もりた真弓議員の一般質問に対する答弁(要旨)

2010.6.22

【保健福祉局長】

○ 予防接種について

 ヒブと小児用肺炎球菌を標準に生後2か月から7か月未満で接種を開始し、合計4回接種となる。子宮頸がんは10歳以上の女性を対象に合計3回接種となる。対象者数は、ヒブと肺炎球菌が0歳・1歳で約16,000人、子宮頸がんは1学年当たりの女児で約4,500人だ。費用は、医療機関により異なるが、1回当たり概ねヒブで7千円から8千円、肺炎球菌は9千円から1万円、子宮頸がんは1万6千円程度となる。国へは大都市衛生主管局長会議を通じ、公費助成を強く要望していく。
 国で予防接種法の見直しに向けた検討が行われており、その動向を注視し他都市の実施状況を踏まえて、千葉市の公費助成の在り方について検討していく。

○ いきいきセンターの活用について

 生きがい活動支援通所事業では、高齢者の健康維持のため日常動作訓練、手芸・工芸など趣味活動・生活相談・健康相談を行っている。本事業は65歳以上を対象に介護状態にならない予防のためのメニューを実施しており、介護認定を受けた人を対象にするのは難しい。
 今後ますます高齢者が増加する中で、厳しい財政状況を考えると敬老乗車券の復活は困難だ。

○ 旧犢橋保健センター跡施設について

 旧犢橋保健センターは、昭和56年の建築基準法改正後の建築なので、耐震改修を行う必要はない。この施設は、地域福祉活動施設として活用方針は決定しているが、一部改修が必要なので利用に供していない。利用の在り方を検討していく。

【都市局次長】

○ 花まわる号の利用状況について

 ルートなどの変更後の利用人数は、1日平均88人で変更前と大きな変化はない。従来の一方向に逆回りを加え、1日8便を10便に変えるなど地元要望を取り入れた運行形態にしたので、今後利用人数は増えると期待している。H21年8月の変更後、まだ1年に満たないのでアンケートの予定はないが、沿線の地元自治会とバス事業者・市による三者協議会で検討していく。

○ 花見川北部地域の公共交通について

 花見川北部地域と花見川区役所を結ぶ路線バスは、2路線で1日往復26便運行されている。当該路線の利用者数は、平均1便当たり3人にも満たない状況で、経営上厳しい路線だと聞いているが、市はバス会社に現状維持を要請している。今後、減便など路線バスのサービス低下への対応は、「地域の公共交通は地域住民の手で守る」という意識づくりも必要と考える。花見川北部地域の交通不便地域への対応や公共交通の在り方などを有識者で構成する「総合交通政策会議」で、広く意見を聞いて検討したい。

【こども未来局長】

○ 保育所の設備整備について

 老朽化した施設への対応は、各保育所で「安全管理の手引き」により、安全な環境整備の観点から毎月1回定期的に点検を行ない、また毎朝の施設の点検を義務付けている。修繕は、保育に支障がないよう緊急度に応じて順次実施している。子どもの安全確保や健やかな成長を第一に考えて、施設の維持管理に努めていく。保育所長からの修繕要望書や電話での修繕依頼で、緊急的に実施するものと計画的に実施するものを分類し修繕しているが、緑長保育所のフェンスは、緊急的に対応する必要があり、今月中に工事を着工する。

【教育次長】

○ 教育振興基本計画について

 千葉県計画については、教育基本法第17条で地方公共団体が地域の実情に応じて、教育の振興施策に関する基本的な計画を定めるとされており、市として見解を述べる立場にはない。千葉市の計画目標達成に向け有効な千葉県計画の施策については、適宜参考にしていく。

○ 新学習指導要領について

 職員の労働実態は、文科省がH18年度実施の勤務実態調査では、休日勤務も含め1か月当たり30時間超の残業と20時間超の持ち帰り仕事の実態が明らかになった。本誌でも同様の状況があると認識している。今年度設置予定の「学校現場の負担軽減検討会」で、公務分掌の適正化・調査照会等の削減など、具体的な解決策について検討し多忙化の軽減を図っていく。
 教育委員会では、校長・教頭・教諭党の代表が参加する行事委員会で、行事全体の見直しを毎年行い、授業日の出張や研修等の回数削減や実施時間の短縮を図り、授業準備の時間確保に取り組んでいる。各学校でも、実態に応じて教育課程を工夫し会議・打ち合わせ回数の削減、学校行事の等の精選で時間確保に努めている。

○ 全国一斉学力テストについて

 千葉市では、小中学校で34行が抽出調査の対象校になり実施した。それ以外でも、全ての学校に希望する学校として、テスト用紙を配布し、各学校で実態に応じて実施時間・方法を検討して実施した。抽出調査対象校の結果は、今後、千葉市全体の教育指導の充実や学習状況改善に活用していく。来年度の調査については、文科省が実施方法を検討中なので市としては、その結果を受け対応を検討していく。

○ 子どもの読書環境について

 学校図書館指導員の全校配置で、小中学校での図書室の環境整備が進み、毎年11月に実施の「読書量調査」では2週間の1人当たりの平均読書冊数が着実に増加している。学級担任や教科担任との連携で調べ学習も充実しており、学校図書館指導員が千葉市の子どもたちの国語力向上や読書活動の充実に大きな役割を果たしていると認識している。図書館指導員の配置は、H10年度より10年間、小学校を中心に配置していた体制をH20年度から中学校へ週4日、小学校に原則週2日配置体制に変更した。3年目である今年度は、成果と課題を十分に分析し学校現場や指導員等の意見を踏まえ配置体制を検討していく。図書館指導員の勤務条件は「非常勤嘱託職員等取扱要綱」の服務規則に則っているが、昨年度は忌引休暇と病気休暇を増やした。今年度は交通費の実費支給など勤務条件改善に努めている。

○ 老朽化施設への対応について

 学校施設は建築後30年以上経過したものが多数あり、児童生徒の安全な教育環境維持へ日常的な施設管理が重要だ。学校職員が施設を日常的に点検・自主管理を実施し、専門業者が法定点検や校舎内部点検を実施している。夏休み期間を中心に学校施設課職員が全校の訪問点検を行っている。修繕が必要な個所は、緊急度に応じて優先度をつけ順次修繕を実施している。大規模工事等が必要なものは別途予算化し、維持管理に努めている。現場からの改善要望には、学校配布付予算で処理可能な修繕は、学校長の判断で行っている。規模が大きいものは、学校長から学校施設課に修繕要望書が提出され、職員が現場確認したのち、緊急度に応じて修繕を実施している。花見川第一小学校は、学校からの要望で一部修繕しているが今後も適切に対応していく。

○ 地域の図書室サービス向上について

 花見川区内の5つの公民館図書室の資料費予算推移は、H18年度567万、19年度490万、20年度220万、21年度134万円で、22年度は昨年と同額の134万円だ。公民館図書室に雑誌を置いていない公民館は3館、新聞がない公民館は4館ある。花見川区の各公民館図書室でも市内の図書館などと同様、図書の寄贈を受け付けており、破損状態等を確認し活用している。