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日本共産党東京都議会議員団

ワクチン迅速な接種に向け集団接種会場増設を!無料PCR検査拡充を!—かばさわ洋平市議の一般質問【2021年第2回定例会】

一般質問を行なうかばさわ洋平市議(2021年6月16日・水、本会議場)

1、コロナワクチンの迅速な接種とPCR検査拡充について

【かばさわ洋平議員】

 6月14日時点の本市における新型コロナウイルス感染者数は累計で6,700名となり、インド変異株も県内で確認されるなか、医療提供体制も逼迫が続き、予断を許さない状況です。そうしたなかで、ようやく5月より一般高齢者向けワクチン接種が開始されたところであり、希望される市民に迅速かつ安全な接種のための体制強化が求められております。

 本市のワクチン接種における接種者数、接種率について、高齢者の接種完了時期と今後の64歳以下等のワクチン接種開始時期について伺います。

保健福祉局長

 国のシステムの登録された数値によりますと、6月15日午前9時時点で1回目の接種を受けた方が10万7,742人となっており、本市の高齢者のうち、約42.73%が1回目の接種を受けております。国からの高齢者向け接種の7月末完了を目指すとの方針を踏まえ、高齢者への一日も早く接種できるよう取り組んでおります。今後は、接種の進捗状況に応じて、基礎疾患保有者や高齢者施設等の従事者をはじめとした64歳以下への方への接種を開始することとしており、接種開始時期は、7月中旬以降と見込んでおります。

【かばさわ洋平議員】

 5月13日付千葉日報の報道では、千葉市は7月末に高齢者接種完了できると回答したとありました。しかし、市民からは「集団接種で8月の予約なのにおかしい」「かかりつけ医で9月接種となった。実態とは違うのではないか」と怒りの声が多数届いています。

 千葉市は7月末に接種終えると報道発表していることは事実と異なるのではありませんか。8月以降接種予約されている高齢者数はどの程度いると把握しているのか。今後、現場の状況をより綿密に確認把握し、情報発信すべきではありませんか。

【保健福祉局長】

 高齢者への接種の本年7月末完了に向け、当初、個別接種、集団接種における接種回数を1週間当たり計2万5,000回と見込んだ計画を策定していました。その後、国の方針を踏まえ、市医師会を通じ各医療機関に対し、接種回数を30%程度増加することへのご協力を頂いており、今月から開設したイコアス千城台と花見川保健福祉センターにおける集団接種体制の強化と併せ、現状では1週間当たりの接種回数が計4万回を超える見込みが立っております。8月以降の予約者数は把握しておりませんが、新たな集団接種会場の対象者は、65歳以上で予約の取れていない方、及び1回目の接種予約が8月以降となっている方としたことで、予約前倒しを促しております。今後、既に中央コミュニティセンターの接種会場の8月以降の予約をされている方に対して、予約の前倒しができることを直接ご案内すること等も行って参ります。

【かばさわ洋平議員】

 本市の個別接種医療機関は6月4日時点で353医療機関ですが、希望者全員対応の医療機関は95、かかりつけ患者対応のみの医療機関は258と、73%がかかりつけ患者対応のみであるため多くの市民から「近場の医療機関が対応できず接種医療機関が遠くて困る」という声が寄せられています。

 ワクチン個別接種医療機関の多くがかかりつけ患者のみの対応で接種が受けられない市民が多いため、希望者全員接種とする医療機関を増やすことを求めるがどうか。また接種会場への移動手段がない高齢者が接種機会を逃さないように訪問による接種体制やタクシー代等の助成など交通支援策も取り組むことを求めるがどうか。

【保健福祉局長】

 予約をとることができていない等の高齢者の方のために、今月から新たな集団接種会場を設けたほか、かかりつけ患者以外の方も接種していただけるよう、接種対象者の拡充について市医師会を通じ、各医療機関にご協力を要請しております。その結果、かかりつけ患者以外の方への接種にご協力いただける医療機関が増えており、その割合は、本年5月21日時点で約20%だったものが、6月9日時点で約31%となっております。また、各医療機関に接種予約の状況を調査しており、予約をとることができない方からのお問い合わせに対し、コールセンター等において、ようやくの空き状況を踏まえ、接種できる医療機関をご案内しているところです。

 次に、接種会場への移動手段のない、ご自宅等で訪問診療を利用している方等への接種につきましては、訪問診療における接種を推進するため、訪問診療におけるワクチン接種費用の単価の引き上げを国に要望するとともに、訪問診療医などの関係者と効率的な接種の実施方法等について調整を進めているところです。接種会場への移動手段のない高齢者への交通支援策につきましては、他都市の動向を注視しつつ、調査研究して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 日本共産党千葉市議団は、集団接種会場の増設をこれまでも要望してきましたが、6月から若葉区と花見川区2か所で増設されたことは評価するものです。一方で首都圏政令市の集団接種会場数は、横浜市37か所、さいたま市14か所など、千葉市より人口の少ない相模原市でも13か所と必ず各行政区での集団接種体制を整備していますが、千葉市は3か所と断トツに少ない状況です。高齢者から「5分で予約サイトが一杯で予約できなかった」、「月1回受診ではかかりつけではないと断られた、集団接種会場を地域で増やしてほしい」という声が多数寄せられています。

 迅速なワクチン接種を願う市民の声に応え、未設置の行政区に集団接種会場を整備し、平日や夜間の接種含め拡充すること。またコミュニティ・いきいきセンター、大学、民間商業施設等も活用した集団接種の実施により、8月以降接種予約している多数の高齢者の前倒し接種とかかりつけ医持たない人が多い64歳以下の市民の迅速な接種に取り組むことを求めるがどうか。

【保健福祉局長】

 本市では、市医師会のご協力により、かかりつけ医など身近な医療機関で接種を行う個別接種を中心に行い、補完的に本市の公共施設において集団接種を実施する体制で接種を進めております。集団接種会場については、中央コミュニティセンターに加え、交通の利便性や会場の規模を考慮してイコアス千城台を選定したもので、それらの会場との地域バランスを考慮した中で、花見川健康福祉センターを選定し、増設したところです。今後は、既に中央コミュニティセンターの接種会場の本年8月以降の予約をされている方に対して、予約の前倒しができることを直接ご案内すること等も行うとともに、接種状況に応じて、接種体制の充実強化を検討して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 千葉市の高齢者1回目接種率は42%ですが、八王子市の高齢者1回目接種率は千葉市の1.7倍ともなる71%です。日曜日に市内各地の小中学校を使って集団接種を始めたことが接種の加速につながっていることから、迅速な接種に向けては集団接種会場を増やすこと、少なくとも各区に設置することは行政の最低限の責務であります。

 次に、感染拡大防止に効果的であるPCR検査体制についてです。本市の高齢者施設従事者PCR検査数は3月4月の2か月間では延べ約41,000人検査し、陽性者は15名となっています。特筆すべきは高齢者施設のクラスター発生件数推移です。全施設対象で無料実施し始めたのが3月ですが、1~3月は12件と多数クラスター発生があったものが、4月以降は0件と大きくクラスター発生件数が減少しています。つまり大規模なPCR検査で早期に無症状感染者を発見してクラスター防止できたことは医療機関の逼迫や感染に伴う死亡も回避できた重要な効果であると考えます。一方で変異株の感染力は従来株と比較して1.5倍ともいわれるなか、4月以降のクラスターは医療機関1件、民間企業3件と若年層に広がり続けています。

変異株から市民の命を守るためにはクラスター多い医療機関や学校・保育園・大学・企業など無料PCR検査の拡充を求めるがどうか。

【保健福祉局長】

 医療機関や学校・保育園・大学・企業などについては、本市の今後の集団発生の状況やワクチン接種状況等を踏まえつつ、感染拡大や重症化を防止する観点から、実施の是非について検討して参ります。なお、変異株については、国の通知に基づきPCR検査で陽性が確認された方の中からスクリーニング検査を実施し、発生動向を注視しております。

【かばさわ洋平議員】

 広島県では広島市民対象に市内の薬局で検査キットを無料で受け取り唾液による検体採取で持ち込む、誰でも無料PCR検査を大規模に実施しました。4月から5月にかけ11万5千人を検査、陽性者は641人と早期の感染確認で家族内感染やクラスター防止につながる効果があったとされています。政府の分科会も5月に新たに抗原検査キットの活用方針を示したところです。そこで市民の命を守る責任のある市長に伺います。

 本市の感染者の最も多い年代は、20代で24%と最多。30代以下でみると、約51%と多数が若年層であります。ワクチン接種対象外の子ども達、学校や企業感染者が家族内感染を広げ続けているため、感染抑止のためにPCR検査拡充が必要ではありませんか。国の抗原検査活用方針に基づき、千葉県のモニタリング検査と連携した無料検査やPCR検査の独自財政支援を求めますが、市長の見解を伺います。

【保健福祉局長】

 本市では、症状のある方や濃厚接触者などのほか、感染リスクが高い方、重症化リスクが高い集団などに対して、感染拡大防止のための検査を実施することが適当と考えており、一般市民の無症状者へのPCR検査対象の拡大については、その効果や費用等を慎重に判断する必要があると考えております。

2、土気の住みよいまちづくりについて

【かばさわ洋平議員】

 はじめに土気駅北口周辺道路について伺います。

 土気駅北口周辺道路への歩道整備をこれまでも繰り返し議会質問や地域住民と要請してきたなかで、土気停車場千葉中線の暫定歩道が整備され、地元住民から安全に歩行できるようになったという喜びの声が複数届いています。一方で千葉大網線の土気駅北口交差点に右折レーンがなく、朝夕中心に渋滞が酷いため駅前交差点の改良と、土気小学校入口交差点の拡幅を求める声が多いことから地元自治会長らと1月に改めて、当局に対して迅速な対応を要望したところであります。

 朝夕の渋滞が激しい千葉大網線土気駅北口交差点の右折レーンと歩道の早期整備を改めて求めるがどうか。また2019年一般質問で土気小学校入口交差点の拡幅と横断歩道の新設を提案・要望してきましたが、交差点改良の今後の見通しはどうか。

【建設局長】

 千葉大網線土気駅北口交差点については、右折レーン設置に必要な用地の引き渡しを今年度内に予定しており、引き渡しを受けた後、歩道と併せて整備を行って参ります。また、土気小学校入口交差点については、本年5月、交差点南側に暫定整備により歩行者だまりを確保したところです。しかしながら、この交差点北側の土地の一部は権利者が多数いる共有地であり、当該用地の取得を伴う交差点全体の拡幅が困難な状況であります。そのため、この歩行者だまりを活用した交差点南側への横断歩道新設について、千葉県公安委員会と協議して参ります。

【かばさわ洋平議員】

 土気駅北口周辺道路は、土気小学校入口交差点から土気中学校までの土気停車場千葉中線においては暗いことと段差が激しい歩道、舗装振動の相談も多いため、歩道段差解消と振動がある車道の舗装改良、道路照明灯整備も強く要望しておきます。

【建設局長】

 土気駅南口ロータリーには、一般車の乗降場が設置されておらず、通勤時間帯は一般車とバス・タクシーが輻輳し混雑している状況を認識しております。このため、改めて交通量など現場状況を調査したうえで、乗降場の設置及びロータリーの安全対策について検討して参ります。また、バスシェルターについては、現地を詳細に調査した結果、雨漏りの原因が特定できたことから、現在、補修方法を検討しており、早期改善に努めて参ります。

【かばさわ洋平議員】

次に、土気駅南口のロータリーについてです。

一般車の乗降場が無く、特に朝の時間帯は送迎一般車両とバスが衝突しそうになる現場を複数回目撃しており、市民から危険なロータリーの改修と古くなったバスシェルターからの雨漏り改善を求める声が複数寄せられ続けています。

 土気駅南口ロータリーをより安全に送迎できるよう一般車の乗降場の設置やロータリー安全対策を強化すること、また雨漏りするバスシェルターの改修を求めるがどうか。

【都市局長】

 大木戸第2公園については、昨年9月に公園内の植え込みで陥没が発生し、公園内の約4分の3の範囲を立入禁止にしております。陥没の原因究明に向け、土地の履歴などの調査を行い、当該公園は旧谷津に接する谷地形を埋めた盛土造成地であることを確認し、現在、公園内において掘削により空洞などの確認調査を行う準備を進めております。今後、この調査結果を踏まえて早期の復旧に努めて参ります。なお、公園周辺の住民の皆様からは、変状などのご連絡はいただいておりません。

【建設局長】

 本年5月に、陥没が発生した公園脇の市道を掘削し状況を確認したところ、道路に影響はなく、陥没の原因となる空洞や「水みち」なども確認されませんでした。

【かばさわ洋平議員】

 続いて、大木戸第2公園陥没について伺います。

 昨年の9月に公園入口の植え込みに深さ2m程度陥没が発生し、復旧後再度の陥没が発生しました。現在公園の立ち入り禁止区域が拡大しており、住民からは、防災時に公園が機能しないことや周辺道路や住宅にも影響が広がるのではないかと心配な声が届いています。

 大木戸第二公園における陥没原因の調査結果及び隣接道路への影響についてお示しください。周辺道路や住環境への影響も懸念されるため、抜本的対策工事を求めるがどうか。

【緑区長】

 これまでイベント開催時などには、周辺公共施設等の協力により、駐車台数の確認に努めて参りましたが、令和3年度から、土気あすみが丘プラザの指定管理を受託した事業者と駐車場の追加について協議を行い、新たに近隣民間駐車場2台分を確保し、6月1日より利用開始したところです。今後も、指定管理者と協議を行い、より多くの駐車場を確保することにより、施設利用者の利便性向上に努めて参ります。

【かばさわ洋平議員】

 次に、土気あすみが丘プラザの駐車場についてです。土気あすみが丘プラザは地域住民の重要なコミュニティ施設ですが駐車場は40台しかなく、令和2年度では開館日数299日のうち、満車日は97日であり、32%も満車日数と異常な状況が続いています。市民からは「駐車場に入れず図書館に行けなかった」「大きなイベントがあると全く入れない」など、改善を求める声が複数寄せられています。

 土気あすみが丘プラザ利用者において、駐車場満車で利用を諦める事例が複数発生していることから、新たな駐車場整備や民間駐車場の活用など、利便向上に取り組むことを求めるがどうか。

3、泉谷公園のみどりの保全について

【かばさわ洋平議員】

 おゆみ野地区のほぼ中央に位置し、毎年6月ごろにはゲンジボタルの観察も可能で地元住民の憩いの公園であるのが泉谷公園です。先般、公園内の美化活動などに取り組まれているおゆみ野せせらぎの会や近隣住民から樹木管理について要望が寄せられました。2018年に近隣住民から、住宅地側の樹木について剪定・間引き・伐採の要望が寄せられ、議会質問で取り上げて実施を求めてきました。その後、当局により大規模に伐採等されたことで、これまで冬場に公園中央の池付近に飛来していたカワセミやオシドリの飛来がなくなったなど、生態系への影響が懸念する声が寄せられたところです。

 泉谷公園においては野鳥やニホンアカガエルの卵、ホタルなど様々な生態系を有する貴重な自然公園であることから、森林再生や植樹など生物多様性に配慮したみどりの保全、みどりの創出に向けて予算を増やして、より一層自然を感じられる公園づくりに努めることを求めるがどうか。

【都市局長】

 泉谷公園は、自然の地形や樹木を活かして整備した公園で、様々な野鳥などの生き物、野草のほか、蛍の観察も可能な自然豊かな環境を有しておりますが、外周部は住宅地が近接していることから、近年では住環境を考慮した樹木の剪定などを行っております。当該公園では、今年度から、パークマネジメント団体が「豊かな自然環境を維持し、安らぎと学びの場となる公園づくり」を目標に活動を開始したことから、今後は当該団体と連携し、自然環境と周辺住環境に一層配慮した公園の管理に取り組むとともに、必要に応じて樹木の補植を行うなど、みどりの充実に努めて参ります。

4、小中学校給食費無償化と子ども医療費について

【かばさわ洋平議員】

 本定例会に、多子世帯における子育ての負担を軽減するため、小中学校の第3子以降の学校給食費無償化予算が計上されました。長年にわたり日本共産党千葉市議団が議会質問で取り上げ、私としても2017年一般質問で給食費第3子以降無償化を提案・要望してきた施策であり高く評価するものです。

 小中学校給食費第3子以降無償化の開始時期と申請手続きについて。また千葉県知事は選挙公約で「市町村と共同で学校給食無償化に取り組む」としているため、千葉県から財政支援を受け、給食費の第2子まで無償化拡充の検討を求めるがどうか。

【教育次長】

 無償化の開始時期については、システム改修、制度の周知、対象要件の確認及びシステム入力作業などに期間を要するため、来年1月からの実施を目指して参ります。

 申請手続きについては、保護者が3人以上の子どもを扶養していることを申請書に記入し、被扶養者であることを証する健康保険証の写し等を添えて提出することとします。また、今回の制度は多子世帯の負担軽減を目的とするものであり、第2子までの拡充については予定しておりませんが、県の財政支援については、動向を注視していきたいと考えております。

【かばさわ洋平議員】

 次に、子ども医療費薬局窓口負担について伺います。

 多子世帯における子育ての負担軽減としては、子ども医療費薬局窓口負担導入は病院への受診控えなどにもつながる問題であり、これまでもすでに1万人以上の撤回署名が市民から提出されています。3月の市長選挙では、3候補中2候補が子ども医療費薬局窓口負担廃止を公約として掲げ、今議会では請願が2件も提出されるなど市民から薬局窓口負担撤回の声が高まり続けています。

 昨年8月以降子ども医療費薬局負担の月あたり最大の処方件数は何件あったのか。導入前と比較し、受診件数の動向と受診抑制への影響はあったのか伺います。

【こども未来局長】

 子ども医療費に係る保険調剤について、昨年8月以降、児童一人に対し、月当りで最も多く助成を行ったのは、15回となります。また、昨年度における通院費の助成件数は、令和元年に比べて概ね3割減となっておりますが、保護者負担のある世帯とない世帯でほぼ同じ傾向を示していることから、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により受診を控えた世帯が多かったものと考えております。

【かばさわ洋平議員】

 政令市の子ども医療費調剤自己負担を求めているのは20市中5市あり、そのうち3市は3回目以降無料など回数制限を実施して、加重負担へのケアに取組んでいます。昨年の第4回定例会で私の一般質問で回数制限や多子世帯負担軽減を求めると市は、「千葉県の子ども医療費助成制度には回数制限や多子世帯への負担軽減措置が設けられていないため、県に拡充を要望する」と答弁しました。

千葉県に対して、千葉市は子ども医療費助成の拡充について、いつどのような内容の要請を行ってきたのか。要請内容と成果について伺います。

【こども未来局長】

 これまで、県に対しては、千葉県市長会を通じて、通院医療費の助成対象を、小学校3年生までから、本市と同じ中学校3年生までに拡大するよう要望して参りました。さらに昨年度からは、保護者負担について、多子世帯軽減や月当りの負担回数制限などを制度化するよう要望しておりますが、現時点では制度改正は行われておりません。

【かばさわ洋平議員】

 市内の皮膚科医師からお話を聞くことができました。「子どもは頻繁に通院することがあり、月10回以上来院するケースもあり、医療費負担や薬剤負担と合わせて1万円近くとなることもある。病気で苦しむ子どもや家庭から学校エアコン光熱費を賄えというのは市民福祉に逆行している。病気になったら罰金制度はやめてほしい」と話されました。そもそも学校エアコン光熱費を賄うために医療費を引き上げるという発想こそが間違っているのではありませんか。そこで、本施策の意思決定プロセスに関わってこなかった神谷市長に伺います。

 市長は、学校エアコン光熱費1億円の財源を持病のある子どもや多子世帯から賄うことについて、行政の公平性の観点と倫理的にも正しい施策と考えますか。学校給食費の第3子無償化の年間予算は5億円であり、多子世帯が安心して子育てするためには2億円で可能となる子ども医療費薬局窓口負担無料化も必要であり、無料化に向けた検討を指示すべきであります。お答え下さい。

【こども未来局長】

 保険調剤の保護者負担の導入は、学校におけるエアコンの管理運営だけでなく、専科教員の充実など、子育て支援の充実・拡充が必要な新たな需要に、制度の見直しにより生じる財源を活用し、子ども施策全体の充実を図っていくとともに、子ども医療費助成制度をこの先も安定的に継続していくために、子どもの健康維持という制度の趣旨が損なわれない範囲で必要最小限のご負担を頂くこととしたものです。現時点では撤回について検討しておりませんが、保護者の皆様の負担を少しでも軽減できるよう、今後も引き続き、国や県に対し、制度の創設や拡充について要望活動を行って参ります。

【かばさわ洋平議員】

 熊谷前市長が子ども医療費薬局窓口負担を県内自治体で唯一導入したわけですが、その熊谷県知事は、県知事選挙で子ども医療費負担軽減策を公約にしました。市民からは矛盾がある、なぜ医療費引き上げたのかという声も寄せられ、さらには実態として「医者に行く機会を減らし、市販薬を買う機会が増えた」「薬剤負担ゼロで子ども医療費も千葉市より安い市原市へ引っ越します」という声すらあります。受診抑制の発生、また子育てしにくい施策は子育て世帯の人口流出にもつながっています。子ども達の健康や命を守るためにも、子育てしやすい千葉市をつくるためにも間違った施策は元に戻すべきであります。そこで県市間連携の強化していく方針の神谷市長に伺います。

 千葉県知事へ子ども医療費への負担軽減に向けた財政支援を求める協議を早急に行うこと、また薬局窓口負担の撤回と医療費窓口負担の多子世帯・過重負担軽減を前へ進めていただくことを強く求めます。神谷市長の決意をお聞かせください。

【神谷市長】

 県の子ども医療費助成制度の拡充については、本市だけでなく県内全市町村に関わるため、引き続き千葉県市長会を通じて、多子世帯軽減や月当りの負担回数制限などの制度化について、粘り強く要望して参ります。子ども医療費助成制度は、子どもの健康維持と子育て支援の観点から、安定的に継続していくことが必要であり、今後も、本制度を維持しつつ、少しでも保護者の皆様の負担軽減を図れるよう取り組んで参ります。

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