野本信正議員の一般質問への答弁(要旨)

2006.3.16
【都市局長】
○市営住宅入居について
 一般向け市営住宅の落選回数5回以上は140人、10回以上が62人、15回以上は23人で最高は30回だ。障害者向けでは5回以上は1人だ。単身者向けは、5回以上が46人、10回以上が20人、15回以上は4人で最高は19回だ。高齢者向けは5回以上が2人、10回以上は1人で最高は12回だ。競争率の高い順で、轟町第1団地、鎌取団地、白旗団地、高浜第4団地、西下田団地、千城台第5団地、桜木町第2団地、千城台第4団地、貝塚団地、高浜第3団地となっている。募集戸数が半減している理由は、住宅の老朽化で空き家修繕単価の増大にある。今後3年間で長期空き家を対象に集中的に修繕し、募集数を増やしていく。
 5年以上募集していない戸数は74戸、10年以上は24戸ある。競争率の高い4〜5階の「中耐住宅」は計画的に修繕し対応していく。団地ごとの空き家比率は、千城台第3団地は67戸で22.4%、千城台第4団地は16戸で34.7%、小倉台団地は12戸で11.1%、南町団地は6戸で15%だ。通常の退去修繕とは別に、長期空き家を対象に修繕を行っていく他、高齢者向けも浴槽の設置、手すり取り付け、便器取替えなどを実施していく。建替え、新築計画は第2次5か年計画に沿って進めていく。
 市が直接建設する場合は、初期投資として用地取得費のほか建物本体の建設費、外溝や植栽など共同施設整備費が必要となる。借り上げ公営住宅は、土地所有者への共用部分や共同施設建設費の一部を補助する費用と市場家賃での年間借り上げ費用が必要だ。直接建設の場合は、初期投資は大きいが、家賃収入がある。借り上げは、初期投資は小額だが、毎年借り上げ料を支払うことになる。入居希望者に応えるために、千葉市は5か年計画で建替え戸数増と空き家住宅の募集増で対応していく。借り上げは、借り上げ料の確定方法や契約終了後の入居者移転など課題が多く今後の検討課題とする。
 県職員住宅の借り上げは、県から照会があったら市の対応を検討する。空いているNTTなどの職員住宅も今後調査していく。

【財政局長】
○公正な市政・契約について
 H16年度の公共事業中、契約額3,000万円以上の土木工事で落札率95%以上は85件だ。落札率上位から、(1)幕張町弁天町線電線共同溝整備工事は、徳倉建設(株)で4,903.5万円、落札率98.02%。(2)宮野木町15号線交差点改良工事は、(株)伊地知建設で4,033.9万円、落札率97.85%。(3)下排水施設工事・高品雨水幹線は、前田建設工業(株)で1億4,910万円、落札率97.74%。(4)農政センター下水管敷設工事は、興誠建設(株)で4,011万円、落札率97.49%。(5)土気町17号線道路改良工事は、八千代建設(株)で3,958.5万円、落札率97.40%。(6)中野町136号線道路改良工事は、(株)トヨクラメントで3,022.3万円、落札率97.40%。(7)さつきが丘47号線他側溝改良工事は、(株)伊地知建設で4,211.2万円、落札率97.20%。(8)下排水施設工事・東幕張は、作新建設(株)で4,803.8万円、落札率97.18%。(9)下排水施設工事・村田は、(株)大隈工業で4,606.4万円、落札率97.18%。(10)下排水施設工事・山王町は、三ツ和総合建設業(協同組合)で9,145.5万円、落札率97.15%となっている。
 千葉市は、談合事件を踏まえH15年4月から不正行為を抑止するため、損害賠償予定条項として契約金額の10%を契約約款に設けた。さらに、入札の透明性・競争性、公平性のため、予定価格、最低制限価格等の事前公表を実施するなど改善し、公正に実施している。公正取引委員会の「課徴金」支払額の上位10社は、(1)総電建(株)で4,926万円、談合件数13件、(2)(株)白川土建で4,869万円、談合件数19件、(3)京葉工管(株)で4,770万円、談合件数18件、(4)(株)伊藤工務店で4,672万円、談合件数12件、(5)(株)小梛組で3,836万円、談合件数16件、(6)(株)房総企画で3,671万円、談合件数11件、(7)日枝建設(株)で3,612万円、談合件数14件、(8)(株)高田土木で3,381万円、談合件数9件、(9)甲栄建設(株)で3,301万円、談合件数9件、(10)旭建設(株)で3,278万円、談合件数11件となっている。
 「課徴金」支払い業者のH16年度受注金額は、(1)(株)白川土建で5億7,309.4万円、(2)旭建設(株)で5億5,301.2万円、(3)甲栄建設(株)で2億8,875.6万円、(4)(株)高田土木で2億3,873.9万円、(5)(株)小梛組で2億2,391.5万円、(6)総電建(株)で1億2,344.7万円、(7)京葉工管(株)で1億38万円、(8)(株)伊藤工務店で4,510万円、(9)日枝建設(株)で4,306.1万円、(10)(株)房総企画で受注額なしとなっている。
 稲毛停車場穴川線電線共同溝工事の契約方法は、H13年度まで指名競争入札だったが、H16年度からは希望型指名競争入札として入札資格要件を定め、広く入札参加者を募り入札を執行している。H9年度以降の受注業は、H9年度が(株)小梛組で9,261万円、落札率95.1%。H10年度は泰伸建設(株)で1億27.5万円、落札率99.46%。H12年度の1件目は、泰伸建設(株)で6,562.5万円、落札率99.21%。2件目は(株)小梛組で6,037.5万円、落札率99.65%。H13年度の1件目は、泰伸建設(株)で6,510万円、落札率98.41%。2件目は(株)小梛組で5,336.6万円、落札率99.66%。H16年度は(株)小梛組で5,176.5万円、落札率95.89%。H17年度の1件目は(株)小梛組で4,888.5万円、落札率96.96%。2件目は泰伸建設(株)で8950.4万円、落札率95.00%となっている。
 (株)小梛組は代表者小梛泰三郎、所在地は稲毛区小仲台6−20−2、職員18名。泰伸建設(株)は代表者本郷清子、所在地は稲毛区小仲台6−20−2、職員7名だ。
 公共工事に対し、外部からの「働きかけ」や「圧力」はないが、公共事業への斡旋を防止する「あっせん利得処罰法」や「官製談合防止法」で、今後も関係職員に適切な指導を行う。地元業者の事務所には、要請に応じて工事の概要説明に出向くことはある。

【保健福祉局長】
○アスベスト対策について
 「救済給付の支給制度」の周知は、市のHPと4/1の市政だよりに掲載し、アスベストに関するパンフレットを作成して、公共施設や関係機関を通じて市民に配布する。幕張地域や被害が心配な地域には、市の総合的対応策として実施した、民間建築物のアスベスト含有分析調査の状況を踏まえて協議していく。三菱マテリアル建材では、工場跡地周辺の住民で希望者には、一定の要件での検査費用の負担を公表している。市としてもHPに掲載し、相談があれば案内する。新法のPRは、県説従事者と家族、歯科技工士等のアスベスト曝露危険職種には、関係団体等から周知されると思うが、市はパンフレットで情報を提供していく。
 中皮腫患者には、新制度の情報を提供してもらうよう関係機関と協議していく。死亡小票の保存期間は3年と短いため、これでの被害者の実態把握は、現状では困難だ。認定申請の受理は、保健所の薬剤師等専門職員が対応する。定期的に研修会等に参加しているが、国等主催の専門研修があれば参加したい。保健センターでは、保健師が調査票記入の補助的な役割を果たし、保健所では医師・薬剤師が健診の必要性を判断する。申請事務が競合した場合は保健所で適切な対応を行う。3/15現在の受付件数は4件だ。

【建設局長】
○公正な市政・天戸大橋関連工事について
 この工事に関わる一次下請けの市内業者は、(1)桟橋仮説工事は泰伸建設(株)、(2)旧橋張出部撤去工事も泰伸建設(株)、(3)旧橋撤去工事は、泰伸建設(株)と(株)開拓公社、(4)大橋下部工事は、泰伸建設(株)だ。一番多く一次下請けを受注したのは、泰伸建設(株)で4件だった。

【下水道局長】
○公正な市政・下水道工事について
 稲毛区内の下水道工事の1件3,000万円以上の工事は


工事名 落札業者 契約金額(千円) 落札率(%)
1 下排水施設工事 殿台土木(株) 59,640 99.6
2 下排水施設工事 多田建設(株) 97,020 98.5
3 下排水施設工事 (株)小梛組 75,075 99.3
4 下排水施設工事 (株)大野組 110,670 99.4
5 下排水施設工事 (株)小梛組 60,270 99.5
6 下排水施設工事 丸義土木(株) 40,950 98.2
7 下排水施設工事 (株)木村工務店 34,052 98.0
8 下排水施設工事 長谷川土木工業(株) 75,075 99.3
9 下排水施設工事 泰伸建設(株) 58,485 99.5
10 下排水施設工事 小松建設工業(株) 168,000 99.1
11 下排水施設工事 須崎建設(株) 102,270 99.4
12 下排水施設工事 (株)小梛組 83,685 99.4
13 下排水施設工事 長谷川土木工業(株) 119,681 98.3
14 下排水施設工事 泰伸建設(株) 115,500 98.2
15 下排水施設工事 (株)小梛組 54,075 98.8
16 舗装復旧工事 岡田建設(株) 31,185 99.0
(小計)
1,285,633 99.0


【教育次長】
○アスベスト対策について
 幸町第3小学校のアスベスト健診は、すでに一般市民向けに市のHPに掲載し、4/1号の市政だよりでも周知するので、改めて通知する予定はない。健診は本人の希望で専門的な診断を受けるものだから、本人の負担となる。アスベスト含有吹きつけ材の使用状況や含有濃度、室内環境測定結果は、説明会等で知らせ、情報の共有化に努めている。敷地境界のアスベスト濃度基準1リットル当り10本の根拠だが、一定大気環境中でのアスベスト環境基準はない。しかし、発生源の監視、規制を目的にした敷地境界基準では1リットル当り10本となっている。この基準は、石綿の健康への影響、排出抑制技術や発生源の調査結果等を勘案し、H元年12月に大気汚染防止法の一部改正を踏まえ、石綿製品等製造工場への適用として定められたものだ。国では、H18年度に室内濃度の基準をつくるため調査研究する予定だ。
 H17年12月20日から校舎内6か所で4時間の室内環境濃度測定を実施した。結果は空気1リットル中0.3本から2.3本で、WHOの報告書では1リットル当り1〜10本程度では健康リスクは検出できないと記述されており、影響ないと考える。

○公正な市政・市立千葉高改築工事について
 発注済の4件の工事は、(1)敷地造成工事、受注業者は戸田・小梛建設JVで、契約金額5億3,550万円、落札率95.59%。(2)樹木移植伐採工事、受注業者は(株)緑栄で、契約金額1,354.5万円、落札率95.75%。(3)解体工事、受注業者は(株)折本土建興業で、契約金額1億7,777万円、落札率85%。(4)舗装補修工事、受注業者は(株)小梛組で、受注金額は3,801万円、落札率97.88%だ。
 今後の予定事業は、H18年度に杭打ちと本体工事着工、電気設備工事等の建築設備工事を発注の予定だ。H19年度は外溝・植栽工事、H20年度は自転車置場や外溝に関する設備工事を予定し、予算額は約20億円だ。
 分割発注の理由は、「中小企業者の受注機会確保に関する法律」で、ランク別発注基準の遵守や分離・分割発注し、特定建設企業体の活用を行っている。工事の実施に当り、関係法令等を遵守し、公正・公平な執行に努めており、市立千葉高改築工事では、一括発注の陳情書などで要望はあったが、適切に対応してきた。