ふくなが洋議員の議案質疑

2010.6.14

 会派を代表して議案質疑を行います。

議案107号と109号について

写真 関連がありますので一緒に質疑を行います。
 国民健康保険事業特別会計の平成21年度の決算見込み、保険料の収納率が予算の見込みを大きく下回ったため、また、収支不足分の一般会計からの繰り入れ36億6,989万円を取りやめたことで、平成21年度に75億4,000万円の収支不足が見込まれて、平成22年度に予算を繰り上げて充用する専決処分です。
 そこで伺いますが
 1つに、収納率の大幅な低下の原因は何であるのか。また、一般会計から法定外繰り入れをなぜ行わないのか伺います。
 2つに、千葉市国保事業特別会計は、この繰り上げ充用で正常な運営はできるのか。
 繰り上げ充用に対する市の考え方について伺います。国保事業の再建のための手だてをどのようにするのかついても伺います。
 3つに、他の政令市の国保財政はどのようになっているのか。千葉市の実態はどのような位置にあるのか明らかにしていただきたい。

議案115号 千葉市の美術館条例の一部改正について

 この条例は、千葉市美術館の管理を公募によらないで、指定管理者として指定をするものです。これまでも、私どもはこうした文化関係を始め指定管理制度にはなじまない分野には導入しないことを主張してまいりました。そこで伺いますが
 1つに、公募から非公募にした理由について伺います。
 2つに、指定管理者制度は美術館に限れば全くなじまないものではないのか。市が直接運営を行うべきではないのか。

議案116号 千葉市農業者健康増進施設設置管理条例の一部改正についいて

 農政センターに設置してある庭球場の老朽化で、廃止をする議案です。そこで伺います。
 1つに、これまで庭球場が果たしてきた役割についてお示しください。
 2つに、近くの中田スポーツ公園に庭球場が開設されたとはいえ、かなり混んでいるとのことであります。農政センターの庭球場を廃止せず、もっと市民に広く開放して有効的に活用するべきではないのか。
 3つに、廃止した場合の後の利用はどのように考えているのか。

議案117号 千葉市立高等学校授業料等徴収条例の一部改正について

 公立高校の授業料を徴収しないことは歓迎すべきことです。問題は、義務教育化している高校について、すべて授業料を無償にするべきです。そこで伺います。
 1つに、今回、公立高等学校の授業料不徴収交付金について、国は千葉市へ約712万円の減額することについては、全く納得できるものではありません。この問題への対応と今後の解決について
 2つに、私立高校や朝鮮学校、そしてフリースクールなど、高校と同様の教育を行う学校に対しても、等しく授業料を無償にするべきと考えますが、千葉市の考えと独自の援助は考えないのか。

議案119号・千葉市新みどりと水辺の基本計画策定委員会設置条例の制定について

 中・長期的視点で、今後目指すべき緑と水辺の将来像とその実現のために、1専門的見地や市民の立場から、幅広く審議した計画案を作成するための委員会です。
 そこで伺います。
 1つに、これまでの「みどりと水辺」の行政について、問題点・成果・教訓はどのようなものか明らかにしていただきたい。
 2つに、市民の立場からの計画策定は評価されます。委員数15人以内とのことですが何人の市民が参加するのか。募集方法についても伺います。
 3つに、年3回の開催と聞き及びますが、幅広く市民参加を保障するための手立てについて伺います。小委員会などを設置すること、委員以外の市民の声も反映させるべきではありませんか。

議案120号 千葉マリンスタジアム基金条例の制定について

 千葉マリンスタジアムに係る施設の充実及び、地域交流の活性化を図るために基金を設置する条例です。そこで伺いますが
 1つに、基金条例を設置するまでの経過、必要性、他市の例などについて説明をいただきたい。
 2つに、これまでの千葉市の他の基金との違いは何か。市の積立金額・基金の目標額、具体的な使い道についても説明をいただきたい。
 3つに、これまでの説明では、あまり基金条例の内容が具体的ではありません。市民の協力を得るのであれば、もっとわかりやすい形にするべきではありませんか。

議案121号 千葉市都市公園条例の一部改正ついて

 受益者負担の適正化を図るために「千葉市公共施設使用料等設定基準」に基づき、有料公園施設の利用料金の値上げをするものです。
 今議会では、こうした公共施設の値上げが目白押しです。その流れから伺います。
 1つに、受益者負担率とはどこに法的根拠があるのか。その基準は何か。
 2つに、千葉市公共施設使用料等設定基準は、なぜ定められたのか。市民理解は得られているのか。市民の声はどのようなものなのか。

議案122号 千葉市下水道事業経営委員会設置条例の制定について

 この設置条例は、千葉市の下水道事業の健全な経営を図る目的から、附属機関として設置をするものです。そこで伺います。
 1つに、委員構成で公募による市民となっていますが、これは具体的に何人の市民を選出するのか。またその方法について
 2つに、千葉市下水道事業では何が一番問題と考えるのか。新たな課題は何か伺うものです。
 3つに、わが会派は以前から、下水道事業について提案をしてきました。2007年3月の第1回定例会では、「千葉市下水道事業あり方検討委員会の設置条例」の条例提案を行いました。そこでは、(1)下水道事業の経営に関すること、(2)下水道事業の今後の方向性に関すること、(3)その他市長が必要と認める事項を目的に提案させていただきました。そこで伺います。
 今回の当局の経営委員会設置は、わが会派の条例提案とどこが違うのか、改めてうかがうものです。

議案123号 千葉市老人福祉センター及び老人ディサービスセンター設置管理条例の一部改正について

 いきいきプラザは老人福祉法で「無料又は低額で利用させる」」となっており、これまで無料施設でした。いきいきプラザで、浴室利用料を本市に住所があるものが100円、本市外の人は200円使用料を徴収するものです。そこで伺いますが
 1つに、今回の提案千葉市は、浴室については特定の受益者の利便を図る施設であり、かつ民間企業と同様のサービスを提供する施設に該当することから、利用者から使用料徴収するとしています。このことは千葉市の実態を全く無視しているのではないのか。
 2つに、老人福祉法には第2条で、基本的理念として「老人は多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする」との法律に反する規定ではないのか。

 議案124号 千葉市コミュニティセンター設置条例の一部改正および、議案125号 千葉市土気あすみが丘プラザ設置条例管理条例の一部改正について

 これは受益者負担の適正化を図るために、指定管理者の公募に合わせコミュニティーセンターやあすみが丘プラザの諸室等について、利用料金を無料から有料にするとともに使用料を引き上げるものです。そこで伺います。
 1つに、第2期指定管理者公募に合わせて、利用料金の引き上げを実施するとは具体的にはどのようなことなのか、わかりやすく説明をいただきたい。
 2つに、これまでどこが指定管理者であったのか。どのような選定で選ばれたのか伺います。
 3つに、これまで利用者の意見を聞いたのか。またコミュニティーセンターの果たしてきた役割、利用人数は何人くらいになるのか。

議案126号 千葉市民会館設置管理条例の一部改正について、議案127号千葉市文化センター設置管理条例の一部改正について、議案128号千葉市文化ホール設置管理条例の一部改正について

 これも受益者負担の適正化のために、利用料金を値上げをするものです。これらの施設も、今年の9月に第2期指定管理者募集を予定しています。そこで伺います。
 1つに、これらの施設の指定管理委託料と施設の運用実績はどのようになっているのか。
 2つに、これまでの指定管理者はどこなのか、運営上問題はあったのか伺います。

議案129号 千葉市勤労市民プラザ設置管理条例の一部改正について

 自主財源確保と受益者負担の適正化で、利用料金を値上げをするものです。そこで伺います。
 1つに、勤労市民プラザの設置目的は何か、その目的は果たされているのか。
 2つに、勤労者に対する利用の恩典はあるのか伺います。
 3つに、会議室等の文化施設は施設の稼働率が高くないために、今回、利用料金は上げず、次期指定管理期間の中で「施設のあり方を含め検討する」とのことですが、この点具体的に説明をいただきたい。

議案130号千葉市スポーツ広場設置管理条例の一部改正について、第131号 千葉ポートアリーナ設置管理条例の一部改正について、議案132号 千葉市体育施設設置管理条例の一部改正について

 スポーツ広場の使用料、千葉ポートアリーナ等の利用料金の値上げを行うものです。
 小・中・高校生についての利用料の値上げも含まれています。そこで伺います。
 1つに、小中高校生に財源の確保と受益者負担の適正化を求める立場から、利用料の値上げをすることは理解できません。この点についての説明を
 2つに、高齢者、障害者への減免規定は、これまでどのように規定されていたのか。今後はどのようになるのか伺います。

議案第133号青葉の森スポーツプラザ管理条例に一部改正について

 受益者負担の適正化を図るために使用料金の値上げを行うものです。ここは、改定率が1.5倍になっています。そこで伺います。
 1つに、この大幅な値上げについては利用者の意見を聞いたのか。
 2つに、小・中・高校生への1.5倍の利用料の値上げは到底認められませんが、なぜこのような値上げを行うのか。

最後に議案137号 財産の取得について

 小学校・特別支援学校校内LAN整備に伴うサーバー式を取得するための議案です。
取得予定価格5億1030万円です。そこで伺います。
 1つに、取得の相手方は富士通(株)千葉支社ですが、富士通に決まる経過について説明をいただきたい。
 2つに、なぜ富士通になったのかについて、他のメーカーとの違いについても説明を求めます。
 以上で1回目の質疑を終わります。

<2回目>

 最初に、議案120号 千葉マリンスタジアム基金条例についてですが、自主性を尊重して公正な運営を行い、決して強制にならないように求めておきます。

 議案137号 財産の取得についてです。
 小学校・特別支援学校の校内LAN整備ですが、万全なセキュリティ対策を求めるとともに、メーカーのいいなりになることなく自主的な対応ができるように求めるものです。

議案107号109号についてです。
 日本の医療は少ない負担で最大の効果を上げていることから、「効率的」と評価をされてきました。乳幼児死亡率の低さ、平均寿命の高さがそれを裏付けていました。しかし、今日健康破壊がすすみ、皆保健制度の崩壊しつつあると思います。
 国民健康保険料を納付するために、借金をせざるを得ない人がいることは重大な問題です。国民健康保険事業かかわり伺います。
 1つに、国保は相互扶助なので保険料を払わなければ保険が使えないと考えるのか。
 2つに、国民保険法は第1条でも、この法律は「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」とあり、お金を払ったかどうかで医療の給付が制限されてはならないのではないか。
 3つに、保険料の減免、徴収猶予制度を徹底させる。併せて「低所得」になったことで減免・徴収猶予を行うべきでは。
 4つに、国保法第44条で、一部負担金の減免・徴収猶予を進め一部負担をなくしていくべきではないのか。
 5つに、国に対して責任を果たすよう応分の負担を求めるべきではないのか。
 6つに、国保の問題は市民の命にかかわる問題であり、最優先の課題です。一般会計からの繰り入れを行い、市民の負担を軽減するべきではないのか。
 7つに、市民に対して、国保問題の必要性・矛盾について知らせて、理解を得る努力をするべきではないのか。厳しい財政の時だからこそ、知恵と工夫で市民の負担の軽減を図るべきではないのか。

 議案115号 千葉市美術館の問題です
 指定管理制度を公募から非公募したことは是とするものです。美術館の学芸員は、この間減らされています。千葉市の責任で、千葉市美術館の充実・発展のために、どの様に鮮明な方針をもっているのか伺います。

 議案117号 千葉市高等学校授業料の無償化についてです
 OECD加盟30か国中26か国が高校の無償化を実施して、やっと日本も国際基準になったといわれます。そこで伺いますが
 1つに、他都市では授業料の無償化で、これまでの奨学金制度の廃止や改悪を進める自治体もあるとこことですが、この点千葉市はどうなるのか。

 2つに、この授業料の無償化の問題は、私立高校の助成は完全無償ではありません。私立高校は、授業料の平均が約33万円と言われ、就学支援金が生徒一人11万8,800円助成をされ、増額措置がありますが、授業料の負担は公立に比べて重くのしかかります。この問題についてと市独自の対応を求めます。

 3つに、授業料以外の負担もテキスト代・諸経費・団体経費など多くの負担があります。これらの負担軽減に向けての取り組みについてもうかがいます。

 第119号 千葉市新みどりと水辺の基本計画についてです。
 公募市民が2人の予定だそうですが、基本計画は市民の参加をもっと増やすべきではないのか。

 第121号 千葉市都市公園条例の問題です
 ここでは、公共事業施設使用料等設定基準について伺います。
 受益者負担率の法的根拠はないとのことですが、受益者が負担する割合を市が独自に設定をしたものとのことです。そこで伺いますが
 1つに、こうした受益者負担率なるものは市民の誤解を招くものであり、統一的な基準の策定はやめるべきではないのか。
 2つに、市民理解についても3人の市民から18件の意見を聞いて基準を策定する参考にしたとの答弁でした。これでは、市民生活に係る大事な問題をほとんど市民の理解のないまま基準つくりを進めたのであって、これを持ち出して値上げをすることで、千葉市は到底、情報公開、説明責任、市民参画の基本的な責務を果たしていないのではないのか。
 3つに、地方自治を育てる公共の施設は、無料あるいは低価格で利用できるようにすることが基本でなければなりません。
 公共施設の使用料を値上げすることは、憲法で保障された集会・結社・表現の自由を奪うことにつながると考えないのか。
 4つに、根本的には、今回の有料化・値上げは使用者市民にはほとんど知らされていません。私どもは、コミュニティーセンターの有料化についてのアンケートをこの間実施をしました。その結果は、7割の人が値上げを知らないとのことです。
 値上げをされれば、ほとんどの方が使わないか、使う回数を減らすとのことです。有料化については止めてほしい方がほとんどです。こうした市民の実態について、千葉市の認識と対応について伺います。
 コミュニティーセンターは年間170万人をはじめ、千葉市での公共施設の利用者は年間約464万人にものぼります。地域に根差した公共施設は、草の根の文化を育てています。3人の方の意見を聞くことも大切なことですが、これら多くの利用者の意見に耳を傾けるべきではないのか。一方的に値上げを決めることは許されません。

 議案122号 千葉市下水道事業経営検討委員会の設置条例についてです。
 下水道事業は、なかなか市民の認識が得られません。目に見えにくいこともありますが、財政規模は一般予算に次ぐ規模になっています。
 ここでは、公募委員が3人ですがもっと増やし、環境の面からも下水道問題を考えるべきではないのか。

 議案123号 千葉市老人福祉センターの浴室利用料の問題です。
 今の答弁は全く納得できません。この浴室の使用料は、施設を利用する人としない人の公平性を確保するために「千葉市公共施設使用料等設置基準」に基づくものとのことですが、これは現実的には、千葉市の実態に全くあわないものです。何で、この浴室利用が「特定の受益者の利便を図りかつ民間企業と同様のサービスを提供する施設に該当する」のか。なぜ特定の利用なのか。地域の公衆浴場がなぜ民間企業言えるのか。この認識は非常に利用者・浴場経営者を無視した答弁ではないのか。
 昭和38年7月1日に制定された「老人福祉法」は、私は日本の福祉をスタートさせた法律だと思います。第4条では、国及び地方公共団体は老人の福祉を増進する責務を有するとあります。老人福祉センターでは、無料又は低額な料金で利用させることになっています。この主旨は、現在も尊重されなければなりません。日常の生活に困難を抱えている市民にとれば命にかかわる問題です。実態を無視した有料化は止めるべきではないのか。

 議案124号125号についてとその他の設置管理条例などについて指定管理制度の視点から伺います。
 1つに、指定管理者公募に、これまでの管理者が外れた場合、これまでの雇用はどのように考えているのか。
 2つに、価格競争で指定管理者が決まった場合、ワーキングプアを作り出すことになるのではないのか。千葉市として働く人の生活水準を保障するようにするべきではないのか。
 3つに、これまで指定管理者の修理の費用負担は、100万円以上は市の責任であり、それ以下は指定管理者の責任と聞いています。
 そこで、例えば部屋の絨毯を替える場合、1室50万円するとして3室一緒だと市の負担になりますが、1室ずつだと指定管理の負担になるので、勢い指定管理者に負担を押し付けるようになっているのではないのか。
 4つに、障害者・高齢者への減免制度をすべての施設で、条例化するべきではないのか。