市民会館は市民と一緒に対話して進めるべき! あぐい初美議員一般質問〔2025年第4回定例会〕
あぐい初美議員の一般質問 2025.12.9

1、市民会館再整備について
市民会館の再整備については、JR東日本千葉支社が建設する複合ビルの中に市民会館が入るという当初の計画が見直され、JR東日本千葉支社跡地に市民会館を単独で建て替えることになりました。多額の事業費がかかり、建設後50~60年は使っていく施設となるわけですから、現時点で最良のものを作りたいというのが市民の願いではないでしょうか。市民の願いに応える施設とするために質問します。
①市長は記者会見で「単独での建て替えは当初の計画よりも使いやすさの点で優位」だと話していますが、どんなことが優位になると考えているのかお示しください。
②市民会館建設のための用地としてJR東日本千葉支社跡地の一部を購入すると伺っていますが、用地の広さおよび用地の取得費はいくらを想定しているのかお示しください。
③全体の事業費見込みと開設までのスケジュールについてお示しください。
今年度第3回定例会では基本計画修正にかかる補正予算及び債務負担行為として3,400万円の事業費が設定され、可決されたと承知しています。その際、示されたスケジュールは、令和7年10月に修正基本計画作成の業務提案募集を開始し、11月には委託事業者を決定し、契約を締結すると示されています。委託事業者選定にあたっては、文化芸術に関した施設づくりの実績やノウハウがある事業者が望ましいと考えます。
④修正基本計画作成についてどんな内容で業務提案を要求しているのかお示しください。
建設予定地のJR東日本千葉支社跡地周辺道路は道路幅が狭く、機材等搬入のためのトラックの出入りをするのは困難であることや一般車の渋滞などが予想されることから、かなり大掛かりな道路改修が必要になると思われます。
⑤市民会館再整備にあたって周辺道路の改修についてどのように考えているのかお示しください。
千葉駅に近接しているため、公共交通を利用して来館する方は多いと思いますが、車でなければ来られない方もいるので、駐車場は必置だと考えます。現在、建設予定地となっているところはコインパーキングになっていますが、駅に近いことからほぼ満車の状況であり、その駐車場がなくなることで、車利用者の駐車場探しが難しくなるのではないかと思います。
⑥市民会館再整備にあたって、駐車場の設置についての考えをお聞かせください。
この間、建て替えをしてオープンをした、さいたま市と岡山市の市民会館を視察してきましたが、10月には中村議員と野島議員と一緒に福岡市の福岡市民ホールの視察を行いました。
福岡市民ホールは、開館から60年以上が経過し、老朽化したために建て替えをし、今年3月28日にオープンしました。公園が隣接しているため公園の敷地に建て替え、会館があったところに公園を整備しなおすというもので、現在は公園整備が行われていました。立地的には天神駅から徒歩10分で行ける距離にあります。
大ホールは2,016席で各種コンサートをはじめ、ミュージカル、バレエ、伝統芸能にも対応できる設備を備え、中ホールは815席で演劇などの舞台公演や市民の文化活動の発表利用に対応する設備、小ホールは平場で活用の自由度が高く椅子は150席設置が可能ということで、利用目的に合わせて使い分けられるようになっています。
ところが、千葉市民会館再整備では、使い分けではなく多目的に対応でき、大規模な催しも可能にするとして1500席の大ホールをつくる計画が示されています。1,500席に増やすことで興行目的のイベントが中心になり、市民団体の利用がしにくくなることが危惧されますし、建設面積を考えても余裕のあるつくりにはならないのではないでしょうか。市内には1,800席の県文化会館があるのですから、市民会館を1,500に大きくする必要はなく、人口減少社会に向かっていくことを考えても現在の1,000席の規模で再整備をするべきです。
⑦高い稼働率を上げている現在と同規模の1,000席の大ホールを作っていくべきと考えますが、見解を伺います。
文化芸術の中心施設としての役割を果たすためには、音楽や演劇などの鑑賞を楽しめるようなレベルの高い設備が必要だと考えますが、それとともに誰もが安心して使えるユニバーサルデザインも大事になっています。福岡市民ホールの椅子に座ってみましたが、前後の椅子の間隔が広く、横の移動がスムーズにできゆとりがある設計になっていました。くつろいで鑑賞できるだけでなく、災害時にも避難しやすいつくりはぜひ取り入れてもらいたいと思いました。
⑧長時間座っても疲れない椅子を採用し、座席の配置もゆとりを持たせくつろげる鑑賞空間を作ることを提案しますが、見解を伺います。
トイレの快適性を高めることが重要なポイントだと考えます。公共施設では多目的トイレの設置が標準になっていますが、さらに行列や混雑を緩和するための工夫が必要です。福岡市民ホールでは、トイレの動線を一方通行にして順番待ちの人と終わって手を洗う人が交錯しないように出口のほうに洗面台を配置する、また、個室は23室設置するとともに個室を少しずつずらして斜めに配置することで入り口からどこのドアが開いているのかが一目でわかり、スムーズに入れるような工夫がされていました。また、トイレの入り口の男女表示はパネル式になっており、イベントによっては男性用トイレを女性も使えるようにパネルを裏返して表示するなど柔軟な設計がされていました。
⑨千葉市民会館でも待たずに快適に使えるトイレにすることを提案しますが、見解を伺います。
修正基本計画にあたっては令和7年度に利用者等へのアンケート等による意見聴取を行うとしています。令和3年度に再整備基本計画を策定する際には、催事で来館した利用者や催事を主催する利用者へのアンケートの実施、郵送やWEBでの市民意見の募集、市民説明会での意見募集などを実施し、市民の意見を聞いて計画に反映させる取り組みが行われたと承知しています。市民会館が市民の多様な文化芸術のニーズに対応し、市の文化芸術の中心施設となるためには、利用者だけでなく、幅広い属性の方に意見を伺い、意見を生かして皆さんが満足できる施設を作っていくことが必要であると考えます。
⑩市民意見の聴取の時期や方法についての検討状況をお示しください。
2、歩行空間のベンチ設置について
R7年6月に改定された計画ではバス停に266基のベンチをR7年度からR11年度までの5年間で設置するとしています。今年度は60基が設置される予算が組まれ、先日60基の設置場所が明らかになりました。わが会派が要望してきたことが実現することになり、大変うれしく思います。
これまでのベンチ設置の取り組みおよび計画改定の目的についてお聞かせください。計画の中ではJR・京成・モノレールすべての駅前広場23駅のバス停留所を対象とし、駅前広場へのベンチ設置はR2年に71基のベンチ設置を完了したとあります。ベンチ設置の基準としてバス停留所1か所ごとに1基設置しますとしていますが、基準通りの設置がされず、駅前広場のバス停にベンチが設置されていない箇所が残されています。
①駅前広場へのベンチ設置を完了とした理由についてお聞かせください。
千葉市歩行空間のベンチ設置計画(改訂版)にはベンチの仕様の標準が記載され、イメージとして5種類のベンチが掲載されています。現在歩行空間に設置されているのはそのうち、背もたれなしの2人掛け、背もたれありの2人掛け、スツールタイプの3種類となっています。今後サポータータイプや狭小タイプが設置されていくのだと思いますが、この5種類では歩道幅員が3.15m以上なければ設置できない基準となっており、この場所にベンチが欲しいと思っても2mほどの歩道では設置できないということになってしまいます。
②歩道の幅員が3.15mに満たない道路にもベンチを置けるように基準を見直すべきではありませんか。
長い道のりを歩くのが困難な高齢者でもまちなかにベンチがあれば休むことができ、自分の足で歩く範囲が広がりますし、ベビーカーを押す子育て世代にもやさしい設備といえるのではないでしょうか。バス停以外にまちなかベンチの設置が増えてきていますが、まちなかベンチに座っている人をあまり見かけません。ベンチの設置場所が地域住民のニーズにふさわしいものになっていないのではないでしょうか。
③今設置されているまちなかベンチの設置場所の選定はどのように行われているのか伺います。
交差点に設置されている円筒形のスツールベンチは、横断歩道での信号待ちをしている時に、荷物を置いたり、ちょっと腰かけたりするのに便利なベンチです。しかし、ベンチとして認識している人は少ないのではないでしょうか。街中のオブジェと化しているように見受けられます。
④スツールベンチを認知してもらうための周知及び、利用者を増やすため、わかりやすい表示をつけることが必要ではありませんか。
⑤バス停やまちなかなどのベンチ設置について、ベンチの寄贈を募っていますが、これまでに寄贈はあったのか。寄贈をふやすために、情報発信を強化すべきではありませんか。お答えください。
3、教育保育施設及び子どもルーム・アフタースクールにおけるスポットワークについて
非正規雇用で働く人たちは、最低賃金周辺で仕事をしている人が多く、しかもきわめて不安定であり、多くが雇用保険や健康保険に加入できずに、将来に対する生活設計の展望が持てない状況です。こうした日本の雇用状況の中で、さらに「スキマバイト」「スポットワーク」と呼ばれる働き方が急増しています。スマートフォンのアプリを利用して、空いた時間(スキマ時間)に働くという形態で、企業は必要な時だけ人材を雇用することができるため、人手不足の解消に役立つとして利用が高まり、一方、労働者にとっても働きたいときにだけすぐ働けて、すぐに収入が得られるとして、スキマバイトで働く人が増えています。
アプリ事業者らでつくる一般社団法人「スポットワーク協会」によるとコロナ禍前の2018年には延べ330万人だったアプリ登録者数は、2025年5月には主要大手4社で延べ3400万人を超えています。
①これだけの人がスキマバイトで働いていれば、当然トラブルも生じてくるのではないかと思いますが、スポットワークについて相談したい場合の窓口はどこか。また、どんな相談が寄せられているのか伺います。
スキマバイトの業種は飲食や小売り、物流、事務、宿泊、軽作業など多岐にわたり、最近は介護や保育の現場でも利用が広がっているということです。利用者との信頼関係が最も重要な保育や介護の現場に履歴書を書いたり、面接に出向いたりすることもなく、いきなり現場に来て短時間の仕事をするというのは子どもや高齢者の命をないがしろにするものであり容認できません。保育や学童保育に従事する方は資格が必要ですが、いくら有資格であるとはいえ、その人物の適性や人間性が十分把握されないまま保育の現場にスポットで配置されることは、頻繁な保育士の入れ替えや毎日異なる保育士が子どもたちと接することになります。子どもたちにとって大きなストレスになり、健やかな成長を妨げるリスクとなります。保護者の立場からも不安が募ります。そこで伺います。
②子どもを育てる職場でスポットワークを利用することの認識についてお聞かせください。
③教育保育施設や子どもルーム、アフタースクールでのスポットワークの実態について伺います。
<2回目>
1、市民会館再整備について、
大ホールの規模については、1500席程度で検討するとの答弁でした。市民会館の整備と合わせたJR千葉支社の跡地を活用した開発で新たな人の流れをつくり、経済効果を生み出すためには大きなホールが必要だという考えもあるのではないかと思いますが、規模を大きくすれば賑わいが作り出せるというものではないのではないでしょうか。R8年度の予算編成では財政調整基金が底をつく中で、事業については検証すると言っているのであれば、狭い立地で1,500席にこだわることなく、現状の1,000席にすべきです。
①興行を主目的にするのではなく、市民が手軽な料金で鑑賞でき、発表できる場としても、1,000席が妥当であると考えますが、見解を伺います。
修正基本計画策定にあたって市が考える市民会館の姿を示すだけでなく、市民の要望をできる限り計画の中に反映させていくことが求められます。今後何十年も利用していく施設を作るために、多少時間はかかっても市民の意見を十分にくみ上げる取り組みが必要であると考えます。現在の市民会館を定期的に利用している団体はもちろん、障害者団体や高齢者の団体、文化センター市民ギャラリーで発表している人や子ども若者会議を活用して子どもたちから意見を募るなど様々な形での意見集約を行うことが求められます。
②事業を行う企業の提案待ちではなく、市民との意見交換を含め様々な形での意見集約を適宜行い、計画に反映させることが必要ではありませんか。
2、歩行空間のベンチ設置について
アンケートや市民の「バス停にベンチを設置してほしい」との声が多いことから、バス待ち環境や道路利用者の利便性向上と、高齢者などの外出支援を目的に、病院などの生活関連施設近辺のバス停に優先してベンチを設置していくとのご答弁がありました。
バス停へのベンチ設置が優先とはいえ、生活関連道路にも35基ベンチを設置するとしています。稲毛区のある老人会の方からは「稲毛駅まで歩いていくが、途中疲れて休み休み行っている。途中にベンチが設置できないものか」との声が届いています。まちなかベンチ設置の際はぜひ、住民の声を聴いてほしいのですが、豊島区の取り組みを参考にしていただきたいと思います。
豊島区が行った「ベンチ設置プロジェクト」ではベンチ設置場所を選定する際、まず、住民に広報をして設置場所に関する情報提供の協力を呼びかけ、コミュニティソーシャルワーカーや地域の高齢者とつながりの深い生活支援コーディネーターがまち歩きをし、ベンチの設置場所を調査して、みつかった設置場所についてベンチ設置の必要性が高いか、実現可能性があるかなどを検討し、設置場所にあう形状や大きさのものを設置したとのことです。住民はもちろん、民間の事業者も巻き込んで情報協力を得ることを通してみんなで居心地のいい街づくりをしていくという意識が醸成されたとのことです。
①今後のまちなかベンチ設置の際は、豊島区の取り組みに学び、広報、調査、検討、設置というプロセスを重視して取り組むべきではありませんか。
JR稲毛駅は東口と西口と2つの駅前広場がありますが、東口に1か所のベンチがあるのみであり、高齢者や荷物が多い人などはベンチ設置を求めています。バス利用の乗降客で行列ができるため、バス事業者との協議でバス停にベンチを設置するのは困難だと判断されたとのことですが、バス停から少し離れた場所にベンチを設置することはできないでしょうか。
②駅前広場の歩道に接している店と協議をして店先にサポータータイプのベンチを設置することを提案しますが見解を伺います。
3、教育保育施設及び子どもルーム・アフタースクールにおけるスポットワークについて
保育施設へのスキマバイトについてのアンケート調査を行ったとのことですが、156の施設からは回答がなく、すべての実態が把握できていません。株式会社が運営している保育施設では流山市や市川市にある系列の保育園で保育士のスキマバイトを募集しています。千葉市にも系列の保育園がありますので、同様のことが行われていないか大変心配になります。
スキマバイトでは子どもや保護者との安定的な関係や保育の継続性が保たれないという問題だけでなく、どんな人物なのか勤務開始の時間にならないとわからないというリスクがあります。小児性愛者である場合であってもアプリでの契約では確認するすべがなく、子どもへの性加害のリスクが伴うことも危惧されます。市は国と同様、やむをえない事情で一時的に活用することは妨げられないとして一時的であればスキマバイトを認める見解を示していますが、保育環境を低下させる措置を行うべきではありません。
①全教育保育施設に対し、スキマバイト保育士の採用について実態調査を実施すべきではありませんか。
②千葉市の保育水準を低下させないため、スキマバイトの導入はやめさせるべきではありませんか。
スポットワークを利用する背景には人手不足の問題があるのではないでしょうか。保育士や支援員は、命を預かる責任の重い仕事であるにもかかわらず、他職種と比較して賃金は安く、しかも長時間過密労働であることから保育士や支援員のなり手が不足しています。保育士の配置基準は改善されたとはいえ、海外と比べればまだ低く、一人ひとりの子どもに十分にかかわれる人員配置とは言えない現状があります。子どもルームでは、待機児童解消のために児童の数が100人を超える大規模化がすすみ、安全を守っていく保育を行っていくことに苦心しているという仕事の困難さに加え、アフタースクールへの移行が毎年行われていく中で、支援員の仕事に見切りをつけてやめていく人も増えているといいます。
①スポットワーク利用の背景に、保育士や支援員不足があると考えますが、見解を伺います。
3回目は、意見要望を述べます。初めに市民会館再整備についてです。修正基本計画の作成を委託する事業者の決定に至っていないことやJR千葉支社との協議が継続していることなどを理由に市の考えが示されなかったのは残念です。大ホールの規模は1,500席で推し進めるということだけは明らかになりましたが、興行目的ではチケット代が1万円を超えるものになり、お金がない人は文化芸術に触れることはできなくなるという差別が生まれます。市民のための会館であるならば、市民が気軽に集い、手ごろな料金で音楽や演劇などを楽しみ、育ちあえる場所を作っていくべきです。
人口減少社会が進む中で1500席を埋めるだけの公演を持続していけるのかは大いに疑問です。大規模なイベントができる場所は県の文化会館をはじめ、幕張メッセやTIPSTARドームがあり、今後はアルティーリのアリーナの活用も考えれば大きなホールは必要ないのではないでしょうか。繰り返しになりますが、1,000席程度で整備をすべきです。
今回座席やトイレについて提案をしましたが、カフェやギャラリー、会議室の設置など市民に開かれた会館にすることを求めます。計画ありきではなく、幅広い市民と対面で対話をしながら意見交換を行い、市民と一緒に作り上げていくことを重視して進めるよう要望します。
バス停のベンチ設置が進められることは歓迎しますが、設置個所の候補地が住民から求められている箇所になっていないのではないかと感じます。設置基準にあてはまらない箇所については選定個所から外れてしまい、将来的にもずっと設置されないということになり、周辺住民は不便な生活を強いられます。ベンチを必要な場所に設置できるよう、使用するときだけ座面を広げる折り畳み式のベンチの導入などを検討していただき、ベンチの増設をぜひ行ってほしいと思います。
保育施設等のスキマバイトについてです。待機児童ゼロを達成した後は保育の質向上に注力していくと伺っていますが、スキマバイトの利用は保育の質向上に逆行し、安心安全の保育の保証ができなくなり、保育園への不信を招きかねません。スキマバイトを使わざるをえないほど人員不足が生じている保育施設の保育士確保について市の責任ある対応が求められます。所管課にフリー保育士を確保し、保育施設で緊急に人員が不足した時に市から保育士を派遣する支援体制を作っていくことを要望します。
子どもルームとアフタースクールの両方を運営している事業者がスキマバイトを利用していると聞いています。これまで社協の支援員の確保が難しいため、民間委託をして支援員の確保をしていくとして次々と民営化を進めてきましたが、民営化先で人員不足によってスキマバイトを使っていたというのは民営化の根拠が崩れ、看過できない事態です。今後、事業者選定の際にはスキマバイトの利用はしないことを条件に付けくわえるよう要望するものです。
人員確保をするためには、処遇改善を進めていくことが必要です。長く安心して働ける職場環境を作るためにさらなる処遇改善を図っていただくよう申し上げて一般質問を終わります。
あぐい初美議員の一般質問に対する答弁 2025.12.9
1、市民会館の再整備について
【市民局長答弁】
まず、単独棟での整備の優位性についてですが、当初の複合棟案と比較して、機材搬入や来場者の動線などについて設計の自由度が増したものと考えております。
次に、建設用地の広さと取得費用についてですが、建設用地は、取得の方向で検討しておりますが、面積や取得費用などについては、現在、JR東日本と協議を進めているところです。
次に、事業費見込みとスケジュールについてですが、JR東日本と協議を継続しつつ、基本計画の修正を進める中で検討して参ります。
次に、修正基本計画作成の業務内容ついてですが、再整備のコンセプトや諸室構成の再検討、概算整備費の算出、整備手法や運営方法などの検証、今後のスケジュールの検討などを行うこととしております。
次に、周辺道路の改修についてですが、ホールの運営においては、資機材などの搬出入のしやすさは重要であることから、搬出入トラックのの動線などについて適切に確保して参ります。
次に、駐車場の設置についてですが、新市民会館は市内各所からアクセスに優れるJR千葉駅前に整備することから、基本的には公共交通機関をご利用いただきたいと考えております。車で来場する方への対応については、基本計画の修正の中で検討して参ります。
次に、大ホールの規模についてですが、興行誘致により市民への良質な鑑賞機会を提供すると同時に、市民団体の公演や全国レベルの大会などでの利用を可能とするため、客席数の総数として1,500席程度で検討を進めることとしております。
次に、くつろげる鑑賞空間についてですが、椅子の仕様や座席配置については、利用のしやすさの視点を含め、基本計画の修正や、今後の基本計画等において検討して参ります。
次に、トイレの仕様についてですが、トイレ環境は課題も多いことから、ホールの諸室構成と合わせ、配置や動線について、基本計画の修正や今後の基本計画等において検討して参ります。
最後に、基本計画修正における市民意見の聴取についてですが、市民や利用者からのご意見は重要でありますので、基本計画の修正において、今後選定する事業者の提案を踏まえ、意見聴取を行って参ります。
2、歩行空間のベンチ設置について
【建設局長答弁】
まず、これまでのベンチ設置の取り組み及び計画改定の目的についてですが、 バリアフリー整備の一つとして、平成31年度に「千葉市歩行空間のベンチ設置計画」を策定し駅前広場と生活関連経路にベンチ設置を進めてきたところです。これまでは、歩行者の休息を目的として、ベンチをまちなかに広げてきましたが、アンケートや市民の皆様などから、「バス停付近にベンチを設置してほしい」とのご意見が多くありました。このことを踏まえ、本年6月に、バス待ち環境や道路利用者の利便性向上と、高齢者などの外出支援を目的に計画を改訂し、病院などの生活関連施設付近のバス停に優先して便とを設置することとしております。
次に、駅前広場へのベンチ設置を完了とした理由についてですが、バス事業者と調整を行い、歩行者動線が確保できるなど、設置可能と判断した全てのバス停に、設置が完了したものです。
次に、歩道の幅員が基準に満たない道路にもベントを設けるように基準を見直すことについてですが、設置場所は、歩行者などが安全にすれ違うことができる幅員の確保が必要であり、現時点で、基準を見直すことは考えておりません。
次に、今設置されているまちなかベンチの設置場所の選定はどのように行われているかについてですが、歩道上の休息施設の充実を目的とした生活関連経路のうち、歩道幅員の基準等を満たす路線において、概ね200メートルの間隔で、住宅地や公共施設の位置などを考慮の上、設置することとしております。
次に、スツールベンチの周知及びわかりやすい表示を付けることについてですが、現在、本市ホームページで設置位置を公表し、利用者への周知に努めているところでありますが、利用促進を図るため、ベンチへの表示方法などについて、検討して参ります。
最後に、これまでのベンチ寄贈実績と情報発信の強化についてですが、これまで、2基が寄贈され、駅前広場に設置しております。ベンチ寄贈については、本市ホームページにおいて募集を行っているところであり、引き続き、企業にパンフレットを配布するなど、情報発信に努めて参ります。
3、教育・保健施設及び子どもルーム、アフタースクールのスポットワークについて
【経済農政局長答弁】
教育・保健施設及びこどもルーム、アフタースクールにおけるスポットワークについてのうち、所管についてお答えします。
スポットワークで働く人の相談窓口と相談内容についてですが、スポットワークを含め、雇用や労働に関する労働者からの相談に対応するため、本市では「千葉市労働相談窓口」を設置しており、国や県においても相談窓口を設置しています。相談内容は、雇用保険の手続き、ハラスメントをはじめとする職場内の人間関係、労働条件・労働契約の変更など、多岐にわたっています。
【こども未来局長答弁】
教育・保健施設及びこどもルーム、アフタースクールにおけるスポットワークについてのうち、所管についてお答えします。
まず、子どもを育てる職場でスポットワークを利用することの認識についてですが、国が令和7年2月に発出した通知において「スポットワークによる保育士等の採用は、やむを得ない事情で一時的に活用することは妨げられるものではないもののこどもとの安定的・継続的なかかわりが重要であるという観点から、最低基準上の保育士定数に充てることや、1~2日程度の短期雇用を長期的に繰り返すことは望ましくない」との考え方が示されております。本市においても、こどもとの安定的・継続的な関わりが重要であると考えているため、国と同様の認識を持っております。
最後に、教育・保健施設及びこどもルーム、アフタースクールにおけるスポットワークの実態についてですが、本年7月に本市が行ったアンケート調査において、保健施設等では、公立を除く対象435施設のうち、279施設から回答があり、そのうち活用したことがあるとの回答があったのは14施設でした。また、子どもルームでは136施設のうち15施設で、アフタースクールでは44施設のうち8施設で、スポットワークを活用したことがあるとの回答がありました。
<2回目>
1、市民会館の再整備について
【市民局長答弁】
まず、大ホールの規模についてですが、駅前立地の優位性を活かした興行と、市民団体による利用を可能とするため、客席数の総数を1,500席で検討することとしたものです。積極的な鑑賞機会の創出とともに、市民の利用のしやすさにも配慮しながら、検討を進めて参ります。
最後に、市民からの意見の集約についてですが、基本計画の修正にあたっては、現在、市民会館を利用している団体を含め、市民の皆様からのご意見を伺って参ります。
2、歩行空間のベンチ設置について
【建設局長答弁】
まず、今後のまちなかベンチの設置における、プロセスを重視した取組みについてですが、「ベンチ設置計画」に基づき、地域住民の皆様と位置などを調整しながら、設置を進めております。引き続き、丁寧な説明に努めて参ります。
最後に、駅前広場の歩道に接している店先にサポータータイプンのベンチを設置することについてですが、JR稲毛駅を利用する歩行者や、バス待ちの方などで混雑しており、歩行者動線の確保に支障となるため、現時点で、設置は困難と考えております。
3、教育・保健施設及びこどもルーム、アフタースクールのスポットワークについて
【こども未来局長答弁】
まず、全ての教育施設に対する実態調査についてですが、現在、国において、保育所を対象に、スポットワークを含む保育士の多様な働き方に関するアンケート調査が行われていることから、その結果やそれを受けての国の動向を注視するとともに、本市では、巡回指導や実地指導において、職員の配置状況を確認する際に、スポットワークの活用状況についても確認し、状況を把握して参ります。
次に、スポットワークを活用した採用についてですが、現時点では、スポットワーク活用の考え方は、国と同様ですが、現に行われているアンケート調査の結果を受けた、国の動向を注視し、今後、必要に応じて適切に対応して参ります。
最後に、スポットワーク利用に対する見解についてですが、保育士や支援員が、こどもとの安定的・継続的な関わりを持つことが重要だと考えておりますので、スポットワークに頼らない施設運営が可能となるよう、引き続き、保育士等の処遇改善を図ることにより、人材の確保に努めて参ります。







