野本信正議員の議案質疑

 
2002年12月2日

議案第136号補正予算中、都市計画費・蘇我特定地区整備事業費について

1、都市計画総合整備・既存施設除去補助事業4億5712万円は、区画整理事業区域内の都市計画道路以外の部分にある、スクラップになった川鉄の建物を解体する費用を、国の都市再生総合整備事業制度に基づき補助すると説明を受けました。この費用負担は川鉄と公共がするとのことですが、その負担割合と金額について質問します。また、区画整理事業全体で、都市再生総合整備事業制度に基づき補助を行う、施設除去件数・費用負担割合・金額についても明らかにしてください。

2、土地区画整理費・蘇我特定地区整備事業費・建物移転補償1棟2億4200万円は、区画整理区域内の都市計画道路路用地にかかるスクラップになった川鉄の建物を解体する費用のことであると説明を受けました。この建物の解体費用は、公共が全額負担をして川鉄の負担はゼロとのようですが、これで間違いがないのか質問します。あわせて全体で何件あって、その費用は幾らになるのかおたずねします。

3、総合スポーツ公園球技場実施設計1億3600万円についておたずねします。H17年にサッカー場をオープンさせるためには、今実施設計をしないと間に合わないとの説明を受けました。そこで質問します。
その1は、新5ケ年計画に入っていなかったサッカー場建設が突然浮上してきた理由について説明してください。
その2は、市民は現在千葉市政に対して、サッカー場建設を強く望んでいるのか。しかも、こんなに急いで他の課題に先駆けて実施するほど市民が期待し照るのか。市民の声をどんに方法で、何人の市民から聞いたのか。
その3は、11月11日議会に対して配付されてきた資料によれば、球技場の規模は2万人・建設費80億円・土地代はスポーツ公園全体で230億円となっています。しめて310億円となります。これだけ整備してもサッカー場は使用できませんので、進入道路やライフラインの整備など、H17年にサッカー場が使用できるようにするために必要な整備をする計画となっています。質問します。
 これらの整備費用の概算についてお答えください。

4、蘇我特定地区商業地区に、イトーヨーカ堂をキーテナントとにホームセンター・アミューズメント施設を誘致している事が過日報道されました。H16年開業目指す、県内最大規模の核店舗と書かれていまが、どのくらいの集客と消費が期待されているのか。これによって蘇我駅前商店街や中心街の地盤沈下に拍車をかけることはないか。

5、蘇我特定地区整備事業は川鉄跡地だけでなく、蘇我駅周辺の整備も計画されています。当局の説明では、蘇我駅周辺の整備はH15年に地元との懇談会を持ち、整備計画を作ってH18年頃から10年ぐらいかけて整備する見通しと聞いていますが、もっと早くする事はできないか。

議案第136号補正予算及び議案140号乳幼児医療費助成について

 市民待望の乳幼児医療費助成現物給付が、来年4月1日より実施される事に当たりその準備をするものでありますが、何点か質問します。
1、乳幼児医療費助成現物給付の来年4月1日より実施は、堂本知事の公約で千葉県が実施する事に沿って千葉市も実施するものと思われますが、その中にあっても千葉市独自の施策展開はあるのかどうか。

2、医療機関の窓口で無料にするために受給券を発行するとの事ですが何種類になるのか、また受給券がすべての対象者の手元に届き、制度を徹底する方法やPRなどについて。

3、提案されている条例改正は、現在3歳以上児にたいする入院7日以上無料化の制度に適用している所得制限を撤廃するとしています。これは前進面ですが、一方で3歳未満児と・3歳以上児の両方の医療費助成制度に対して、自己負担を導入するとし、市民税所得割り世帯には200円の負担を求めています。
 現在、3歳未満児の助成制度には所得制限はありませんから、これでは新たに所得制限を設けて新たに自己負担を求めることになるのではないか。

4、自己負担は一診療につき200円とのことなので、一日に小児科と耳鼻科に行けば400円になります。この自己負担方式は、千葉県の考えている制度をそのまま千葉市に適用したものではないのか。子育て支援として新たな負担無しにすべきと思うがどうか。

議案第141号市営住宅設置管理条例の一部改正について

1、貝塚第2団地は高齢者や障害者への配慮はどうなっているのか。家賃の算定はどうか。

2、貝塚第2団地は造成に当たって、近隣自治会との協議の中で、道路や集会所などを広域的に使用する配慮が成されたように聞いていますが、そのことがどのように具体化されたのか。

議案代142号建築関係手数料条例の一部改正について

1、今回改正で、都市再生特別地区における許可申請手数料が新設されましたが、千葉市には現在該当する地区は存在するのか。

2、H14年10月25日付けの政令で、@千葉蘇我臨海地域、A千葉駅周辺、B千葉みなと駅西口の3地域が、都市再生緊急整備地域の指定を受けました。今後この地域が都市再生特別地区における許可申請をする場合の手続きはどのようになっていくのか。都市計画の提案制度のしくみと都市計画された場合、一般の地域とのちがい、緩和される規制などについて明らかにされたい。

議案第143号 千葉市・四街道市合併協議会の設置協議について

1、鶴岡市長は、四街道市長から合併協議会設置について千葉市議会に付議するかどうかの意見照会があったことに対して、なぜ付議することにしたのか。日本共産党市議会議員団は11月8日、千葉市・四街道市合併協議会の設置協議についての議案及び関連する予算提出を中止するよう求めて申し入れを行いましたが、どのように受け止めたのか。

2、提案された議案説明では、千葉市・四街道市合併による新市の建設に関する基本的な計画の作成その他合併に関する協議を行うため協議会を設置する。とあります。条例案第3条所掌事務が3項目ありますが、それぞれ伺います。
その1は、合併の是非を含む両市の合併に関する協議とは、どのようなことをするのか。
その2は、法律第5条に基づく市町村建設計画の作成とは、どのようなことをするのか。
その3は、前2号に掲げるものの他、両市の合併に関し必要な事項とは、どのようなことをするのか。

3、鶴岡市長は議案説明で、四街道市でおこなわれた署名活動の、有効署名数が全有権者の22%、1万5千人近く達した事を評価しているような発言をされました。それでは四街道市との合併について、千葉市民の声はどのようにきいて、どのように把握しているのか。

4、四街道市で合併協議会の設置を求める署名活動を行ったリーダーたちは合併すれば夢のような町になるような宣伝をしました。前議会で木田議員が照会して感想を求めましたが当局は答えませんでした。可能性があるのか、無いとすれば四街道市民に幻想を与えたまま合併の動きが進んでしまう。はっきりと答弁をお願いします。

5、合併協議会の設置を求める議案は、四街道市議会にも上程されているとの事ですが、可決か否決かの見通しについてコメントできますか。

6、11月27日東京で開かれた全国町村長大会は、「強制合併反対」「小規模自治体きり捨てるな」と緊急決議をあげ、政府の市町村合併押しつけを厳しく批判しました。鶴岡市長は、この内容を理解し支持できるか。政府の押しつけによる市町村合併への迎合は中止し、地方分権の立場に立って、地方紙自治の確立にこそ努力すべきではないか。

議案148号千葉市少年自然の家(仮称)PFI事業について

議案研究において当局より受けた説明資料は(1)落札結果、(2)千葉市少年自然の家(仮称)PFI事業のしくみ、(3)事業構成、(4)PFI導入で変わること、以上のタイトルでそれぞれ明らかにしています。(2)のPFI事業のしくみでは「PFI導入はコストダウンが目的と言われているが、千葉市は民間の能力を活用し、利用者により高い水準の教育サービスを提供することが重要だと考えている。」「そのしくみは維持管理と事業運営を民間が行うからだ」と記しています。その具体的な説明として(4)PFI導入で変わること、の中に5項目書れています。質問しますが

1、PFI導入によってのコストダウンはどの程度か。

2、民間の能力を活用し、利用者により高い水準の教育サービスを提供することが可能になるのか。具体的に説明資料(4)PFI導入で変わることの項目の1〜4は、わざわざPFIを導入しなくても可能な内容ではないか。

3、建設から維持管理・事業運営にいたるまで、総合評価審査して15年間もSPCに委託するPFI事業者の選択を審査委員会にまかせてしまったことは、市民の声や自然の家を利用する、少年の最近の声を反映できないまま決定したことになりはしないか。教育委員会としては、審査委員会に丸投げした型ではないのか。

4、情報公開について、千葉市少年自然の家(仮称)整備事業入札には8グループが参加しましたが、総合評価審査結果一覧には落札した伊藤忠商事グループだけしか載っていません。なぜ他のグループ名を公表しないのか。今後の事も懸念されます。PFIは民間であるため、公共団体のように情報公開の義務がないので、公開が必要な情報が非公開にされることはないのか。公開をどのように担保するのか。5PFI事業の問題点の一つとして施設建設について、ゼネコンが行うため地元中小業者に仕事が回ってこないと言われている。千葉市少年自然の家の場合、契約書に記してあると言うが具体的にどうなのか。ちなみに消費生活センターの時はどうであったのか。

5、この際基本的な問題に就いて少し質問しますが、千葉市少年自然の家をこの時期に117億円もかけて建設を急ぐのかその理由について伺います。子ども達の教育のためと言いますが、現在、自然体験活動や生活体験活動を展開する場所は、多少不自由しながらもあちこちの施設を活用してまかなっている。いま子ども達の教育のため最も急ぐことは、小人数学級の実現や免許外担任の解消・耐震工事の促進をはじめたくさんあるので、こちらを優先すべきではないか。

<2回目>

都市計画費について

1、区画整理地域内のスクラップとなった、川鉄の建物の解体・除去には、川鉄が1/3、 国・千葉市が2/3の支出。都市計画街路内の建物の解体・除去では、川鉄の負担ゼロ円との答弁だった。両方合わせて、川鉄のスクラップになった建物で解体・除去するのは30棟で、解体費用合計26億4000万円とのこと。このうち、川鉄が負担する費用は、約6億6600万円とのことだった。通常の工場跡地処分なら、自分の会社のスクラップになった建物の解体・除去は、自らの費用で行い、サラ地にしてから売却するが、蘇我特定地区の場合、川鉄は約26億4000万円の解体費用のうち、20億円近くを公共側の費用で賄えることが明らかになった。これについての見解はどうか。

2、実施設計について
(1)質問は、新5ケ年計画に入っていなかったサッカー場が、なぜ急に浮上してきたのか聞いているのに、答えていません。ジェフ市原の広域ホームタウン構想に乗ったと答えるのが、何か都合が悪いのか。また、Jリーグの試合をする場合ホームタウンでの年間試合数は何試合になるのか。
(2)球技場建設に対する提案は108通、球技場イレブン懇談会は11名とのことでした。公募の仕方は、初めからサッカーが好きで、賛成する人だけの意見聞いている。サッカーフアンだけ集めて懇談会を行っている。建設費・土地代320億円、その他多額の費用がかかる事業だ。新5ケ年計画にも入っていなかったサッカー場建設を、わずか108人の声しか聞かず、しかもサッカーが好きで賛成する人だけの意見聞いて当然のごとく実施していくのはどうしてなのか理解に苦しむ。説明を求める。

3、球技場までの進入路やライフラインの整備費用について
 設計してないから答えられないと言うので、こちらで試算した。進入路、蘇我駅からの自由通路、国道横断道路などライフラインは低めに押さえても、合計約100億円。サッカー場建設費80億円、土地代230億円を加えると、合計約400億円にもなる。この費用はサッカー場以外の施設にも使う訳ですが、ともにもかくにも、市長の言うH17年にサッカー場をオープンさせるためには、これだけの費用が必要となります。今、不況で市民生活が苦しく、将来不安が募り、財政危機の元で千葉市の最優先課題が、4年間で400億円も投資するサッカー場建設なのでしょうか。お答え下さい。

4、イトーヨーカ堂の進出が、蘇我駅前商店街や千葉都心にも大きな活力を与えると答弁された。責任もって言えるのか。どんな根拠かデーターをはっきり示してほしい。
5、蘇我駅周辺は、H18年以後の実施だと答弁された。10年ぐらいかかるから、H28年頃整備されることになる。サッカー場はH17年、イトーヨーカ堂やホームセンター・飲食店街整備はH16年と報道されて、賑々しく進もうとしているが、蘇我駅周辺の整備はH28年頃、余りにもかけ離れている。一体誰のための開発なのか。

乳幼児医療費について

1、県制度を踏まえつつ
結局県政度と何も変わらない、市長が当選当時「県に先駆けて市独自の制度も」と言っていたのは「新たな所得制限・自己負担」を考えていたのか。

2、1歳の子どもの場合、例えば喘息として認定する前の段階の場合、小児慢性特定疾患として認定されていなければ毎回の負担になります。
 発熱で受診、その後4日たっても直らず受診し、レントゲンで肺炎と診断。肺炎で入院7日入院し、その後、退院後診察で受診、1〜2週間後定期の受診をし、耳を痒がり耳鼻科の受診、その際、中耳炎と診断され、5日間毎日、受診。その他にも兄弟が熱を出し、受診し、2回ほどかかる。合計18回で、3,600円の負担になります。その他にも受診するまでの交通費、入院時のつきそいや家族の世話の対応なども考えると出費はさらに増えて大変です。再度、自己負担がないようにするよう求めます。

合併について

1、四街道市長からの意見照会に対してなぜ付議するのかの問いに、両市の将来にとって大変重要な問題さらに(1)(2)(3)の答弁があった。両市の将来にとって大変重要な問題であるのなら、市民に知らせないまま市長が一人先行して、議案を策定して議会へ付議し、合併協議会までつくる提案をするのはいかがなものか。合併協議会フロー 政府の合併押しつけ方針に沿って進んでいる。しかし、すでに市長は、予算を使って調査を行っている。
 この調査結果には都市状況、行政体制、都市基盤公共施設、行政サービスの現況、都市づくりの方向、四街道市と千葉市の比較がほとんど分かる。政令市にとってメリットが無いことも明らかになっている。
(1)この内容をまず市民に知らせて、四街道側からの手続きがあったことも含めて市民に問うべきではないか
(2)調査報告書は何冊つくってどのように市民に知らせたのか。
(3)今回提案されている協議会の所掌事務にそって、合併の是非が判断できるとこまで決めてしまう。それから市民に意見を問うのでは協議会の出した結論への是非しか選択肢がなくなるので、自由な広い意見が聞けないのではないか。
(4)「市民に対してはなはだ失礼と言わざるを得ない」というが「両市の将来にとって大変重要な問題」を、市長の推薦する協議会メンバーが多数で出した結論への是非を問うこと事体、市民に対して失礼ではないのか。

2、「850億円の開発計画」四街道のリーダー達はこれを掲げて署名を推進した。「千葉市はコメントする立場にない」と言うことは、「肯定はしないが否定はしない」「協議の場で検討し重要な事業は建設計画に位置付ける」の答弁も850億円の開発計画を否定していないものなのかどうか。政府の押しつける合併が「住民サービスを引き下げる」「大型開発をやりやすくさせる」ことが目的と言われているが千葉市・四街道市の合併計画は、新たな大型開発「第4の都心開発が」中心的な目的の一つと思われるがどうか。

3、四街道市議会の議決の見通しについて「コメントする立場にない」といいながら、平成15年度の市政運営に関する要望では、「議会で否決される可能性」を想定している。

4、政府の押しつけ
(1)住民発議・四街道はそうだが、千葉市は市民の声も聞かずに市長が先行している。千葉市では自主的ではないと思うがどうか。
(2)四街道は立派な自治体つぶしていいのか。鶴岡市長は、全国的に行われている政府の押しつけに対して地方自治を守る立場に立てないと確認してよいのか。

少年自然の家について

1、「各地の少年自然の家が改善方法を模索しているが5項のすべてを満たす事ができるのはPFIだ」との答弁だった。それなら全国の少年自然の家でPFI導入している都市はどこにある建設住んでいる都市で、途中から維持管理と事業運営をPFI導入している都市があるのか。いろいろ言っているがPFI導入はコストダウンが最大の目的ではないか。

2、市民や少年の声の反映について、アンケートを取ったと言うが
@ その時期は平成5年とか、10年も前の事で当時の小中学生はほとんど卒業していて、現在の小中学生には変化があるはずではないか。
A またアンケートではなく子どもの権利条約から照らして、何時でも直接声を聞き十分行かすようにする時代ではないか。
 これら市民参加が満たされていない事は、やり直しが必要と思うがどうか。

3、情報公開の問題で「審査結果で得点差が大きく開いた
 得点差の開きは各自業者の認識の違いであり、競争場の地位を害する恐れはなく、もともとPFIは透明の原則があり公開すべきである。千葉市の入札はすべて公開され入札調書が公表されている。PFIだけは非公開と言うのでは閉鎖的な制度と言うことになるがどうか。多額の市民の税金を使った事業であり公開するよう重ねて求める。

4、地元業者への仕事
 諸費生活センター26社 純粋の地元は数社しかない・受注額も公表されていない。(具体的指摘)「市民局長」どうか公共事業は地元経済活性化につながらなければPFIはつながらないはっきりしているのではないか。でないとするなら契約書に業種・工事金額も明確すべきではないか。

5、「青少年の専門教育施設、是非必要」
 117億円もかけずもっと自然を生かした教育の方法は、いくらでもあるはず。仮に長柄の土地を使ったとしても、安全面をクンリアして自然をいじらずに必要最小限に整備すれば、半額ぐらいで可能ではないか。