やなぎだ清議員の議案質疑

2005.12.2
写真 議案質疑をおこないます。
まず最初は、議案第196号補正予算についてです。
 補正予算のうち、最初にアスベスト対策についてうかがいます。
 肺ガンや悪性中皮腫など健康被害が大きく指摘されているアスベストが、千葉市の公共施設の41施設に使用されていることが確認されました。
そのうち、A、B、C のランクにわけて、早急に対策が必要なもの、計画的に対応するものなど、基準を設けて対応するようですので、その対応を具体的にうかがいます。
  1. Aランクの早急に対策をおこなううち、これまで除去されたもの、現在実施中のもの、予備費の流用で除去工事をするもの、今回の補正予算で実施するものにそれぞれ分かれていますが、なぜ、このような措置になったか。
  2. Bランクは、ただちに工事をおこなわないようですが、どのように計画的に除去をすすめるのか。施設ごとに明確にされたい。
  3. 幸町第3小学校についてうかがいます。教室や廊下など4,095平方メートルにわたって、大掛かりにアスベストが吹きつけられていることが確認されで、抜本的な対策が待たれています。
     その1は、8月の調査でアスベストが吹き付けられていることが判明し、天井などをビニールで覆うなど、対策はとりましたが、直ちに除去しなかったのはなぜか。早急な対応が必要ではなかったのか。
     その2は、今年度と来年度と2ヵ年にわたって、長期に除去工事がおこなわれるようですが、安全を図りながら、教育の観点からも、工期の短縮など、児童にとって、もっと負担の少ない工夫はできないのか。
     その3は、第3小は、工事期間中は第2小に移転するようですが、来年4月、新学期という時期からです。新1年生は何人ぐらい予定され、それら児童をはじめ、通学の安全が懸念されますが、遠距離通学になる児童は何人いて、その距離はどのくらいになり、どのような登下校の安全対策をとる計画か。
     その4は、学校の移転にともなって、第2小の校庭に仮設校舎が建設され、校庭の面積が狭くなります。両校の体育の時間、体育の学習など、野外でおこなう授業はどのように保証されていくか。
     その5は、保護者などへの説明会がすでに開催されましたが、どのような要望が出され、それらに教育委員会はどのように応えていくのか。
     その6は、この小学校は、1974年(昭和49年)に開校され、31年が経過し、卒業生だけでも3,300名を超えており、教師や保護者など関係者は数千人に及ぶわけです。在校生、卒業生などの健康診査を直ちに行うべきではないか。
  4. Aランクのうち、幸町第3小学校以外の公共施設の除去工事は、どのようなスケジュールでおこなわれるのか。明らかにされたい。
  5. これらのアスベスト除去工事は、どのような業者に発注されるのか。それはどのような経験のある業者か。具体的にうかがいます。
  6. 除去工事は周辺への粉塵の飛散防止も重要な課題になっています。それぞれの工事箇所について、周辺住民の安全と健康被害の出ない対策はどのように計画され、それら住民への説明は十分やられるのか。

 補正予算の2つ目は、生活保護予算についてうかがいます。

 今回の補正予算11億2,100万円余が提案されていますが、受給者がどのくらい増加したのか。具体的にうかがいます。

  1. 各区ごとに受給者は何人、何世帯増加したのか。明らかにされたい。
  2. 生活保護受給者の増加にともなって、市民の相談にかかわる職員、調査をする職員など保護係の職員は、どのくらい増やされてきたか。国の基準に比べて千葉市の職員の配置は充足しているのか。

 つぎは議案第198号 市税条例の一部改正についてうがいます。

  1. これは、地方税法の一部改正によるものですが、この個人市民税の非課税措置の廃止によって、9,000人の高齢者が該当し、影響を受けるようですが、この改正によって、市民の影響総額はどのくらい増額されるのか。平成18年、19年、20年以降に分けて明らかにされたい。
  2. この措置によって県民税も増額されるようですが、どのように変化し、市民の影響総額はどのようになるか。
  3. 非課税措置の廃止によって、国民健康保険料や介護保険料、あるいは高齢者の日常生活用具など、福祉サービスの支給などにも影響がでてきます。どのようなものに関係し、その料金などはどのくらい引き上げられるか。また、課税者になってどのような福祉サービスなどが支給停止になったり、有料になるか。一つ一つ明確にされたい。

 

 つぎは、議案第199号、200号については、国民保護法に関連する条例ですので、合わせてうかがいます。

  1. この条例は、対策本部を設置するようですが、本部員は何名で、どのような職員が選出され、どのような職務につくのか。
  2. 対策本部の会議に、国の職員や千葉市以外の職員が出席されるようですが、どういう職員がどういう時に参加するのか。
  3. また、協議会は50人以内の定数で設置されますが、どのような人で組織され、どのような仕事をするのか。具体的にうかがいます。
  4. 協議会には専門委員が配置されるようですが、どのような人が、何人配置され、どのような仕事をするのか。
  5. この2つの条例によって、千葉市ではどのような事態のときに、対策本部や協議会が活動するのか。
  6. 対策本部や協議会の活動にあたっての活動費は、年間、どのくらいの予算になるのか。
  7. そうした活動や予算の執行について、市議会との関係はどのようにすすめられていくのか。
  8. この条例によって、医療、土木、建築、運輸、消防などに関係する職員は、それぞれどのように関係していくのか。
  9. 市民との関係、特に、その内容の情報公開、また、本部や協議会の指示に従わない場合は、罰則が科せられるのか。
  10. 1この2つの条例は、武力攻撃事態対処法に基いて、制定されるものなのか。

 つぎは、議案第203号 マリンスタジアム設置管理条例の一部改正についてうかがいます。

 千葉ロッテマリンズの優勝、日本一によってマリンステジアムが大きく燃えた年でしたが、このマリンスタジアムが指定管理者に移行されることになって、これからのスタジアムがどのようになるのか、心配する声もありますので、うかがいます。

  1. 指定管理者に移行することによって、スタジアムの管理などは、どのように変化するのか。
  2. 指定管理者は、ロッテ球団が担当することが内定したと、マスコミが報道していますが、市議会には、指定管理者に移行すると今議会にはじめて提案されているのに、すでに、指定管理者が決定されていることはどういうことなのか。これでは議会軽視ではないか。
  3. 指定管理者の選定には、公募と非公募があり、公募の場合は選定委員会によって決定すると、9月議会にも図られました。非公募の場合はどのようなシステムのもとで決定しているのか。
  4. この指定管理者の決定によって、これまで管理運営をしてきた株式会社 千葉マリンスタジアムはどのように変わり、そこにいる職員は今後どうなるか。
  5. この指定管理者への移行によって、利用料金制度になりますが、利用料金などの改定は今後どのようになっていくか。また、市からの予算はどのように変化するのか。

<2回目>

 補正予算のうちアスベストについてです。

  1. 市民の健康被害がまだ幸いなことにあらわれていませんが、アスベストの人体への影響は、全国各地に顕著に現れているわけで、早急な除去が求められています。もっと急ぐ必要があるのではないか。多くの市民が利用するコミニュセンターや南部青少年センターなども急ぐべきだが、どうか。
  2. 幸町第3小学校の問題です。昨日、学校に行ってきましたが、現場を見て、そのアスベストが吹き付けられている広さに驚きました。最初の開校当時の教室だけではなく、増築された2期工事の部分にも、他より多い含有率で、吹き付けつけられているという状況でした。先日開かれた関係者への説明会で出された要望や意見には十分応えていくとのことですが、それは当然で、ぜひ実行してほしいと思います。そこで確認します。
  3. その1は、多くの保護者が心配されている児童の登下校の安全についてです。文部科学省の基準より距離が短いから遠距離通学ではないとか、保護者や学校の動向をみてからと、地域の協力を得ることは大切なことですが、本来ならば、近くの学校に通えるものを半年間以上、他の学校まで通学する子どもたちの気持ちが考えられていないし、地域のボランテアだけでは限界があり、工事中の期間は特別な体制が必要ではないか。

    その2は、入学式、体育の時間、学校給食の問題、学童保育の問題はどのように対応するのか、学校同士の話し合いは必要ですが、何よりもこの第3小学校が幸町地域の中で児童数など、1番多い学校ではないですか。早急に具体化して関係者に説明すべきではないか。

    その3は、現状の対策です。現場を見ると、吹き付けられた天井はビニールで覆われ、そこで授業が行われ、児童たちは生活していますが、すでにアスベストが確認されて6ヶ月になるわけで、ビニールを止めている板がはがれたり、教室などの角、コーナーに隙間があったり、天井から落ちた粉末も各所にありました。この状況で、あと4ヶ月このまま授業が続くのは、不安があるのではないか。再度点検すできではないか。

    その4は、在校生や卒業生についての健康診査のことをうかがいましたが、保健所の検査の結果、大丈夫だからとのことですが、アスベストの吹きつけのサンプル検査でも教室の天井や廊下の天井に、8%、9%、最高11%ものアスベストの含有が確認されているのではないですか。すべての関係者の健康診断、少なくても健康診査を希望する人には実施すべきでなないか。昨日の調査の時に、児童と話しをしたら、ドッチボールを天井に投げたら、白い粉が落ちてきたことがあった。僕は6年間吸ってきたから心配だという声も聞いてきました。すでに、アスベストが確認された兵庫県伊丹市の中学校では、卒業生も含めて直ちに実施しているところもあるのです。千葉市でも実施すべきではないか。うかがいます。

 つぎは生活保護の問題です。

 大企業は空前の利益を上げている一方、リストラや合理化で正社員が減少して、アルバイトや派遣社員が増加するなど、雇用が不安定になる中で、所得格差が拡大していることや、年金の切り下げ、医療費の引き上げなど、高齢者の厳しい生活を反映して生活保護受給者がふえています。

  1. こうした生活保護受給者の増加に対応する職員が十分配置されているとは思えません。国基準からみて13人も不足していると、認めているわけですから、早急に対応すべきではないか。
  2. 相談者が生活保護を申請しても、職員の不足から、本来14日以内に決定しなければならないものを1ヶ月近くにならないと決定されないケースもうまれているが、こうして実態を承知しているか。法の精神からも大きくずれている状況をこのままでよいと考えているのか。その解決策を明らかにされたい。

 つぎは第198号 市税条例の改正です。

 地方税法の改正によって、高齢者に市民税均等割が課税されることになって、その経過措置の条例ですが、9,000人もの高齢者が今回の改正で課税対象者になってしまいました。

 この改正で、介護保険料が値上げされたり、高額介護サービスや特養ホームの利用料が引き上げられること。国民健康保険の高額療養費や入院時食事負担額にも影響を与えることになるわけです。

  1. これらに該当する人数は把握できないといっていますが、多くの高齢者に影響を与えることははっきりしています。これまで非課税者だったこれら高齢者への救済を考えられないか。値上げによって高齢者の生活を圧迫しないような市としての対策はどのように考えているか。
  2. 68歳、69歳に対する老人医療費助成制度は、この地方税制の改悪によって、助成制度そのものがなくなるようですが、存続させる方法はどうするのか。
  3. 同じように、非課税世帯から課税世帯になって、福祉サービスの後退にならないような、市としての対応をうかがいます。

 つぎは、国民保護条例に関係する199号と200号についてです。

 この2つの条例は、先ほどの答弁で明らかにされたように、武力攻撃事態対処法に位置づけられたものであるもので、国が決めた有事関連法案の1つとして、国がおこなう戦争に国民を動員しようとする、危険なものであることがはっきりしてきました。

 いま、アメリカ軍の再編をめぐって沖縄の普天間基地の移転の問題、米軍の司令部を神奈川県の座間市に配備する問題、横須賀港に原子力航空母艦を配備する問題、山口県岩国基地への艦載機の移転など、在日米軍基地の機能強化が押し付けられようとしている中で、地方自治体にもそうしたことに協力させようと、こうした条例が国に指導のもとに進められているのではないか。

  1. まず、こうした認識の上で、今回の条例を提案されているか、見解をうかがいます。
  2. 専門員など、市の職員以外のものが不明ですが、いつになったら明らかにされるのか。国の指示待ちなのか。
  3. 医療、土木、建築、運輸、消防などの職員が位置づけられていることがあきらかにされましたが、それ以外は関係しないのか。
  4. また、民間の病院や運送会社など、市内に関係するものはどういうものがあるのか。それは義務的になるのか。
  5. この条例による動員などに従わないもの場合の罰則についてうかがったら、はっきりしないので、再度うがいますが、関係する職員はどうか。一般市民はどうなるのか。

 つぎは、マリンスタジアムの指定管理者の問題です。

  1. 議会に提案する前に、ロッテ球団にすると発表したことに何ら問題がなかったかのような答弁ですが、議会にはかって発表するべきではないか。ロッテマリーンズ優勝の余勢をかって、議会を無視しておこなったのではないか。はっきりさせてください。
  2. 指定管理者に委託料は払わないとのことですが、今後5年間、市からの支出はないのか。あればどういうものか。