千葉社会保険病院の存続・拡充を求める意見書が全会一致で採択
―― 日本共産党市議団と市民自由クラブが共同提案 ――

千葉社会保険病院の存続・拡充を求める意見書

 社会保険病院は,健康保険法第23条に基づき「模範的な社会保険の診療を行うこと」を使命に設立され,国民の健康維持・増進,救急医療や僻地医療,看護体制の充実など,いつでも誰でも安心してかかることのできる病院として,地域住民にとってかけがえのない病院となっている。今国会において社会保険病院を2年以内に縮減することが検討されているが,国立病院の統廃合が進み,公的病院が減りつつある今,地域医療,保健,福祉の役割を果たせる病院として,社会保険病院の役割は非常に大きくなっている。千葉社会保険病院は,昭和46年に開院し,現在,病床は200床,診療科は内科・外科・整形外科・小児科・婦人科・眼科・耳鼻科等15診療科となっている。また,平成10年には老人保健施設「サンビューちば」(100床)が併設された。昨年度の外来患者数は約191,000名(1日平均約750名),延べ入院患者数は約63,000名,手術件数は約900件にのぼっている。また,病院内に設置されている透析センターは70床あり,平成13年の実績は常時250名を超え,年間透析回数は約38,000回行われている。さらに,近隣病院からの合併症の治療を目的に,約140名の透析患者を受入れており,入院設備を整えた透析センターとして千葉県の透析医療の中心的機能を果たしている。昭和58年に新設された健康管理センターでは,年間約46,000名の健診者に対し生活習慣病の早期発見・健康教育等を行っている。このような千葉社会保険病院は設立目的である模範的医療の実施を初め,地域医療に大きな役割を果たしており,今,千葉社会保険病院を廃止することは,地域医療の大きな後退を招くことになる。
 よって,本市議会は国に対し,今後も千葉社会保険病院が地域の医療機関と連携し,地域医療,保健,福祉の分野において,本来の社会保険病院としての使命を果たせるよう存続と拡充を強く求めるものである。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成14年6月21日
千 葉 市 議 会