安心してくらせる住みよい千葉市をつくりましょう
日本共産党東京都議会議員団

新型コロナから市民の命を守るため奮闘している市職員の努力に報いる賃上げこそ!-野本信正市議の反対討論【2021年第4回定例会】

討論を行なう野本信正市議(2021年11月26日・本会議場)

 議案第123号千葉職員給与に関する条例等の一部改正についてです。

 本件は千葉市人事委員会勧告に基づき、公務員給与が民間給与を上回ったので、職員の期末手当を平均5万8千円引き下げる提案である。日本共産党市議団を代表して反対の立場から討論を行う。

なお、特別職のカットには賛成する。

反対の理由は一つに、新型コロナ感染症から市民の命と健康を守るため、必死に頑張っている千葉市職員の努力に報いることなく、期末手当をカットする冷たい仕打ちは許せないことである。二つに、賃金格差是背に保育士などの賃上げが予定されているとき、期末手当のカットは矛盾することである。三つに、職員給与は熊谷市政の独自カットにより大幅にカットされてきたことに、追い打ちをかけるものである。四つに、千葉市職員の期末手当カットが、民間のエッセンシャルワーカー等の期末手当引き下げる原因をつくることになりかねないことである。五つに、アベノミクス等により働く人の給与は、年間22万円余も減額し、個人消費を落ち込ませているとき、公務員の給与を民間の低い額に合わせることは、さらに景気を落ち込こませてしまう。

以上の反対理由のうち、この間職員の大変な努力について明らかにしたい。

 この間、千葉市職員は、一昨年の台風被害復興と、2020年からの新型コロナ感染症から市民の命と健康を守るため、必死で働いてきた。  とりわけ直接感染症に対処する医療や保健所、ワクチン接種担当部局及び他部署からの応援者、介護・保育、子どもルーム・児童相談所・生活保護・各種窓口・消防救急業務等は、常に感染の危険にさらされながら働いてきた。働く環境も私が先の議会で明らかにしたように、ワクチン接種にかかわる職場は、一と月181時間の残業を行い、毎日23時24時まで残業し、一と月8日の土日は、5日間出勤している。この状態を何か月もつづけている。

 看護師や保健師などは感染者と直接向き合い、消防救急隊は感染の疑いのある人を搬送してきた等、多くの職員が長期間過重労働に耐えて奮闘してきた。この努力に報いるのではなく、期末手当の平均5万8千円カットである。人事委員会勧告を尊重して対応することが、職員給与職員給与の安定につながるという説明は一般論であり今回の事態には適用されない。神谷市長が職員の懸命の努力を正当に評価し、市長と職員が信頼しあって市民の命と健康、安全を守る市政を遂行するために、期末手当カットを中止すべきである。

 次に、千葉市の職員給与は熊谷市政の12年間に、財政健全化を理由に本市人事委員会の勧告への対応とは別に、長期にわたリ、大規模な独自カットがされてきた。

いわゆる熊谷カットの総額は93億円に上っている。

 千葉市職員は、独自カットのない他の自治体職員に比べて、全職員平均で486万円、主査級で579万円、課長級で842万円、局長級で1091万円も減額されている。神谷市長も副市長として給与カットを押し付けてきた。 それなのに今回の期末手当カットでさらに減額することは、職員に対するむごい仕打ちである。

  地方自治体は引き下げの勧告に従う義務があるのか。

 千葉県多古町議会は、千葉県人事委員会の勧告基づき、町長が提案した期末手当カットを反対多数で否決した。理由は、新型コロナ感染症対策で必死に頑張っている職員の努力をしっかりと評価・激励し、これに応え職員が住民の命と健康を守るため、これからも一所懸命働いてくれるように、多数の議員が反対をしたものである。多古町議会の先進的な結論は、国の人事院、県の人事委員会の勧告も、道理に基づいて議会が否決すれば行政が執行できなくなることを示している。

 この際、千葉市議会も職員の市民の命と健康を守る、必死で懸命な努力をねぎらい・評価して、市長提案の千葉市職員給与に関する条例の一部改正に反対して、否決することを呼びかけるものである。 同僚議員の賛同をお願いして討論を終わる。

  • 千葉市
  • 千葉市議会
  • 過去の千葉市議団ホームページ
  • JCPサポーター
  • 共産党のキホンのキホン
  • 日本共産党国会論戦MOVIE

ページTOPへ