安心してくらせる住みよい千葉市をつくりましょう
日本共産党東京都議会議員団

北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画は議会への説明不足を謝罪すべき! 野本信正議員一般質問〔2024年第2回定例会〕

野本信正議員の一般質問および答弁            2024.6.20

1、新清掃工場稼働に伴うごみ搬入車両の運行について

【野本信正議員】

新清掃工場はR8年4月に稼働する予定と聞くが、これに伴いごみ搬入車両が8時以降、259台、往復するので518台が運行されると言われている。 

交通渋滞と環境を壊す問題について、地元近隣の複数の自治会及び千城台各自治会の連絡協議会が市に対して改善を提案しているが、その提案が問題点を明確にしてよく整理されているので私は、この提案に沿って質問をしたい。

 新清掃工場入り口の県道川上八街線の千城台南4丁目交差点から泉高校金親町入り口交差点の間は道路拡幅工事が実施されているが、私が現地調査をしたところ、朝7時から8時過ぎの交通量は多く毎日渋滞している。ここにごみ搬入 車両が大量に運行されると大渋滞になり、①道路沿いに生活する住民の車両運行に支障をきたし排ガス増加等環境悪化につながる。②毎朝の通勤などで通過する車両が急増して大渋滞となる。地元住民及び自治会によると、環境局設定の搬入ルート及び運行台数は、大草ルート109台、千城台ルート80台、高根ルート70台である。大草ルートと千城台ルートが結合する大草町の千城台南4丁目交差点は189台になり、一日運行台数の4分の3、一点集中の不公平になる。これを仮称・北谷津ルート、仮称・金親ルートに分散して運行することを求めている。

環境局は、この提案を受け入れるつもりはないか。

【環境局長答弁】

 新清掃工場の稼働後には多くのごみ搬入車両が通行することとなり、車両の円滑な運行を確保するためには、周辺にお住いの皆様のご理解が不可欠であることから、現在進めている周辺道路の整備を着実に進めるとともに、ご提案いただいた町内自治会の皆様のご意見もお聞きしながら、搬入ルートについて検討を進めているところです。

【野本信正議員】

2 仮称・北谷津ルート市道北谷津36・31・39号線は、昭和43年8月建設の初代の清掃工場建設にあたり市が用地買収をして建設した道路であり、もともと搬入路そのものである。但し2代目の清掃工場建設の際、北谷津自治会からの要請を受けて、ごみ搬入車両の運行を制限していると聞いている。自治会との約束は大事であるが、2代目清掃工場は平成29年に閉鎖したので、3代目になる新清掃工場稼働にあたり自治会に理解を求めて搬入路として活用すべきと思うが。

【環境局長答弁】

 市道北谷津町31号線ほかの活用につきましては、地元町内自治会の皆様に意見交換の機会を頂きながら進めているところです。

【野本信正議員】

道路交通法に基づかない独自の通行制限の解除、公正な道路交通体系にもどすという、地元の要請についてどのように判断するのか。

【環境局長答弁】

 一部道路における通行制限の解除に向けて、地元町内自治会の皆様との意見交換を継続して行い、合意形成を図って参ります。

【野本信正議員】

分散化、公平性・中立性について受け止めることができないのかその理由は。

【環境局長答弁】

 新清掃工場の稼働後には、多くのごみ搬入車両が通行することから、関係する町内自治会の皆様のご理解を頂くことが何より重要であると考えております。そのため、ごみ搬入車両の運行のあり方については、地元町内自治会の皆様との合意形成を図るとともに、関係するすべての町内自治会の皆様と意見交換等を行いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

【野本信正議員】

国道126号ラーメン店から、ゴルフガーデン前を経て清掃工場に搬入する、仮称北谷津ルートと、若葉消防署前を通る仮称金親ルートの活用について何ら支障はないと思うがどうか。

【環境局長答弁】

 特定ルートに車両の通行が集中するのを避けるため、ごみ搬入車両の円滑な運行については、複数ルートに分散できるようにすることが望ましいと考えております。

【野本信正議員】

地元自治会や関係者の心配を正面から受け止めて対応することを求めるが。

【環境局長答弁】

 これまでも関係する町内自治会の皆様と意見交換をさせて頂いておりますが、新清掃工場の搬入路のあり方については、引き続き意見交換を重ね、皆様にご理解いただけるよう検討して参ります。

2、金属スクラップヤードについて

【野本信正議員】

令和6年4月16日若葉区高根町の金属スクラップヤード和豊株式会社から出火した火災は、消防車等が13台出動して、交通規制で車両は通行止め13時間に及ぶ大火災になりテレビニュースで全国に放映されたため、私のところへも県外の友人知人から心配の問合せが入った。

火災発生ヤードの近くには、高根町の住宅地と高根団地及び高根グリーンタウンの住宅街があり、風向きが住宅側であったら重大な事態になっていたかもしれない。

しかも、和豊株式会社のヤードは過去にも火災を発生していて、ボヤも含めると今回で合計5回目になる。

何故、このヤードはたびたび火災を発生しているのか。

【環境局長答弁】

 直接の発生原因は特定されておりませんが、事業場に保管している廃プラスチックなど可燃性の再生資源物の中に電池などが混入し、何らかの原因で発火したことによるものと思われます。

【野本信正議員】

消防局によれば火災の原因はリチウム電池とスクラップが混じってのようだが、この原因は市内95箇所のヤード共通である。今まで火災が発生したヤードは8事業所である。

それ以外の87事業所・ヤードは火災が発生していない。おそらくリチウム電池が混じらないように注意して丁寧に処理していると思われる。

8事業所の火災発生、とりわけボヤも含めて合計5回も火災が発生と、ずば抜けて多い和豊株式会社は、スクラップの管理がそれだけずさんな状況ではないのか。

市は、綿密な調査をしているのか。

【環境局長答弁】

 令和3年11月の条例施行以降、再資源物の保管面積や高さ、保管場どうしの間隔など、保管基準の遵守状況について立入検査を行い、保管基準に違反していた場合は、その都度、改善勧告などを実施し、履行状況を確認しております。

【野本信正議員】

このように周辺住民に大きな不安をあたえている金属スクラップヤードを野放しにしておいていいのか。千葉市再生資源物の屋外保管に関する条例の、目的第一条を読み上げられたい。

【環境局長答弁】

 条例制定の目的として、第1条に「屋外に保管された再生資源物の火災・延焼、崩落、飛散その他の事故等を防止するとともに、当該保管に伴う騒音、振動、悪臭等の発生を防止し、又は軽減し、もって市民生活の安全の確保及び生活環境の保全に寄与すること」を規定しております。

【野本信正議員】

条例に示されている、市民生活の安全確保及び生活環境の保全する目的をどのように果たすのか。

【環境局長答弁】

 再生資源物は有価物であり、廃棄物関係法令での規制が困難であることから、本市独自に条例を制定し、その中で立ち入り検査等の権限を定めております。違反事項があった場合には、市民の生活環境にも影響を与える可能性があることから、条例に規定する指導等を適切に実施していくことが、条例の目的を果たすために重要と考えております。

【野本信正議員】

今回で5回目になる大火災を起こした和豊株式会社は、すでに営業を再開していると聞くが、これでは条例の効果が発揮されていないことになる。

全国に誇る条例を活用して厳格に対処することを求めるがどうか。この際5回も火災を発生する不良な事業所は、営業停止処分にすべきではないのか。

【環境局長答弁】

 本年4月の火災発生以降、事業者に対しては、速やかに保管状況を改善し、火災の発生を防止するよう、条例に基づく改善勧告を行っております。今後は、これまで以上に立入検査の頻度を高め、保管基準の遵守状況を確認し、違反が判明した場合は行政処分も含めた厳しい対応を検討して参ります。

3、北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画について

【野本信正議員】

令和4年度予算に予算計上がされていたが、新年度予算のあらましには何の記述もなく、予算説明資料にも何もなかった。しかし昨年12月に、環境局資源循環部長が控室に、北谷津森・新清掃工場周辺整備基本計画をもってきて渡されていた。温水フールの建て替えから、マウンテンバイクフィールドの民間施設整備まで詳細な計画と、これまでの間関係者と度重なる協議をしてきた経緯などを、民間のコンサルタントに委託して作り上げた立派な計画書であった。

私は資源循環部長に対して、今まで議会にまともな説明をしていないのに、いきなりコンサルが作った完成品を渡すことは何故か、議決した予算の内容も説明しないで作業進めてきた理由は何か、説明すると何か都合の悪いことでもあったのか、議会軽視であるが説明をと求めたが、適切な答えはなかった。この理 由について答えられたい。

【環境局長答弁】

 新清掃工場周辺整備について、議員の皆様にお示しできる整備計画の内容が定まったのが、「北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画」を策定した昨年12月であったことから、この時期に報告させていただいたものです。

【野本信正議員】

いつ頃から計画してきたのか。地元自治会からの提案はいつで、地元との協議はいつから行ってきたのか。

【環境局長答弁】

 北谷津清掃工場の跡地において、新清掃工場を建設する計画について関係自治会の同意を取得するにあたり、平成27年12月、一部の町内自治会から地域の活性化、雇用の拡大につながるような周辺整備の要望を受け、意見交換を行いながら検討を進めてきたところです。

【野本信正議員】

また、基本計画には設置する施設が、公設公営と、公設民営の施設などがあるが、今日までに民間事業者や、地元関係者などと話合い、合意に達したので、立派な基本計画と冊子を発表したのか。

【環境局長答弁】

 周辺整備の事業化を検討するにあたり、令和2年度に民間事業者に対する「サウンディング型市場調査」を実施しました。サウディングに参加した民間事業者や関係町内自治会との意見交換等を重ねつつ、新清掃工場周辺における拠点整備のあり方について、総合的に検討した上で基本計画を策定し、公表したところです。

【野本信正議員】

施設の整備計画と整備方針、及び事業推進計画について、基本計画22ページに施設の整備手法、管理手法が明記されている。

対象地域は市有地と民有林としてあり、整備する施設は,①熱利用温水プール②わんぱくの森③オートキャンプサイト④マウンテンバイクフィールド⑤広場⑥共用駐車場と書いてある。

開業までのスケジュール案は、令和4年度から令和11年度まで8年間を要する長期の計画とのことである。そこで、いくつかの質問をしたい。

11ページ各諸室の機能規模余熱利用施設温水プールについて、プール、付帯施設管理施設まで1ページ全部使って詳細に書いてあるが、整備手法は公設またはPFI、管理手法は指定管理またはPFIとあるので質問するが、整備費用いわゆる建設予算案についていくらか、管理委託予算についてはいくらか。

【環境局長答弁】

 今年度に「PFI導入可能性調査」を実施し、整備運営方法等の検証を進める予定であり、施設の建設や管理運営に係る必要経費についても、この検証結果等を踏まえて算定することとなります。

【野本信正議員】

わんぱくの森(プレイパーク)は公設・公営(委託)と書いてあるが、建設予算案はいくらか、管理委託の場合の委託予算はいくらか。委託先は源町子どもたちの森を参考にすれば、地元自治会になるとしたら、北谷津自治会だけか、それとも隣接の大草、金親自治会も視野に入れているのか。

【環境局長答弁】

 わんぱくの森につきましては、今年度、具体的な導入機能や運営体制、将来のイメージ等を盛り込んだグランドデザインの作成を進めているところであり、建設予算等の必要経費は今後算定する予定です。

【野本信正議員】

オートキャンプサイトは,民設(インフラ整備は市で実施)と書いてあるが予算案と、インフラを市が整備し何故民間に提供するのかその理由について質問する。併せて管理手法は民間と書いてあるが、市が作り管理は民間でどうぞと丸投げか。それとも使用料などは徴収するのか。

【環境局長答弁】

 オートキャンプサイトについては、インフラ整備を市が実施し、その上で施設整備や管理運営に係る必要経費については民間事業者の負担を想定しております。現在、具体的な募集条件等について検討を進めており、市が支出する経費につきましても、今後、算定する予定です。また、民設民営とする理由としましては、民間の資金及びノウハウを積極的に活用し、清掃工場周辺の地域特性を踏まえたまちづくりにつなげることを目指しているところです。

【野本信正議員】

マウンテンバイクフィールドについても市が建設して民営にする。民間に無料で提供するのか。建設費用や管理委託料について民間が負担するとしたらどんな仕組みになるのか。

【環境局長答弁】

 マウンテンバイクフィールドについても、オートキャンプサイトと同様に、インフラ整備については市が実施し、その上で施設整備や管理運営に係る必要経費については民間事業者の負担を想定しており、具体的な募集条件等については、現在検討を進めているところです。

【野本信正議員】

事業用地の考え方について、わんぱくの森、オートキャンプサイト、マウンテンバイクフィールドについての土地の賃貸契約の検討を進めていくと書いてあるが、インフラ整備は市で実施と書いてあるので、基本的には市が土地を借り上げ、税金で借り上げ料を払うことになるのか。

【環境局長答弁】

民説民営を想定しているオートキャンプサイトとマウンテンバイクフィールドについては、事業用地の確保に係る賃借料等についても民間事業者に負担していただくことを想定しています。一方で、わんぱくの森については公設となりますで、市が賃借料を支払うことを想定しています。

【野本信正議員】

議会への説明はいつしたのか。予算は令和4年に計上されているが議会への説明がされた様子が無い。令和5年12月に突然基本計画のパンレットが配られただけで何ら説明もない。その理由は何か。議会に隠すことでもあるのか。

【環境局長答弁】

 議会への説明としましては、令和4年度決算に係る成果説明書において、基本計画の策定業務委託の実施について、項目を記載して説明しており、内容については取りまとめたうえで昨年12月の基本計画の策定後に、市議会各会派にご説明いたしました。

【野本信正議員】

周辺自治会住民に聞いてみたが全く知らない、令和5年12月以前には、市からの説明が全く無いと言っているその理由は何か。とりわけ総事業費はいくらか。

【環境局長答弁】

 地域活性化などの要望を頂いた町内自治会の皆様とは意見交換を行って参りましたが、その他の周辺の町内自治会の皆様に対しましては、基本計画を策定した昨年12月以降、計画書を配布し周知を図ったところであり、今後につきましても適宜、ご説明を行って参ります。また、総事業費については、今後算定する予定です。

【野本信正議員】

千葉市ホームページに掲載されている新清掃工場隣接地域活性化事業サウンディング型市場調査― 説明会―令和3年1月21日と、令和5年12月、北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画との関係について説明されたい。

【環境局長答弁】

 令和2年度に実施したサウンディング型市場調査では、新清掃工場周辺整備の検討を進めるにあたり、現地における事業可能性を探るために必要となる事業提案等の情報収集を実施しました。この調査でいただいた提案は、その後の基本計画策定に活用しています。

【野本信正議員】

サウンディング型市場調査の23ページに驚くべきことが書いてある。

〇複数事業所に対する意向調査結果に基づき、先の事業化案を作成、事業収支を試算。

〇その結果、市場負担額が約80億円、運営収支をも年間約2億5千万円の赤字となる。この財政負担は困難。とある。

80億円と言えば、千葉公園体育館整備と変わらない超多額の開発である。先の答弁で、総事業費はこれから検討するといったが、確かめたいのは、計画事業に参加する事業者や用地借り上げなど含め関係者の要求額と事業費をまるごと取り入れると80億円にもなるという事なのか。運営費の赤字が毎年2億5千万円になるということなのか。議会に全く知らせないままこんな事業費の算出をしている理由は何か。

令和3年1月21日にこの数字を示し、3年4か月経過した今日、総事業費について「今後算定します」の答弁は信じがたい。迷惑施設の建設をお願いしている地域の活性化に協力することは必要であるが、市民の税金を投入する予算額には限度がある。80億円がどのくらい減らせるのか。60億円か、40億円か現在明らかにできる総事業費について答弁されたい。

【環境局長答弁】

 令和2年度当初予算における周辺整備事業に関する経費につきましては、「当初予算(案)のあらまし」において、「新清掃工場の整備」の事業費に含めておりましたが、複数の項目があることから、主な項目のみを記載しておりました。

【野本信正議員】

令和3年1月にこの説明会を実施していたことは、サウンディング型市場調査の予算が令和2年度に計上されていたことになる。なぜ議会に説明がされなかったのか。

【環境局長答弁】

 基本計画策定業務の実施については、決算に係る成果説明書において、また、内容については昨年12月に基本計画を取りまとめたうえで説明したところでございます。

【野本信正議員】

今までの答弁では、北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画を何故議会に説明しないで進めてきたのか、納得がいかない。

関係する予算は令和2年度899万8千円、令和3年度957万円、令和4年度 1,158万円が予算書で議会提案されている。しかし、議会には全く説明しないまま予算を執行して、昨年12月に計画書が完成しましたと議会に提出している。執行部と議会の関係で、議会に提案した予算を意図的に説明しないまま執行したことは過去に例がない。令和4年度だけは決算の説明書に1行書いてあると言い訳しているがこれも説明していないし、令和2年度、3年度、4年度の予算について説明していないことは、議会軽視、議会無視であり、認めて謝罪すべきである。議会と執行部の正常な関係を維持すべきである。答弁を求める。

【環境局長答弁】

 令和2年度以降、新清掃工場周辺整備事業として、「隣接地域における活性化へ向けた民間活力導入可能性調査」「余熱利用施設及び地域活性化等基本構想策定」「北谷津の森・新清掃工場周辺整備基本計画策定」と3件の業務委託を実施して参りましたが、これらはいずれも基本計画策定に向けた事前の検討作業であり、「主要施策の成果説明書」において説明し、内容については昨年12月の基本計画策定後に説明を行ってきたところでございます。今後は、事業の実施にあたっては、関係する皆様に対しましては、より丁寧な説明を心がけてまいります。

  • 千葉市
  • 千葉市議会
  • 過去の千葉市議団ホームページ
  • JCPサポーター
  • 共産党のキホンのキホン
  • 日本共産党国会論戦MOVIE

ページTOPへ