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日本共産党東京都議会議員団

千葉市基本計画には高齢者対策と子育て支援を位置付けることが必要! もりた真弓議員の討論〔2022年第3回定例会〕


もりた真弓議員の討論                2022.9.21

日本共産党千葉市議団のもりた真弓です。会派を代表して、市長提案の議案第90号、第94号、第101号、第103号、第105号、第108号~第111号、及び、第112号の議案について反対の立場から、また発議第10号が否決されたことについての討論を行います。

はじめに、議案第90号 千葉市一般会計補正予算中、千葉市新庁舎整備工事にかかる歳入歳出予算及び債務負担行為の追加についてです。

新庁舎整備工事は建設物価の変動に伴う金額の増額等により、全体工事費は267億7,900万円になりました。財源の内訳中、市債が241億円であり通常30年の償還で、現行利率1.3%で試算すると、返済利子は93億9,900万円になるため、元利合計の建設事業費は約350億9,900万円になります。

 庁舎の劣化等による建て替えは必要ですが、日本共産党市議団は現在の庁舎は耐震対策を行い、大切に使えばあと10年は持つので建て替えは急がないこと、莫大な建設予算は市民生活・福祉に回すようにと提案し、新庁舎建設に反対してきました。

新庁舎建設を先送りしておけば先に示した莫大な建設事業費を、コロナ対策、高齢者の外出支援のデマンドタクシー実現、子ども医療費薬局負担中止、学校給食の第2子までの無料化、高すぎる国民健康保険料引き下げ等、市民福祉向上が図れたはずです。市民の切実な願いよりも優先させた、新庁舎建設に改めて反対の意思を示すものです。

つぎに、議案第90号 令和4年度千葉市一般会計補正予算中所管、及び、議案第94号 千葉市下水道事業会計補正予算についてです。

 下水道管路施設の包括的維持管理業務委託で、市民からの要望受付から応急対応までの維持管理に関する業務をパッケージ化するものです。維持管理業務をパッケージで委託することで行政の関与が弱まり、市職員の技術力向上も懸念されます。試行的にモニタリングをして今後も進めていくとしていますが、事業費を安く抑えられる、期間が短縮できるなどの一面はあるとしても、きわめて公共性が高く、市民の安全に直結する下水道事業については、公が責任を持つべきであり、今議案には賛成しかねます。

つぎに、議案第101号 千葉市建築物における駐車施設の附置等に関する条例の一部改正についてです。

 制定から50年近く経過した条例を、駐車場需要の変化に対応し見直しを行うものです。「居心地が良く歩きたくなるまちなかの実現」「市の中心部に車を入れないウォーカブルなまちづくりとの整合性」をうたい、駐車場の台数を減らすために附置義務を緩和するものです。「建物から駐車場までの距離が遠くなることで、高齢者や障害者の利便性が後退しないのか」公共交通利用促進措置によりバスやタクシーの待合施設などを設けて、附置義務台数を縮小しても、「バスの減便で思った時間に移動できない」とか「タクシーは高くて気軽には使えない」など、附置義務の緩和が現実に見合ったものなのか不明です。車に頼らないと移動できない事情もあって、千葉市は移動手段として車の保有台数が多いといわれています。誰でもが居心地よく気軽に街を訪れることができなければ、インクルーシブなまちづくりとは言えません。移動を容易にするための何らかの代替案がなければ、「まちなか」から足が遠のく人も生まれかねません。千葉市はこの間、立地適正化計画に基づいてコンパクトなまちづくりを進めていますが、移動の権利を保障する観点からもこの議案には賛成できません。

つぎに、議案第103号 千葉市基本計画についてです。

 千葉市基本計画は、千葉市基本構想の実現に向け、100年先の未来を見据え、「千葉市ならでは」のまちづくりの方向性や、今後の施策の基本的な方向を総合的かつ体系的に定めるものとして、「夢が広がる街づくり」の計画が示されています。

 計画策定の際、こどもや高校生・大学生のワークショップ、ワールドカフェ、シンポジウムやパブコメ、区民意見交換会、まちづくりアンケートなど市民参加のための様々な取り組みを行ってきたことは承知していますが、参加者は6,000人に満たない数であり、97万人口のほんのわずかしか意見を聞いていないことになります。これでは市民意見が十分に反映された計画とは言えないのではないでしょうか。自分から声を発することができない、実際に苦労をしている市民のところに出向いて声を聞き取り計画に反映する「現場主義」を貫いていくことが必要ではないかと思います。

計画策定にあたり、前計画が地方自治体の本旨である、『住民福祉の向上及び千葉市基本構想の理念である人間尊重』『市民生活優先が前進したか』を総括するにあたり、反省する内容について示すよう求めたのに対して、「基本構想において目指す本市の望ましい姿の実現に向けた取り組みを進めることができた」と高く評価し、反省点は全く示されませんでした。

加えて、熊谷前市政による財政健全化を理由に市民生活福祉が大幅にカットされる一方で、大型開発優先に多額の投資をしてきた真逆の街づくりについての総括について質しても、「限られた財源を活かしつつ、まちづくりを進める必要性を示し、将来的な財政負担及び財政健全化とのバランス、緊急性や必要性、投資効果等を含めた総合的な観点から事業に取り組んできた」と評価し、市民生活福祉をカットしてきたことへの反省をしておりません。これでは新たな計画を作っても、市民生活福祉の向上を実現させることはできません。

この計画は中長期的な未来を見据えた計画として、2040年頃を展望した社会変化を踏まえて策定されたとしていますが、人口減少社会を前提として考えられており、どのように人口を増やし、千葉市を発展させていくのかの視点が見当たりません。その一方で、子育て政策に力を入れて5つの無料化を行ったことで、合計特殊出生率が引き上がり9年連続の人口増で地域の活性化を図って好循環をもたらしている明石市の例もあるように、千葉市で子どもを産み育てたいと思える環境をつくり、定着する人を増やしていくことを真剣に考える必要があります。学校給食の無償化や子ども医療費の調剤薬局負担の中止を急ぐことが急務であり、実施計画で実現していくことが必要です。

また、高齢者対策として、高齢者が元気に過ごせる環境づくりが極めて大事です。難聴者に対する補聴器購入支援や高齢者の外出支援のための全市デマンドタクシー運行が実現することにより、高齢者が元気になり、医療費が削減され、税収も増加し活力あるまちにしていくことが期待できます。

超高齢化・人口減少社会でも市民が活力を持ち続けていくためには、今後10年間の基本計画の課題の中心的柱に、高齢者対策と子育て支援を位置付けることが必要です。以上のことより提案されている議案には賛成しかねることを申し上げます。

つぎに、議案第105号 工事請負契約について(旧千葉市立千城台南小学校解体工事)についてです。

今議案は、千城台南小学校の解体工事を行い、その跡地に、千城台東第一保育所、地区図書館、千城台公民館、和陽園が複合施設として建設されるものです。今回基礎工引き抜きを行い、流動化剤を入れて地盤の対応をするとのことです。10年前に統廃合となった旧花見川第五小学校では、解体の際にそうした対応を行わなかったために、現在も地盤が沈下しており、跡地活用が図れないまま経過しています。今後もそうならないような取り組みが必要です。また、公民館や地区図書館の移転は、文化ホールの建替えの用地として確保するためと伺っています。知的財産である図書館は利便性の良い立地での整備を行うべきです。問題は入札調書ですが、議案質疑でも指摘したように、落札した事業所以外は予定価格を大幅に上回る事業者が2社と、他1社は未入札となっており、事実上無競争となった落札の在り方は、到底納得できるものではなく認められません。

つぎに、議案第108号・109号・110号・111号の議決案件の一部の変更について(仮称・千葉公園体育館整備工事に係る工事請負契約・電気工事・空調設備工事・給排水設備工事)の4件についてです。スポーツ施設の工事について反対するものではありませんが、巨大な費用を要する工事は新型コロナで財政が大変な時に急ぐべきではないと当初予算に反対しました。今もその状況は変わっておらず賛成しかねるものです。

議案第112号 議決事件の一部変更について、幕張新都心拡大地区新駅駅前広場等整備工事に係る工事請負契約です。

JR幕張豊砂駅前広場の整備ですが、インフレスライドと交通誘導員の追加・雨水取付管の施行方法の変更による契約金額の増額です。この案件については、雨水取付管の施行前の試掘調査により想定より湧水量が多いことが判明したため地下水を強制的に排出する工法に切り替えるなど、千葉県の40年前のボーリングデータを基に進めたことに問題はないのか、疑問が残ります。

 また、イオンの建屋から駅前広場に沿って作られる屋根付きの公共用歩廊は、70m×6mで440㎡と規模の大きな施設ですが、イオンが設置を完了した後は千葉市の帰属となり、今後施設の不具合や維持管理については千葉市負担となります。そもそもがイオンモールのための新駅設置であり、それに伴う駅前広場の整備でさらなる市の負担を増額することに市民理解は得られません。この案件には反対するものです。

なお、議案第90号と議案第92号で保育士等処遇改善事業と介護職員等処遇改善事業で、月額9千円の支給が継続して行われますが、一般の労働者から見ても8割程度の給与にしかならない保育士や介護職員などは更なる処遇改善のために市独自でも上乗せをしていくべきです。子どもルームやアフタースクール、児童養護施設なども同様に改善を求めます。

また、議案第100号 千葉市立小学校設置条例の一部改正については、花見川第三小学校と花島小学校を花島小学校として統合するものですが、特別支援学級のお子さんや外国籍のお子さんも一定数いることからそれぞれのお子さんに合ったきめ細やかな対応をするための教員の手厚い支援が必要となります。学校の統合は、地域コミュニティも統合することとなり慎重な対応が求められます。コスト優先でなく、スムーズに移行できるような人的な支援の充実を求めておきます。

最後に、発議第10号 千葉市携帯電話基地局の設置又は改造に係る紛争の予防と調整に関する条例の制定について否決されたことについてです。

 他会派から活発な議論がされたことは評価するものです。この問題は「予防原則」の上に立って提案をしたものです。

WHO・環境省の見解について、健康被害について否定的であることは承知をしていますが、一方で携帯電話がこれだけ普及している今日では、不安を抱える市民に寄り添い配慮しなければなりません。健康不安が深刻な人もおられます。まずは携帯電話会社が健康被害についてまず説明をするべきです。発議が否決されたことは真に残念です。環境問題においては被害の実証が難しいことを訴えて、以上討論と致します。

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