台風15号に伴う千葉市の被害復旧についての市へ申し入れ
2019年10月4日
千葉市長 熊谷俊人 様
台風15号に伴う千葉市の被害復旧についての申し入れ
日本共産党千葉市議会議員団
市職員及び関係者を先頭に被害状況の改善のため、尽力されたことに感謝申し上げます。
今後も台風被害への復旧と生活再建を願う市民への適切な支援を求めます。
はじめに緊急な災害に対して迅速に対応できる体制を強化し、情報の周知と被害実態の把握を図り、有効な対策が講じられるよう求めます。
9月9日未明に千葉市を直撃した台風15号は、千葉市で観測史上最も強い最大瞬間風速57.5mを記録し、10月3日現在、重軽傷13名、停電被害など熱中症被害は53名、全壊3件、半壊5件、一部破損は906件に及び、住宅などの被害や学校の体育館の損傷、倒木も1,294か所に上り、停電も半月以上続き、断水で日常生活を脅かす事態が続くこととなりました。
東京電力の停電復旧の見通しの甘さや、国や県の初動体制も遅く、支援を要請できずにいたことが、復旧活動が長引くことになったと指摘されています。
この間の地域活動で、市民からの要望をまとめましたので、以下の項目を申し入れます。
記
1.被災者への支援等について
(1)復旧支援の窓口を一本化し、あらゆる相談に対応すること。
(2)被災者生活再建、住宅改修、災害見舞金など、被災者が納得する認定を行い、すみやかに支援を行うこと。
(3)応急手当てが必要な被害には、迅速に公的支援を行うこと。
(4)一部損壊の被害にあわれた方についても見舞金の支給を実現すること。
(5)危険個所の状況や住宅の被害状況を詳細に点検し、市民の安全を最優先に必要な支援を行うこと。
(6)農業の被害を受けた農家に経済的負担の軽減をするための支援策を講じること。
2.市有施設の復旧、安全点検、避難所の充実について
(1)小中学校、保育所、幼稚園など子どもたちを預かる施設の安全を確保し、保護者への正確な情報提供に努め、被害を受けた施設の復旧を急ぎ、二次被害を防ぐこと。
(2)道路、公園などの復旧を急ぎ、安全点検を行うこと。
(3)避難所として大きな役割を果たした公民館の避難所機能を充実すること。
(4)学校の太陽光パネルの蓄電池は、災害時のために売電でなく、学校で利用できるように切り替え、簡易式の太陽光パネルの蓄電池を公共施設や自治会などで活用できるようにすること。
3.今後の災害対策について
(1)広報車は、ゆっくりはっきりとわかるように周知徹底し、必要な情報をすみやかに発信し、支援物資の提供も早期に行い、災害弱者への支援は各戸訪問をして必要な支援を行うこと。
(2)市民の知りたい情報を的確に掌握し、あらゆる手段を活用して広報活動を展開すること。
(3)被害の実態や復旧活動の進捗状況をその都度公表すること。
(4)森林の倒木が長期停電へとつながったため、森林対策費を大幅に増やして民地における溝腐れ病がある杉林の伐採・選定への財政支援を行うこと。
(5)長期停電に備え、医療機関や高齢者施設、医療機器が必要な市民に対して、非常用電源装置・蓄電池・発電機購入に対する補助支援制度をつくること。
(6)東京電力に対しても完全復旧を図り、電線の接続部の老朽化や強風の影響で停電となったことから総点検を実施するよう働きかけること。倒木による停電の被害を防ぐため、東京電力に対策を求めるとともに、街路樹や公園の樹木などの点検と倒木の対策を行うこと。
4.災害対応全体について
(1)台風15号について、災害対策本部の一時解散問題も含めた対応を検証し、防災計画を見直して、災害に強い千葉市にすること。
(2)千葉県所有の発電機を、県と連携して活用できるように協議すること。
以上