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日本共産党東京都議会議員団

精神障害者の医療費助成対象を2級まで拡充を―もりた真弓市議が条例提案の理由を説明【2022年第1回定例会】

条例提案の説明を行うもりた真弓市議(2月18日・本会議場)

 発議第1号「心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部改正」について、提案理由の説明を行います。

 今回の条例提案は、精神障害者保健福祉手帳の障害等級が2級である者に対して医療費の一部を助成しようとするものです。

 現行条例では、身体障害は1級から3級までの障害がある者、知的障害は知能指数50以下の者に対し、医療費の一部を助成していますが、精神障害は1級である者のみとなっています。そこで、精神障害者の保健と福祉の増進を図るため、助成対象を2級まで拡充するよう、条例の一部を改正しようとするものです。

 1918年、日本の精神医学と精神医療の創始者としてよく知られている当時の東京帝国大学教授呉(くれ)秀(しゅう)三(ぞう)は、その著書で、「わがくに十何万の精神病者は実にこのやまいを受けたるの不幸のほかに、このくにに生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」という有名な言葉を残しています。この言葉ほど、切実に精神障害者の運命を表現した言葉はなく、残念ですが、この指摘は今も生きています。精神障害は、身体障害・知的障害とは違う偏見があり、差別があるのです。

 現在、本市の精神障害者保健福祉手帳2級を取得している人は約5,400人いると言われており、この条例が実現すれば、推定で年間約3億8,000万円が必要です。しかし、すでに名古屋市や相模原市等では、精神障害者保健福祉手帳の障害等級が2級である者に対し、独自に医療費の一部を助成しています。

 本来、精神障害者への医療費支援は、国が責任を持って行うべきものですが、国の制度が整うまでは、自治体が責任を持って対応するべきです。排除する社会は弱い社会です。精神障害者への偏見・差別を軽減し、その人が生きる人生を輝くようにするための条例提案です。

 議員の皆様のご賛同をもとめ、提案理由の説明を終わります。

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