中村きみえ議員の決議案に対する反対討論



2015.6.8

写真 日本共産党千葉市議団の中村きみえです。
 会派を代表して、発議第4号千葉市内での指定廃棄物処分場建設候補地選定について再協議を求める決議(案)についての反対討論を行います。
 1キログラムあたり8千ベクレルを超える放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場の設置の問題が、マスコミを通じて報道された後、環境省から4月24日に千葉市に対して説明が行われ、議会にも5月20日、6月2日と2回にわたって、質疑応答が行われたところです。我が党は、直下型地震が起こる可能性の高い中、津波、液状化、側方流動などのリスクが高く人口密集地であり東京湾の漁場につながる場所になぜ設置をするのか、住民合意もなしに一方的に押し付ける問題について、計画の白紙撤回をとかねてより主張してきました。 また、私どもは、5月14日の臨時議会でも、最終処分場の白紙撤回を求めて急施案件として、提案しましたが、「まだ環境省から説明を受けていない」、「反対だが急を要する問題ではない」として、自民、公明、未来民主ちばの反対で上程されませんでした。今回も同様に白紙撤回を求めて、決議を提案しましたが、議会運営委員会では、賛成少数で否決されたため上程できませんでした。
 今回の発議の内容は、5項目にわたって候補地が適していないことや情報公開されていないことには、わが党も主旨は同意できますが、「それぞれの排出自治体内での保管を行うための再協議を強く求めるものである」という文言には、同意できません。
 その理由には大きく2点あります。
 1つには、市民からは、処分場については、なぜ再協議なのか、なぜ反対しないのかという疑問、批判の声が寄せられているからです。情報公開も住民自治も無視して、一方的に場所の選定を決めつけて結論を押し付ける非民主的なやり方に対して、市民は憤っています。再協議であれば、協議した後に受け入れる事へとつながりかねません。議会は、市民の代表として、市民の声を聞き、要望に応えるのが務めであり、現時点では、反対の立場を明確にすべきです。
 2つには、それぞれの排出自治体内で保管を行なうための再協議を強く求めるという点です。これは、柏などをはじめとしたホットスポットの地域で、そのまま保管してくださいと求めていることになります。処分場の設置場所の是非だけでなく、現時点で、各自治体に保管を求めることは、立ち入りすぎです。責任を排出自治体に負わせて、自治体同士の対立を招きかねません。また、このことは、千葉市の指定廃棄物も千葉市で保管することを認めることにもなります。住民の声を十分に聞かずに、そうした内容にまで踏み込んで、議会で結論付けることは、大問題です。
 したがって、共産党千葉市議団は、あくまでも国と東電の責任で、情報公開、説明責任を果たし、解決策を改めて示すよう求めます。同時に、最終処分場を一方的に決めつけて、押し付けようとしている計画そのものの白紙撤回を強く求めます。
 私どもは、市民のいのちと安全を守るために、住民の声を十分に聞き、住民自治の立場でこの問題に取組んでいくことを表明し、討論を終わります。