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日本共産党東京都議会議員団

環境にやさしくない廃棄物空気輸送システムは住民協議を! ワクチン接種コールセンター体制強化を! もりた真弓議員討論〔2021年第1回臨時会〕

臨時議会  もりた真弓議員の討論            2021.4.23

 

日本共産党千葉市議団のもりた真弓です。

 議案第58号 工事委託契約について「幕張新都心廃棄物空気輸送システムごみ輸送管復旧業務委託」に反対の立場から、討論を行ないます。また、議案第55号専決処分「高齢・障害者施設等の従事者等に対するPCR検査の実施について」、同じく「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)の支給」について、議案第57号 令和3年度千葉市一般会計補正予算「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ふたり親子育て世帯支援分)の支給」、および、「成人を祝う会代替企画」について意見を申し上げます。

 はじめに、議案第58号 工事委託契約について「幕張新都心廃棄物空気輸送システムごみ輸送管復旧業務委託についてです。

 幕張新都心住宅地区において平成7年から供用開始している「廃棄物空気輸送システムのごみ輸送管」は、稼働から25年以上経過したことによる経年劣化に加え、ごみ輸送管の右折部分にごみが繰り返し衝突したことで破損し、輸送管に開いた穴から地下水が流入し、廃棄物空気輸送システムによるごみ収集を停止しています。今議案では、12億7160万円かけて幕張クリーンセンターの敷地内に新たなルートでごみ輸送管を敷設するものです。

 廃棄物空気輸送システムについては、導入当初は大量消費・大量廃棄型の社会で画期的な仕組みと言われました。しかし、老朽化で維持管理費が高額になり、細かな分別もできないことで、専門家からも「時代のニーズに合わなくなった」「ごみ減量とリサイクルに大きくシフトした時代にはなじまず、廃止はやむを得ない」と指摘され、全国12か所で稼働していた空気輸送システムのうち7か所ではすでに廃止しています。また、残り5か所のうち稼働中の兵庫県芦屋市でも、住民と話し合いを続け、粘り強い協議を行い、令和32年度までを限度として順次代替収集へと移行するとのことです。

 一方、千葉市では、幕張クリーンセンターの施設耐用年数を約20年とし、維持管理を適切に行って今後30年以上継続して使用するとしており、空気輸送システムの「分別収集への対応が難しい」との課題を認めながら、直面する深刻な環境問題の解決を先送りする姿勢です。

 平成28年3月末に千葉県から千葉市へと移管されてから、施設の管理は千葉市が行っていますが、現システムの維持管理のための年間支出は約2億円です。千葉市が車両収集した場合は4000万円で済むものです。千葉県との「細目協定書」により、今回のような関連施設の不具合や破損した場合の工事費用は、どんなに高くても全額千葉県負担となります。施設改修費や維持管理費用の多くを千葉県が負担するから「それで良し」とするのではなく、今後、SDGsの取り組みでさらに求められるごみの削減、分別・再利用などを踏まえた対応として、千葉市がどう向き合うのかが問われています。ごみ輸送管の「早期復旧」を望む住民のみなさんの要望については理解いたしますが、地元住民と環境問題について丁寧な話し合いを続けるとともに、千葉県に対して、環境にやさしくない廃棄物空気輸送システムの今後について、根本問題の解決のために真剣に協議することを強く求めます。 

 次に、議案第55号専決処分 高齢・障害者施設等の従事者等に対するPCR検査の実施について意見を申し上げます。日本共産党千葉市議団は14回に渡り、市長宛の申し入れで高齢者施設をはじめとしたPCR検査拡充を求めてきました。ようやく高齢者施設の無料PCR検査が実施され、約21000人を検査し、11人の感染者の早期発見につながり、クラスターを防止できたことは大きな効果があったと評価したいと思います。

 一方で、変異株感染が千葉県内でも4月19日時点で166例確認されており、変異株感染拡大の対策と情報開示をする必要があります。大阪府では変異株感染により10代・20代等の若年層の感染者数が2倍も増加し、また重症化にもつながりやすいと指摘もされています。市内の大学生・中高生・教員・保育士が無料PCR検査を実施した場合は、約5億円程度で可能との試算です。国からの新型コロナウイルス地方創生臨時交付金は、今後13億円の活用が可能なことから、市民の命と暮らしを守るために希望者の無料PCR検査を含めて検査の拡充を強く求めるものです。

 なお、新型コロナウイルスワクチン接種がスタートしたものの、接種券に医療機関リストが同封されていないことで、コールセンターや医療機関に電話が殺到し、つながらないとのお問い合わせが増えています。コールセンターの体制強化と医療機関が混乱しないよう、高齢者に適切な情報提供を行うことも求めておきます。

 次に、議案第55号専決処分「低所得の子育て世帯に対する子育て生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)」と議案第57号「ふたり親子育て世帯分の給付金」については、コロナで生活が厳しくなっているひとり親世帯に加え、ふたり親子育て世帯についても対象を広げて支援を行うものであり、一歩前進したものとなっています。対象者への周知については、紙媒体や市のホームページなどでお知らせするほか、学校や保育所とも連携をしてもれなく申請ができるような手立てをとることを要望します。

 最後に、議案第57号「成人を祝う会代替企画」については、コロナ禍のもと市が主催するイベントであり、参加者にPCR検査を実施して感染対策を万全にして実施する必要があります。また、ギャンブルを行う千葉JPFドームを会場として開催することは、代替企画を利用した新ギャンブル場のお披露目であり、新成人がギャンブルを肯定的にとらえる機会ともなりかねず、会場を変更することを求め、会派を代表しての討論を終わります。

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