野本信正議員の一般質問

2009.12.14

1.商店街振興と買い物の利便向上について

写真 シャッター通り、地元商店街衰退の中で、振興策の一つとして買い物客の駐車場確保が大きなポイントであり、道路交通法改正で駐車禁止のチェックを民間に委託したことにより、寸時の買い物でも駐車違反になる機会が多くなり、その結果、買い物客がさらに減少しています。
 かねてより、福井県鯖江市方式を提案してきましたが、千葉市も「元気商店街手引書」で紹介しています。千葉市も比較的広い道路沿いの商店街などを手始めに、実施することを重ねて提案します。
 1に、大型スーパーなどに押され、地元商店街が軒並み苦戦している中にあって、それでも必死に頑張っている商店街が、駐車場がないために売り上げがのびないこと。路上駐車したお客が駐車違反で掴まるため、地元で買い物したくても敬遠してしまうことのそれぞれについて把握していますか。
 2に、元気商店街手引書を作った目的は何か。市内の商店会が、ここに記載されている内容を取り入れようとした場合、千葉市は積極的に協力したり、アドバイスして実現のため努力するのですか。
 3に、手引きの26ページに、駐車禁止の道路を公安委員会の許可を得て駐車可能にした、福井県鯖江市方式が紹介されていますが、千葉市内でも実施できたら、商店街活性化の一助になると考えているのですか。
 4に、過日、同僚の佐々木友樹議員らと鯖江市および越前市を視察してきました。鯖江市本町2丁目古町商店街は、駐車禁止の道路約1キロメートルの片側を、一か月おきに駐車できるようにしています。駐車時間は1時間までとしていて、商店会会長の説明によれば、商店街と商工会議所に市役所も協力して、警察と何回も協議し、福井県公安委員会に交渉して実現した。その結果、今までシャッターを閉めていた商店の幾つかが開店をして商売を始めた。お客も増えている。全国から視察にきている。とのことでした。そこで、
 駐車禁止道路を駐車可能にできる法的根拠について説明をしてください。
 千葉市内で駐車禁止区域のうち、駐車が可能な地域はどことどこですか。
 鯖江方式を実施したい商店街が相談した場合に、市は実現のために全面的に協力するのかどうか。お答えください。

2.市営墓地について

 市民が望む墓地の形態は多様なため、市が桜木霊園内に計画中の合葬墓を急ぐことが求められています。しかし、一般墓地の希望は引き続き高く、平和公園墓地は現在造成中のC地区での供給がH25年度で終了し、その後の拡張計画はA地区だけになります。今後の造成について、区画を小さくすることを改めて提案します。
 私は過日、横浜市営墓地メモリアルグリーンを視察してきたが、芝生墓地の一区画が1平方メートルで整然と整理されていた。その時お会いした墓参者と話したところ「以前から欲しかった墓地が手に入り、こうしてお参りに来られて嬉しい。1平方メートルが狭いとか思っていない、綺麗な墓地で満足している。」といっていました。何人かの墓参者に話しかけましたが同様の話でした。横浜市の担当課長は、土地の有効活用で市民から喜ばれ競争率も高いと話していました。

(1)区画を小さく造成することについて
 08年2回定例会で、一区角の面積を縮小することを提案しました。その後、市は小規模墓地の検討を示唆しているが、改めて提案します。現在の一区画の面積は4平方メートルで、永代使用料が625,000円ですが、法改正により縮小が可能になっています。
 1に、千葉市平和公園最後の墓地区画A地区は、現行通り4平方メートルで造成すると、合計約4,400区画のため、市民に供給できる期間は6〜7年ぐらいで終了になると聞いていますが見通しはどうか。
 2に、仮に2平方メートルにすれば、計算上は2倍の8,800区画が造成され、13年以上供給できる可能性があるがどうですか。
 3に、永代使用料が2分の1になれば、約32万円で供給できる可能性があるがどうですか。
 以上、それぞれ答弁を求めます。
(2)供給できる期間(年月)を長くして、より多くの希望者に安い価格で供給できるようにすることは、今後墓地を希望する市民へのサービス向上になると思うがどうか。
(3)09年度募集で、芝生墓地は需要に対して供給不足となっています。C地区の造成は、あと2,263区画と聞いており、芝生墓地を増やすべきではないのか。
(4)墓参者への利便向上について
 平和公園は現在27,000区画が市民に利用されています。これだけの墓地を供給している市役所が、高齢化が進みバス停から歩くのが困難になっている多くの墓参者の利便向上のために、平和公園内への路線バス乗り入れを実現させる責任があります。共産党市議団は何回も質問し、毎年の予算要望でも実現を求めてきました。
1に、9月議会で山田議員からも質問があったし、他の同僚議員も必要だといっています。しかし、当局の答弁は「バス事業者に要請していく」ということから一歩も進まないが理由は何ですか。
 2に、バス停から片道30分〜40分もかけてお参りしている市民の苦労を、正面から受け止めて取り組むべきではないか。
 3に、午前、午後と一日2〜3本の乗り入れをすれば、千葉駅から乗る人、都賀駅・千城台から乗る人などが、お参りする日と時間を決めて利用できると思うがどうか。
 4に、いつまでも協議をしていないで、速やかに実施するよう求めます。
 以上、それぞれについて答弁を求めます。

3.都市景観について

 かつては、町外れで寂しい場所だった千葉刑務所も、今は隣まで住宅が立ち並び、コンクリートの黒ずんだ外塀は、刑務所の暗いイメージと重なって町並を暗くしていました。先頃、千葉刑務所の塀が綺麗に塗り替えられて、レンガ風の明るい塀に変身しました。
 私は、昭和63年の議会質問で、府中刑務所の塀に欅の木をモチーフにした絵が書かれたことを紹介し、その後、継続して千葉刑務所の塀に絵を書くなど、明るくすることを求めてきました。法務省の整備方針により実現が早まりました。先日、現地を訪ね、刑務所隣接のお母さんに感想を聞いたところ、「明るく綺麗になって本当に気持ちがいい」と喜んでいました。
 1に、明るくなった千葉刑務所の塀についての感想をうかがいます。
 2に、H18年6月議会での私の質問に、当時の都市局長は「府中刑務所などの先進例を参考に、新たな都市景観の形成を図ることができるよう・・・・・・今後も魅力ある都市景観の創出に努める」旨の答弁をされました。レンガ風の明るい塀に変身したことで、当時の都市局長答弁の内容はクリアしたのですか。千葉市の都市景観にどのような影響を与えたのか。
 3に、明治時代からの暗い塀が明るくなったこと、魅力ある都市景観が創出されたことを、市民にお知らせすることを提案するがどうか。
 4に、今後の千葉市の魅力ある都市景観を創出していくために、千葉刑務所のようにイメージチェンジ可能な施設や場所についてどのように考えていますか。
 5に、モノレールの支柱を春夏秋冬に色分けて、都市イメージをアップすることを提案します。
 モノレール沿線はグレー系統の暗い色のレールと支柱が面々と続いています。品質を維持するため定期的に塗装していて、塗装費用は1キロメートル当たり約2億1,000万円のため、全長15.4キロメートルのレールと支柱約550本の塗装費用は、合計約30億円になります。
 モノレール会社は、毎年約1億5,000万円の費用で、700メートルずつ塗装しているが、支柱の本数は57本になります。
 毎年、全部同じ色でなく、年間57本ずつ今年はさわやかな春の色、来年は明るい夏の色、次は澄んだ秋の色、その次の年は穏やかな冬の色と、4年ごとに繰り返していけば、街の景観を明るく心和むものにすることができます。
 車が走るので、安全運転に支障のないように配慮した色で、レールの色は変えないで支柱だけにし、毎年塗料を変えるだけなので、費用は1円も変わらずに魅力ある都市景観を作り出すことになると思うがどうか。お答えください。

4.市長のマニフェストについて

 市長のマニフェストは、市長選挙で市民に約束したものです。市長選挙は前市長の収賄逮捕・起訴を受け、中心的な争点として汚職腐敗のない清潔・公正な市政を巡って争われ、熊谷市長が圧倒的な得票で当選されました。
 1に、市長はマニフェストに基づき、作成してきた政治倫理条例案を9日公表しましたが、不正疑惑行為の禁止など、市長自らが公正な姿勢を貫くことを示していると思うがどうか。そして、市長のマニフェストの基本的姿勢は、公正で透明な市政を目指していると思いますがどうですか。
 2に、公正で透明な市政を基本とする熊谷市長の立場と、稲毛区補欠選挙で特定候補を推薦する文書を配付したことが、公職選挙法違反の疑いがありといわれていることは、マニフェストとの整合性を欠くのではないか。マニフェストと市長への信頼性が揺らぐのではないのか。
 3に、透明で公正が売りの市長がなぜこんな手紙を出したのか。普通、市長名の文書はチェックするスタッフがいると思うが、いないのですか。
 4に、市議会議長が逮捕され、辞職したことが原因でキレイな政治を目指す選挙に、汚点を残したのではないか。
 5に、民主党と市民ネットワークの候補者への支援をお願いしていますが、補欠選挙でわざわざ手紙を出してまで応援する必要があるのか。少数与党がそんなに不安なのか。
 6に、稲毛区の市民から「小関議員の後援会に入っているのに、なぜ私に手紙がきたのか、どこで私の住所を調べたのか、現職の市長が個人情報を守っていないのか不信を抱く」といわれたが市長の見解をうかがいます。
 7に、代表質問に対して市長は、「私の後援会が文書作成して郵送をした」「詳細は把握していない」と歯切れの悪い答弁をしていますが、本件が新聞報道され、告発があり、議会が開会されて、今日まで長い時間があったのに、いまだに「詳細を把握していない」では説得力がありません。意図的な答弁と疑われるがどうか。すぐできるのだから速やかに詳細を把握し、市民と議会に報告すべきでないか。
 8に、自民党の質問に市長は、「同じフロアーの田島代議士の事務所の隣に私の後援会事務所がある」答弁しました。現場主義の私は、その日議会終了後、熊谷市長の後援会事務所を訪問しました。実態は、田島代議士事務所の会議室の片隅に、衝立を立てたものでありました。一人だけ事務所員がおられたので、「市長の答弁を受けてどんな事務所か知りたくて伺った」と訪問の趣旨を伝え懇談してきました。
 この訪問で気になったことをおたずねしますが、
 「田島代議士の事務所の隣」ではなく、田島事務所そのものの中に、市長の後援会事務所がお世話になっているという感じだったがどうですか。
 これでは千葉市を代表する熊谷市長が、田島代議士と「一体だ」というような印象を市民に与えることにならないか。
 念のためうかがいますが、事務所家賃、電話代や高熱水費、事務所員給与などは、だれが払っているのですか。
 以上お答えください。

<2回目>

1.商店街活性化について

 駐車禁止解除の要望が、地域の総意に基づくものと認められればとのことでした。
 1に、「元気商店街手引」にせっかく掲載した、鯖江市方式のPRが不足していると思います。もっと知らせたらどうか。望んでいる商店街と相談にはいったらどうか。
 2に、佐々木議員が幸町の欅通り商店街で、「元気商店街手引」の鯖江市方式を知らせたら「うちもぜひ実現してほしい」といわれた。すぐ話し合ってはどうか。
 3に、若葉区千城台商店街や西街商店街など元気に頑張っている商店が多いが、いつも駐車違反取締と「いたちごっこ」です。「買い物の時間帯だけでも解除してほしい」との声が高いが、市は具体的に相談をするよう求めます。

2.補欠選挙の文書問題について

 補欠選挙の文書問題での市長答弁はトーンが下がり、歯切れが悪いものでした。政策等の問題ではなく、市長自身に関わることなので、歯切れが悪くなっているのだと思うが、こういう時こそ市長の政治家としての真価が問われると思います。
 人間は、自分のエラーがらみで困難に直面して、追及を受ける時どんな態度を取るか。一つは、避けようとしたり、かわそうとする。言い訳で取り繕うとする。二つは、事態を正面から受け止めて、謙虚に正直にそして誠実に対応し、間違いには素直に謝罪する。二つ目の態度を取ることができるかどうかが、政治家や市長にはいつも問われるのだと思います。
 就任以来、颯爽と答弁してきた熊谷市長と後援会にエラーがでたわけですが、いま市民は、熊谷市長がどんな態度を取るのかを注目しています。
 熊谷市長は31歳、これから20年・30年と長く政治家として、リーダーとして活躍が期待されるのだから、市民や議会の声や指摘には謙虚に誠実に応えていくことが求められています。
 1に、市長は事実を述べてほしい。12月9日付新聞に議会後、熊谷市長は報道陣に対して「文面のすべてを読んでいないが疑念のもたれる文書だった」とコメントしたように書かれています。事実なら文面も満足に読まずに了承したのか。
 自民党の代表質問に「後援会が手紙を発送し、私が了承した」とはっきり答弁しているのに、「文面のすべてを読んでいない」「詳細は把握していない」と、市長の話は一貫性がありません。熊谷市長らしくない。事実をそのまま述べないでいると、話のつじつまがだんだん合わなくなります。事実を正直に述べる。マニフェスト通り、ガラス張りにすることを求めます。
 2に、速やかに詳細の把握を求めたが「後援会の認識不足やチェック不足で郵送された」との答弁ですが、市長は「後援会が手紙を発送し、私が了承した」と答えています。後援会だけが認識不足やチェック不足で郵送されたのでなく、「私が了承した」と答えている熊谷市長自信も「認識不足やチェック不足」で了承したのではないのか。  手紙郵送の責任は後援会にあり、市長にはないと思っているのか。お答えください。
 3に、熊谷後援会が郵送した文書が公選法違反であるか否かは、市長が答弁している通り「しかるべき当局が、しかるべき結論を出すこと」であり、その通りだと思います。しかし、市長が承認した文書が発端で社会問題になっている時、市長はことの重大性を謙虚に受け止めることを求めたい。小関議員が道義的責任を質したが市長は「公選法に違反する意図はなかったが、結果として疑惑をもたれたことを真摯に受け止め、今後は疑惑をもたれないよう対処する」と述べています。
 疑惑をもたれたことを真摯に受け止めているのなら、なぜ市民と議会に「お騒がせして申し訳ございません」などの謝罪がないのか。うかがいたい。
 4に、「補欠選挙でわざわざ手紙を出してまで応援するのか」などの質問に、「結果的にご迷惑をかけたことを重く受け止める」の答弁があったが、市長の言わんとするところが良く分かりません。質問しますが
 答弁で「結果的にご迷惑をかけた」というが、だれに迷惑をかけたのか。
 議会と執行部はチェックアンドバランス。市長の提案が市民の利益に適っているかどうか判断するのは当然ではないのですか。
 5に、熊谷市長が、田島代議士と一体だというような印象を市民に与えることは重大な問題です。色々言い訳しているが、熊谷市長に投票した人や市長としての熊谷氏に期待している市民は、全部田島代議士を支援しているわけではありません。
 政党の支持を超えた幅広い市民の支持です。そのことを理解できないのですか。あなたは95万市民を代表する市長なのだから、一代議士の丸抱えのような印象を市民に与えることやめるべきではないか。
 穴川にあった後援会事務所をなぜ田島事務所に移したのか。民主党の代議士事務所の中に、市長の後援会事務所を置くのはふさわしくない。改善すべきではないか。
 お答えください。