日本共産党が提出した条例案

千葉市条例第  号 

千葉市子どもを虐待から守る条例

(目的)

第1条 この条例は、子ども虐待防止等に関する市及び市民の責務を定め、子ども虐待を予防し、子どもの生命及び人権を守り、もって子どもの健やかな成長及び発達に寄与することを目的とする。

(定義) 

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)子ども 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号。以下「法」という。)第2条に規定する児童をいう。

(2)保護者 法第2条に規定する保護者をいう。

(3)子ども虐待 法第2条に規定する児童虐待をいう。

(市の責務)

第3条 市は、すべての子どもの生命及び人権を守り、その健やかな成長及び発達を保障するために、子ども虐待の予防及び早期発見その他の子ども虐待の防止等に努めるものとする。

(市民の責務)

第4条 市民は、市が実施する子ども虐待の予防及び早期発見その他の子ども虐待の防止等に係る施策に協力するとともに、子どもの生命及び人権を守るため自ら積極的な役割を果たすよう努めるものとする。

(子育て支援事業の充実)

第5条 市は、子ども虐待を防止するために、子育て支援事業の充実その他安心して子育てができる環境の整備をするものとする。

 (ネットワークの構築)

第6条 市は、子ども虐待を防止するために、学校、児童福祉施設、病院その他子どもの福祉に業務上関係のある機関で構成するネットワークを構築するものとする。

(子ども虐待の早期発見のための乳幼児健診の活用)

第7条 市は、母子保健法(昭和40年法律第141号)に規定する乳児又は幼児に対する健康診査の実施にあたり、これを活用し虐待を受けた子ども及び受けるおそれがある子どもを早期発見するため、すべての子どもが健康診査を受診できるよう必要な体制を整備するよう努めるものとする。

(調査研究)

第8条 市は、子ども虐待の予防及び早期発見のための方策、子ども虐待を受けた子どもの援助並びに子ども虐待を行った保護者の指導及び支援のあり方、親子の再統合の条件整備等子ども虐待の防止のため必要な事項について、調査研究をするものとする。

(子ども虐待を受けた子どもの支援)

第9条 市は、子ども虐待を受けた子どもがその年齢及び能力に応じ、充分な福祉サービス又は教育を受けられるように必要な施策を講じるよう努めるものとする。

(子ども虐待を行った保護者に対する指導)

第10条 市は、子ども虐待を行った保護者に、再発防止のための指導の徹底に努めるものとする。

(広報)

第11条 市は、子どもを子ども虐待から守るため、子どもの人権、子ども虐待の通告義務等について必要な広報その他の啓発活動をするよう努めるものとする。

(通報)

第12条 市民は、子ども虐待を受けるおそれのある子どもを発見した場合は、市に通報するものとする。

(委任)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

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議 案 説 明

  子どもの健やかな成長及び発達に寄与することを目的に、子ども虐待防止等に関する市及び市民の責務を定め、子ども虐待を予防し、子どもの生命及び人権を守るため、必要な事項を定めた条例を制定しようとするものであります。