中村きみえ議員の議案質疑に
対する答弁(要旨) 


2004年9月13日
【総務局長】
○ 指定管理者制度について

 「墓地・埋蔵等に関する法律」「都市公園法」の規定や、その施設の性格から「公の施設」の設置目的が明らかなため、改めて条例で定める必要はないものだ。
 指定管理者は、条例等で定める基準・協定書等で、法律を遵守し「公の施設」の管理を行うもので、住民の福祉増進を目的に公平な利用を定めた、地方自治法の規定に基づき、「公の施設」の適正な管理運営が行われるものだ。
 使用料は、市民負担の公平性の確保と受益者負担の原則等から、適正な額を条例で規定している。指定管理者制度を導入した場合も同様に設定する。
 施設運営に住民の意向を反映するために、協定で「アンケート等の実施」を義務付けるなど、指導・監督に務める。
 計画書・協定書等の情報開示は、指定管理者の指定議案提出に伴い、選定理由は公表される。業務計画書や協定書等は、市情報公開条例等の規定で各実施機関が判断することになる。利用料金制度を採用した場合、指定管理者に支払う委託料は、利用料金収入を考慮して、各年度の歳出予算に計上し、予算案の議決を得ることになる。決算も議会の認定を受けることになる。
 公募選定にあたって、「公の施設」の設置者としての市の責任を果たすため、選定組織は原則として市職員だが、必要に応じて専門家等に意見を聞くことはある。
 赤字や倒産の場合、指定時に交わす協定で、その際の取り扱いを定めておき、その内容で市が指定管理者に費用負担を請求することになる。
 指定の取り消しは、市の指示に従わないときや管理の継続に適当でないと判断したら、ただちに指定を取り消すことになる。
 雇用の問題は、当然施設に係る人員を配置することになるので、雇用機会の確保になる。制度導入で、外郭団体のプロパー職員がどうなるかは、民間事業者との競合に耐えられる団体になるよう経営努力できるかであり、市としても十分検討が必要だ。
○ 斎場設置管理条例について
 火葬施設使用料は、環境に配慮した低公害炉や告別室・收骨室・個室待合室などを設置・拡充したので、他の政令市や近隣市との均衡を考慮、必要最低限の光熱費等の経費を負担してもらうことにした。葬儀式場使用料は、日常の維持管理費用を勘案して算定した。生保受給者等への減免措置は引き続き実施する。
 管理運営費は、火葬施設使用料を市民は市外居住者の10分の1にするなどの配慮や、葬儀式場に祭壇を設け市民の利便性を図るなど、市民サービス確保に努める。
 斎場は、企業の営業努力で利用者を増やすような施設ではないので、利用料金制は導入しない。専門的なノウハウや経験等の活用で、市民サービスが向上すると考える。
 斎場使用の公平性確保は、24時間の自動予約受付体制と予約状況の照会ができる「斎場予約システム」を設置し、公平で迅速な対応を図る。市の担当課は、端末機で予約・使用状況を把握し、公平性を維持・確保に努め、直接の予約にも対応する。

【教育長】
○ アイススケート場設置管理条例について
 利用料収入が予定より少ないなどのリスクに対しては、指定管理者の問題であり、市が負担することはない。
 新清掃工場の余熱利用施設であり、当初から工場で発生するエネルギーを前提に計画されたものだ。
 指定管理者導入は、市の財政負担が生じないこと。ランニングコストが削減される。住民サービスが向上するなど、総合的に勘案し導入を決めた。
 減免制度について、障害者は他のスポーツ施設同様に予定しているが、他の減免は関係部局と協議していく。

【都市局長】
○ 蘇我球技場設置管理条例について
 蘇我球技場は、都市公園条例の「有料公園施設」として位置付ける予定だ。
 指定管理者により、新たな事業提案など創意工夫が行われ、利用料金の増収が見込まれ、市からの支出は縮減されると思われる。
 蘇我球技場の広告は、千葉市のマイナスイメージとなる広告は避けるべきで、広告物掲載に際しては十分配慮したい。
 球技場周辺の安全対策は、利用者の安全を確保すため安全柵、侵入防止柵を設置する予定だ。
 交通アクセスは、蘇我駅から球場までの歩行動線を確保し、周辺商店街の活性化に配慮する。駐車場確保の見通しは、公園内に約1000台分の設置を予定している。

【保健福祉局長】
○ 美浜区地区ホール・保健福祉センター工事請負契約について
 保健福祉センターでは、精神保健業務として保健所が行っている措置入院や移送などを除き、精神障害者保健福祉手帳の申請・交付、相談業務、デイケアなどを行う。
 また、新たに健康増進室を設け、機能訓練事業を実施し、理学療法士の配置はその中で検討したい。ひきこもり相談は、健康相談事業の中で対応していきたい。
○ 桜木園改築・設備工事請負契約について
 改築の理念は、家庭から離れて暮らす児童にとって、桜木園は家庭に変わる生活の場であり、暖かさと安らぎを感じる施設を目指したもの。具体的には、居住環境・安全性・プライバシー等に最大限配慮し、病室を13室1階南側に配置、日中の大半を過ごすデイルームを拡大、前面に中庭を設け、明るく開放的になるよう配慮した。在宅支援機能の充実のため、短期入所用の個室、母子体験入所宿泊室の整備、各種相談に対応するようコーディネーター室を設けるなど整備した。
 整備にあたり、保護者や重症心身障害児を守る会などの関係者から、意見・要望を頂いた。成人が入所している病室の配慮、ショートステイや通園事業など在宅支援機能の強化などは、その結果である。
 外来診療は、検討課題だ。勤務医師の増員では、医師も含め必要な医療スタッフの確保に努力している。
 開設予定のH18年4月には、指定管理者制度が導入されることになるが、重症心身障害児施設であることから、制度の趣旨に則り検討する。

【財政局長】
○ 工事請負契約について
 95%を超える入札結果については、入札に際し、参加者全員から誓約書・積算内訳書を提出させ、その精査の結果も適正だった。各入札参加者の設計図・仕様書等に基づき、見積もり積算を粉って入札に臨んだ結果だと考える。
 今年に入り、鉄鋼資材など建築資材が上昇したことも高落札率の一因だと考えられ、入札に問題はなかったと考える。
 18の建設共同企業体が取り消されたのは、岐阜県発注工事で独禁法に基づく排除勧告が出され、18企業体が応諾したため、千葉市の要綱に基づき、指名停止措置を講じたものだ。しかし、残った企業体でも入札の競争性には問題ないと考えている。