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日本共産党東京都議会議員団

公立病院は市民の声を聞いて充実を! 中村きみえ議員一般質問〔2022年第4回定例会〕

中村きみえ議員の一般質問                2022.12.9

1.視覚障害者の対策について

【中村きみえ議員】

 私たちは、日頃から目で見て情報を得て暮らしていますが、視覚障害の方は、得る情報は限られています。

 千葉市では令和3年度から3年間第5次千葉市障害者計画・第6期千葉市障害福祉計画・第2期千葉市障害児福祉計画を策定し、障害のある人もない人も更なる相互理解を深めるとともにすべての障害者が自らの特性に合わせて自らの選択により、よりよい生活を求める努力ができ、必要な支援が多様な地域の担い手により提供される共生社会を構築することを基本理念と掲げています。市内で身体障害者手帳所持者は、令和3年度30,245人で、肢体不自由が約48%と最も高く、次いで心臓機能障害が約18%、視覚障害は約6%1,820人となっています。駅で以前より白杖の利用者を多く見かけます。スマホ使用や緑内障で視覚障害者は倍増と関係者の指摘もあり、政策の充実が求められます。視覚障害者が安心して暮らせるよう願い質問します。市内の視覚障害者が自立して暮らせる支援は何ですか。

【保健福祉局長答弁】

障害者福祉サービスとして、入浴・食事等の身体介護や洗濯・掃除などの家事援助等を行う「居宅サービス」、外出支援やそれに伴う代筆・代読など必要な情報提供を行う「同行援護」などを実施しております。また、盲人用安全杖などの補装具の購入及び修理、視覚障害者用拡大読書器、盲人用体温計などの日常生活用具の購入に係る費用に対して助成することで、視覚障害のある方が地域で自立して生活できるよう、支援しております。

【中村きみえ議員】

障害者の希望する相談制度は専門性の高い相談です。ラジオやスマートスピーカー活用や文書やホームページを自ら見つけて調査するのは大変です。市では、議会だよりと声の市政だよりの情報提供などの他、視覚障害者に就職や住まいなどの情報をどう提供していますか。

【保健福祉局長答弁】

本市では、就労や住宅も含めて、障害のある方の相談窓口のほか、各種サービス、税、教育などの情報を総合的に掲載した「障害者福祉のあんない」を作成しております。この冊子にはスマートフォンアプリや、専用の読み上げ装置などで読み取ることのできる音声コードを付しております。また、市のホームページの全てのページに音声読み上げ機能を付加するなど、視覚に障害のある方が市の情報を入手しやすくなるよう取り組んでおります。

【中村きみえ議員】

情報はタイムリーにもらえなければ応募できません。先日も公務員試験の障害者枠の時期を適切にアドバイスもらえず応募できないと指摘を受けました。困っている視覚障害者に適切に支援する相談先はありますか。

【保健福祉局長答弁】

障害者のワンストップの相談窓口として、様々な障害の種別や各種のニーズに対応できる「障害者基幹相談支援センター」を各区に設置しており、視覚障害者の相談に対しても、障害者本人のニーズや困りごとを整理しながら、必要な支援を提案できると考えております。また、本市が委嘱する地域の身体障害者相談員や、「NPO法人千葉市視覚障害者協会」が行なっている相談室を紹介するなど、視覚障害者同士が相談できる機会を提供しております。

【中村きみえ議員】

10月11日にあぐい・もりた両市議と所沢の国立障害者リハビリテーションセンターと国立職業リハビリテーションセンターを視察しました。国は障害のある方が自立し社会参加を支援するため、医療から職業訓練まで研究、研修、技術職の養成まで担う全国唯一の施設です。施設に泊まりながら費用負担も最小限で、再出発に必要な施設でした。また、職業リハビリテーションセンターも、半年ほど寮生活を送り、視覚障害者は歩行訓練を受け、タッチタイピングできるようにして、音声を聞きエクセルの表に数字を入力する様子も見学しましたが、あまりのスピードに脱帽しました。

国立職業リハビリテーションセンターは、入学金や授業料は無料ですが、千葉市でこうした施設の活用は取り組んでいますか。

【保健福祉局長答弁】

「障害者福祉のあんない」において、国立職業リハビリテーションセンターの概要を案内しているところです。今後は、市内障害福祉サービス事業所等にも周知を行い、サービス利用者へ情報を届けてもらうよう働きかけて参ります。

【中村きみえ議員】

視覚障害者が入所できるグループホームが市内にありません。現状船橋市にある施設に入居する状況があります。歩きやすいように廊下の幅も両手を広げて触れるような空間や一人で洗濯物を干し、車いす対応など細かな工夫がある施設でした。今後の視覚障害者の増加に伴い千葉市でも視覚障害者用のグループホームを検討すべきではありませんか。

【保健福祉局長答弁】

本年6月に実施した市内グループホームへの調査では、調査対象の61事業所のうち、16事業所が視覚障害者を受け入れ可能としており、うち5事業所では実際に合計で6人の視覚障害者を受け入れております。今後は、既存の受入れ体制の動向等を注視しつつ、事業者向け説明会において、視覚障害者の受入を、市内事業所に働きかけてまいります

【中村きみえ議員】

視覚障害者の介助者の高齢化の政策を進めていますか。

【保健福祉局長答弁】

千葉市障害者計画における重点化課題のひとつとして、「親亡き後を見据えた支援」を掲げており、障害のある方の親がなくなった後だけではなく、介助者が高齢になるなど、何らかの事情により支援が行なえなくなった後も含めた支援として、成年後見制度の利用促進や、地域生活の受け皿であるグループホームの整備促進、相談支援体制の充実に取り組んでおります。これらの施策は、同様の課題を抱える全ての障害者に向けて行っているところであり、視覚障害者の方についても、介助者の高齢化に対応できる体制の構築に努めて参ります。

【中村きみえ議員】

船橋市ではグループホームにいながら、作業所などに出向き今ある能力で服を箱詰めする作業を行うなど、就労支援も行っていました。千葉市内で働く場がなく船橋まで働きに来ていると伺いました。働く場の確保も課題ではありませんか。

【保健福祉局長答弁】

障害者の就労の場として、障害福祉サービスにおける就労継続支援事業があります。市内の就労継続支援事業所数は、平成30年度末には57であった者が、昨年度末には76となり、3年間で19増加しています。このように、就労継続支援事業所全体としては増加しておりますが、視覚障害者の受け入れ人数は把握できておりません。今後、視覚障害者の受け入れに関して、事業者向け説明会において、市内事業者に対し、働きかけを行って参ります。

【中村きみえ議員】

重度障害者等就労支援事業では、通勤時の同行援護があり仕事の幅が広がり、外出先でのトイレ介助や水分補給、事務作業や針きゅうなどの出張での仕事など幅が広がる事例があります。政令市では、14市ではすで実施し、うち13市では、同行援護が内容に含まれています。千葉市でも同行援護を含む重度障害者等就労支援事業を行うべきではないでしょうか。

 作業所に通う際にも同行援護があると外出する機会が増え、利用者も増えると関係者の指摘もありますので、ぜひ実現を求めます。

【保健福祉局長答弁】

重度障害者に対し、ヘルパーによる通勤や職場等における支援を行う重度障害者等就労支援事業の実施については、同行援護の利用者を対象に含め、検討して参ります。

【中村きみえ議員】

参議院選挙の代理投票の際、投票所の人が代わりに記載した名前を大きな声で復唱したケースがあったと聞いています。投票した人の権利を損なうもので、改善が必要です。見解を伺います。

【選挙管理委員会事務局長答弁】

 投票所において視覚障害者が代理投票を行う際に、その選挙人の意思を確認するためには、記載すべき候補者の氏名を読み上げて確認することは必要と考えております。これまでも、代理投票の手順や投票の秘密の保持については、事務マニュアルに記載し、選挙事務従事者の説明会において注意を促してきたところですが、意思確認については、小声で行なうようにするなど。事務マニュアルの記載をより具体的に行い、説明することで投票事務従事者に徹底して参ります。

2.花見川区の住みよいまちづくりについて

【中村きみえ議員】

  • 畑町の葬儀場について

 10月31日に畑町のデイサービスのすぐ隣に、きずなグループの「家族葬のファミーユ」が銚子丸の跡地に遺体保管所の標識を設置しました。近隣住民から、なぜこの場所の整備なのかと苦情が寄せられ私は、建築指導課で情報収集し、周辺地域を訪問、住民の話し合いに参加し、11月20日の住民説明会にも同席しました。

 現在ある施設をほぼそのまま活用し家族葬にする予定です。バス通りに面しスーパーや飲食店をはじめ商業地が密集し、周辺環境と調和していない立地です。特に北側隣地の住民には、目の前で葬儀関係者と霊柩車の往来で心理的負担もかかります。住民は反対の意思を表明し、敷地境界のフェンスの嵩上げ、駐車場から隣地に向けて台風に耐える頑丈なフェンスの設置、目隠しフェンスは、2階部分を含む建物全体が隠れる高さ、大きさに、屋根付きカーポートの設置、北側の安置は道路側へ変更、内部を見えないようにする、排気口は道路側に変更を求めています。

市は、業者にどう指導をしていますか。

【都市局長答弁】

 本市では、平成27年10月に「千葉市遺体保管所等の設置、管理及び運営に関する指導要綱」を策定しております。本要綱に基づく遺体保管所等設置計画書の届出が本年9月13日に提出されたため、庁内協議関係課の意見をまとめ、事業主に対し、9月22日に意見書を通知しました。その中で、関係法令等を遵守するとともに、ひつぎの搬出入作業を行う際に外部から視認されないよう計画することや近隣関係住民等への説明に対するご意見も踏まえ、良好な住環境の形成に資するよう努めることを指導しました。

【中村きみえ議員】

現在は、業者と住民とで話し合いの回答案がきて検討中です。高齢化が進みコロナの下で、家族葬が増えていますが、場所の選定があまりにも不適切です。事業者は周辺の住環境や生活環境等に及ぼす影響を十分配慮し良好な近隣関係を損なわないように努めると指導要綱にも述べており、誠実に対応すべきではありませんか。

に対しても、良好な近隣関係を構築するよう指導しております。

【都市局長答弁】

 本年10月13日に事業主に対して、再度、近隣関係住民等への説明に対するご意見も踏まえ、住民の皆様のご理解を得るよう努め、良好な住環境の形成に資する計画とするよう、本市から意見書を通知しました。また、先月20日に開催された住民説明会において要望された事項に対しても、良好な近隣関係を構築するよう指導しております。

【中村きみえ議員】

今回の場所は、歩道拡幅のために道路側の駐車場用地は市に提供するようですが、市はいつ歩道の整備予定ですか。

【建設局長答弁】

 この箇所については、現在、用地の取得に向け、地権者と交渉を行っており、取得出来た際には、整備を実施したいと考えております。

【中村きみえ議員】

私ども日本共産党千葉市議団は2014年の第3回定例会において、「千葉市葬祭場等の設置の調整に関する条例」の提案を行いました。葬儀場、遺体保管所、エンバーミング施設への法的な縛りがないため、紛争を未然に防止し、良好な市街地の環境保全を行うと提案し、事業主は、葬祭場等の設置にあたり、住宅、学校、保育所、図書館、博物館、公民館、病院等から当該葬祭場等の敷地境界までの距離を50メートル以上離すよう努めること、協議に応じない事業主に勧告をし、従わなかった場合に公表できると定めていました。残念ながら、こうした条例が整備されていれば、今回の事案等に対応でき、葬儀場の進出は防げたものと考えます。市は、千葉市遺体保管所等の設置、管理及び運営に関する指導要綱ではなく条例制定をするべきではありませんか。

【都市局長答弁】

 条例の制定については、建築基準法上の用途として認めているにもかかわらず、制限を加えることになりかねず、また、土地利用の権利に抵触する恐れもあることから、事業主が自ら近隣関係住民等のご理解を得ることに努めることで、紛争を未然に防止することを目的として、要綱を制定しました。平成27年の要綱制定以降、葬儀場の設置計画書の届出は、5件ありましたが、すべて要綱に従い手続きが行なわれていることから、現状においては要綱制定による効果があるものと認識しております。

【中村きみえ議員】

 事業者は今後も花見川区や美浜区でも進出の意向を示しており、条例制定して環境保全を行うべきです。

(2)花見川の活性化について

10月7日に花見川でカヤック体験を行いました。今年度は、船着き場を都市局職員が早朝から設置し、乗り降りも護岸に手すりなどを付けて安全に移動できました。 また、花見川をカヤックで楽しみつつ、川に浮かんでいるごみを拾い、景品か花見川団地で商店街での商品券500円分の特典もあり、張り切って行いました。今までは景色ばかり眺めていましたが、川面を見ると岸の近くにビニール袋やペットボトル、空き缶などのごみが大量にありました。環境保全にも取り組み楽しめる今回のイベントは一石二鳥のようにも感じました。

こうした環境に配慮した取組みで、どれだけごみを集めましたか。成果と課題をお示しください。

【都市局長答弁】

10月8日、9日の2日間で主に空き缶やペットボトルなどを中心に45リットルのごみ袋約5袋分を回収し、花見川の環境保全に寄与したものと考えており、参加された方々からも、好評を得たところであります。今回の社会実験の結果を踏まえ、花見川の利活用にあたっては、改めて「活用」と「保全」の双方の視点で取り組む必要があると認識しております。

【中村きみえ議員】

ただ1時間で1人乗りは2千円、2人乗り2,500円ですが、駐車場代が500円で、1時間で3千円はなかなかの金額です。

手軽に楽しむという点で、金額設定なども含めて今後の検討の余地はないですか。

【都市局長答弁】

利用時間及び利用料金については、協力団体と協議の上、協力団体が設定しております。これまで参加者の皆様からは、利用時間について90分は初心者には敷居が高い、逆に90分では足りない、30分では短いので45分や60分が良い、など様々なご意見を頂いていることから、利用者ニーズに合わせた利用時間や利用料金について協力団体と協議して参ります。

【中村きみえ議員】

以前、eボートを使って私たちが社会実験を行いました。カヤックは、高齢者やお子さんには乗り降りや漕ぐことに課題もあり、誰もが楽しめる点では、eボートの方が1回に10人乗り楽しめて負担も軽減できます。見解を伺います。

【都市局長答弁】

これまでのカヤック体験などの実験の成果を踏まえ、花島公園周辺における花見川の新たな活用を図るための民間事業者募集の中で、多様なコンテンツの導入について検討して参ります。

【中村きみえ議員】

(3)バス停のベンチの整備を

 朝日ヶ丘では高齢化率が40%に及び、地域を歩いても高齢者が多く感じます。バス交通は、高齢者に欠かせません。買い物をしてベンチに荷物を置いて座れるのは外出する上で助かると指摘を受けました。

マルエツ前の畑町東、畑町西、朝日ヶ丘中央バス停留所などに、ベンチ整備をバス事業者との検討を求めます。お答えください。

【都市局長答弁】

バス停へのベンチ設置はバスの利用促進にもつながるものと考えておりますので、令和2年度に創設したバス事業者に対するベンチ設置等に係る補助事業を活用し、その整備に努めているところです。引き続き、バス事業者に働きかけて参ります。

【中村きみえ議員】

(4)幕張駅北口のまちづくりについて

 この間、議会で何度も取り上げてきました。幕張北口の住民から、スーパーがない問題について散歩がてら買い物する場がなくなった。足が不自由で、買い物にも行けない。早期にスーパーの誘致をと相次いで要望が寄せられました。

幕張駅北口でのスーパー誘致の件はどこまで進みましたか。

【都市局長答弁】

JR幕張駅北口のスーパーマーケット撤退が判明してから、駅前広場に接する地権者等へスーパーマーケット導入についての働き掛けを行っており、現在も引き続き実施しているところです。

【中村きみえ議員】

スーパー誘致が決まってもオープンまで2年かかるそうですが、それまで移動販売車を増やしたりイオンやヨーカドーのバス利用の働きかけを求めます。お答えください。

【都市局長答弁】

JR幕張駅北口周辺では2か所で移動販売が行なわれておりますが、自治会から自動販売車を増やすご要望があれば自治会等と連携し事業者に働きかけて参ります。

 また、イオンやイトーヨーカドーの買い物バスについては、自治会等のご意見を伺いながら事業者への働き掛けを検討して参ります。

【中村きみえ議員】

足の不自由な方に、マイクロバスなどで買い物の送迎の取り組みはどうですか。

11月24日に東幕張土地区画整理事務所に地域の皆さんと北口のまちづくりの懇談をしました。駅前広場の整備は令和5年夏頃供用開始を目途に工事が進められています。駅前広場周辺ではキッチンカーやオープンカフェなど賑わいを創出するようです。

【都市局長答弁】

JR幕張駅北口周辺自治会のご意見を伺うとともに、マイクロバスによる買物の送迎についての実施事例などを調査し、取組みを検討して参ります。

【中村きみえ議員】

トイレはどこに整備予定ですか。

【都市局長答弁】

トイレの設置については、東幕張土地区画整理推進協議会及び地元自治会からご要望をいただいており、JR幕張駅北口駅前広場周辺への設置について検討しております。

【中村きみえ議員】

自転車のコインパーキングを駅前広場近くの整備を求めますがどの位置の予定ですか。地域の方にはスーパーが不可欠です。一日も早く対応を求めます。

【都市局長答弁】

一時利用を含めた駐輪場の整備については、区画整理事業の進捗にあわせ、段階的に整備を行っていくこととしており、設置位置を含め検討して参ります。

3.病院問題について

【中村きみえ議員】

(1)医療安全の問題について

9月議会で臨床工学技士の問題を質問し、市長は、研修の実施や、風通しの良い職場づくりなど、再発防止策を進め、市民が必要とする安全・安心な医療を一人でも多くの市民に提供し、市民の皆様の信頼を回復に全力をあげて取り組むと述べています。市民の不安を払しょくし、市民参加、説明責任、情報公開できる公立病院であってほしいと思います。市長答弁を踏まえて病院の対応は進みましたか。

【病院局次長答弁】

海浜病院では、本年10月までに、医師法や各医療職種関連法の解釈や制度の理解、チーム医療活動、職業倫理や倫理的感受性の醸成等に関する院内研修を計6回開催するとともに、先月から今月にかけて、これまでの研修の再確認のため、院内職員全員を対象にeラーニングにて再研修を実施しているところです。また、病院長に直接届く「職員の声」という投書箱を新たに設置するなど、風通しの良い職場づくりに取り組んでいるところです。

【中村きみえ議員】

「職員の声」の投書箱で投書がありましたか。

【病院局次長答弁】

これまでに、看護師体制に関するもの、業務の改善に関するものなど、計7件の投書があり、必要に応じ、対応できるものから順次、改善に取り組んで参ります。

【中村きみえ議員】

千葉市では、平成27年4月から6月に心臓血管外科手術で死亡事例が多発し停止していましたが、心臓血管外科診療再開に向けた取り組み状況は第三者評価委員会を開催し、必要性、関係機関との調整、準備状況について専門的な立場から検証するとしていましたが、どう検証され、現在はどうなっていますか。

【病院局次長答弁】

令和2年3月に開催された「市立海浜病院における心臓血管外科診療の再開に関する第三者評価委員会」において、医療安全体制等の整備や強化が継続され、確実に実践されていること、千葉大学及び関係医療機関との調整により、県内で不足する先天性心疾患への対応の必要性が確認され、すべての医院から再開に異論はないとの意見を頂きました。これまでに、医療安全管理体制の強化、経験豊富な心臓血管外科専門医の新たな採用や、循環器内科、救急科、小児科、新生児科とのチーム編成を行うとともに、その支援診療科である麻酔科、集中治療科の強化に取り組んできております。

【中村きみえ議員】

心臓血管外科と先天性心疾患の手術実績と課題についてお示しください。

【病院局次長答弁】

令和3年度における心臓血管外科の手術件数は60件であり、うち先天性心疾患の手術は39件です。また、チーム医療や支援体制をより充実させていくため、更なる人材の育成が課題であると認識しております。

【中村きみえ議員】

(2)10月27日の学習会についてです。

市民とともに市立病院の充実を目指す学習と意見交換会を党市議団主催で、開催し、82名が参加し市民参加の病院づくりを求め病院局職員を招待し,仕事の都合で参加できないと欠席されました。運営にかかわったメンバーからは、なぜ病院局職員が来ないのか。市民軽視だと怒りの声が寄せられ、代表質問では謝罪の言葉がありませんでした。市は担当者任せだったのではありませんか。

【病院局次長答弁】

今後も市民の皆様のご理解が得られるよう努めながら、市民の期待に応える病院づくりを目指して参ります。

【中村きみえ議員】

市民とともに市立病院の充実を目指す学習と意見交換会ではアンケートが23枚寄せられ、医療関係者の充実や質の確保、待ち時間短縮の対策は、交通の便をよくしてほしい。差額ベッドの心配なく入院できる病院になってほしい。緩和ケアはできるのか、気軽に受診できる体制を。わかりやすい言葉で案内を聞きたい。など率直な意見が寄せられました。こうした声を聴き、病院局はどう受け止めますか。

【病院局次長答弁】

市民の皆様からは、高い期待を頂いているものと認識しており、新病院では、救急医療や高齢者医療などの診療体制の強化と共に、個室率の向上や効率歴な患者動線など診療環境の向上を図って参ります。また、ユニバーサルデザインへの配慮や利便施設等の設置など来院者が過ごしやすい快適な環境づくりにも引き続き取り組んで参ります。

【中村きみえ議員】

市営のバスの配置をと指摘され、移転に伴う地域では切実な問題であり、バス事業者任せにせず整備すべきです。お答えください。

【病院局次長答弁】

公共交通機関については、複数のバス事業者に必要な情報提供やヒヤリングを行いながら、バスロータリーの整備検討を進めるとともに、開院まで路線バスの乗り入れに向けて継続的に働きかけを行うなど、市民の皆様が利用しやすい交通手段の確保に努めて参ります。

【中村きみえ議員】

この学習会開催にあたり主に美浜区全域と花見川区でも南部の地域でチラシを配布しました。控室に75歳の前立腺肥大症の男性から2年前は受診して助かったが、令和4年10月の夜に尿が出ない同様の症状があり、夜急診に何度も電話したが、朝の8時半まで対応されず困った切実な手紙が寄せられました。まずは、夜急診の0時以降の再開を求めます。お答えください。

【病院局次長答弁】

海浜病院の夜間応急診療は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、診療機能を確保するため、令和2年4月から診療時間を短縮し、24時までとしております。海浜病院では、救急車の受入れ体制を整備しており夜間応急診療における24時以降の診療休止後も、緊急性の高い患者について、海浜病院スタッフによる対応を基本としております。今後も、医師の高齢化や働き方改革への対応により、院外からのスタッフの確保がさらに厳しくなることが見込まれます。特に24時以降の深夜帯においては、医師の確保や医療の質を十分に確保することが大きな課題となっています。このため、深夜帯の再開については、本来必要とされる救急患者の診療への対応や応援医師などの確保を踏まえ、医療の質の担保の観点から、慎重に検討していく必要があると認識しております。

【中村きみえ議員】

今回の学習と意見交換会で、市民はどんな病院になるのか期待と不安を抱えており、市民本位で病院づくりを進めていくべきですが見解を求めます。

【病院局次長答弁】

今後も、公募委員を含む委員で構成される病院運営委員における説明や意見聴取を行うとともに、新病院整備に関する取組みについて、出前講座の活用など様々な手法により適切にお知らせ等をしながら、市民の皆様の期待に応える病院目指して参ります。

【中村きみえ議員】

(3)両病院について

青葉病院は中央区に位置し病院は区内に多くありますが、公的な受け入れと、房総地域の病院が極めて少なくその受け皿の役割もあると痛感します。

青葉病院は感染症病床もあり、その役割の維持にも病床削減すべきではありませんが見解を伺います。

海浜病院の新病院整備にあたり職員の福利厚生が極めて貧弱ではないかと危惧します。

【病院局次長答弁】

周産期・小児医療について医師の確保見込みや患者数の推移などを踏まえ、新病院に集約し、市全体として診療体制を充実させることや、新病院での救急医療や高齢者医療の強化による市民の皆様の需要も考慮し、40床を新病院に移行するものの、青葉病院においては、引き続き救急、精神、感染症などの政策的医療ほか、総合的な内科診療など強みのある分野も担って参ります。また、感染症指定医療機関として、今後の新興感染症に対しても役割を担うなど、公立病院としての役割を果たして参ります。

【中村きみえ議員】

職員食堂はなく、中庭は残り、職員の更衣室が狭くなっているようです。コロナの下でも必死に働く職員の労働環境の充実が必要ではありませんか。

【病院局次長答弁】

安全で質の高い医療を提供できるよう、必要な休憩・食事スペースや更衣室、仮眠室などの整備を計画しており、職員にとっても働きやすい病院とするための労務環境づくりに、今後も可能な限り努めて参ります。

【中村きみえ議員】

海浜病院では整形外科を受診しても、青葉病院や習志野の病院を紹介され、ほとんど習志野の病院に入院するケースが多くなっています。整形外科の様々な手術対応できるよう医師の確保を急ぐべきではないですか。

【病院局次長答弁】

海浜病院では、高齢者医療に多く求められる整形外科の充実の必要性は認識しておりますが、当面はほぼ全ての分野での整形外科症例に対応できる青葉病院と、これまで以上に連携しながら、総合的な医療を展開して参ります。なお、新病院では高齢化に伴い増加が見込まれる関節や脊椎疾患、高齢者や小児の骨折や外傷など幅広い外科的治療に対応する診療体制の充実を目指して参ります。

【中村きみえ議員】

緩和ケアも少ない医師体制で対応されているようです。がん患者が二人に一人の時代緩和ケアも重要な役割を果たすため充実を求めます。お答えください。

【病院局次長答弁】

海浜病院では、医師2人、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、メディカルソーシャルワーカーからなる「緩和ケアサポートチーム」を設置し、同じく院内に設置している「がん相談支援センター」と併せて、患者やその家族一人一人の身体や心などの様々な辛さを和らげ、より豊かな人生を送ることができるよう、支援していく体制を整備しております。このような体制のもと、今後も引き続き患者やその家族に寄り添いながら、症状の緩和や不安の軽減などに努めて参ります。

【中村きみえ議員】

泌尿器科の医師の体制も充実すべきです。お答えください。

【病院局次長答弁】

海浜病院の泌尿器科は、平成29年10月から医師2人の体制施診療しております。泌尿器科の分野も、高齢者の増加に伴い今後の増加が見込まれる疾患の一つであり、海浜病院では、全国でも有数のレーザー手術を中心に専門診療体制の充実を図っていくこととしている青葉病院と、これまで以上に連携しながら総合的な医療を展開して参ります。

【中村きみえ議員】

 市立病院は市民のための病院で市民の税金で成り立っている病院です。市民の声を聴きながら、必要な医療が展開できるようこれからも充実を求めて質問していくことを申し上げ終わります。

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