2013.6.25
千葉市職員の給与に関する条例の臨時特例に関する条例の制定について1、給料減額平均6.4%と管理職手当減額一律15%が提案されている。政府の要請に従わず、給料の減額を実施しない政令市、県内自治体は。 <答弁> ○ 政令市では、「実施しない」と明言しているのは仙台市のみ。 2、全国市長会緊急アピール「地方分権の流れに反し、地方の財政自主権侵害、誠に遺憾」などが厳しく批判をしている。熊谷市長の今までの発言でも「紐付きで交付税をコントロールするのは暴挙」「千葉市は率先して給与削減をしている」などの批判をしてきたが、現在の見解はどうか。 <答弁> ○ 本来、地方公務員の給与は、条例により自主的に決められるもの。国からの給与削減要請は、これまでの我々の給与の減額措置への努力を根底から踏みにじるものであり、到底許されるものではない。 3、厳しい批判をしてきたのに、なぜ給料の減額をするのか。「暴挙」とまで言い切っている政府の仕打ちに、やすやすと従うことが理解できない。国は、「交付税を削るといえば地方は従う」と初めから考えて進めている。千葉市は、国の想定通りの自治体と思われているのではないのか。 <答弁> ○ 国の給与減額要請は、到底許されるものではないし、地方の固有財源たる地方交付税を政策誘導に使うことは、あってはならないと考えている。 4、国の要請を批判する理由として、「千葉市は率先して給与削減をしている」ことを挙げている。しかし政府は、率先した給与削減など考慮していないのであり、熊谷市長が4年間大幅削減したことが、今回のような国の要請には何も役に立っていないのはなぜか。 <答弁> ○ 国は今回、独自の給与カットや人員削減など、地方の独自の努力を全く考慮していない。職員と話し合いの下、市の財政健全化には大きく寄与している。 5、職員組合のビラは「今までの独自カットへの協力は何だったのか」に対してどう応えるのか。 <答弁> ○ 職員には長期間にわたり給与の減額措置に協力してもらっており、心から感謝している。 6、2014年度も同様の要請があった場合は、「法定受諾事務を拒否する」(21日の記者会見)との見解について、その真意を確かめたい。 <答弁> ○ 少なくとも今回の国のやり方は無理筋であり、こんなことは二度と繰り返されてはならない。選択肢としてそういう手法もある。今後国と地方で交渉していく中で協議していかねばならない。 7、法定受諾事務拒否など本当にやるのか。「14年度も同様の要請があった場合」ではなく、今年度、拒否して対抗姿勢を見せるべきだがどうか。 <答弁> ○ 本市単独での対応には限界もあるので、他の団体や市長会等の組織を通じて国に働き掛けていきたい。 8、人事委員会勧告なしで給与の削減を4年間で4回やってきた。公務員は憲法28条に反し、労働基本権が制約されている。その代償としての人事委員会勧告がある。市長自ら度々制度を破ることは、市民や職員に制度を守るよう言えないのではないのか。 <答弁> ○ 人事委員会勧告を尊重することは給与決定の原則であることは十分承知している。 9、直近の民間給与と千葉市職員の差は、今回減額分と合計した場合の比較は。 <答弁> ○ 昨年の4月に人事委員会が調査した民間給与の直近の額は、約41万2千円で、ほぼ市職員の減額前の額と均衡。今回の措置を実施した場合、市の職員の給与は平均で減額前と比べて年間26万円減ることから、民間給与と比較した場合も同じく年間26万円、1月当たりでは2万円強、地域の民間給与を下回ると見込まれる。 10、千葉市職員の給与は、民間より12,594円低いことが分かった。給与削減の中身、職員一人あたりの平均および係長、課長、部長のそれぞれについて明らかにされたい。 <答弁> ○ 今回減額される給与は給料と管理職手当。 11、過去4年間の勧告を含めた、削減の全体額、給与・退職手当ての合計はいくらか。 <答弁> ○ 平成22年度から本年度までの給与改定、給与等の減額措置の合計額は約93億円。 12、過去の給与削減に比べ、今回の削減では不満と怒りはことさらに強い。生活維持、子育て、住宅ローン、アベノミクスの影響などなど、極めて深刻だ。職員の率直な気持ちを聞いたことや把握したことがあるか。 <答弁> ○ これまでの減額に加えて、今回強化することで、生活が厳しくなるという声があることは承知しているし、国に追随することには納得できないというような意見があることも聞いている。 13、「今後もどんどん減額されるかも知れない」との先行きの不安がある。今後もこれまで通り、市長独断で国の言いなりになって減額していくのか。 <答弁> ○ 職員の不安を払しょくするため、先週末、全職員に対し今回のような措置は二度と繰り返してはならない、二度と起きないように対外的にも発信するよう努力していく旨伝えたところ。 14、職員が不満をもち、将来に不安を持ったままで、熊谷市長の2期目のスタートであるが、職員と一体となった市政運営が最初からつまずくことになりかねないが、どうか。 <答弁> ○ ご指摘については今後へのアドバイスとして伺った。 15、千葉市の削減率は平均6.4%とのことだが、他の自治体についてはどうか。 <答弁> ○ 本市の「給料」の削減率は6.4%、諸手当含む「給与」の削減率は5.3%。 16、今回と過去4回で削減額合計約93億円の削減額が、地域経済に与える影響について、「千葉銀総合研究所」の調査では、千葉県と県内市町村の削減総額を324億円と試算、10万世帯の1か月分の消費支出に相当する金額だとしている。 <答弁> ○ 地域経済という観点からだけ考えれば減額すべきでない。 17、民間給与削減の悪循環を市長が推進していいのか。アベノミクスによる景気向上宣伝と実態経済は全く違う。国民所得の増加で消費が増えてこそ景気はよくなるのに、公務員を引き下げることで民間の引き下げの口実を与えていいのか。 <答弁> ○ 国家公務員の給与削減と同様、地方公務員についても給与の減額措置がどの程度かは別として景気にいい影響があるとは考えられない。 18、なぜ、議会開会日での先議なのか。なぜ、7月1日実施なのか。7月以降に実施する自治体もある。千葉市は国の要請に忠実で、何が何でも7月1日実施ということから、議会開会日に議会へ上程し、その日に議決を求めるのは議会軽視である。 <答弁> ○ 地方交付税は7月からの職員給与の減額を前提に積算されている。 19、6月6日発行の職員組合ニュースは、「国の圧力に屈した当局」と書いてあった。 <答弁> ○ 烙印は気にしない。最終的に市民サービスを犠牲にすることはできないと考えた結果である。 20、議案の撤回と言行の一致を求める。 <答弁> ○ 地方交付税が大幅に減額されるという現実的な問題に直面し、最終的には市民サービスが犠牲になりかねない状況になったことから提案したもの。提案のとおり実施したい。 |