野本信正議員の議案質疑に対する答弁(要旨)

2007.6.11
【総務局長】

○ 議案105号 市立千葉高校改築外構工事について
 「一括発注を求める議員の言動に係る再発防止の申入れ」は、H18年8月31日に、一括発注を求めた自民党市議団幹部の市議に申し入れた。内容は「議員の言動に圧力を感じた職員がいたので今後このようなことがないよう」申し入れたもの。

【都市局長】

○ 議案96・97・98・101・103号「きぼーる」について
 「きぼーる」の利用者数見込は、中央保健福祉センターが11万人、子ども交流館11万8千人、子育て支援館3万7千人、ビジネス支援センター11万人、科学館30万人で、公共施設の年間利用者数は約67万5千人、1日当り1,900人を見込んでいる。民間施設の利用者は事業者が明らかにしていない。駐車場の収容台数は313台、料金は20分で100円予定しているが、車での来場者は想定していない。多様な施設が同じ入口を利用するが、入口からエレベーターまで床や壁にテーマカラーで誘導している。1・2階の民間施設は、周辺道路から直接出入できるので混乱はない。ビルの維持管理費は、指定管理者への委託費も含め年間、約11億9,000万円を見込んでいる。

○ 議案104号 花島小大規模改造工事について
 工事内容は、耐震化を図る構造改修と老朽化での大規模改造工事だ。耐震工事の概要は、鉄骨補強壁が29枚。鉄筋コンクリート補強壁19枚。鉄筋コンクリート補強柱1か所。強化ガラスへの交換だ。
 その他の改修の概要は、給排水設備と電気設備の改修の他、エレベーターを1基設置する。トイレは、多目的トイレを1階に設置し、手すりをつけ段差をなくしバリアフリー化を図る。
 耐震工事に必要なブレースの数は29枚、価格や製造業者・住所は決定しておらず未定だ。直近の耐震工事10校のブレース数と製造業者・住所・価格は、(1)幕張西小は、匝瑳市の「鈴木建設」で価格は1,207万5千円、(2)弁天小は、白子町の「細谷工業」で210万円、(3)大森小は、木更津市の「木更津建鉄」で630万円、(4)大宮小は、旭市の「鏑木工業」で1,680万円、(5)蘇我中は、白子町の「細谷工業」で1,365万円、(6)千城台北小は、旭市の「鏑木工業」で630万円、(7)長作小は、木更津市の「江川製作所」で519万7,500万円、(8)桜木小は、匝瑳市の「マルナカ工業」で945万円、(9)花見川第3小は、白井市の「中込工業」で1,008万円、(10)千草台中は、白井市の「中込工業」で756万円、総合計で8,951万2,500円となる。ブレースの鉄高騰による影響はあるが、工事費算出の際に市場価格を調査し積算に反映している。5年前と比べ88%、10年前とでは55%上昇している。
 花島小では、吹付けアスベストの囲い込みはない。アスベスト含有成形板の有無は、工事の中で分析調査し確認する。含有が確認されたら関係法令を遵守し適切な処理を行う。

【財政局長】

○ 議案105号 市立千葉高校改築外構工事について
 入札での落札金額は、調査基準価格を0.02%、金額で93,000円下回っている。WTO一般競争入札以外の調査基準価格は、入札当日に契約課長が決定し、落札後に公表しており、外に漏れることはない。これまで、調査基準価格を下回り調査対象となった案件は、H18年度では34件だ。
 千葉市特定建設工事共同企業体取扱要綱では、地元企業への技術移転可能な工事には2億円以上の工事を共同企業体に発注できると規定している。当該工事は、高低差があり、高さ4m以上・延長150mのL型擁壁を設置し、施工中の工事との調整があるなど、共同企業体発注として高度な技術力がある大手ゼネコンが参加したもので、0.02%の差での落札は、設計図書に基づいた綿密な見積り積算で入札した結果、落札したものだ。
 稲毛停車場穴川線電線共同溝工事の受注者はKK小梛組と泰伸建設KKだ。本工事は、工事概要や入札参加資格要件を公告して入札参加を募集し、一般競争入札として適正に執行した結果だ。

【保健福祉局長】

○ 議案96・97・98・101・103号「きぼーる」について
 保健福祉センター利用者のうち高齢者・障害者1日あたりの人数は、300人程度と考える。健康診断実施日の来所者は、1日当り保護者含め150人程度を見込んでいる。行政機関の利用は、一定時間内を無料に考えているが、具体的方法は関係部局と調整している。保健福祉センターが区役所から離れているが、申請に必要な「住民票」「市・県民税課税証明」は、保健福祉センター内のオンラインが活用できるなど利便性を図っていく。

【建設局長】

○ 議案107号 新港横戸町線について
 今回の工事契約の進捗率は、全体延長2,630mのうち、整備延長は1,765mで進捗率は67%だ。事業総額は、700億円で、H18年度までの執行額は532億円だ。
 工事現場付近の住民とは、本議案に関する打合せを毎月実施し、理解を得ている。「道づくり協議会」では、新規工事概要を説明している。沿線住民には、「工事ニュース」を年4回発行し、工事概要を知らせている。苦情への対応では、直ちに修繕や補修が必要な被害には速やかに対応している。計画交通量1日26,000台の4車線道路である新港横戸町線の環境問題では、騒音は地域ごとに設定している環境基準を守るため、遮音壁等で対策を講じている。大気汚染でも供用時の予測値は環境基準を超えてはいない。新港横戸町線による街の分断は、横断道路や歩道橋を設置することで地域住民の理解を得ている。

【経済農政局長】

○ 議案96・97・98・101・103号「きぼーる」について
 官民複合型のこのビルは、公共施設だけでも年間67万5千人を見込んでおり、商業施設を含めると相当数の集客があり、賑わいの創出と新たな人の流入があり、活性化に寄与できると考える。
 ビジネス支援センターの駐車料金徴収は、利用者は基本的に企業や商店主で、事業活動の一環として施設を利用するもので、支障はない。

【環境局長】

○ 議案第100号・東部最終処分場臭気対策施設及び排水施設について
 活性炭処理設備は、埋立ごみからの臭気を集め、活性炭で脱臭するもの。施設建設費は、1億2,280万円で耐用年数は15年程度だ。臭気対策設備があるのは東部最終処分場だけで、人家までの距離が250mと近く、生活環境保全のために必要な施設だ。
 汚水の浄化では、廃棄物処理法・市の指導要綱の維持管理基準以下に処理し、土地改良区排水路を経由し、鹿島川へ放流している。処分場の排水以外の工事は、周辺道路が降雨時に冠水し交通障害が出ているので、地元と協議し周辺環境整備として実施した。建設費の総額は、3億4,140万円、利子は2.5%で7,000万円だ。

【教育次長】

○ 議案105号 市立千葉高校改築外構工事について
 これまで発注した工事名・落札業者は、(1)改築敷地造成工事は、戸田・小梛建設JV、(2)改築樹木移植伐採工事は、KK緑栄、(3)改築解体工事は、KK折本土建、(4)改築に伴う舗装補修工事は、KK小梛組、(5)改築杭打工事は、ノザキ建工、(6)改築工事は、熊谷・安藤建設JV、(7)改築電気設備工事は、小峰・千葉電建JV、(8)改築給排水衛生設備工事は、伊藤・春日建設JV、(9)改築ガス設備工事は、東京瓦斯KK、(10)改築冷暖房設備工事は、田辺・株木建設JV、(11)改築昇降機設備工事は、東芝エレベーターKK、(12)改築外構工事は、東急・小梛建設JVが落札している。
 2件以上落札した業者は、JVの構成員を含めKK小梛組で落札は3件ある。これまで、発注した土木・舗装工事は全体で3件だ。
 一括発注問題の新聞報道や議会質問の内容は、自民党市議団幹部の市議が工事短縮や工事費低減から一括発注を求め、その時の状況が報道されたことで、議会ではその言動で職員が圧力を感じたかどうかなどの質問があったもの。