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2011.3.4
「議案第１号平成２２年度千葉市一般会計補正予算（第３号）」、「議案第７号平成２２年度千葉市市街地再開発事業特別会計補正予算（第１号）」、「議案第１２号平成２３年度千葉市一般会計予算」、「議案第１３号平成２３年度千葉市国民健康保険事業特別会計予算」、「議案第１５号平成２３年度千葉市後期高齢者医療事業特別会計予算」、「議案第２２号平成２３年度千葉市市街地再開発事業特別会計予算」、「議案第２６号平成２３年度千葉市公債管理特別会計予算」、「議案第２９号平成２３年度千葉市水道事業会計予算」について、市長は、下記により速やかに組み替えを行い、再提出することを要求する。
１ 組み替えを求める理由
自民党政権から民主党政権に引き継がれている政治により、今地域経済と地方自治体は、深刻な危機のもとにある。
第一に、構造改革の名による新自由主義経済政策が、住民の福祉と暮らしを破壊し、地域経済の担い手である中小企業や農業の衰退が加速し深刻な問題となっている。日本の労働者の給与は１２年間下がり続け、世界に例のない異常な事態となっており、本市の市民もその影響を受け、納税者総数に占める年間所得２００万円以下の市民は５９．７％、３００万円以下は７６．０％であり市民所得は毎年減少しているのである。
第二に、この間に進められてきた「地方分権改革」は、地方自治体のまともな機能を破壊し「三位一体改革」による地方交付税の一方的な削減が地方財政に大きな困難をもたらした。「地方分権改革」を継承している民主党の「地域主権改革」も憲法・地方自治法の精神を踏みにじり、「義務付け・枠付け」の見直しなどによって、国の社会保障などへの最低基準の保障責任を解体し、「住民福祉の向上」を目的とする地方自治体の機能と役割をさらに弱めている。
こうした中、本市には、市民を苦しめる国の政治の防波堤となって市民生活を応援し、安心できる暮らしと活力ある市政にするための予算を編成することが求められている。
しかし、熊谷市長の提案した予算は、前年度に引き続き「財政健全化及び行政改革に向けた取り組みの強化」に基づき、財政危機の克服を最重点にして、徹底した事務事業の見直しにより市民生活予算を大幅に削るものであり、これでは市民生活はますます落ち込むばかりである。
よって、日本共産党千葉市議会議員団は、深刻な財政危機のもとでも、市民の暮らし・福祉を優先する予算に転換することを求め、次の組み替えの基本方針及び内容により予算の再提出を要求する。
２ 組み替えの基本方針
（１）「住民の福祉の増進を図る」ことを基本とする地方自治法の本旨に沿って、市民生活を向上させる。財政危機のもとであるが、福祉サービスは維持し充実させる。
（２）財政健全化のためとして早期健全化団体にならないことを絶対としているが、市民生活を守るためには、短期間は実質公債費比率 ２５％を超すこともやむを得ない構えでの財政運営を行う。
（３）国道直轄事業負担金及び県事業負担金の早期解消を図る。本市が不公平な扱いを受けている県単独補助金が本市に公平に支出されるまでの間、県事業負担金の支出を中止する。
（４）大型開発公共事業見直し委員会を設置し、当面１０億円以上の事業について見直しを行う。その中で不要不急の事業は中止、凍結、規模の見直しを図る。
| （５） |
予算の重点を市民生活の安定のため、次の項目に置く。 |
| ア |
福祉の維持向上 |
| イ |
安全安心のまちづくり |
| ウ |
行き届いた教育 |
| エ |
地域密着・循環型公共事業の促進、雇用の増大 |
| オ |
情報公開・説明責任・市民参加を徹底 |
３ 組み替えの内容
| （１） |
急がなくてよい事業などへの歳出を削減するとともに、自主財源の確保を図る。 |
| ア |
大型開発公共事業及び１０億円以上の公共事業を見直して財源を確保する。 |
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（ア） |
千葉駅西口地区市街地再開発 |
（７億６，７７６万円） |
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（イ） |
千葉港黒砂台線整備 |
（４億１，８１０万円） |
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（ウ） |
蘇我スポーツ公園整備 |
（７億５，５００万円） |
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（エ） |
新港横戸町線整備 |
（７億１，２９３万円） |
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（オ） |
水道事業 |
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霞ヶ浦開発事業負担金 |
（５億８，０１１万円） |
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房総導水路建設事業負担金 |
（６億３，２３６万円） |
| イ |
国や県からの事業負担を見直し、財源を確保する。 |
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（ア） |
国道直轄事業負担金 |
（１０億１，１９５万円） |
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（イ） |
県事業負担金
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幕張メッセ建設事業負担金 |
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（６億８，０００万円） |
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千葉港整備事業負担金 |
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（１億８，９９２万円） |
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（ウ） |
本市が不公平な扱いを受けている県単独補助金を速やかに支給させる。
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（１３億６，６３７万円） |
| ウ |
中止か凍結する事業 |
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（ア） |
国民保護協議会開催 |
（２３万円） |
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（イ） |
住民基本台帳ネットワークシステム維持管理 |
（８，１７２万円） |
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（ウ） |
天津市、呉江市公式訪問団派遣 |
（２２１万円） |
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（エ） |
企業立地促進 |
（３億２，５５４万円） |
| エ |
自主財源を確保する。 |
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（ア） |
資本金１０億円以上の法人に、市民税均等割制限税率を適用する。
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（２億７，６００万円） |
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（イ） |
東日本高速道路株式会社、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に対する固定資産税又は都市計画税の応分の負担を求める。 |
| オ |
基金からの繰入を１０億円増やす。
ただし、アからエまでの財源が確保された場合は繰入額を減額する。 |
| 以上、総額約８８億円中、補助金等を差し引いた約４３億円を以下の施策に組み替える。 |
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| （２） |
市民の暮らし・福祉サービスの水準を維持し充実を図るとともに、雇用機会を増やす。 |
| ア |
平成２３年度見直し事業４２事業中、以下の１８事業は現行
どおり継続する。 |
（総額４億５９９万円） |
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（ア） |
難病疾患見舞金支給 |
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（イ） |
白内障補助眼鏡等費用助成 |
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（ウ） |
日常生活用具給付 |
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（エ） |
高齢者住宅改修費支援サービス |
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（オ） |
障害者住宅改造費助成 |
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（カ） |
高齢者世帯住替家賃助成 |
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（キ） |
障害者世帯住替家賃助成 |
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（ク） |
民間社会福祉施設職員設置補助 |
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（ケ） |
老人つどいの家運営 |
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（コ） |
老人福祉バス運営 |
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（サ） |
民間保育園協議会補助金 |
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（シ） |
千葉市保育協議会補助金 |
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（ス） |
被保護児童生徒修学旅行支度費支給 |
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（セ） |
ぜん息キャンプ |
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（ソ） |
転地療養事業 |
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（タ） |
中小企業金融対策（利子補給金） |
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（チ） |
東京フィル提携事業 |
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（ツ） |
舞台芸術鑑賞事業補助金 |
| イ |
公共料金改定中止 |
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（ア） |
コミュニティセンター等諸施設利用料改定・有料化の中止 |
| ウ |
福祉の維持向上 |
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（ア） |
はり・きゅう・マッサージ施設利用助成 ６５歳以上交付枚数年間２４枚 |
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（イ） |
シルバー健康入浴券 |
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（ウ） |
ひとり親家庭等高校就学扶助 |
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（エ） |
母子家庭等児童入学及び就職祝金支給 |
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（オ） |
敬老会等経費の一部助成 ７０歳以上一人８３０円の復活 |
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（カ） |
敬老乗車券の復活 |
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（キ） |
国民健康保険料 一世帯１万円引き下げ |
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（ク） |
子ども医療費助成における保護者負担を廃止するとともに、通院医療費助成の対象については、当面小学６年生まで、さらには中学３年生までを目指して準備 |
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（ケ） |
高齢者医療費助成は７５歳以上無料化を目指して準備 |
| エ |
地域密着・循環型公共事業を促進し、雇用の増大 |
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（ア） |
住宅リフォーム助成制度の創設 |
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（イ） |
特別養護老人ホームの増設 |
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（ウ） |
学校校舎、屋内運動場耐震工事の前倒し |
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（エ） |
小規模工事発注制度の創設 |
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（オ） |
子どもルームの増設 |
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（カ） |
保育所を増設し老朽化した木造保育所の建て替えをリース方式で推進 |
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（キ） |
１，０００人の雇用の創出に向けた取り組み |
| オ |
安全安心のまちづくり、行き届いた教育 |
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（ア） |
生活道路の整備 |
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（イ） |
危険な交差点の改良 |
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（ウ） |
農産物の価格保障充実、後継者対策の重視 |
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（エ） |
少人数学級の推進 |
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（オ） |
就学援助制度を改善して利用の拡大 |
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| （３） |
不要不急の大型公共事業で、当初予算に計上した以下の事業に係る市債・債務負担行為を抑制する。 |
| ア |
千葉駅西口地区市街地再開発事業 |
| イ |
蘇我特定地区整備事業 |
| ウ |
新港横戸町線整備事業 |
| エ |
水道事業 |
| オ |
下水道事業 |
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