施策全体の充実を図るために行ったもので、子どもの健康維持という制度の趣旨が損なわれていない範囲で必要最小限のご負担を頂くこととしたものであります。なお医療費の経済的負担が大きい市民税所得割非課税世帯等には、自己負担額を全額無料とするなどの配慮を行っております。

【かばさわ洋平議員】

 昨年9月の調剤処方件数は43,204件であり、今年度薬局負担導入後の9月は29,567件と約32%も減少しています。今年は新型コロナの影響で小児科や耳鼻科等の受診控えによる影響が大きいと考えますが、しかしながら9月で最高は月15回調剤を受けている家庭もいます。仮に小学生高学年の児童であれば、これまで0円だった負担はひと月だけで7,500円もの負担です。市の年間想定負担額2,300円ですが、大きく上回る負担を1か月だけで負担している家庭が存在します。

持病があるお子さんの家庭を加重負担で追い詰めることや多子世帯を受診抑制に追い込む施策のどこが子育て充実なのですか。

子ども医療費薬局窓口負担の導入により、持病のあるお子さんの家庭や多子世帯に対して負担が増加しています。安心して子ども達が医療にかかれるように、2人目以降は無料にすることや、月2回目以降は無料にするなど、医療費負担軽減策の導入を求めます。

【こども未来局長】

 現在、千葉県の子ども医療費助成制度において自己負担額の回数制限や多子世帯に関する軽減措置が設けられておらず、本市が独自に実施するためには多額の安定財源が必要となることから、今年度新たに、県に対して制度の拡充を要望しております。また、子ども医療費助成制度に限らす、多子世帯等へのより効果的な支援策の充実について、調査研究を進めて参ります。

【かばさわ洋平議員】

 子ども医療費扶助費ですが、令和2年9月の実績で22%減少しており、10月以降も同様な状況が続く場合試算すると、子ども医療費決算額は令和元年度の約24億円から約18億円と見込まれ、約6億円程度は減少する試算となります。

目標だった2億円のコスト見直しは解消されること、何より子どもが医療抑制で健康を害することがないように子ども医療費薬局窓口負担は無料へと戻す検討を求めるがどうか。

【こども未来局長】

 本年4月以降、通院に係る子ども医療費助成件数は、前年度に比べ減少傾向が続いておりますが、要因としては新型コロナウイルス感染症による影響が大きいものと考えております。今後の感染症収束の時期を含め、先行きが不透明なことから、引き続き、動向を注視して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 令和元年度決算は58億円の黒字であり市の1兆円財政規模から考えても、そもそも子ども医療費見直し自体は必要なかった施策と考えます。市民からは、福祉を削る施策の一方でTBSテレビ番組でも伝えていた稲毛海浜公園の白い砂浜は市民からも無駄遣いと批判の声、さらに中央公園通町公園においても費用対効果は不透明であり、税金の使い方の優先順位が間違っているとの声も多数寄せられています。

稲毛海浜公園リニューアルは総事業費が60億円で市の負担額は24億円と莫大な税金が投入されます。先般、オーストラリアから約8億円もかけて白い砂を整備しましたが、白黒のコントラストとなり、また白い砂が公園内や住宅地まで飛散するなど環境が悪化したという声もあります。

従前の養浜予算と白い砂整備予算はどの程度違うのか、維持管理コスト含めお示しください。また住民の環境を守るために古い防砂ネットを早急に改修することを求めるがどうか。

【都市局長】

 平成10年から11年にかけて実施した前回の養浜の際に本市が支出した整備費用は、約2億5,000万円、今回の養浜費用は約7億1,000万円であり、その差は約4億6,000万円となります。しかしながら、前回の養浜では、当時の住宅・都市整備公団による「ちはら台団地」の造成に伴う発生土を流用し、砂の購入費用がかからなかったことや、砂の運搬費用の一部を同公団が負担したことにより、当初の本市の支出が縮減されていること当時の資材単価や労務単価などは、現在よりも安価であったことなどにより、前回と今回の養浜費用を、一概には比較できない状況にあると考えております。また、今回のリニューアル事業は、「ここでしか体験できない空間」をコンセプトに白い砂での養浜が提案されたものであり、養浜を含めた行政投資と合せて実施される民間投資による本事業においては、公園管理に係る委託料が削減されるとともに、新たな民間施設の設置により公園使用料収入が増加するなど、20年にわたりトータルで行政投資を上回る財政効果が期待できる見込みであります。次に、維持管理費については、年間を通じた浜の清掃費用となりますが、今回の養浜前後で費用に差は生じておりません。また、現在の防砂ネット長年の風雨等により、劣化が進んでいることから、砂の飛散を抑えるとともに、砂浜の景観にも配慮した、新たな防砂ネットの設置に既に着手したところであり、今年度末までの完了を目途としております。

【かばさわ洋平議員】

先般もうひとつの大型開発事業である中央公園と千葉神社を結ぶ参道整備に約30億円が投入する中央公園通町公園連携事業の中央部の暫定整備後を視察しました。通町公園は明るくなった印象であり、昼休みで市民がベンチに座って休む姿が複数確認できましたが賑わいがある感じではありませんでした。

中央公園通町公園の連結事業は約30億円も多額の税金を投入する事業でありますが、これだけの予算を投入して、年間どの程度の来訪者が増え、活性化の具体的効果は何か。

【都市局長】

 年間100万人の方が訪れる千葉神社と、年間70万人のイベント利用がある中央公園を、通町公園を介して連結することによる相乗効果と合せて、再整備による電源設備などのインフラを活かした利用なども促していくことで、新たな人の交流や活動を創出し、更なる公園の利用促進を見込んでおりますが、現在進めている地域の皆様などとの協働が、来訪者増加のカギとなってくるものと考えております。連結強化事業によって、中央公園と通町公園からなる連続的空間が賑わいと憩いを創出することで、千葉駅周辺から人を引き込み、さらに美術館や「きぼーる」などの集客施設との連携によって周辺にも波及させるなど、回遊性を強化していくことになり、中心市街地の活性化が図られるものと考えております。

【かばさわ洋平議員】

 中央公園通町公園連結事業は今後令和8年にかけて中央公園側のビル等の買収、さらに千葉神社前の整備が予定されており、千葉神社前の整備イメージによると、池や橋など整備する和風庭園構想ですが、これこそ本当に今必要な事業なのか、費用対効果は乏しいことは明らかです。中央公園利用者からイベントの度に「トイレがなくてコンビニやホテルに入るためトイレ整備を」という声があり、市民ニーズにあった事業こそ必要と考えます。

日本共産党千葉市議団の市民要望アンケートですが7月~10月にかけて実施し、1,943名の市民から回答が寄せられました。市が進める大型開発事業についての質問では、「推進すべき」は8%、「精査すべき」「予算は福祉にまわすべき」「疑問」と否定的な意見が9割を占めました。コロナ禍で苦しむ市民から、大型開発事業について一層厳しい目、声が向けられていることを直視し、再検討が必要と考えます。

中央公園通町公園連結事業は千葉神社前の整備費用対効果が乏しいこと、コロナ禍で税収不足が明らかなため、華美な整備計画を見直し予算縮小を図ること、またイベントが多い中央公園利用者が安心して公園を使えるように中央公園へトイレ移設を求めるがどうか。

【都市局長】

 整備に際しては、必要以上に華美な公園とならないよう、周辺の景観と調和を考慮しつつ、引き続きコスト意識を持って、整備内容や工事費などについて精査を重ねて参ります。また、現在、通町公園にあるトイレについては、再整備基本計画に基づき、現在の位置よりも中央公園寄りに立て替える予定であることから、中央公園利用者の利便性も向上するものと考えております。

【かばさわ洋平議員】

コロナ禍により中小企業の倒産や解雇が増加し、市民生活は厳しさを増し、来年度は財政局の試算で90億円程度もの税収不足が見込まれています。八千代市は、「コロナ対応を最優先に進める必要がある」として新庁舎建設の先送りを決定しました。繰り返しますが、今は100年に一度のパンデミックの最中で平時ではありません。中央公園通町公園連携事業や稲毛海浜公園のウッドデッキ整備や養浜については精査し予算を見直し、コロナ禍で苦しむ市民の生活を支えるために最優先に私たちの大事な税金を使うことを強く求めておきます。

 政令市の子ども医療費調剤自己負担を求めているのは20市中5市あり、そのうち3市は3回目以降無料など回数制限を実施して、加重負担へのケアに取組んでいます。先ほどの子ども未来局長答弁では、「千葉県の子ども医療費助成制度には回数制限や多子世帯への負担軽減措置が設けられていないため、県に拡充を要望する」と答弁しました。千葉市が千葉県に子ども医療費の負担軽減措置を求めているなかで、県知事選挙に立候補表明している市長に最後に伺います。

安心して子育てできる千葉県・千葉市であり続けるために、子ども医療費の薬局窓口負担の導入を県内自治体に広げてはいけないと考えるがどうか。また子育て世帯の子ども医療費負担軽減のために、千葉県として基礎自治体の負担軽減につながる施策が必要と考えますが、市長の見解と子育て支援への決意お聞かせください。

【こども未来局長】  子ども医療費助成は、子どもと保護者が安心して医療機関に受診できるよう、現在、全国の全ての自治体が地方単独事業により実施しております。一方で、自治体間での不均衡や拡大競争が進むなどの課題も生じていることから、国として地域における子ども医療費負担の一環として財源措置を含めた全国一律の制度を創設するよう、要望活動を継続して参ります。

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