もりた真弓議員の一般質問に対する答弁(要旨)

【市民局長】

○ 市民センターと出張所について

　設置目的は政令市移行前から、身近な場所で日常生活に不可欠な証明書等の交付ができるよう設置したものだ。S59年の政令市移行に向け、千葉市の行政区画編成に伴い、地区市民センター･連絡所の設置が見直され現在に至っている。設置基準は、区役所との距離や公共交通機関での所要時間、利用者見込み人数等を考慮し設置している。

　現行のオンラインシステムの改修や事務に精通する職員配置など体制に影響があるので、窓口サービスのあり方を費用面･人員面など多角的に検討していきたい。市民センター職員の配置は、証明書等の交付数や収納事務取扱件数の推移を勘案し、再任用職員等の配置などで対応している。繁忙期の業務に支障がないよう区内での流動配置で対応している。

　市民センター業務を連絡所でも扱うには、各種証明書の発行、届出件数、収納事務での対象者見込み数、市民ニーズや要望状況、業務増によるシステム整備費や人員体制など総合的な検討が必要だ。そのうえで、取り扱う業務を判断していきたい。

【教育次長】

○ 学校給食について

　小学校給食は単独調理場方式で運営しており、正規職員の採用抑制と非常勤職員化や年齢構成の不均衡、栄養士が食の指導に時間が十分取れないなど、様々な課題が発生している。これら諸課題を解決し、子どもたちに安全･安心で魅力ある給食を安定的に供給するため、小学校の給食調理業務を民営化するもの。

　今年7月に委託校12校の2･4･6年生の児童と全教職員を対象に「給食に関するアンケート調査」を実施したが、児童の70％が「おいしい」、教職員の95％が「児童に合った味付け」と回答している。試食会に参加した保護者も、味付け･量･献立内容･調理方法は適切だと評価している。

　調理業務委託仕様書に「非常変災その他急迫の事情」の際は「予め学校と協議して対応」と定めており、災害時でも民間委託校の給食施設で適切な対応を図ることができる。

　食材への県内農産物割合は、H21年度実績で小学校は市内産が9.4％、県内産24.8％、合計34.2％、中学校は市内産が19.6％、県内産14.1％、合計33.7％である。生産者との交流は、農政センターと連携し、H18年度から小3を対象に年4回程、出張授業を実施している。生産者は、JA千葉みらい、農政センター職員が学校に出向き、人参･西瓜･キャベツなど市内農産物の写真、種や肥料、朝取り野菜などの実物で興味･関心を高め、収穫･出荷までの仕事や食の大切さなどの授業を実施している。食と農業に対する関心と理解を深める目的で授業終了後、生産者と児童が一緒に会食している。

　学校での食育は、教育活動全体を通して取り組むことが必要であり、各学校では栄養職員等が学級担任と連携し、給食時間や各教科で食に関する理解や望ましい食習慣を身に付けるよう指導している。また、校内や近隣の田畑を利用し、栽培･収穫した米やサツマイモ等を給食の食材に活用したり、総合的な学習時間で調理実習に活用して食への興味･関心、感謝の気持を育てるなど食育に取り組んでいる。各学校の栄養職員が協議し、地場農産物を使用した人参そぼろご飯やキャベツと海老のクリームスパゲッティ、特別メニューとして鶏肉のおろしソースかけや根菜のごま汁など新しい献立を導入している。

　委託校でもこれまで通り、栄養職員の指示書で給食の提供が行われている。アレルギー対応も除去食の提供など適切に行っている。

　作業手順に基づく業務の履行に不慣れで、過熱し過ぎや異物混入の事例があったが、習熟度が上がり、現在は適切に業務が履行されている。委託業者からは、食中毒･ノロウイルス対策など衛生管理の研修や調理技術向上の研修を実施している。委託開始後、調理員が退職したケースがあったが、直ちに人員の補充が行われた。新たな委託予定校の全保護者対象に、民間委託についてのリーフを配布し、学校ごとにPTA役員や保護者代表、全保護者対象に説明会を開催している。

　教育委員会は巡回指導や児童･教職員へのアンケート結果から、安全･安心で魅力的な給食が提供されていると認識している。調理員の労務管理等の給食管理業務が軽減されことで、栄養職員中心に食育活動の充実が図られ、学校運営上の効果も認められており、次年度も民間委託を進めていきたい。

　生産者による出張授業は、これまで15校で実施し約1,250人の児童が指導を受けている。出張授業は、市場に市内農産物が供給され、給食の献立に取り入れられる時期に実施しているが、収穫の時期と重なり、生産者の負担が大きいため回数の増加は難しい。

　中学校対象に4･5月、各学校給食センターの栄養職員が学校を訪問し、1年生を対象にして給食説明会を実施している。9月から12月にかけ、給食時間に訪問して食事の重要性など生徒の意識啓発を図っている。家庭科の授業でも食生活と栄養、地域の食文化等を指導している。平均周3回、米飯給食を実施しているが、多様な給食を提供する観点から回数を増やす予定はない。

○ 子どもの安全について

　学校敷地内の外灯は、国の施設整備指針で夜間の安全性確保のため、建物周囲などの適切な位置に人の行動を視認できる程度以上の照度が確保できる間隔で設置するとされており、この指針に基づき整備している。市内全小･中学校176校で、体育施設開放事業として体育館などの夜間貸出しを実施している。すでに敷地内に街灯は整備されており、当該事業のための道路照明は整備していない。学校内の子どもルームの退所時の通路の外灯整備は、ルーム設置の際に、必要に応じて玄関灯や外灯を設置している。

　H21年度の交通事故件数は、登下校を含む学校管理下では33件、放課後･土日祝日･長期休業等の学校管理外では117件、合計150件あった。自己の内訳は、自転車乗車中99件、歩行中45件で、その他、自転車同乗中の事故などがある。事故は毎年100件前後で推移している。事故が比較的多い所は、周辺に交通量の多い幹線道路や見通しの悪い交差点などの特徴がある。

　中学校の通学時に使用する道路は、交差点や道路の安全対策で要望があった場合、現地を調査し、その状況を確認した後、適切な対応を関係機関に依頼している。

　夜間常時点灯の独立ポール型とセンサー付壁面設置型などがあるが、設置費用は常時点灯独立ポール型で約50万円、センサー付壁面設置型で約5万円程度だ。学校内の夜間の状況を調査し、外灯設置の必要性を学校･関係課で協議していく。

　み春野団地入口から中学校までの距離は約1.7km、自転車での所要時間は約10分から12分だ。交差点を自転車が横断する際の安全確保へ、毎日複数の教員と地域の方が通学を見守っている。学校からの要望で現地調査し、状況を確認したうえで関係課と協議していく。中学では6月に新1年生対象に、9月には全校生徒対象に警察署の協力で交通安全教室を実施。全校集会や学年集会の機会にも安全指導するなど安全教育に努めている。現在の自転車登校の見守りを充実させ、学校セイフティウォッチャーと連携を強めていくので、安全対策員の配置は考えていない。

【保健福祉局次長】

○ インフルエンザ対策について

　今年の傾向は、国の感染症情報センターによると、ここ5週間の状況は、季節性A香港型が7割を占め、患者数は増加しているが流行期には至っていない。市内でもこれまで流行的発生は見られていない。市としての対策は、10月から全市民対象にワクチン接種を開始した。これから流行シーズンを迎えるので、様々な広報媒体を活用し予防対策の徹底を図っている。市内の社会福祉施設等には、職員向けに感染症予防講習会の開催など周知徹底しているところだ。

　ワクチン準備は、国が需要調査を行い、今シーズンは新型･A香港型･B型の季節性インフルエンザワクチンを混合した3価ワクチンを5,800万回分供給する予定だ。

　昨年度の接種率は52.2％だが、市内の一昨年までの5年間の接種率は54.6％で、県内の平均接種率48.9％と比べても低くはなく、費用負担による接種率に、特に変化はないと考える。

【都市局長】

○ 公園の整備について

　公園は、子どもからお年寄りまで全ての方々が安全快適に利用できるよう管理する必要がある。「2次5計」では、公園のリフレッシュ推進を2か所の再整備と併せ、老朽化した遊具の交換やテニスコート改修、出入り口の段差解消などをスポット的改修と組み合わせ取り組んできた。今後も地元住民の意向を踏まえ施設改修に努める。H18年度から22年度で遊具交換は142基の目標で187基交換できる見込みだ。今後は遊具の長寿命化計画で、老朽化した遊具から順次交換を進め安全確保に努めていく。H22年11月末で55の公園に健康遊具が設置された。今後も地元要望に沿えるよう取り組む。