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日本共産党東京都議会議員団

LGBTの方の支援として、行政が「居場所」を設置することを求める―もりた真弓市議の一般質問【2021年第2回定例会】

一般質問を行なうもりた真弓市議(2021年6月18日・金、本会議場)

1、多様性社会と理解促進について

【もりた真弓議員】

  今国会で、成立が見込まれていた「LGBT理解促進法案」が提出されず見送られました。法案審査が行われていた自民党の会議で「道徳的にLGBTは認められない」「人間は生物学上、種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背くもの」との発言は、国際的にも波紋を広げています。深刻な人権侵害の発言であり、一連の発言について、LGBT法連合会は「事実だとすれば、当事者ばかりでなくその家族や友人など関係する人々をも傷つけ、その存在を否定する、到底看過することのできない発言だ」と強く批判し、撤回を求めています。

 そもそも「LGBT理解促進法案」は、超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」が合意したものです。法案の目的に「性的指向および性自認を理由とする差別は許されない」と書かれており、成立すれば日本で初めて性的指向・性自認について定めた理念法となり、東京オリンピック・パラリンピックを前に成立の機運が高まっていました。ところが、逆に自民党の審査で、差別を助長するような発言が飛び出すことになったもので、自民党内で暴言が後を絶たない現状を変えるためにも差別を許さない法律の制定が急務です。千葉市議会でも、前定例会で日本共産党千葉市議団が提案した「多様な性自認、性的指向の人々が尊重されること」を目的とした「千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正について」も「時期尚早」などの理由で反対され、否決となった経緯があります。

 性的マイノリティの方に対する無理解から、多様な性を認めない、生きにくい社会であることが露呈しています。そこで伺います。

国会の法案審査で露呈した「差別を助長する発言」の背景には何があると思うのか。また、千葉市はこうした差別をどのように改善をしていくべきなのか、見解をお示しください。

【市民局長】

 本市が昨年実施したWEBアンケートでは、家族や友人がLGBTだった場合、これまでと変わりなく接することができるかという設問に対し、「できない」「わからない」と答えた方を合わせると約4割という結果が出ております。この結果からもLGBTや性の多様性に関する理解は、まだ十分ではないと考えており、今後も市民向けのイベントや各種講座等を通して、理解促進を進めて参ります。

【もりた真弓議員】

 市職員のLGBTに関する研修の受講者は、どのくらいの割合か、お示しください。

【市民局長】

本市では、平成28年度から新規採用職員研修や夜間講座でLGBTの理解を深める講座を実施しており、令和2年度までに新規採用職員研修では、延べ 1,076人、夜間講座では、延べ168人が受講しております。夜間講座の重複受講者数が不明なため、概算となりますが、本年4月1日現在の職員数から算出しますと、2割近くの職員が受講したことになります。

【もりた真弓議員】

 同居人や家族関係など、プライベート保護の観点から、対応に配慮しなければなりません。

「LGBTを知りサポートするためのガイドライン」では、窓口でどんなことに留意するとしているのか、うかがいます。

【市民局長】

 平成30年3月に作成した「LGBTを知りサポートするためのガイドライン」では、窓口や電話での対応にあたり、「性別や関係性を決めつけるような表現避ける」、「パートナーが異性であるとは限らない」などを職員として心得ておくべきこととして示しております。また、対応事例としては、本人確認に際し、「書類の確認時に氏名は口にせず、書類の指差しで行う」「氏名を呼ぶ場合は、名字だけにするなど周囲に性別が判明しないようにする」などの配慮をするとしております。

【もりた真弓議員】

 「レインボー千葉の会」の方との懇談の席では、当時者の発言として「同じセクシャリティの人がまわりにいるかいないかで全然違う。トランスジェンダーも同じでロールモデルがいない。自分は13歳ぐらいで意識したが、26歳になって、ようやくミクシーやインターネットで、トランスジェンダーの人に出会えた。」との体験を語り、自分の感じている「違和感」が何か、「違和感」を感じているのは自分だけなのかとの不安な時期を過ごしたことを話してくださいました。

 また、別の方は「どの時代に生きているかで違う。教育現場で教えてもらったことはない。生きる自信とかなくて、精神的につらい時代だった。できるチャレンジもできなくなってしまう。」いま、悩んでいる学生さんなどに「安心して生きていけるんだよ。いざとなったら相談先はあるんだよ。」と思える「居場所」が必要との話をうかがいました。当事者からはライフステージごとに様々な困難に直面することが報告されています。

 性的マイノリティの方の支援として、行政が「居場所」を設置することを求めるがどうか、お答えください。

【市民局長】

 LGBTの方の支援については、令和元年11月にLGBTの専用電話相談窓口を開設しているところですが、居場所の目的の一つである同じような立場の人が集まり、支え合う場づくりとしての支援を含め、今後、当該者や支援団体等のご意見や他市の状況を調査しながら、研究して参ります。

2、花見川区の諸問題について

【もりた真弓議員】

(1)花見川小学校の投票所の改善について

 千葉県知事選挙と千葉市長選挙が同日投票となった3月21日は、あいにくの雨模様でした。そんな中、投票に出向いた車いす利用の市民が同行した2名の家族とも投票されずに帰られた事例がありました。そこで、うかがいます。

投票できなかった理由について把握しているか、うかがいます。

【選挙管理員会事務局長】

 花見川小学校の敷地は、校舎玄関前の駐車場がある敷地部分と投票所として使用している体育館のある部分で高低差が1.5メートルほどあり、体育館へは階段で上って行く構造となっております。先の選挙で、車いすを使用されている選挙人のご家族から、投票所に入れないとのお話を頂きました際に、事務従事者が体育館と同じ高さの敷地にある別の駐車スペースをご案内し、お待ちしておりましたが、投票されずにお帰りになられてしまった案件があったことを承知しております。

【もりた真弓議員】

 花見川小学校の体育館への入り口は急な階段で、車いすでは上ることができません。どのように改善するのか、お示しください。

【選挙管理員会事務局長】

 車いすを使用されている選挙人に向けて、校舎玄関前の駐車場内に、体育館と同じ高さの敷地にある駐車スペースをご案内する看板を設置します。また、校舎玄関前駐車場から体育館へは、階段を使用せずに、駐車場から一旦学校の敷地を出て、道路の歩道を経由して体育館近くの通用門から入る方法もとれますが、現時点では、通用門手前に歩道橋があるため、歩道幅が狭くなっており、車椅子では通行しづらい状況となっております。当該歩道橋については、建設局において、老朽化や利用状況などを踏まえ、地元や学校などと協議した結果、撤去することとしており、撤去後は車いすを使用されている方でも通行しやすくなるものと考えております。

【もりた真弓議員】

 直近で予定されている総選挙までに投票所の改善はされるのか。また、歩道橋はいつまでに撤去されるのか、お答えください。

【選挙管理員会事務局長】

 本年10月までに行われる衆議院議員選挙では、車いすを使用されている選挙人が体育館への行き方を分かりやすくなるよう案内看板を設置して参ります。また、歩道橋については、今年度末までの撤去を目指すこととしております。

【もりた真弓議員】

(2)柏井地域・作新台地域への防災行政無線の設置について

 柏井地域の自治会からの要望に対し、市では設置しないと回答したと聞いています。

 災害時の避難情報や、行方不明者の情報など必要な情報を提供するための防災行政無線を希望する地域になぜ設置しないのか、うかがいます。

【総務局長】

 防災行政無線につきましては、高い建物や地形などによる周辺環境の影響や住居の遮音性の向上などの要因により、現状、放送の伝達範囲には限界があり、スピーカーによる放送だけでは、すべての市民の皆様へ情報をお伝えすることが難しい状況にあります。このため、東日本大震災以降に、津波避難を考慮して本市沿岸部等へ増設した28基を最後に、新たな増設は行わず、防災行政無線を補完する他の情報伝達手段の充実に向けた取り組を進めているところです。現在までに、放送内容を確認できるテレホンサービスに加え、ちばし安心・安全メール、ヤフー防災速報アプリ、各種SNS、市ホームページ、テレビ、ラジオのほか、スマートフォン等を使用していない方へ、自宅の電話やFAXへ緊急情報を配信するサービスなど、様々な情報伝達手段を整備しておりますので、市民の皆様には、いずれかの方法で災害情報を入手いただけるよう、引き続き、周知啓発を図って参ります。

【もりた真弓議員】

 市内151か所に設置されている防災行政無線について、アナログからデジタルへと変更する工事をしていますが、これによって聞こえづらさは改善されるのか、お示しください。

【総務局長】

 防災行政無線のデジタル化については、総務省の周波数再編により、現行のアナログ無線設備が令和4年11月末に使用期限を迎えるため、デジタル無線設備への更新を行っているものです。無線設備のデジタル化により、混信や雑音が入ることなく、放送を行えるようになるため、音質の向上が見込まれますが、音声の伝達範囲に関する改善効果については、限定的であると考えております。

【もりた真弓議員】

 ゲリラ豪雨など激しい雨音で避難情報がかき消されてしまうこともあるため、家の中にいても必要な情報が届く「防災行政無線戸別受信機」の必要性は、消防庁も強調し、その配備促進をうたっています。 栃木県矢板市では防災行政無線戸別受信機を無償で貸与しています。

 聞こえにくい地域に対する手立てについて「防災行政無線戸別受信機」の普及を進めることは有効と考えるがどうか、お尋ねします。

【総務局長】

 防災行政無線戸別受信機については、多くの地域で外部アンテナ工事が必要になるなど、コスト面での課題があるため、同様の機能を備えながら、コストを抑えられる防災ラジオを、町内自治会長などへ、約2千台貸与しているところであり、聞こえにくい地域も含め、防災行政無線を補完する情報伝達手段として、ご活用いただいているところです。

【もりた真弓議員】

 コストを抑えられる防災ラジオを、町内会長さんだけでなく対象を拡大して、希望する世帯に届けるようにしてはどうか、お答えください。

【総務局長】

 現在、町内自治会長などに貸与しているアナログ対応の防災ラジオについても、防災行政無線のデジタル化に伴い、使用期限を迎えるため、更新を検討する必要があります。現在、コミュニティFM運営事業者と連携し、避難指示等の防災行政無線の放送を番組内に割り込ませる仕組みを構築しているところであり、今後は、この仕組みをいかした防災ラジオへの更新や活用方法を検討することとしておりますので、その中で、貸与する対象などについても検討を進めて参ります。

3、公共施設の在り方と住民サービスについて

【もりた真弓議員】

 市民生活に密着し、様々な面で住民の暮らしを支えている公共施設について、千葉市は「千葉市公共施設等総合管理計画」を令和2年3月に改訂しました。市民が望む公共施設の在り方とは何か、住民にとって公共施設が果たす役割について、質問いたします。 

(1)連絡所の見直しについて

はじめに連絡所の見直しについてです。

 新しい「計画」、見直しとなっている3つの連絡所の評価内容について改めてうかがいます。

【財政局長】

 連絡所については、平成28年度に資産の総合評価を行い、こてはし台連絡所は、利用度や運営コスト面では、他の連絡所に比べて課題は少ないものの、建物性能評価において、耐用年数が7年超過していることから、評価結果を「見直し」としております。また、長作連絡所は、建物性能には大きな課題はないものの他の連絡所と比較して利用度及び運営コストに課題があることから、こてはし台連絡所と同様に評価結果を「見直し」としております。さらに、椎名連絡所も、建物性能が耐用年限を59年超過しており、耐震性能も低く、利用度にも課題があることから、評価結果を同様に「見直し」としております。

【もりた真弓議員】

 国主導のマイナンバーカードの普及促進で、千葉市もR4年度末までに100%の取得を目指しています。マイナンバーカードの取得はあくまでも「強制ではない」としています。

 マイナンバーカードの普及がどの程度まで達すると連絡所が必要ないと判断するのか、お尋ねします。

【市民局長】

 連絡所については、マイナンバーカードの普及率のみならず、各種証明書のコンビニ交付の利用状況や、コンビニエンスストアの配置状況などを総合的に勘案し、市民サービスへの影響も留意しながら見直しを検討して参ります。

【もりた真弓議員】

 連絡所の見直し、廃止は住民から要望されたものではありません。むしろ、高齢化の進んだ地域で、役所の窓口があることが住民の安心につながる存在として見直されるべきと考えます。

 区役所の高齢者ワクチン接種予約方法相談窓口のように、ITに不慣れな住民が、区役所まで足を運ばなくても相談や手続きができる連絡所になれば、住民にとても喜ばれると思いますが、そういう見直しをしてはどうか、お答えください。

【市民局長】

 本市では、行政のオンライン化を積極的に推進しているところであり、本年4月からマイナンバーカードを活用したオンライン申請を拡大するなど、スマートフォンやパソコンを利用してご自宅等から手続きが行える取組を進めているところです。一方でスマートフォン等の操作に不慣れな方もいらっしゃることから、そのような方への配慮にも努めて参ります。

【もりた真弓議員】

 連絡所の今後については住民の意見を十分に聞くことを求めますが、いかがですか。

【市民局長】

 連絡所の見直しについては、具体的な検討を進めるにあたり、市民サービスへの影響を十分に留意するとともに、市民の皆様のご意見の聴取に努めて参ります。

【もりた真弓議員】

(2)公民館について

 花見川公民館の老朽化対策と外壁塗装計画についてです。

 R2年第3回定例議会の一般質問で指摘した花見川公民館の外壁塗装についての進捗状況について伺います。

【教育次長】

 花見川公民館の外壁につきましては、修繕が必要な状況であることから、今年度、実施する予定です。

【もりた真弓議員】

 千葉市は公民館の建て替え等の計画を持っているのか、お尋ねします。

【教育次長】

 現時点においては、公民館の建替え計画はありませんが、「千葉市公共施設等総合管理計画」における資産の総合評価の結果、計画的保全対象とされた施設については、計画的な保全の推進により施設の長寿命化を図っていくとともに、それ以外の施設については、耐用年数や周辺の公共施設の配置状況など、市全体の公共施設のあり方を総合的に勘案した上で検討を進めていくこととしております。

【もりた真弓議員】

 さつきが丘公民館にエレベーターの設置を求める住民運動が取組まれています。市内22か所の公民館が2階建て以上で、エレベーターが設置されていません。

 利用者からは、トイレの様式化や、和室を洋室へリフォームすることなど、エレベーターと並んで、施設の改善を求める声も寄せられています。

 地域コミュニティの拠点である公民館の改修の遅れは市民サービスの軽視ではないのか、お答えください。

【教育次長】

 トイレの洋式化や雨漏り対策などの公民館の改修については、緊急度や重要度を踏まえ、計画的に実施し、市民の皆様が利用しやすい施設となるよう努めております。

【もりた真弓議員】

 施設の耐用年数ぎりぎりまで改修を延ばし、時間的余裕のないことを理由にあわただしく統合・複合・廃止などへと誘導することがあってはなりません。

今後の公共施設の在り方をどう考えるのか、お示しください。

【財政局長】

 千葉市公共施設等総合管理計画では、対象施設のうち、築30年を超えるものが、約66%に達しており、さらに10年後には約85%に達する見込みです。そのため、現在の公共建築物の規模を維持することを前提とした場合、今後、老朽化に伴う大規模改修や建替えなどの対応する財政負担が急激に増加し、質・量ともに市民サービスの維持が難しくなることが懸念されます。そこで、公共施設については、市民ニーズの把握・精査を行い、将来の人口減少社会や厳しい財政見通しなどを踏まえ、10年間で約18万㎡、約7%の所有床面積の縮減に取り組むこととしております。

【もりた真弓議員】

(3)花見川図書館とこてはし台公民館の複合化について

 つぎに、花見川図書館とこてはし台公民館の複合化についてです。

 市民生活の基盤や地域コミュニティの拠点である公共施設は、住民サービス向上の視点でこそ見直し、充実させることが行政の役割でありますが、設置目的の違う公共施設の統合・複合化の問題が、住民不在で進められています。

 昨年9月に空調設備の不具合から、花見川図書館の2階にこてはし台公民館を入れ込みリニューアルオープンとの計画が持ち上がり、今年の第一回定例議会で可決成立しました。花見川図書館では、今蔵書の整理が行われ、中央図書館へと移動させる書籍の選別作業が行われています。しかし、図書館の利用者や地域住民が、複合化の事実を知らないまま着々と進められていることは住民自治の観点からも大問題です。

 なぜ図書館と公民館とを複合化するのか、うかがいます。

【教育次長】

 昨年9月に花見川図書館の空調設備に不具合いが発生し、大規模な改修が必要となったことから、施設の長寿命化を図るとともに、効率的な施設運営や市民の皆様の利便性向上のため、建築から40年以上が経過し、同様に老朽化が進んでいる近隣のこてはし台公民館との複合化を計画したものです。

【もりた真弓議員】

 図書館も公民館もそれぞれ面積を減らし、人との交流やグループ活動などを主とする公民館の「動」の活動と、お互いに干渉することなく他の人との距離を保つ図書館の「静」の空間という特徴を持つ2つの施設を複合化します。

 目的も活用の趣旨も違う施設を一つの建物の中に収めることが、双方の利用者にとってどうなのか、検討しなかったのか、お答えください。

【教育次長】

 公民館と図書館はどちらも生涯学習施設であるとともに、公民館の主催講座やサークル活動における図書資料の活用をはじめ、公民館で育成した人材の図書館での活用や、施設の相互利用の促進が図られるなど、メリットが見込まれることから、複合化することとしました。

【もりた真弓議員】

 図書館も公民館も住民自治を育てる役割を担う施設であり、市はこのことをどう位置付けているのか、お示しください。

【教育次長】

 本市では、生涯学習施設である公民館や図書館を、市民が自ら学んだ成果を生かし、活力あるコミュニティを形成できる環境づくりを進めるため、市民の参加・協働による学習活動の推進に寄与する施設として位置付けております。

【もりた真弓議員】

 いまだに、複合化の計画が十分周知されていません。急な合併問題であり、住民の意見を反映させて進めることと矛盾している。

千葉市行政の進め方は、結論ありきで「千葉市市民自治によるまちづくり条例」の精神に反しているのではないか、お答えください。

【教育次長】

 今回の複合化にあたっては、本年1月より、施設の所在する地域の自治会である、花見川区町内自治会連絡協議会、こてはし台中学校区町内自治会連絡協議会、こてはし台自治会、横戸台自治会に対して説明会を実施したほか、2月には、こてはし台公民館の利用団体向け説明会を実施し、「バリアフリー対応をお願いしたい」、「専用の調理室を整備してほしい」などのご意見・ご要望をいただきました。さらに、5月には「あたらしい花見川図書館を考えるワークショップ」を開催し、「ゆったりと本が読める場所が欲しい」、「照明を明るくしてほしい」などのご意見・ご要望を頂いたところです。今後も、ワークショップをはじめ、市民の皆様から多くのご意見を取り入れ、令和5年度に予定している施設のリニューアルオープンに生かして参ります。

【もりた真弓議員】

 「にっぽんのおにぎり」という本の紹介です。「47都道府県をにぎってみました」とのページを開き、児童書の周りに粘土で作った「かわいいおにぎりたち」が47個並べられています。3年半ほど前に花見川図書館のホールに展示されていた企画ですが、大人も思わずのぞき込んでしまうような素敵な展示でとても感動しました。

 そこで伺います。

 蔵書を減らし、学習室を廃止し、子どもの読書スペースを削減するなどして、図書館機能を果たせるのか。児童図書コーナーだったスペースは、図書館事務室へと変わりますが、新しい図書館では児童図書コーナーはどのように確保できるのか、お示しください。

【教育次長】

 複合化により、図書館については、貸し出し実績のない蔵書の見直しを行った上で、1階部分に機能を集約します。蔵書に見直しにより生じる空きスペースを、学習室や、児童図書コーナーを兼ね備えたスペースとして有効活用するなど、図書館サービスの低下を招くことがないよう、また、市民の皆様に魅力ある施設となるよう努めて参ります。

【もりた真弓議員】

 空間や距離は、それぞれの施設の環境にとって大きく影響するものです。花見川図書館に隣接している自治会館で行ったカラオケが問題になったこともあると聞いています。今度は同じ建物の中で、騒音の問題が起こるのではないか危惧されます。

 せめて、床や壁の防音などをするべきではないのか。対策は検討しているのか、お尋ねします。

【教育次長】

 公民館の利用団体からも、「図書館との複合なので、防音、防振対策をしっかりしてほしい」とのご意見を頂いていることから、今後、実施設計の中で、防音などの対策について検討して参ります。

【もりた真弓議員】

 図書館利用者から、公民館の催しなどと重なった場合に、駐車場がいっぱいになるのではないかとの疑問が寄せられました。

 現花見川図書館の敷地では不足することが予測される複合施設の駐車場の確保をどう考えるのか。近隣に駐車スペースを設けることを求めるがどうか、お答えください。

【教育次長】

 施設の改修工事に併せて、花見川図書館の駐車スペースを再区画することで、現在の公民館と図書館の駐車台数と同等程度の第数が確保できるものと考えております。

【もりた真弓議員】

 一昨年の台風被害で倒木による停電の影響を受けたとき、公民館での携帯電話の充電や避難所での物資の配布などこてはし台公民館は大きく貢献しました。

 避難所として、こてはし台公民館の果たしてきた役割をどう評価しているのか、うかがいます。

【総務局長】

 こてはし台公民館につきましては、令和元年の2度の台風で、17日間にわたって避難所として稼働し、ピーク時には8人、延べ20人の避難者を受け入れ、毛布や飲料水の配布のほか、停電時でも使える災害時用公衆電話の設置、携帯電話の充電サービスの提供なども行い、市民の安全を守ることに貢献したものと考えております。こてはし台公民館をはじめとする、本市の公民館については、空調やトイレ、和室など、基本的な生活環境が整っていることから、台風や大雨では、優先的に開設しているところであり、今後も、地域住民の生活を支える災害時の拠点として、大きな役割を果たしていただくものであります。

【もりた真弓議員】

 会議室兼用調理室、和室がなくなるなど、避難所としての公民館整備を掲げている市の方針との整合性を欠くことにならないのか、お尋ねします。

【教育次長】

 調理室や和室においては、多目的な利用が可能な使用への変更を検討しており、流し台や電磁調理器などの調理設備を整えるとともに、持ち運び可能な畳を備えることで、調理室や和室としても必要な機能を確保できるものと考えております。

【もりた真弓議員】

 こてはし台公民館の跡施設はどうするのか。今後の利用についてうかがいます。

【教育次長】

 こてはし台公民館の跡地につきましては、今後、庁内関係部門と連携し、地域の方々の声を聞きながら、検討して参ります。

【もりた真弓議員】

 千葉市は「複合後、跡施設となるこてはし台公民館について、利用方法を検討する」としていますが、国交省の「既存建築物の用途変更の弾力化」に関する「技術的提言」に基づいて「地域振興を担う飲食店等への用途変更の可能性について引き続き続き検討」とあり、公共施設である公民館の跡施設をどのように活用するか、市民にとって重要な問題です。

 老朽化を理由に今後施設の撤去などする場合も、跡地となる市有地について安易な売り払いはやめるよう求めるがどうか、お答えください。

【財政局長】

 公共施設の建替えや解体撤去にも多額の費用を要することから、跡地利活用における庁内照会をした後、市として利活用の見込みのない市有地については、売却処分を行い、歳入確保に努めて参ります。

【もりた真弓議員】

 先ほど、花見川図書館の「かわいいおにぎりたち」の展示を紹介しましたが、これらはすべて花見川図書館の職員さんの手作りです。図書館には、本があって当然ですが、「それをいかに身近で興味を持てるものにできるかは、そこに関わる人がいるから。」「本だけではだめ。人が大事。」と、長年こてはし台地域などで、図書館の運営に尽力している方に教わりました。

 「千葉市資産経営基本方針」の策定の趣旨には、「所期の目的を終えた余剰施設」との記述があり、「人口減少に伴う施設ニーズの総量としての縮小」や「少子高齢化などに伴う個別ニーズの変動」を掲げています。今回の複合化で590㎡、こてはし台公民館まるまる1つ分の面積がなくなります。

 神谷市長、資産経営課が財政上の課題を振りかざして、市民自治・文化の醸成を阻むことは厳しく戒めなければなりません。前市長の方向性を踏襲すれば、市民自治の視点を欠いたまちづくりを進めることになります。市民が何を望んでいるのか、その声を聴いていただくことを求めて質問を終わります。

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