野本信正議員の一般質問


2004年10月4日
1、沢三郎県議会議員滞納税不正免除事件について
 
9月13日大塚・西郡被告の公判および、9月22日花沢被告公判を通じて不正免除に至る経過が、かなり明らかになってきました。特に、H11年花沢被告が大病を患い、死んだ場合の家族のことを思い、多額の現金を残すことを考え、滞納税の不正免除を決意した。その後、実行に移すまでの間、関係した職員の名前や職責も具体的になり、花沢被告が職員を怒鳴りつけた言葉も紹介されるなど、花沢被告の横暴ぶりと、市職員との癒着が生々しく陳述されました。
 鶴岡市長に質問しますが
 第1に、2つの公判を踏まえて、花沢被告をどのように批判し、責任を追及するのかであります。
 花沢被告は、公判で起訴事実を全面的に認めました。自ら発言して「公人としてこういうことをやって、市民・県民皆様に深くお詫びしたい」とのべました。
 1に、最近まで「俺は知らない市の課長が勝手に免税した」と嘘をついていた花沢被告が、自ら犯罪を認めたことに対して。どのように考えるか。
 2に、また、最も公正であるべき納税を私利私欲のためにゆがめ、市民の信頼を失墜させた反社会的犯罪の張本人に対して、鶴岡市長は、市民と職員を代表して厳しく批判し、責任を追及するする責務があると思うがどうか。
 3に、市民の模範となるべき県議会議員にあるまじき花沢被告の行為について、「議員辞職」」を迫るべきだと思うがどうか。
 以上3点について答弁を求めます。

 第2は、9月22日花沢被告公判に関連しての質問です
 冒頭陳述の次の内容は、花沢被告と鶴岡市長の密接な関係が、市職員に不正免除を実行させる原因になったと思われることについてであります。
 冒頭陳述は、「西郡被告は前任者から花沢被告に対する徴税事務の従前の経緯について引継ぎを受けると共に、同年7月の千葉市長選挙において、花沢被告が鶴岡啓一候補の応援演説をしていることを目撃し、その後同候補が当選したことなどから、花沢被告の千葉市役所に対する影響力の大きさを恐れ、前任者同様、第4期分の徴収事務の着手を事実上先延ばしにしていた」
 質問しますが、以上の陳述で明らかのように、西郡被告は、花沢被告と鶴岡市長の密接な関係に恐れを抱いて不正に走ったと思われます。どうでしょうか。
 そして、花沢被告に応援された鶴岡啓一候補が当選して市長になったということが、不正免除の実行決断させた原因になったと思われることについて、鶴岡市長の責任が問われていますが見解を求めます。

 第3は、鶴岡市長が調査して発表した事件の概要と、公判を通じて明らかになった事件の概要との違いがなぜこんなに大きいのかについてであります。
 この事件が発覚した後、鶴岡市長が調査して発表した事件の概要は、不正免除を大塚被告と西郡被告が相談して、もう一人の職員にコンピュ−ターの処理をさせた。花沢県議にたのまれていないのに、大塚被告と西郡被告が独断で不正処理をしたので、大塚被告を懲戒免職したことなど、市長も含めて関係者の処分を行いました。
 それで終わりにするつもりだったのか。私どもの再三の要求にもかからず「私は知らなかった」「実害が無い」と、大塚被告と西郡被告を告訴もしませんでしたし、花沢被告に会うこともしませんでした。
 しかし、事態は鶴岡市長が考えているほど甘くなく、大塚被告と西郡被告の逮捕、花沢被告の逮捕・起訴と進み現在に至っています。
 2回の公判で明らかになった、H11年から不正免税を求める花沢被告からの必要な要求・圧力と洞喝、それに関わった沢山の職員についても指摘しています。
 司直が捜査した結果花沢被告と市職員の共謀が明らかになりました。
 質問しますが、
 1に、今述べたように鶴岡市長の調査と、司直の捜査でこんなにも結果が違うのはどうしてなのか。
 2に、鶴岡市長の極めて不十分な調査は、本気で事実を明らかにするつもりがあったのか。以上2点の説明を求めます。

 第4は、市長の説明責任についてであります。
 公判を通じて、市役所の組織的関与疑惑がますます深まってきているが、市長は徹底調査して真相究明し、説明責任を果たすべきでありますがどうか。

 第5は、花沢被告以外の滞納者及び、大口滞納者についてであります。
 花沢被告以外の滞納者および、大口滞納者の徴税にあたって「特別の扱い」をして、徴税に手心を加えてきた滞納者はいないか。

 第6は、延滞金の納付についてであります。
 9月22日公判の冒頭陳述は次のようにのべています。H3年度市県民税の延滞税合計1億5597万100円は滞納されたままである。被告人は、H16年2月16日に550万円を納付した後は、残りを月々50万円ずつ分割納付する旨千葉市に対して誓約し、同年3月30日、同年6月2日にそれぞれ50万円づつ分割納付した。
 1に、以上の陳述されている納付状況は、市役所のデーターと間違いないのか。
 2に、また納付は誓約書の誓約事項どおり履行されているのか。
 3に、延滞金の合計は公判で、H3年度分1億5,597万100円と発表されたが、花沢被告はこれ以外にも延滞金があるため、それも加えた総額は今までいわれてきた約1億6,000万円と思うが、誓約書はどちらの数字を納付する約束になっているのか。

 第7は、「特別処分」についてです。
 その1は、「特別処分」コード9は地方税法違反では無いが「不適切」なシステムであった。「システム構築の文書が存在していない」と説明しているが、市役所が文書もなしにシステムを作ることが、過去にあったとすればその事例は。
 その2は、文書も無いことが本当だとすれば「システムを作る」時から「不適切」なシステムであるので、「文書に残してはまずい」「後で問題になった時文書がでてきたら責任追及されるので無くしてしまおう」と焼却処分したのではないか。
 その3は、納税管理課に「特別処分」を指示したり。コンピューターの端末を動かして実行できる職員は合計何人いるのか。人事異動で動いた職員をふくめて、H8年からH15年までの間に合計何人いたことになるのか。
 その4は、納税管理課に「特別処分」を指示したり。コンピューターの端末を動かして実行できる職員は合計何人いるのか。人事異動で動いた職員をふくめて、H8年からH15年までの間に合計何人いたことになるのか。

2、私立幼稚園・私立高校など私学の助成について
 
千葉市は、保育は市立を軸に一部民間・幼稚園は民間の方針で進んできました。土気幼稚園廃園が決まり、来年からの幼児教育は全面的に私立幼稚園に委ねることになりますが、18,129人の園児が豊かに成長することと、幼児教育の発展を願って質問します。
 千葉市は幼児教育を全面的に私立幼稚園に委ねているわけですから、それにふさわしい助成を行うことが求められていると思います。
 就園奨励費の市単独補助は一人32,000円で3年間据え置きです。長引く不況と社会保障費負担増など収入が減っています。またこの間保護者納付金等教育費負担が増えているもとで、就園奨励費の引上げは強い願いとなっています。
 これまでは、2年毎とに見直しがされてきたのに、来年改定しても4年目になってしまい立ち遅れています。この際見送ってきた分も含めて引上げすべきですが答弁を求めます。ちなみに千葉市と同じく私立幼稚園に、全面的に委ねている横浜市の就園奨励費は、47,000円です。
 千葉市の就園奨励費を除く、私立幼稚園に対する補助金は、教材費助成事業・幼稚園協会研修費等補助・教職員図書券支給事業の3事業で、合計4,998万1千円です。生徒一人当たり2,930円です。13政令市の就園奨励費を除く私立幼稚園への補助金の平均は、園児一人当たり11,409円です。
 1に、千葉市はもっと補助金を引き上げるべきと提案しますがどうですか。
 2に、また千葉市幼稚園協会と、PTA連合会も教材費助成事業などの補助金の引上げを、毎年要望しています。就園奨励費を除くその合計金額は5,100万円から6,000万円と控え目であります。園児が減少し、経営が厳しい中でも、千葉市の幼児教育を懸命に支えているわけですから、全面的に認めていくべきと思いますが、答弁を求めます。
 次に預かり保育についてです。
 私立幼稚園は、預かり保育にも取り組んで子育て支援の役割を一層高めています。
 策定中の、「千葉市次世代育成支援対策支援行動計画」に、私立幼稚園の預かり保育をしっかりと位置付けて、ふさわしい支援をしていくよう求めますが。答弁を求めます。

3、公正な行政・平和公園など墓地募集について
 
平和公園墓地募集は、この間毎年、春先に公募していますが、H14年度は普通墓地が当初応募で一杯となり、芝生墓地は応募者が満たなかったため、その後随時募集となりました。H15年度も当初応募で芝生墓地は応募者が満たなかったため、その後随時募集となりました。しかし普通墓地は当初応募で供給数を応募者が上回ったため、抽選となりました。質問しますが
 第1は、平和公園など千葉市の墓地供給は、公正・公平に実施されてきていると思うがどうか。
 第2は、H15年度平和公園普通墓地の供給について質問します。
 H15年度平和公園普通墓地は、供給数219区画に対して247人が応募しました。定数オーバーのため抽選となりました。キヤンセルが合計4人あったため落選者が26人となりました。この時点で26人の市民は来年、H16年度の抽選を待つ以外に、新しい平和公園普通墓地を求める方法は無いと思うがどうか。
 第3は、抽選が終わりH15年度の平和公園普通墓地供給がゼロになった状況の元で、しかしH15年度中にゼロのはずの普通墓地を供給したことがあるのか無いのか。伺います。
 第4は、私どもの調査ではゼロのはずの平和公園普通墓地が、供給されています。
 1に、供給された普通墓地は、何区画でいつごろ使用許可を下ろしたのか。
 2に、供給された普通墓地は新しい墓地なのか、どんな種類・性格の墓地なのか。
 3に、供給の仕方はどんな方法によるものなのか。市民に公平に情報提供したのか。
 3点についてお答え下さい。

(2問)

滞納税不正免除事件について
1、財政局長答弁について
 私が22日の公判冒頭陳述を引用して、「西郡被告は、千葉市長選挙において、花沢被告が鶴岡啓一候補の応援演説をしていることを目撃し、その後同候補が当選したことなどから、花沢被告の千葉市役所に対する影響力の大きさを恐れ、徴収事務を先延ばした」
 質問として、西郡被告は、花沢被告と鶴岡市長の密接な関係に恐れを抱いた。花沢被告に応援された鶴岡啓一候補が当選して、市長になったということが、不正免除の実行を決断させた原因になったと思われるので、鶴岡市長の責任と見解を求めました。これに対する財政局長は、「冒頭陳述において、そのように発言があったことは承知しています。」と答弁しています。
 私の質問は、「発言があったこと」を確認しているのではなく、鶴岡市長の見解を求めているのに、質問に何も答えていません。私は、長い議員活動の中でこれほど「はぐらかす」ような答弁は受けた事がない。議員の質問に対し失礼な答弁です。
 それと、なぜ鶴岡市長が答えないのですか。
 改めて鶴岡市長に質問しますが、西郡被告は、花沢被告に応援を受けて当選した市長のことも考えて、言うならば「おらが市長のことを考え悩みに悩み抜いた」「鶴岡市長のために心ならずとも不正免除した」とのべていると思います。
 冒頭陳述の中で、最も注目されている内容であり、市民はもとより市役所職員全体は、鶴岡市長がどんな答弁をするか注目しています。鶴岡市長の見解を求めます。

2、市長答弁について
 鶴岡市長にとって、22日の公判以後初めてのコメントは非常に残念であり、強い憤りを感じています。まるで「ひとごと」のような答弁
 1に、「非常に残念」とは、鶴岡市長は花沢被告を信頼していたのに裏切られたということか。
 2に、強い憤りとは、どんなことなのか。鶴岡市長が不正免除は、花沢の圧力で実施したのでなく、大塚・西郡が勝手にやったと結論を出していたのに、その論拠が崩れたことに対して強い憤りを感じているのか。説明を求める。
 3に、出所進退は県議自身が判断されるもの。まるで小泉総理か自民党県議会議員団と同じことをいっている。鶴岡市長は花沢県議によって市政を混乱させられた、当事者であり被害者出もある。
 公正な市政が花沢の私利私欲のため歪められ。市民の信頼を失い。税務部はじめ職員がどれだけつらい思いをしているか。
 市長とは、92万市民を代表して、また8千人職員を代表して批判・責任追及する責務がある。花沢被告をキチッと批判・責任追及することと、議員辞職を迫るようかさねて要求する。

3、「来年の市長選挙」への影響考えているのか
 鶴岡市長は、過日の記者会見で「来年の市長選挙に立候補をするため、12月議会で出馬表明をしたい」と述べたそうだが、不正免税を主導して、その事実を認めている花沢県議を、まともに批判しない、辞職も迫れない、この期に及んでも花沢県議をかばうような態度は、「来年の市長選挙」への影響を考えて躊躇しているのか。

4、「再調査は考えていない」との答弁について
 公判では、たくさんの職員が花沢被告に働きかけをされて、脅かされている。3年間の間だけでも、緑区の納税課長・本庁の納税管理課長・西郡室長に花沢から徴収しない事務を引き継いだ前室長、知らないで徴収にいって怒られた当時の室長など、関係者はたくさんいます。それこそ、税務部内部で花沢問題は知る人ぞ知る情報であったことがはっきりしています。捜査当局は、これらの職員を呼んで調べて共謀の結論を出しました。
 鶴岡市長は、捜査当局と同じ職員を調べたのに、花沢の働きかけ・大塚らとの共謀を一かけらも発表しませんでした。
 1に、何も発見できなかったとしたら、鶴岡市長の調査は、まるっきり甘いものだった、ズサンな調査だったということになり、今からでもやり直すのが市民への説明責任ではないか。
 2に、しかし、税務部内部で、花沢問題は知る人ぞ知る情報であったことからすれば、知っていながら、それを発表しないで隠しておいて、花沢県議に遠慮して、大塚・西郡が勝手にやったと結論を出して、幕引をしようと思ったのではないか。

5、花沢県議以外の滞納者、及び大口滞納者への特別扱いについて
 「これまでのシステム等の調査では無かった」「特別処分」のなかにも不正処理した者は無かった。これまでの調査では無かった。今後調査すればでてくる可能性もあるということなのか。


公正な行政、平和公園等墓地募集について
 
1、H15年度以外に、返還墓地を供給したのはS63年度市政便りで公募して、150区画を許可した時以外にないと思うが。
 2、答弁で「抽選に漏れた方々をはじめ、市民への返還墓地に関する情報提供は行っておりませんでした」すなわち市民は「だれも知らない」特別のものでした。 H15年度の返還墓地5区画を、市民に公募もしないで供給したのは、公平性を欠く処置であったのではないか。
 3、5区画のうち2区画は抽選に落選した市民なので、やや事情が違うのかなと思います。しかし残りの3区画の供給を受けた市民は、情報が公開されていない中で使用許可を受けたのですから、文字どおり、「特別の扱い」、俗に言う「旨いこと」をしたことになりますがどうか。
 4、鶴岡市長に質問します。
 「旨いこと」をして使用許可を受けた3区画の中に、だれが入っているのか。
いろいろ調査をして大変驚いていますが、3区画の中に○○○○の身内が入っていました。
 質問しますが、○○とも有る方のご身内が、なぜこっそりと墓地供給を受けたのですか。なぜ、あと半年まって、堂々と公募をしなかったのですか。


(3問目)

1、花沢事件
 鶴岡市長は、有名な「私は知らなかった」と発言し続け、身内の甘いズサンな調査で大塚・西郡の独断の犯行と決め付け、告訴もしませんでした。
 県議からの働きかけはなかったのか、花沢県議に会って真意を確かめるように議会から要求されても、2月の議会、6月の議会の答弁で「       」と拒否し続けました。
 そして9月22日の公判で花沢被告が起訴事実を認めているのに、納税を歪め市政を混乱せた責任を、まともに追及もしていません。
 それほど花沢被告に遠慮して、配慮するのは何のため・誰のためなのですか。市政の根幹に関わる大問題の真相を究明できず、説明責任を果たせない鶴岡市長が、来年の市長選挙へ出馬表明するとしても、市民と、市職員は歓迎もしないし、支持もしないのではないのでしょうか。
 質問しますが
 出馬表明は取り止めて自らの責任を明らかにすべきではないですか。そして、花沢被告不正免税事件の真相を究明し、説明責任を果たすよう重ねて要求しますが答弁を求めます。

2、平和公園等墓地募集
 鶴岡市長のご身内が、市民に公募もされていない墓地を、「特別扱い」を受けてこっそり手に入れ。市長に頼まれたら、たいがいの職員は断れない。市長権限の乱用ではないか。しっかりと説明責任を果たすよう求めます。