ふくなが洋議員の一般質問

2009.10.2

 日本共産党千葉市議団のふくなが洋です。一般質問を行います。

1、マニフェストに関する取り組み事業工程表について

写真 市長が9月に出された工程表にかかわり以下伺います。

(1)モノレールの延伸問題について

 この間の各会派の質問でも、延伸凍結については概ねその方向に向かいつつあるように感じます。モノレールの延伸問題と併せて、求められているのが経営問題です。高齢者の社会参加は、行政効果の高いものと思います。そのことを一緒に改善するために、高齢者のモノレールの利用問題について伺います。
 1に、当面、75歳以上のモノレール無料化について、高速道路の無料化よりは社会的な効果が大きいと考えますが、市長の考えを伺います。
 2に、その時に、モノレールがない区の交通問題を考えねばなりません。バス路線への一定の補助、喜ばれていた敬老乗車券の復活やパス券などの援助など、会社の負担も併せて求めるものです。高齢化社会のなかで、元気な老後を過ごすためにも効果は大きいと考えます。お答えください。

(2)前市長の真相究明について

 その後、おなぎ前議長が逮捕をされる重大な問題がおこりました。今議会で、入札制度検証委員会が設置をされます。前市長の贈収賄問題は、裁判を待たねばならない問題もありますが、議会や執行部にはそれなりの真相究明の責任と再発防止の役割と責任が求められます。
 1に、入札制度検証委員会は、契約などにかかわり調査をするとのことですが、最終的には市役所の倫理規程などを設けて、そのことを広く市民に公開をするべきではないでしょうか。
 2に、おなぎ前議長の逮捕により、これまでの入札にかかわり、職員の関与が指摘をされています。この問題はどのように対応するのか。また、市長は、このおなぎ前議長の入札について、市長自身は問題はないと考えるのか。

(3)指定管理者制度について

 100以上の指定管理者問題が、5年の経過をへて2010年度には大きな問題になると思います。指定管理の在り方には、まだまだ未解決の問題があります。公的なサービスをどう保障するのかが問われています。そこで伺います。
 1に、市長は指定管理者制度の改革に、どのように取り組むのか具体的にお答えください。
 2に、市の施設管理は、利用者・市民の理解なくしては進みません。この間の指定管理制度の問題点、市民の理解はどのようになっているのか。

(4)ごみ減量化について

 この問題は、市民の重大な関心事になっています。ごみ問題は、国・行政の責任、物を生産する企業の責任、市民の責任が一緒になって解決できる問題であります。
 1に、最初に千葉市のごみを排出する事業所のごみの減量化について、どのように考えるのか。
 2に、ごみ問題は、市民が納得と責任を果たさねば解決できない問題です。千葉市はこれまで、ごみ問題ではそれなりの教訓と実績があります。このことは、どのように今回のごみ減量問題で生かされているのか。市民の理解をどのように得るのか、改めて伺います。

(5)外郭団体と人事問題について

 天下り批判が国の方では大問題になっています。市長は、外郭団体の見直し・統廃合を打ち出しています。市のOBが数多く役員になっていることも徹底的にチェックするとのことです。
 このことは、外郭団体の職員にはかなりの不安になっています。また、この間、新規の採用はされていません。そこで伺います。
 1に、外郭団体にはそれなりの歴史、存在理由があります。その評価と、何を見直すのか。関係する職員の声はどのように受け止めるのか伺います。
 2に、市のOB職員の役員の見直しをするとのことですが、これは天下りと考えているのか。どのように改善をしようとするのか。また、65歳までの雇用は時代の流れです。この点についての考えも伺います。
 3に、職員の評価の問題です。公務労働は、なかなか点数化できない問題があります。企業の価値観とは違う問題があります。そのことについて、市長は何を基本とするのか。

(6)大型公共事業の見直しについて

 蘇我スポーツ公園に見直し問題についてです。この間、スポーツ公園整備事業の見直し案が提案されています。縮減効果も打ち出されています。
 この縮減問題も全体事業のなかで考えなければなりません。全体1,601億円の事業については、どのように見直しを図るのかが問われます。そこで伺います。
 1に、大型公共事業の見直しは時代の流れです。蘇我臨海開発についての見直しの今後についてうかがいます。
 2に、千葉駅西口再開発事業の具体的な見通しについて、お答えください。
 3に、国事業負担金の廃止問題が国で検討されています。この問題について市長のコメントはありませんが、工程表に加えて、市民の目線から検討をするべきであります。特に、大型公共事業である市役所前の約220億円の事業費の国道357号線については、市の負担も多く問題が指摘をされていますので、見直しが至急必要ではありませんか。また、総事業費の内訳はいくらか。各年度の事業内容についてどのように確認しているのか、うかがいます。

(7)社会福祉協議会のヘルパー問題について

 この問題は、この間議会には請願なども出されており、関係者には命にかかわる問題となっています。かたくなに、なぜ社会福祉協議会から民間に事業を移行させようとするのか理解に苦しみます。
 千葉市が、社会福祉協議会の存在をうまく使って、障害者のヘルパー事業の責任を障害者に負わることを進めることでしかないと思います。
 社会のなかで、弱者に責任を押し付けることは止めるべきです。そこで伺います。
 1に、民間に移行させるにしても民間の事業の基盤整備は整っているのか。
 2に、社会福祉協議会のヘルパーサービスは、最後まできちんとサービスを保障する信頼があったのです。交通費が支給されるために、区をまたいでサービスを提供して、ヘルパーが見つからなければコーディネターが代行をしていました。このことが民間でできると考えるのか。

2、消費者行政について

(1)多重債務問題について

 現在、全国には1,100万人のサラ金利用者があり、200万人を超える多重債務者が存在するといわれます。そして、その多くが低所得者や貧困者です。
 2008年の経済・生活苦の自殺者は7,404人で、多重債務者の夜逃げは10万人を超えているといわれます。
 そこで国は「多重債務者対策本部」を設置して、「多重債務問題改善プログラム」に基づいて、官・民をあげた多重債務対策が進められています。
 そこで改めて伺います。
 1に、千葉市における多重債務の実態と、改善に向けて千葉市はどのように取り組んでいるのか。
 2に、多重債務問題は解決できます。金融機関などと連携するとともに相談体制を強化して解決と被害防止を具体的に図ることを求めますがどうか。

(2)保険商品について

 個人年金保険に係るトラブルが増えています。銀行が生命保険会社と連携して、いろんな金融商品を販売しています。大切な退職金や預金を「有利」だからと、理解が不十分なままに契約をして解約ができず、元本も保証されないことがわかり、抗議をしたが誠実な対応がされないとの苦情が寄せられています。そこで伺います。
 1に、こうした金融商品のトラブルの千葉市における実態とその背景について伺います。
 2に、問題の根本は、元本保証と誤解させる進め方、解約がまずできない、すれば多額の違約金をとられることがあります。こうしたことを銀行がすすめることで、市民が泣かされる実態について改善策はないのか。お答えください。

3、空き地・不在家屋について

 現在、市内でも空き地が増え、不在家屋が増えてきました。雑草の問題や家屋の崩壊などで、地域の環境が深刻になっています。多くの場合、土地建物の所有が複雑で対応が取れないでいます。
 全国で、景観や住環境を守る視点から、廃屋の撤去に費用の助成をしている自治体があります。千葉市においても、法的には難しいと考えられますが、何らかの方策をとる時期であると考えます。
 こうした事態を放置すれば、地域の住環境が脅かされていまいます、市としての解決策は考えられないのか、うかがいます。

4、駐輪場対策について

 議会でも駐輪場問題は大きな問題になっています。駐輪場の設置は、緊急の課題にもなっています。

(1)機械式駐輪場問題について

 今年の7月1日にオープンした千葉駅前の機械式の駐輪場は、切り札とも言われるIT式の駐輪場といわれています。
 1に、この駐輪場の総工費はいくらなのか。設計・工事・入札の経緯など、詳しく説明してください。
 2に、オープンして問題はなかったのか。あればその原因と対応策について、うかがいます。
 3に、現在の利用者状況について。また、その改善対策についてお答えください。

(2)業務委託問題について

 この間、駐輪場の委託先がよく変わります。この間、私は駐輪場問題を取り上げてきました。市民にとって、また働く人にとり、公正で透明な運営が求められます。
 1に、千葉駅の駐輪場を委託されている会社は何という会社であり、その会社の本社、実績、概要について伺います。
 2に、この駐輪場の入札の経過、入札について問題はなかったのかうかがいます。
 3に、この駐輪場契約で問題はなかったのか。働く人の雇用条件はきちんと守られているのか、お答えください。
 4に、市の発注工事や業務委託において、叩きあいで低入札価格になり、そこで働く民間労働者の生活水準が抑えられている深刻な問題があります。
 最低賃金の水準を確保するために、千葉市が基準などを設けて、業務契約を改善するべきではないのか。お答えください。

5、利用しやすい京成千原線について

 これまで、利用者からの切実な要望を以前の千葉急行、そして現在の京成電鉄に届けてきました。1992年4月1日水曜日、千葉市が政令市に移行するその日に、千葉急行、現在の京成千原線が暫定開通しました。
 地域の永年の思いがかないました。開通後は運行や駅の利用、バリアフリー化が切実な願いとなります。そこで伺います。
 1に、千原線のバリアフリー化を、計画を前倒して速やかに行うべきではないか。
 2に、輸送力の強化を求めますが、どうか。
 3に、運賃が高いので引き下げを求めます。高い背景には、千葉急行時代の償還があるとされていますが、その公開といつになったら下がるのかについても伺います。
 4に、大森台駅前整備が予定をされていますが、改めて今後の駅前整備のスケジュール、解決すべき問題は何か、明らかにしていただきたい。

6、親しまれる公共施設について

 市内にはたくさんの公共施設があります。そこでは、施設をただ運営するのではなく、職員やボランティアの方が施設を親しまれるように、様々な工夫をしている所があります。例えば、ハーモニープラザでは季節の変わり目に、いろんな楽しいデコレーションが飾られます。現在は鈴虫が鳴いています。
 これは、関係者の協力で作製をされているようです。また、福祉機器の展示コーナーも工夫されてわかりやすく、実際に使うことができるようになっています。
 他市では、公共施設の玄関に、その市の名産品を飾るところもあります。千葉市ももっと市民の心が和むように展示をすればいいのかと思います。また、地域の子どもや高齢者の作品を並べる。9月は防災訓練に役立つものを置くなど、すぐに取り組めると思います。そこで伺います。
 1に、春のお雛様、5月の鯉のぼりを市民の協力をもらい展示をすることなど、市役所・区役所など公共施設の空間を利用して、もっと市民がほっとするようなことは考えられないのか。
 2に、地域の方のボランティアでの盆栽や菊などの作品の管理・展示を行ってはどうでしょうか。

7、社会教育について

 この間、社会教育法が新自由主義の流れの中で「改悪」をされています。新自由主義の市場原理最優先の考えが、社会教育に悪影響を与えています。特に「自己責任論」は、将来ある青年に諦めをもたらしていることは深刻ではないでしょうか。
 教育委員会制度も「設置の選択制、首長との連携による教育行政の充実と総合的な行政の推進」として、地方分権で教育委員会のあり方そのものが問われています。
 社会教育法の12条で「国・地方自治体は社会教育団体に対し、いかなる方法によっても不当に統制的支配を及ぼし、事業に干渉してはならない」となっていました。
 ところが自治体では、指定管理者制度の導入で、税金を納めなければ公民館で学べない事態も他市ではおきています。

(1)千葉市において社会教育へのかかわりについて

 1に、教育委員会の所管についてのあり方をどのように考えるのか。
 2に、生涯学習を商品として扱うことはないのか。また、統制されたものにならないのか。
 3に、家庭教育や情報公開に公権力の介入や企業の介入はないのか。
 4に、社会奉仕活動に動員されることはないのか。
 以上、お答えください。

(2)衆議院文部科学委員会での附帯決議について

 2008年5月23日の衆議院文部科学委員会では附帯決議がありました。そこで伺います。
 1に、指定管理者制度の導入による弊害についても十分配慮し、検討することになっていますが、この点どのように対応するのか。
 2に、各個人の学習活動、地域社会の教育活動との循環につながる具体的な取り組みに支援に努める。その際、自発的な意志で行われる学習に対して、行政の介入とならないようにとの決議はどう保障されるのか。
 3に、社会教育委員が、その重要な職責と役割を十分に認識するような環境整備を図ることとありますが、その具体的な施策について伺います。

<2回目>

 市長の出された工程表の問題について伺います。

(1)モノレールの75歳からの無料化

 75歳からの無料化は、当面すぐにでも実現できることではないでしょうか。高齢化社会のなかで、社会参加を保障することは大切なことです。高齢者の健康のために、モノレールの利用をもっと考えるべきです。
 これは、林市長候補も大きな目玉として市長選挙で掲げた公約でもあり、市民が望むことだと思います。私どもは、公共交通の障害者の割引、高齢者への助成などは時代の流れと考えます。利用者を増やすことで、経営の改善にもなります。その点で改めて伺います。
 1に、高齢者の健康や社会参加の視点で、モノレールやバスの無料化や援助を考えるべきではないのか。
 2に、これまで、どこまで乗っても300円の「ときめきフリー切符」は評判がよく、再販売を会社に要請するとのことでしたが、このわが党の提案はどうなったのか。
 3に、高齢者の利便性のために割安の定期券を発行し、この定期券で地域で買い物をすれば割引にするなど、プレミアムを付けるなど地域経済活性化とも併せて工夫をしてはどうでしょうか。

(2)入札制度検証委員会について

 入札の件では、前市長、前議長の問題も同様の問題があると思います。おなぎ前議長の入札問題も併せて、真相を明らかにしないと市民は納得をしません。
 現在調査中とのことですが、この答弁に納得はできません。業者との関係では、市の職員は毅然と付き合いを断る人がいる一方で、それなりの付き合いをした人もいます。これでは腐敗が後を絶たなくなります。今、市民が求めているのは、毅然と対応した職員の心意気を当たり前にしてほしいとのことではないでしょうか。
 そこで伺います。
 1に、市長、議長が逮捕された現在、行政と業者の関係は、公正・透明にしなければなりません。疑われるようなことをしてはならないと思いますが、市長はどう考えるのか。
 2に、鶴岡前市長、おなぎ前市長の逮捕問題にかかわり、今後の裁判の推移、また市の関係する部署が捜査を受けたことなどについて市民に説明をすべきではないか。
 3に、前議長の問題は、議会でも政治倫理条例の制定、議長選出の改善を図ることにしています。ただ、政治倫理条例は執行部・議会が一緒に制定しなければ、市民の理解は得られませんが、この点市長はどのように考えるのか。
 4に、職員の倫理規定を検討するとのことですが、具体的な内容・視点について、市民に明らかにするべきではないか。

(3)外郭団体について

 市役所職員のOBは国の天下りと違うとの答弁でした。長年培った経験、技術をいかして、市民に奉仕をしてもらうことは必要なことです。そこで1点伺います。
 外郭団体の見直しは、現場の職員や関係者の意見を聞いて行うべきですが、このことはどう保障されるのか。

(4)大型公共事業の見直しについて

 国と地方自治体も対等平等が原則です。そして、地方自治体と企業の関係も対等平等が原則でなければなりません。
 そこで、JFEや東電に対してきちんと市民を代表して、市長は意見を言うべきではないでしょうか。そこで伺います。
 1に、今後、市長は深刻な雇用の問題や企業の社会的な責任問題について、市民の立場で意見・要望をするべきではないか。
 2に、地球温暖化は待ったなしの状況です。先日の決算委員会でも明らかになりましたが、JFE千葉地区の温室効果ガスの排出量は、平成19年度で954万5千トンです。東電の千葉火力発電は700万トンで、電力配分後は13万トンになります。これは千葉市のCO2排出の大部分を占めます。
 市長として、きちんとCO2排出量の具体的な規制を申し入れるべきではないか。
 3に、千葉駅西口再開発事業についてですが、この事業は約753億円で進められている事業です。都市計画決定がS63年、事業開始はH12年から始まりました。
 いまだに事業の完成には遠い状況です。そこで伺います。
 1つに、街づくりは市民とともに追求するべきではないのか。高さ制限・都市景観などはどのように考えるのか。また、金太郎飴のような街になるのではないのか。
 2つに、土地開発公社の土地取得に多額の税金が投入されています。いくら投入して、現在の土地価格はいくらになっているのか。高額の土地の大幅下落や事業の目的が長く達成されないことは、住民監査請求の対象とならないのか。
 3つに、ここには、千葉市の都市計画税が投入されています。千葉市の昨年度の都市計画税は126億円です。この西口再開発事業には、いくら投入されているのか
 伺います。また今日、受益と負担が曖昧とされる都市計画税について、その使われ方を市民に明らかにするべきではないのか。
 4つに、公園の整備を前倒して、遊休地の有効利用を図るべきではないのか。

(5)社会福祉協議会のヘルパー問題

 民間移行の納得できない方針が強行されて、半年が経過をしようとしています。問題が解決しないのは、利用する障害者の方々に理解が得られていないからです。
 そこで伺います。
 1に、千葉市は直ちに、社協が引き続き事業を継続するように指導をすべきでないですか。

(6)駐輪場対策について

 働く人たちの待遇改善と保障が求められます。さらに先日、野田市では公契約条例が可決をされて、民間労働者の最低賃金を市が決定することになりました。今日、低入札で労働者の賃金引下げと工事の質の低下を招き、それが市民にはマイナスになるとして、公契約条例を制定したものです。この全国初の条例制定は注目をされています。
 うかがいますが、千葉市でも独自に公契約条例を制定すべきではありませんか。