2009年9月議会 提案理由の説明

もりた真弓

 発議15号・「千葉市精神障害者に係る千葉都市モノレールの運賃の助成に関する条例」についての提案理由の説明を行います。

 今回の条例は、精神障害者及びその介護者について、千葉都市モノレールの運賃の一部を助成することで、精神障害者とその介護者の経済的負担を軽減するとともに、社会参加を促し、障害者の福祉の増進に貢献するものです。

 現在、精神障害者は、障害者福祉サービスのうち、JR・私鉄・タクシーを始め、モノレールや航空運賃、有料道路の通行料金等の割引がされていません。

 そもそも障害者基本法では「国及び地方公共団体は、障害者の権利の擁護及び障害者に対する差別の防止を図りつつ、障害者の自立及び社会参加を支援すること等により、障害者の福祉を増進する責務を有する」と定められています。加えて、平成18年4月からの障害者自立支援法の施行により、身体障害、知的障害、精神障害の三障害共通に障害福祉サービス等を提供することになりました。

 千葉市議会でも今年の第一回定例会には、精神障害者の方が身体障害・知的障害と同様に、「市福祉手当」や「心身障害者医療費助成」が受けられるための条例改正が提案され、採択となりました。私ども日本共産党千葉市議団は、同様の趣旨で「手当額を引き下げない条例提案」を同時におこないました。手当の金額を引き下げたことには納得がいきませんが、精神障害者の方に福祉サービスが広がったことは評価できるものです。改正された条例は来月10月からの実施です。

 日本共産党千葉市議団は、これまでもずっと精神障害者のモノレール運賃割引について求めてきました。さらに今年の3月25日に、本市障害者自立支援課長名で交通政策課長宛に、「精神障害者に対する千葉都市モノレールの運賃割引」は、「三障害に対する公平性を踏まえ、千葉都市モノレールの運賃割引について、精神障害者を加えるよう千葉都市モノレール株式会社に検討」するように要請してほしい旨の文書も出されています。早急に、精神障害に対するサービスを身体障害・知的障害と同じ扱いにすることが求められています。

 本来であれば、千葉都市モノレール株式会社が国土交通省に対して、精神障害者の運賃割引を申請することで認可されるものですが、現在の議会の制度上制約があって、今回はやむなく千葉市が運賃の助成をするという形での提案にしています。千葉市が、障害者の自立を図り、活動を拡げる視点で、「三障害は平等」ときちんと位置づけ、積極的に制度の改善をするべきです。

 以上の理由により、条例提案の説明といたします。みなさんのご賛同をよろしくお願いします。