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日本共産党東京都議会議員団

性的指向及び性自認による差別的取り扱い防止を! もりた真弓議員が条例提案〔2021年第1回定例会〕

発議第1号 千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正について

2021.2.10(もりた真弓議員)

 発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正について、提案理由の説明を行います。

 今回の条例提案は、多様な性自認、性的指向の人々が尊重されることにより、本市の取り組む男女共同参画社会がより一層実現されるようにするものです。

 すべての人が個人としての尊厳が重んじられ、これまでの男女という性別のみならず、性的指向や性自認により、差別的取り扱いを受けることがなく、人権が尊重されること、また、性的指向、性自認及び性別表現が尊重され、誰からも干渉されず、侵害を受けないようにすることを基本理念に加え、性別、性的指向及び性自認による差別的取り扱い、性的暴露を禁止するものです。

 この条例提案の背景には、昨年の11月25日、同性愛者であることを同級生に暴露され、一橋大学の校舎から転落死した男子学生の両親が、大学が適切な対応を図らなかったことに対して、約8,500万円の損害賠償を求めた訴訟の東京高裁での判決があります。

 判決は、大学の責任は認めませんでしたが、「性的な暴露は人格権、プライバシー権を著しく侵害する許されない行為」としました。

 さらに、性的暴露について、東京都豊島区の男性会社員の性的指向を、上司が勝手に暴露したことで精神的苦痛を与えたとして、会社側が謝罪して解決金を支払うことが明らかになっています。これは、豊島区男女共同参画推進条例の本人の同意なく、性自認・性的指向を公表してはならないという規定が大きな力になりました。

 こうしたことを踏まえ、性的暴露は「許されない不法行為」であるということを、条例に加えることで、ハラスメントをなくし、性的少数者にとって、暮らしやすい地域社会が実現されることとなります。

 また、兵庫県の明石市が、性的少数者などのカップルと、一緒に住むその未成年のこどもを、市が家族同様の関係と認める「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を、今年1月から導入しました。これは、すべての市民のための制度といえます。行政には性的少数者への支援を進めることが求められ、また、教育関係者にも責務として、幼児教育、学校教育、生涯学習教育において男女平等の理念及び性の多様性を尊重することが求められます。

 性的指向及び性自認による差別的取り扱いや、性的暴露の禁止を条例に定めることで、男女共同参画社会がより一層実現し、市民が豊かに、いきいきと暮らせる千葉市になると考えます。

 同僚議員のご賛同を求めて、提案理由の説明を終わります。

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