学費無償化など若者への本気支援求める! 中村きみえ議員一般質問〔2024年第1回定例会〕
中村きみえ議員の一般質問および答弁 2024.3.12
- 学費支援について
【中村きみえ議員】
物価高騰のもと、学生は、学費や生活費の工面で、ほとんどがバイトをしており、責任ある立場を任されている学生が多いと大学関係者が語っていました。民青同盟が主催する「もってけ市」は、この間、市内5か所で89回開催し、延べ1,909人の学生が利用し、食料品や日用品が喜ばれています。親の収入が減り、深夜、早朝にアルバイトをし、学業に専念できない実態があります。大学の初年度納入金は国立大で81万7800円、私立大では平均135万7千円に及んでいます。学生の3人に1人が平均300万円の借金を背負い、支払い続け総額10兆円近くに達しています。政府は異次元の少子化対策として3人以上の子どもを育てる家庭に大学無償化を打ち出しましたが、3人とも扶養の範囲でないと対象とならず、国公立26万円を免除の上限で一定加算する程度です。
2025年の予定で千葉市のどれだけの学生が恩恵を受けますか。
【こども未来局長答弁】
当該制度は、昨年12月に閣議決定された「子ども未来戦略」の中で、「子ども・子育て支援加速化プラン」において実施する具体的な施策の一つとして掲げられておりますが、現時点では詳細が示されておらず、対象となる学生の人数については把握しておりません。
【中村きみえ議員】
新年度予算では、教員の採用の際、新卒以降の教員に返済免除をする予算が計上され教員を希望する選択肢が広がります。政令市で返済不要の奨学金制度の実施状況をみますと、札幌市は、大学公立月額6,000円、私立は9,000円で、入学支度金は公立、14,000円、私立21,000円、川崎市は、10名ですが月額38,000円年間45万6,000円支給、横浜市では高校生に年間6万円ですが、900人程度、名古屋市は高校で国公立年間6万円、私立は72,000円ですが、各学年1,000名の支給です。堺市は年32,000円を480人、他にも港区、足立区、浦安市などあります。
千葉市では、この間、こうした制度は、何か実施してきましたか。
【教育次長答弁】
本市では、「千葉市育英資金」を設け、私立高等学校在籍生徒のうち、経済的理由により修学が困難な生徒を対象に、給付金を支給しています。今年度は、10人を対象に一人当たり年額最大12万円の支給を行いました。
【中村きみえ議員】
千葉市では、わずか10人への対策にすぎません。しかも大学生への食糧支援は、令和4年度6回2,230食、令和5年度700食の支援にとどまっています。
大阪の授業料無償化は、公立学校の統廃合をすすめ、私立の大学経営への影響も構わず進めるやり方には、疑義が残ります。都立大は2024年度から所得制限を撤廃し、授業料を無償化で3,000人が対象となり、兵庫県では、県立大学の無償化を県内在住者の入学人や授業料を所得にかかわらず無償化の方針で「若者、ゼット世代を応援し子どもを産み育てやすい兵庫、学びやすい、働きやすい、住みやすい」を目指しています。
国任せでなく、自治体として本気で若者支援に力を尽くしています。千葉市も見習うべきではありませんか。
【こども未来局長答弁】
高等教育費の負担軽減については、「子ども未来戦略」の「子ども・子育て支援加速化プラン」の中で、授業料等減免及び給付型奨学金の中間層への対象拡大など、制度のさらなる充実が示されております。このため、引き続き、国の動向を注視し、丁寧に情報提供するとともに、各種相談窓口において学生等の状況に応じて寄り添った相談対象に努めて参ります。
【中村きみえ議員】
若者への支援では、「母親が亡くなり、退学するしかなかった、誰に相談してよいかわからず、夜の仕事を始めた。意識をなくして、救急搬送されてもお金がかかるから治療せず、いつ死んでもいいと思っている」こういう若者が千葉市で暮らしているんですよ。国の動向を見て、相談窓口で対応と言いますが、大学生はどこで誰が相談を受けるんですか。
【こども未来局長答弁】
本市では、大学生を含む30代までの困難を抱えている子ども・若者を支援するため、千葉市子ども・若者総合相談センター「Link(りんく)」を設置し、教育、福祉、雇用など関係機関との連携をもとに、幅広い相談を受け付け、継続的な関係性を保ちつつ、適切な支援先につなげております。また、昨年10月に開設した福祉まるごとサポートセンターにおいて、年齢や生活課題の分野を問わず、福祉に関する相談を包括的に受け止めております。
【中村きみえ議員】
千葉市の奨学金返還サポート制度の実績や課題は何ですか。
【経済農政局長答弁】
令和2年度から実施している「奨学金返還サポート制度」の認定者数は、累計で11人となっています。市内ものづくり企業の人材の確保や定着を促進するため実施していることから、より多くの学生に活用される制度とする必要があると認識しております。来年度から補助対象高騰を拡充し、利用者の増加を図ることとしております。
【中村きみえ議員】
コープ未来奨学生は、組合員さんが出資し、ひとり親ないしは両親ともいない世帯に毎月1万円3年間返済不要、700名予定で2018年から実施し利用する学生さんの近況が、報告されます。このような企業などは他にもあり市民に周知することで利用の選択肢が広がりませんか。
【教育次長答弁】
各種奨学金の情報は、実施機関の周知依頼に基づき、本市教育委員会が所管している私立高等学校や中学校へ周知する場合のほか、実施機関から直接、各学校へ案内が送付される場合もあります。
【中村きみえ議員】
若者向けに相談できる若者課など作り、その受け皿に自治体としてなるべきではありませんか。
【こども未来局長答弁】
現時点では、若者向けに相談できる若者課などを新設することは考えておりませんが、本市としては、教育、福祉、保健、雇用等の外部を含めた関係機関により構成される「千葉市子ども・若者支援協議会」を設置し、効果的かつ円滑な支援を行えるよう協議や情報共有を図っており、千葉市子ども・若者総合相談センター「Link」において相談を受けた後の支援先についても、適切につなぐことができているものと考えております。様々な事情により円滑な社会生活を送ることが難しい若者に対する支援策は重要であると認識しておりますので、引き続き、関係機関との連携を図りつつ、施策の充実に努めて参ります。
【中村きみえ議員】
市は、リンクの相談をと言いますが市の資料によれば、リンクの相談で今年度、貧困・援助支援の相談件数は高校生でわずか2件、大学・短大生1人にすぎません。不登校などの受け皿だけでなく若者全体を見る課が必要だと指摘しておきます。
千葉県社会福祉協議会での生活福祉資金に教育支援資金がありますが、必須条件として学校教育法に規定される学校となっており、各種学校扱いの学生には、貸し付けが対象外であり、技能習得費でなければ、対象とならないようです。技能習得費で対応できる場合とは何をさすのかお聞かせください。
【保健福祉局長答弁】
申請を受け付けるし社会福祉協議会に確認したところ、技能習得費は教育支援資金と同じ生活福祉資金貸付の中の一種類にあたります。教育支援資金の対象となる学校以外の各種学校も対象とされ、就職等に必要な知識、技能を習得するために通学する学校の授業料等に活用できます。
【中村きみえ議員】
他の自治体では、教育支援資金で貸し出しも可能な場合もあったようです。ぜひ、進学する際にお金の心配なく対応できるように県、国に働きかけるよう求めておきます。
2.市民会館について
【中村きみえ議員】
前回に引き続き、質問します。1月10日、もりた議員と山形県鶴岡市の文化会館、荘銀タクトの施設を見学しました。鶴岡市は人口約12万、1971年に開館以来文化芸術、児童の発表や式典などで利用され設備が老朽化し、改築が必要となり、庁内検討会議を平成23年に設置、利用者団体と懇談会を行い、基本理念、基本計画を出し、市民の意見公募し、候補地は、2年休止し、同じ場所で建て替え平成30年4月にオープンしました。建設費は96億8千万円で、主に合併特例債を活用し、78億5千万円と交付金12億3千万円で、一般財源も含めた負担額は29億5千万円でした。
千葉市で、建設費の財源はどう検討していますか。
【市民局長答弁】
概算の事業費や想定スケジュール等の方向性が定まった後に、補助金等の活用について検討して参ります。
【中村きみえ議員】
客席は1,135席、段々畑のようで、バリアフリーの対応は、エレベーターや車いすの対応で、太田市民会館の方が、利用しやすい面もありました。赤外線補聴システムやヒアリングループ、花道も舞台の両脇にあり手動でなく、自動が良いと現場からは指摘されています。やはり前の席を外せば、オーケストラピットも可能とのこと。多目的室があり、親子で視聴や成人式の際、集団になじめない方も、この部屋なら参加できるそうです。保育室もありました。
バリアフリーや様々な方が利用できる多目的室も必要ではありませんか。
【市民局長答弁】
千葉市民会館再整備に係る基本計画において、大ホールは、高齢者や体の不自由な方、親子などの鑑賞に配慮をした設備とすることとしておりますが、詳細については今後検討して参ります。
【中村きみえ議員】
オープンする前に、文化団体が試験的に使うため2分の1に使用料を減免し22事業が手をあげ運用を考えてもらうのは、興味深いものでした。
駐車場は、施設の西側に180台、市役所に180台、公園東に130台と分散し、駐車場所が足りず、会場にギリギリもしくは遅れて到着する方もあるようです。駐車場はこのようなことを教訓にし、台数を確保し、庁舎跡がふさわしいのではありませんか。【市民局長答弁】
新市民会館の整備の場所については、現在、JR東日本千葉支社跡地や市有地で建設した場合との比較検討等を含め検証作業を進めているところであり、全体事業費や利便性等の視点を総合的に勘案し、慎重に検討を行っているところです。
【中村きみえ議員】
トイレも、女性は24人分と3人分の2か所あり、10分の休憩で間に合うとのことでした。1,500人であれば、それに見合った数を確保すべきです。見解を求めます。
【市民局長答弁】
新市民会館のトイレなどを含め詳細な設備につきましては、今後検討して参ります。
【中村きみえ議員】
市では、川崎市やさいたま市に視察しその結果どう検討しましたか。
【市民局長答弁】
ターミナル駅に隣接した文化ホールと民間施設との複合施設における整備の考え方やスケジュールについて意見交換を行い、令和3年度の「千葉市民会館再整備に係る基本計画」策定の参考といたしました。
【中村きみえ議員】
会議室は、多くあることで、市民会館として引き続き利用しやすいと考えますが見解を求めます。
【市民局長答弁】
文化芸術号は、活動に必要な大ホール・、小ホール、リハーサル室等の施設の機能・規模を検討していくとともに、市民会館として必要な会議室について今後検討して参ります。
【中村きみえ議員】
改めて建設する場合、市民の声を聴き、検討するべきではないですか。
【市民局長答弁】
これまでに、令和3年度の再整備基本計画策定に際し市民意見の募集を行うとともに、昨年度には基本計画の市民説明会時においてご意見をいただいたところであり、今後、新市民会館の設計等に反映するよう努めて参ります。
【中村きみえ議員】
そもそもJR千葉支社と合築の場合から、単独での検討もするようになってから市は、市民、関係団体と懇談や要望を聞いていません。もっと関係者の声を聴きながら、計画を進めていくべきです。お答え下さい。
【市民局長答弁】
これまで、再整備基本計画に伴う市民の意見やの募集や、基本計画の市民説明会における意見交換を実施してきたところであり、新市民会館の設計等に反映するよう努めて参ります。なお、今後、施設や運用の細かな部分を検討する段階においては、関係団体等へのご意見を伺う機会を設けることを考えております。
3.住みよい花見川区のまちづくりについて
【中村きみえ議員】
(1)幕張本郷松波線の今後と幕張東小前の道路対策について
幕張中学校前交差点から、幕張本郷方面に750メートルが、幕張本郷松波線幕張町地区です。一定の用地買収は進んでいますが、住宅密集地域で整備には相当な時間がかかります。そのうえ、この事業が本格化してから、新たに予定地に住宅が建設され、これで事業が進むのか疑問が残ります。この道路整備がされない間、幕張東小学校の北側の道路である市道幕張189号線の交通量が多いままとなっています。小学校の脇に、歩道はあるもののその先には、側溝のふたに乗り上げて車が相互通行するような場面もあり、私どもが行った市民アンケートでは、子育て中の方から、ベビーカーを押しながら安心して歩行できないとの苦情が複数寄せられています。
市道幕張189号線の現状の認識と、安全対策について伺います。
【建設局長答弁】
市道幕張189号線は、車道幅員が狭く、カーブしている箇所などでは、車両がすれ違う際に、特に注意が必要な状況となっており、また、部分的に歩道が狭く、ベビーカー等を押しながらの通行に不便な状況となっております。これまで、車両のすれ違いスペースを確保するため、公園用地を活用した待避所を整備するほか、運転者に注意喚起する看板や路面標示を設置するなど、安全対策を実施して参りました。
【中村きみえ議員】
都市計画道路を含めた今後の見通しについて伺います。
【建設局長答弁】
幕張本郷松波線については、現在、用地取得を行なっている状況であり、完成時期など、見通しをお示しすることはできませんが、引き続き、早期供用を目指し事業を進めて参ります。市道幕張189号線については、現道内で対応可能な安全対策を検討して参ります。
【中村きみえ議員】
(2)花園公園について
花園公園には、照明灯がありますが、スーパーがないことで暗く感じます。
照明灯をもっと明るくするよう求めます。
【都市局長答弁】
花園公園には、照明灯を4灯設置しておりますが、出入口部分等、現状を踏まえ、必要に応じて対応を検討して参ります。
【中村きみえ議員】
公園内に、トイレがありますが、使いづらいと指摘されています。安全面に配慮しつつ、目隠しなどをして利用しやすく改善してはどうですか。
【都市局長答弁】
公園トイレへの目隠し板の設置についてですが、近接して滑り台があることから、目隠し板の設置は困難と考えております。
【中村きみえ議員】
倉庫の壁面に子どもたちがボールをぶつけて遊んでいますが、飴安跡地が、宅地となった場合、住宅の美観のために撤去は本末転倒ではないでしょうか。
【都市局長答弁】
ご指摘の既設倉庫の撤去を求める予定は現時点でありません。
【中村きみえ議員】
移動販売車が来る際、雨でも実施することがあります。雨よけできるような屋根はつけられないのか伺います。
【都市局長答弁】
移動販売車用の雨よけ施設については、基本的に移動販売事業者にて対応いただくものと認識しております。
【中村きみえ議員】
(3)バス路線について
朝日ヶ丘のにれの木台では、昨年11月1日から「にれの木台中央」からは、稲毛海岸駅、新検見川駅までは運休などとなっています。稲毛駅までは、頻繁に出ていますが、長い坂を上がってバス通りに出ないと新検見川駅まで出ていくことができません。朝日ヶ丘では高齢化率が4割に達し、買い物も大変です。バスで稲毛まで出て、買い物する方から坂を上ってスーパーに行くより楽だとの声も寄せられました。定期券で出かけて負担が少ないとの声もありますが、運休等が続くと、出かける選択肢が狭められ、若い人が、住みたくなくなってしまうのではと懸念します。
市は、運休等となったことでの影響や声は把握していますか。
【都市局長答弁】
当該バス路線を運行する事業者からは、慢性的な乗務員不足に加え、4月から、運転手の労務環境改善を図るため、労働時間に関する規制が変更されることから、やむを得ず、利用者や運行便数が少ない路線を対象に運休等の対応をしていると伺っており、当該路線についても同様の理由と聞いております。これまで。当該バス路線の運休等について、事業者には「運行を再開してほしい」、「買い物先が変わり不便になった」などの意見が寄せられているとのことであり、事業者としても、運転手が確保された時点で運行再開ができるよう、道路運送法上、路線廃止手続きではなく「運休」として処理をしているとのことです。
【中村きみえ議員】
ぜひ、要望が寄せられており、運転手確保に向けて市としても支援をするよう求めておきます。
4.買い物支援について
【中村きみえ議員】
この問題は、2022年第1回定例会の買い物難民から7回目となります。
(1)JR幕張駅北口のスーパー誘致について
JR幕張駅北口では、ロータリーそばのコープが秋頃スーパーをオープン予定でした。1月から着工予定で建設が進まない問い合わせが市民から寄せられ、工事の着工は先週からと大幅に遅れ、秋に間に合わないと懸念します。2月末には、東京方面側のローソンも閉店し、ますます不便になると指摘されており、スーパー建設の見通しはどうなっていますか。
【都市局長答弁】
幕張駅北口で開業を予定しているスーパーにつきましては今月上旬に着工しましたが、開業時期に月いては精査をしているところであると事業者より聞いております。なお、開業に向けた地元からの強い要望があることは、事業者に伝えてきております。
【中村きみえ議員】
(2)移動販売車について
前回の質問では、全市的に買い物難民の地図を示し、どこで困っているのかそこへの支援を求めました。花見川区だけにとどまらず、緑区でもバス交通の影響で、歩いて1時間かけて買い物する方や外出する機会が減り、閉じこもりがちになる方があるとの報道を聞き、胸が痛みます。昨年、移動販売車のマックスバリューが、11月末で社会実験としての幕張駅北口での販売を終え、その後、千葉市、自治会、民生委員、花園地区買い物を支援する会の皆さんが尽力され、1月29日から移動販売車が、週に4回、花見川区内を巡回しています。花園地区買い物を支援する会の方は、この1年以上、地元の自治会長などにこの間の取り組みをその都度報告し対話を重ねてきました。また、今回の移動販売車がスタートするにあたり、花園地区買い物を支援する会の皆さんは、地域のお店や事業所、保育施設などにポスターを掲示し、利用を働きかけ、2千枚ほどのチラシをまくなど精力的に活動し成功にむけて頑張ってこられました。本当に頭が下がります。
スタート当初は、花園公民館や花園公園に、折原花見川区長、区の地域づくり支援課、市の経済企画課、公民館長をはじめ、教育振興財団の方も駆けつけてくださいました。花園地区買い物を支援する会と私は初日に、すべて現場に出向いて呼び込みなども含めてお誘いや声掛けもしました。Kさんは、商品の案内をソフトな語り口でわかりやすく呼びかけてくれていました。どこでも、周辺からぞろぞろと現れ、主に高齢者の女性や小さいお子さん連れのお母さんが、多く利用されていました。シルバーカーを押しながら80歳を超える女性などは、荷物も持たずに押しながら身近で買い物できる大事さを痛感します。
千葉市ではこの移動販売車の取り組みをどう評価していますか。
【総合政策局長答弁】
今回の花見川区における移動販売車の運行は、マックスバリュ関東株式会社から、本市の民間提案総合窓口である「コネクテッドセンターちば」へご提案をいただき、公民共創の取組みとして実現したものでございます。運行を開始した本年1月29日から先月末までの営業日数は19日間、利用者は延べ1,182人であり、高齢者など日々の買い物に不自由を抱える市民の方々の利便性向上といった、地域課題の解決に寄与する有益な取組となっているものと考えております。
【中村きみえ議員】
始めた週は、物珍しさもあり、一定の方が来ました。雨や強い風が吹けば、なかなか買い物する方が増えるとは限りません。また花園公園では、通常、グリーンベルトに近い場所に駐車しますが、公園の中央では、夕方、子どもたちが遊ぶため安全面の配慮が必要ですが、市はどのように求めていますか。
【都市局長答弁】
花園公園での移動販売の実施にあたっては、事前に事業者に対し、車両の出入りや駐車にあたり、事故や他の公園利用者とのトラブルが発生しないよう、徐行の徹底や、販売員による車両誘導を行うなど、安全面の確保の徹底を求めているところであります。必要に応じ、指導を行って参ります。
【中村きみえ議員】
花園公民館では、地域で見守りのために、複数で、その場に居合わせてほしいとの指摘があり、現在、花園地区買い物を支援する会の方が毎回参加されています。本来は、業者と、市と自治会、民生委員で検討していたのではありませんか。このようにボランティア任せですることなのですか。
【経済農政局長答弁】
花園公民館での移動販売の実施にあたり、移動販売事業者からは、自治会や民生委員などの地域の方の協力を引き続きお願いしたい旨の意向を伺っていることから、区役所と連携して、調整していくことを考えております。
【中村きみえ議員】
今迄、花園地区買い物を支援する会の方が、行ってきた浪花町やカフェともでは、買い物する方が定着し、売り上げも安定しています。とくし丸の担当者の方の対応も素晴らしいとこともありますが、会の方が毎回同席し、買い物支援を手伝い、周辺では杖を突きながら移動販売車が来ることを当てにして、元気に暮らす高齢者が多いと伺うとその意義を感じます。こうした地域での関わりをどう受け止めますか。
【保健福祉局長答弁】
このような取組は、在宅生活を支える地域包括ケアシステムに欠かせない、「生活支援」のひとつであると考えます。ご紹介いただいた事例のように、地域のボランティアの方々が関わり、身近な地域で商品を手に取りながら買い物ができることは、交流や閉じこもり予防の機会にもなると考えております。
【中村きみえ議員】
公園での販売では、車止めが重くて、外したものにぶつかり転んでしまう方もありました。車止めは、もう少し軽くして、出し入れしやすくすべきではありませんか。
【都市局長答弁】
移動販売にあたっては、事前に販売事業者に対し車止めの状況も伝え、承知の上占用等を許可しているものであります。その取扱いについては、あらためて事業者に説明し、必要があれば、指導等を行なって参ります。
【中村きみえ議員】
年末に、私は、会の皆さんと移動販売担当者と4時間かけて、車で移動販売車が必要な場所を確認しました。今回、予定していた場所以外に、幕張の上の台、花見川沿いの清水代公園、中道公園をはじめまだまだニーズはあるかと思いますが、事業者が、さらに移動販売車の購入での対応待ちでは、進みません。埼玉県加須(かぞ)市では、移動スーパーの車の購入費を100万円まで補助する事業、愛媛県宇和島市では最大250万円まで補助しています。市内のほかの事業者も増やすことを検討しているところもあります。市として購入補助を検討すべきです。お答えください。
【経済農政局長答弁】
事業活動に伴う設備投資については、中小企業資金融資制度において資金の借り入れに対する利子補給の対象としているほか、新たに移動スーパーを起業する場合には、創業支援補助金による支援を実施しており、また、国や千葉県の補助制度についても必要に応じて紹介することとしております。
【中村きみえ議員】
予定していた以外の場所での実施を希望しますが、それは事業者任せですか。
【花見川区長答弁】
移動販売車の実施場所については、地域の実状を考慮しつつ、庁内で連携して、事業者と地域と施設管理者を適切につないで調整するようにしており、今後の変更につきましても、適切に対応して参ります。
【中村きみえ議員】
まだまだ高齢化は深刻で、買い物に行けずに困っている方は多くあります。事業者任せにせず、市も売り上げなども確認しながら、地域と連携して実施場所を増やしていかれるように支援を求めておきます。
前回示した船橋市での買い物支援はパンフもネットもとてもわかりやすいものでした。市は、これを参考にした上での情報発信に取り組むべきではありませんか。
市の生活支援サイトでは、高齢者が欲しい情報をその地域に合わせて検索できるようにはなっていません。改善を早急に求めておきます。
【中央区長答弁】
買い物支援に関する情報は、特に高齢者の生活には欠かせないものであるため、現在、生活支援コーディネーターが収集した情報を、市のホームページ「生活支援サイト」に掲載しており、6区のホームページで公開している各区の地域活動支援プラットホームからも、アクセス可能となっております。また、買い物支援の事例については、該当する区のホームページなどで発信しているところであり、今後はその他の事例の発信についても、検討して参ります。さらに、事業者に対しては、区役所や町内自治会の掲示板などの活用についてもご案内し、情報発信に努めて参ります。
【中村きみえ議員】
新年度予算では、介護保険の準備基金は底をつき、今後のサービス提供も不透明です。また後期高齢者は、政令市20市中、千葉市は京都、堺市に次いで3番目に急増しており、自宅で元気に過ごせる高齢者を増やすには、自分で食事を作って食べられる支援が欠かせません。そのためにもこうした移動販売車などを花見川区だけでなく、きめ細かく対応できるよう働きかけが重要ではありませんか。
【総合政策局長答弁】
移動販売をはじめとする買い物支援の検討にあたっては、地域からのご相談やご要望に対し、関係部局の連携の下、当該地域における買物に関するサービスの状況を的確に把握するとともに、地域コミュニティにおける高齢者などの状況や、買い物に対する需要等を踏まえ、移動販売の実施事業者等への情報提供や、利用可能な宅配などの買い物サービスのご案内、安心ケアセンターや社会福祉協議会などの支援機関を通じた家事援助など、個々の地域の実状に応じた適切な支援を行なって参ります。
【中村きみえ議員】
買い物支援を行うことによって、高齢者などの孤立を防ぎ、歩いて買い物し、食事を作って心身ともに健康で過ごせることが、ひいては、介護予防につながり、元気な高齢者が増え、結果として、介護費用も削減できることにつながるのではありませんか。
【保健福祉局長答弁】
高齢者にとって、買い物のために外出することは、日々の生活に欠かせないものであるだけでなく、適切な運動を伴うことによる「心身健康維持」、商品を手に取り、人とコミュニケーションを取ることによる「認知機能の維持」や「孤立化の防止」など、多くの面で効果があると認識しております。引き続き、庁内連携を取りながら、買い物に不便を感じている方々への支援に取り組んで参ります。
【中村きみえ議員】
以前市では、宅配もあると話されていました。確かに80歳を過ぎた方が、ネットで宅配をしているとの話も伺いましたが、確かに指定された時間に品物は到着するが、商品を自分で見定めることができないと話されていました。移動販売車では、近所の方とのお話や交流できることも高齢者にとってとても大事な役割ですし、子育て中のお母さん方にとっても、孤立防止につながると感じます。私ども党市議団では、4月14日には、買い物問題でシンポジウムも予定しており、神戸国際大学の中村智彦経済学部教授を招いて行います。全国的な課題となっており、今後も引き続き取り組んでいくことを申し上げ、質問を終わります。