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日本共産党東京都議会議員団

新病院建設などの情報提供、説明責任果たし、市民と病院をつくる姿勢を―中村きみえ市議の一般質問【2021年第4回定例会】

一般質問を行なう中村きみえ市議(2021年12月14日・本会議場)

1.性暴力防止の対策について

【中村きみえ議員】

(1)性暴力から子どもを守る取組について

千葉市教育委員会では、「子どもへの性暴力防止対策検討会」を設置し、「子どもへの性暴力防止対策について‐提言‐」を提出し、新たな対策を着実に実施し、性暴力から子どもを守り、安全・安心な学校づくりを目指すと述べています。この提言を受け市として実行力ある体制や研修、死角の調査などは、行えていますか。

【教育次長】

 本市では、これまで「子どもへの性暴力防止対策検討会」における議論を踏まえ、「校内の死角点検」や「子どもにこにこサポート」等の取り組みを先行して実施してきました。今年度はこれに加え、児童生徒を守るための対応について、本市教育委員会と学校との役割分担、各人の行動規範をあらかじめ定めた「性暴力発生時の対応フロー」及び「子どもを性暴力から守る仕組み概念図」に基づく仕組みづくりを進めています。また、管理職コンプライアンス研修の中で、「子どもの権利条約」や「安全配慮義務」について周知を行いました。引き続き、提言に盛り込まれた方策をより効果的なものとして具体化し、着実に実施してまいります。

【中村きみえ議員】

(2)痴漢の被害について

 10月13日日本共産党小池晃参院議員が痴漢問題を取り上げ、今年度、若年層の性暴力被害の実態調査予定です。日本共産党千葉県委員会のアンケートに69件回答があり、お尻や胸を触る、性器を見せる。胸が大きいと言われる。じっと見る、あとをつけるとの回答に胸が締め付けられます。加害者に面識はなく、10代、20代の被害が多く電車の中や路上で被害をうけ、外出時のリスク軽減が求められます。痴漢被害の千葉市の実態とこのような状況に市はどう対策を講じますか。被害者は、怖くて反応できず、逃げたり我慢する人が多く、周りの無関心が3分の1を占めており、周りの助けも必要です。

【市民局長】

 まず、痴漢被害の実態は、千葉県警察によりますと、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」いわゆる迷惑防止条例違反としての千葉県内の痴漢行為の検挙件数は、平成30年は117件、令和元年は122件、2年は79件と聞いており、市内でのデータはありません。次に、本市の対策は、関東エリアの鉄道事業者と警察の連携による痴漢撲滅キャンペーンが実施されておりますので、これらとの連携を検討してまいります。また、男女共同参画センターにおいて、デートDV予防講座等の実施に際し、痴漢被害や性犯罪・性暴力の予防・啓発の周知に努めてまいります。

【中村きみえ議員】

一般社団法人日本若者協議会本気の痴漢対策を求めます。来学期から#NoMoreChikan 要望書では、実態調査と同時に、痴漢報告後の二次被害防止のプロセスの見直し、ワンストップ支援センターの増設・告知、痴漢事件の迷惑防止条例での取り締まり見直し、性犯罪の充実した教育、痴漢被害が理由での遅刻・欠席の免除や痴漢の相談場所確保、学校での痴漢ルールの作成、加害者に早期に長期で再発防止プログラム受講、女性専用列車増設、関係部局の連絡協議会の設置、性被害時の対応をまとめた資料(学校安全参考資料)を各家庭に配布が示されています。市のできることをお示しください。

 痴漢の被害に遭い、男性不信で結婚を断念した方もいます。被害に遭わない取組強化を総合的に求めます。

【市民局長】

 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターである「NPO法人千葉性暴力被害支援センターちさと」や「公益社団法人千葉犯罪被害者支援センター」及びワンストップ支援センターにつながる全国共通短縮ダイヤル「#8891」について、周知の強化を検討してまいります。また、千葉県警察では女性と子供の犯罪被害防止のため、学校等で防犯講話や護身術指導等を行っておりますので、この活動の周知や連携を検討してまいります。

【中村きみえ議員】

(3)被害者支援について

 NPO法人千葉性暴力被害支援センターちさとは、2014年4月に発足、2015年4月から千葉市の補助金が開始され、2017年10月から千葉県性暴力・性犯罪被害者ワンストップ支援システムが発足、県補助金で警察への被害届をしない被害者の初診時医療費や証拠採取、弁護士相談、心理カウンセリング等の補助金が予算化され、緊急医療支援を県内6病院が担当しています。被害者に児童も含まれ2018年から千葉市要保護児童対策、DV防止地域協議会の参加団体となっています。ちさとの過去5年の面談件数と電話件数をお示しください。

【市民局長】

 「ちさと」の過去5年間の面談相談と電話件数は、それぞれ述べ件数で、2016年が80件と107件、2017年が392件と600件、2018年が790件と269件、2019年107件と3,695件、2020年が1,212件と4,703件となっています。

【中村きみえ議員】

 答弁のように面談件数は15倍以上、電話は約44倍と激増しています。県と市の補助金はいくらですか。

【市民局長】

 昨年度の補助金は、決算額で千葉県が1,472万2,000円、本市が100万円となっています。

【中村きみえ議員】

 千葉市は、補助金開始から100万円のままであり、専門的な対応できる相談員育成は、各方面の専門家の幅広い講義受講し一人立ちにかなりの時間を要します。相談の対応に見合う補助金増額を求めます。お答えください。

【市民局長】

 「ちさと」や本市を含む関係機関で構成される協議会において、ワンストップ支援センターに対する関係機関等による支援の在り方等が協議されておりますので、その状況を踏まえ対応してまいります。

【中村きみえ議員】

 性暴力被害者ワンストップ支援センターの運営費が、4年間で3億円近く不足しています。夜間、休日の緊急対応事例も多々あり、人件費の保障が求められます。ちさとでは、会員募集で寄付を募り、寄付募集の広報も重要ですが、公的な保障が相談件数の実績から見ても急務です。さらなる周知が必要ではありませんか。

【市民局長】

 ワンストップ支援センターについては、チラシやカード、さらに本市ホームページなどを活用して周知を図っておりますが、今後、国の「女性に対する暴力をなくす運動」期間や男女共同参画センターでの関連講座の際にも周知するなど、様々な機会をとらえて周知を強化してまいります。また、男女共同参画センターのハーモニー相談において、被害者やその家族等の心のケアにつながるよう弁護士や医師との相談・連携が可能であることを明確にして周知してまいります。

2.花見川区のまちづくりについて

【中村きみえ議員】

(1)検見川町3丁目北部地区監督員事務所跡地について

 検見川町3丁目324-36の北部地区監督員事務所跡地は、623.60㎡で、第一種中高層住宅専用地域で建蔽率60%、容積率200%、高さは20メートルまで可能な地域です。市は、庁内で特に希望する部署がなく、7月18日に地元関係者に説明会が設定され、私も地元自治会長と共に参加しました。すでに7,350万円で売却手続きしています。

 説明会に不動産業者も出席されたようです。本来は、公的な土地であり、グループホームや福祉施設など検討すべきではありませんか。

【建設局長】

 昨年度に当該土地の利活用希望について、庁内調査を実施しましたが、希望はありませんでした。

【中村きみえ議員】

万が一、6階建てでは周辺の理解は得られませんが、市は条件を出しましたか。

【建設局長】

 下水道事業は独立採算が求められており、当該土地の売却については、旧事務所の撤去費用等を売却収入により賄う必要があり、土地の面積や旧事務所が2階建てであったことから、公序良俗に反する使用等の禁止などの他、特別な条件は付しておりません。

【中村きみえ議員】

(2)幕張5丁目交差点の交通安全対策について

 この問題は、何度も取り上げてきました。国道より南側の住民からは、自転車道を歩道にして安全に通行し、横断距離を短くした歩道となる交差点改良の可能性もあるようですが、今後どうすすめますか。

【建設局長】

 管理者である国土交通省千葉国道事務所によりますと、当該交差点に横断歩道を設置するためには横断距離を短くする必要があることから、交差点のコンパクト化も含めて、現在、関係機関と協議を行っており、今後、協議が整い次第、改良内容や工事時期などを地元の皆様にお知らせするとのことです。

【中村きみえ議員】

(3)幕張本郷駅周辺の整備について

 最近は白杖を持つ方が誘導されており、点字ブロックを敷設する時期に来ていませんか。

【建設局長】

 本年3月に「千葉市バリアフリーマスタープラン」が策定されたことを受け、現在、道路のバリアフリー計画を策定しております。幕張本郷駅周辺の生活関連経路については、この計画の中で具体の整備内容や時期を定めることとしており、視覚障害者誘導用ブロックについても、合わせて計画することとしております。

【中村きみえ議員】

 鉄炮塚跨線橋の山側では、自転車と歩行者が混在し、山側での注意喚起の標示や階段の老朽化の早急な対応と山側東京方面側にエレベーター設置の声が寄せられました。見解を求めます。

【建設局長】

 注意喚起の表示については、自転車利用者に歩道では自転車を降りて通行することを促す注意看板を、今年度末までに設置します。階段の老朽化については、来年度予定している定期点検の結果を踏まえ、必要に応じて補修を実施してまいります。エレベーターについては、現状では設置に必要な用地がないことから難しいと考えておりますが、今後の検討課題であると認識しております。

【中村きみえ議員】

橋の途中で休める折り畳み式のいすは設置できませんか。

【建設局長】

 当該箇所の歩道は、有効幅員が2.3メートルであり、歩行者などの通行に支障が生じるため、椅子などの設置はできないものと考えております。

【中村きみえ議員】

 幕張本郷駅山側の第2駐輪場が、抽選で外れ拡充要望があり、以前から予算要望で求めていますが、見解を伺います。

【建設局長】

 駅山側の駐輪用については、第2と第3の2つがあり、令和4年度分定期利用の一次募集では第2への応募は定数を超えておりますが、2つを合わせますと自転車の募集定数1,622代に対し、申込件数は1,468台と下回っております。このことから、駅山側における駐輪場は充足していると考えており、現在のところ第2の拡充を行う予定はありませんが、今後の利用状況を注視し、必要に応じ検討してまいります。

【中村きみえ議員】

(4)幕張駅北口のまちづくりについて

 幕張北口は、この間、駅から1キロ圏内の市街化調整区域に宅地開発により戸建て住宅が急増し、幕張東小学校でプレハブの校舎も増えました。子どもたちが増え、当然遊ぶ場所が必要です。公園予定地は、柵の整備程度です。区画整理事業終了後での公園整備では、そこに住む子どもも含めて恩恵を受けられません。

新たに宅地化された場所を含めて公園整備を求めます。

【都市局長】

 幕張駅から1キロメートル圏内の市街化調整区域では、小規模な宅地開発が進んでおりますが、公園整備には用地の確保が大きな課題であるほか、現在は、市街化区域内の他の地域において、用地取得済みの公園予定地の整備を優先的に進めていることから、当該地域における早期の公園整備は難しい状況です。一方、現在、施行中の土地区画整理事業区域内では、今後、3か所に公園を整備する計画としており、これらの区画の一部については、平成27年度に広場として暫定整備し、市民の皆様のご利用に供しており、今後、遊具設置などの改善を予定しております。

【中村きみえ議員】

今ある広場に最低限の遊具の導入の検討は、いつごろ実施されますか。

【都市局長】

 新しい街並みの整備に伴い、若い子育て世代の入居が進み、遊び場を望んでいる声があることは認識しております。そのようななか、土地区画整理事業区域の東側で暫定整備した広場については、公園の完成に期間を要することから、先行して暫定的に遊具の設置が必要と考えております。今後、広場を利用されている方を含めた地域の皆様のご意見を伺うことを予定しており、設置に向けて対応を検討しているところです。

【中村きみえ議員】

 スーパーサントクが1月6日に閉店で、イオンやヨーカドーが移動販売しますが、1品に10円の負担です。地域住民からスーパー誘致の要望については、どうなっていますか。

【都市局長】

 現在、JR幕張駅北口にあるスーパーマーケットは、駅前広場整備のため、来年へ移転する予定ですが、区画整理事業に伴う移転後の出店計画については明らかにされておりません。スーパーマーケットの閉店で、周辺住民の皆様から「生鮮食品の買い物ができるようにして欲しい」と言う御要望が多く寄せられていることも踏まえ、移動販売の実現や駅周辺へ早期に商業施設が導入されるよう、駅前広場に隣接する地権者等に働きかけを行っておりますが、引き続き働きかけてまいります。

【中村きみえ議員】

(5)朝日ヶ丘マルエツ脇の交差点の対応について

 マルエツ前では、バス停があり車の渋滞場所です。以前、バスベイ整備を求めました。地元の方から、東京方面側から西小中台方面に右折するレーンの要望がありました。車の混雑解消への見解を求めます。

【都市局長】

 宮野木台交差点については、右折待ち車両による直進阻害が発生し渋滞が見受けられることから、その対策の必要性を認識しております。このため、現在行っている歩道整備事業に併せ、「みなし右折レーン」の整備の検討を進めております。

3.病院問題について

【中村きみえ議員】

 党市議団は、あたらしい千葉・みんなの会のみなさんと、6月24日、10月14日に病院局と7月9日、10月14日に、交通問題でバス事業者、交通政策課と懇談、「公立病院のゆくえ」、千葉医療構想フォーラムに参加し、10月2日に報告・交流会、11月20日に出前講座を行いました。

(1)新病院について

 新病院の整備手法は実施設計以降、ECI方式で設計段階から施行者が関与します。

基本計画・基本設計の進捗状況をお示しください。

【病院局次長】

 現在、公表に向けた調整を行っているところであり、あわせて実施設計の着手に向けた必要な準備を行っております。

【中村きみえ議員】

建築概要をお示しください。

【病院局次長】

 建設予定地面積は約3万5,000㎡であり、病床数は333床程度で、病院本体棟や付属棟のほか、院内保育所などを整備する計画で、階数は地上5階建てとし、屋上には災害時対策の強化のためヘリポートを整備する予定としております。また、構造は、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造で、免震構造を採用し、液状化対策のための地盤改良や高潮対策のための地盤の嵩上げを行う予定としております。

【中村きみえ議員】

海浜病院ではかつて、心臓血管外科の対応では尊い命を失う事例が相次ぎました。その教訓を踏まえて、どう対応していますか。

【病院局次長】

 平成28年5月の調査委員会の提言を踏まえ、十分な準備期間をかけて、医療安全体制の整備やインフォームドコンセントの改善、労務環境の整備などを行い、令和2年5月から手術を再開しました。現在まで、慎重に実績を積み重ねてきており、引き続き医療の質と安全の向上に取り組んでまいります。

【中村きみえ議員】

小児医療の専門的な手術は難易度が高いですが、実績はどうなっていますか。

【病院局次長】

 心臓血管外科手術を再開した令和2年5月から本年11月末まで、小児を対象に手術を行った件数は22件です。小児を対象とした手術は、急性呼吸不全を発症する超低出生体重児の動脈管の手術や複合的疾患の手術など、他の疾患に比べて特に注意を要する手術が多いことから、手術数を抑えて慎重に進めているところです。

【中村きみえ議員】

 海浜病院では医療安全室と感染対策室が兼務です。千葉市海浜病院医療安全管理指針によれば、医療安全室長は原則として副院長をもって充てると明記されています。室長は副院長ですか。

【病院局次長】

 現在、海浜病院の医療安全室長には専任の看護師を充てており、副院長ではありません。

【中村きみえ議員】

 医療安全管理体制では、医療安全室から院長に報告協議を行い、レベル3b以上の高度の障害の場合、病院事業管理者が関与します。医療安全室では、報告対象医療事故に該当の有無を判断する重要な立場であり、適正な対応が求められますが、いかがですか。

【病院局次長】

 院内で発生したすべてのインシデント及びアクシデントは、医療安全室に報告され、医療安全室では多職種で構成される合議体である医療安全管理委員会に諮り、レベルの妥当性等を判断しております。

【中村きみえ議員】

 病院長と病院事業管理者の兼務について、兼務は一年近くに及びますが兼務の解消はどう検討していますか。

【病院局次長】

 病院長の専任は、病院運営を大きく左右することから、慎重に適任者を選定しているところです。

【中村きみえ議員】

 新病院建設や、コロナ対応で、病院長と病院事業管理者の兼務は物理的にも、過度な負担となり、現場にしわ寄せがいきませんか。

【病院局次長】

 病院事業管理者、病院長の職責はともに大きいものと認識しており、局課及び病院の管理職と連携を密にし、それぞれの業務を遂行しております。

【中村きみえ議員】

 病院建設の場合、職員ともよく意見交換をして要望を取り入れることが必要です。民主的な話し合いをする時間は保障されていますか。

【病院局次長】

 これまで、基本計画・基本設計の検討にあたり、職員を対象にアンケートを実施し、ワーキンググループによる検討や病院における各部門との調整を重ねてきたところです。今後も、詳細な設計や運用等について、職員の意見や要望を把握しながら、十分な調整を図ってまいります。

【中村きみえ議員】

 青葉病院と海浜病院の医療安全管理指針を比較検討してみました。青葉病院では医療安全の確保、事故はいつでも起こりうる、人は過ちを犯すという危機意識を常に持ち、業務にあたることが必要と、戒め、患者主体の医療と信頼の確保、すべての医療行為の再確認、良好なコミュニケーションの確保などリスクマネージメントが明記され、何度も改良が加えられています。それに引き換え、海浜病院のものは、安心安全な医療の提供すること、職員一人一人が医療安全の必要性、重要性を自分自身の課題として認識し、最大限の注意を払いながら日々の医療に従事しなければならないという基本的な言葉を述べるにとどまっています。

 心臓血管外科の手術の教訓から青葉病院のような指針のように市民の安全と命を守るものにしていくべきではありませんか。

【病院局次長】

 平成27年の心臓血管外科の事案における教訓を踏まえ、指針の見直しを行っており、今後も市民の安全と命を守るための見直しを図ってまいります。

【中村きみえ議員】

 コロナに新病院建設という日常より業務過多の下、病院事業管理者は2つの市立病院の医師確保や事業全体を見据える立場に専念すべきであり、院長との兼務解消を早急に進めるべきではありませんか。

 市民ニーズについてです。加賀市医療センターでは、「市民の声を聴く会」を開催し、障害者団体から建物、立地が利用しにくい声からユニバーサルデザインに配慮した建築をされました。

【病院局次長】

 病院事業管理者は、本市病院事業を熟知し、病院事業全体の運営に問題は生じていないものと認識しております。病院長の適任者について、慎重に選定しているところです。

【中村きみえ議員】

障害者団体などの声を聴く機会を持ってはどうですか。

【病院局次長】

 ユニバーサルデザインの採用やバリアフリーに配慮した建物の出入口や通路幅、案内サインなど、誰れもが使いやすい施設・設備の整備を計画しているところであり、市民の皆様への適切な情報提供に継続的に努めてまいります。

【中村きみえ議員】

 市民と双方向の病院作りについてです。

 兵庫県丹波市では、小児科のコンビニ受診を控える運動をお母さんたちが呼びかけ、休日夜間の受診が激減、宮崎県延岡市でかかりつけ医、健診、自己管理を呼びかけ救急車の件数が5年で半減しました。2024年に医師の働き方改革で労働時間の上限が定められ負担軽減も必要です。

 病院職員と地域住民の双方向で話し合い、医師の負担軽減が重要ではありませんか。

【病院局次長】

 今後も、新病院整備に関する進捗については、適切に市民の皆様にお知らせするなど、ご理解が得られるよう取り組んでまいります。なお、医師の働き方改革への対応として、労働時間短縮に向けた取り組みを進めているところであり、今後も必要な取り組みを検討してまいります。

【中村きみえ議員】

 市は、パブコメや公募の委員も含めて声を聴けばよいとの立場ではなく、城西大学経営学部伊関友伸(ともとし)教授は、「自治体病院のオーナーは地域住民」と指摘しています。病院と地域住民との懇談、学習し改善できませんか。

【病院局次長】

 これまでも市民アンケートやパブリックコメントなどによる市民ニーズの把握やご意見の聴取をとおし、新病院が目指す方針などに反映をしているものと考えています。また、市民との交流やボランティアによるイベントなど様々な用途に活用できるスペースの整備なども進めてまいります。今後も新病院整備に関する取り組みについて、適切に市民の皆様にお知らせしながら、期待に応えられる病院づくりを目指してまいります。

【中村きみえ議員】

(2)交通手段について

 バス事業者3社と新病院建設のバスルートを懇談しました。コロナの感染拡大でバス事業者も経営面で打撃を受け、バス事業者任せでは、公共交通の足の確保は、守れません。買い物バスなどが走り、通常運行の縮小を懸念します。市がイニシアチブをとる見解を伺います。

【病院局次長】

 公共交通機関については、複数のバス事業者に必要な情報提供を行うとともに、ヒアリングなども行っているところです。そのうえで、新病院への路線バスの乗り入れに向けた環境整備など必要な検討を行っており、開院まで路線バスの乗り入れに向けて今後も継続的に働きかけを行うなど、市民の皆様が利用しやすい交通手段の確保に努めてまいります。

【中村きみえ議員】

 進出予定のバス事業者にバス停確保し、他社とのバランスやエリア決め、計画性をもった対応を求めます。お答えください。

【病院局次長】

 新病院への路線バスの乗り入れに向けた、必要な環境整備を検討しておりますが、今後も必要な情報提供を行いつつ、バス事業者とも必要な調整を図ってまいります。

【中村きみえ議員】

 デマンドタクシーのニーズは多く、雨の日にタクシーが来ない状況もあります。ドアツードアのデマンドタクシーのニーズは高いですがどうですか。

【病院局次長】

 新病院の建設予定地は、市内幹線道路である国道357号に近接し、東関東自動車道湾岸千葉インターチェンジにも近く、自家用車を利用される方にとってアクセスしやすい環境と考えております。また、公共交通機関についても、路線バスの乗り入れに向けて継続的に働きかけを行うなど、市民の皆様が利用しやすい交通手段の確保に努めてまいります。

【中村きみえ議員】

(3)経営形態について

 新病院建設後の経営形態は、病院ができると同時に経営形態の変更は行わないことの見解を求めます。地方独立法人病院の経営は経営形態別の経常収支比率の推移は悪化し、職員の給与比率の推移も低い水準で低迷傾向です。

【病院局次長】

 新病院の早期開院が最優先であることを考慮し、現行の経営形態を当面継続することとしておりますが、経営の健全化を図りつつ市立病院の役割を果たすために、最も有効な経営形態については、今後も継続的に検討していくことも必要と認識しております。

【中村きみえ議員】

 富山市民病院では、経営改善計画の策定にあたり、経営改善委員会を職員にオープンにし、職員の積極的な経営参加で院内保育所開設や病児保育の開始、育児短時間勤務を導入し、働き甲斐のある職場で、職員の給与費の上昇を上回る医業収益の増大を実現しました。職場労働環境を整備し職員の経営参加を進め、改善を図ることの見解を求めます。

【病院局次長】

 育児短時間勤務や部分休業などの子育てに係る制度の利用促進や、院内保育所の整備に加え、他職種との役割分担、連携、チーム医療の推進による職員の負担軽減などにより、職場労働環境を整備し、職員の働きやすさの確保に努めております。また、患者プロジェクトや単価プロジェクト、経営企画ミーティングなど、経営改善支援業務の受託事業者の助言を得ながら、病院職員自らが課題の抽出や解決に向けた取り組みを進めており、今後もこのような取り組みを通じて職員の経営意識の向上に継続的に努めてまいります。

【中村きみえ議員】

(4)地域医療構想フォーラムについて

 千葉大学医学部付属病院次世代医療構想センターの千葉地域医療構想フォーラムを視聴しました。県の健康福祉部担当や厚労省の医政局地域医療計画課職員も含めて地域医療構想の具体化、進め方、新潟県や兵庫県の取り組みの紹介でした。県医師会副会長は、コロナで医療がひっ迫し、受け入れると看護師が辞めていくと発言し、公的病院の必要性を指摘しましたが、その発言は軽視されていました。

 千葉医療圏の地域医療構想を、地域の実情に合った命を守る立場での議論が最優先されるべきではありませんか。

【病院局次長】

 地域医療構想は、将来の必要病床数や医療機関の役割分担についての考え方などを定め、限られた医療資源をそれぞれの地域で活用し、次の時代に対応した医療提供体制を構築するものであり、地域の実情やそれぞれの病院の果たしている役割などを十分に踏まえ、考えるべきものと認識しております。今後も、引き続き千葉県が開催する地域医療構想調整会議等の場を通じて、真に必要な医療提供体制が確保されるよう意見を述べてまいります。

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