かばさわ洋平議員の一般質問



2015.6.19

写真 日本共産党千葉市議会議員団のかばさわ洋平です。通告に従い一般質問を行います。

1.小中学校エアコン設置について
 はじめは教育環境の整備、小中学校へのエアコンの設置についてです。今年も5月でありながら連日熱い日が続きました。気象庁のデータによると31度を超える日もあり、25度以上の夏日を5月でありながら、24日も観測しました。これから6月、7月と夏本番に向かうなか、猛暑による熱中症などの健康被害のリスクが大変心配になります。
 先日、ある小学校の教師の方と懇談する機会があり、エアコン設置についての率直な意見を尋ねてみました。その先生いわく、例年は6月ごろから蒸し暑い日が続き、7月にはさらに気温も上昇していく中で、扇風機で過ごせる状態ではない日も多く、とりわけ9月は夏休みに冷房がある自宅環境で過ごしてきて児童の体が冷房のある環境に慣れているなか、夏休み明け学校の教室で30度を超える教室の環境では、子供たちに授業に集中させることが厳しいと感じていると話されました。
 私どもも、昨年7月に千葉市の小学校を視察した時に30度の教室で額に汗して顔を真っ赤にさせながら、水筒の水は昼前になくなりますと答えていた児童が忘れられません。下敷きで必死にあおぎながら暑さとたたかっている子ども達に集中しろと言うのも酷な状況です。集中できない授業環境の中で授業が行われているということは、確実に子供たちの学力低下にも影響していると思います。
 このような中、エアコン設置に踏み切る都市がふえてきております。政令市では横浜市、さいたま市、相模原市、京都市、名古屋市、大阪市、堺市、神戸市、広島市、福岡市が導入に踏み切り、さらには北九州市、そして熊本市も市長が変わり設置に向けて動くということです。政令市の中で気温状況において必要性に乏しい札幌市と仙台市を除けば、19都市中13都市は設置に踏み切ったことになりますし、関東の政令市で見ても、設置計画がないのは千葉市だけということになります。また、千葉県の中ではとうかと調べてみますと、船橋市、市川市、浦安市、成田市、流山市、松戸市、四街道市で設置に踏み切っています。今後もこういった設置に踏み切る都市はふえてくると思います。全県的にも広がる子ども達の学ぶ環境整備であるエアコン設置について、県都千葉市の子どもにはこれからも何年も我慢を強い続けていいのかが問われています。そこで伺います。
 1つは、昨年度9月議会ではエアコン設置を求める請願に1,5000筆の署名が寄せられ、我が党の中村きみえ議員の質問に対して、市長も重要な課題と答弁をしました。耐震化工事もほぼ完了の見込みということで、老朽化対策、トイレ改修と同時に千葉市も普通教室へのエアコン設置に踏み切る時期に来ているのではないかと考えますが市長の見解を伺います。
 2つは、昨年の12月議会で市長は「普通教室へのエアコン設置については、引き続き国に対して補助制度の改正を要望してまいります」と答弁しました。私どもは先般文科省へと補助金増額を求める要請を行いましたが、補助制度の改正要望後、補助金額の変化はありましたか。
 3つは、市内の小中学校で5月に教室の気温が30度超えた状況はありましたか?気温実態調査の状況をお示しください。
 4つは、先日ある私立高校に視察した際、5月でも28度を超える日にやはりエアコンは稼働しているとお聞きしました。そして千葉市の県立、市立高校にも教室にはエアコンを設置しているそうですが、どのような理由からだと考えられますか。
 5つは、市役所本庁舎の夏期の設定温度は、市長室を含め、何度に設定しているか、お示しください。

2.給付型奨学金について
 生まれ育った環境で、子どもの将来が左右されないことをめざす「子どもの貧困対策法」が施行されてからおよそ1年半になります。子どもの約6人に1人が貧困状態にある現実の打開が急務なのに、それに見合った対策づくりは大きく遅れています。安倍政権は昨年8月にようやく法律にもとづく「対策大綱」を閣議決定しましたが、多くが従来の施策を束ねただけで、実効性もとぼしいものです。貧困の連鎖を解消する重要政策である返済の必要のない「給付型奨学金」の導入は盛り込まれず、関係者を失望させています。
 日本では、大学に入学した年に払う学費は国立で約82万円、私立では平均約131万円にもなります。返済の必要のない給付型奨学金の創設は切実な要求がありながら、毎年見送りになり、多くの大学生が有利子の貸与型奨学金に頼らざるをえません。大学生は在学中からアルバイトに追われ、卒業と同時に600万〜700万円の借金を背負うことになり、返済に苦しんでいます。
 現に2013年には千葉市の25歳の男性が奨学金を返済ができずに自己破産に至ったとの報道がありました。さらには今年の2月にも北九州市小倉北区の40歳の男性が福岡地裁で自己破産の手続き開始決定を受けたとの報道もありました。返済義務のある有利子奨学金は、卒業後に安定した職業に就けるという前提でしか成り立たってきたわけですが、昨今の国による派遣法改悪などにより雇用状況悪化や非正規雇用の対象拡大で学生らの就職雇用状況は不安定となり、返したくても返せない状況が構造的に生み出されています。そこで伺います。
 まず1つ目に、千葉市が現在、奨学金返済できず自己破産したケース及び、返済できずに滞納している人数を把握していますか?
 2つ目に、千葉市における子どもの貧困対策法に基づき、教育を保障していく実施取組または計画があればお示しください。
 3つ目に、OECD加盟国34カ国のうち半数の国は大学の学費が無償で、ほとんどの国に給付型の奨学金制度があります。学びたい若者が、お金がないために十分に学べず、希望を持てない日本の現状はあまりに異常です。憲法にもとづき「ひとしく教育を受ける権利」を保障するべきですが、千葉市としては給付型奨学金制度の必要性を感じていますか?

3.京成千原線運賃引き下げ問題とおゆみの駅バリアフリー化について
 次は、長年、おゆみ野地区市民の根強い要求として私どもに寄せられております。京成千原線の運賃引き下げとおゆみ野駅バリアフリー化促進について質問します。千原線高額運賃に対する住民の声として「京成は高いのでJR鎌取駅、浜野駅、蘇我駅を利用している」「定期代がJR線の費用分しか出ない」「定年退職後の再就職の際に交通費が高いという理由で断られた」「明徳高校に通いたいが通学運賃が高いため進学先を変更した」。
 さらには、学園前駅にすぐそばにある明徳学園関係者からも「約4割の生徒が千原線を利用して通学している。私学で高額な授業負担があるなか、定期代の負担も相当重くなっている。せめて学割定期の割引率は京成本線なみへと是正してほしい」というように改善を求める切実な声が寄せられ続けております。地元住民が近くに住みながら高額運賃の為に千原線を利用できないことはじめ、JR線混雑の要因ともなり、地元企業や家計の経済負担増大、さらには学ぶ場所の選択へも大きな影響を与えております。そして、バリアフリー化に関しては、一昨年には学園前駅にエレベーターが設置をされ、大変地元住民から喜ばれました。一方で同等の乗降客数をほこる、おゆみ野駅には、いまだ設置がなく、高齢者はじめ、ベビーカーを押す子育て世代からも一刻も早い設置を望む声が寄せられています。
 この間、京成千原線運賃引き下げやバリアフリー化を求めて、私ども日本共産党千葉市議団は地域の住民の方々とも協力しながら、京成電鉄への要請行動はじめ、国交省や消費者委員会への申し入れ行動を行ってきました。そこで伺います。
 1つに、千葉中央駅からおゆみ野駅8.8キロの区間の運賃と通学定期代を、そして同等の距離であるJR千葉駅からJR鎌取駅の運賃を通学定期代含めてお示しください。
 2つに、高額運賃、とりわけ通学定期割引率の引き上げが望まれていますが、京成本線とJR線、京成千原線の定期代の割引率をお示しください。
 3つに、千葉市として、京成千原線運賃問題、バリアフリー促進をどう考えているか。運賃是正やバリアフリー促進に向けた働きかけの状況をお示しください。
 以上で1回目の質問を終わりにします。

<2回目> 

 一部順番を変えて2回目の質問を行います。

1.エアコンについて
 答弁では国に補助金増額を求めた結果、変更はないという状況です。とはいえ、国の補助金が他の自治体と条件は同等というなかで、千葉市だけが補助金増額しなければ設置が進まないという議論は許されません。国待ちの姿勢ではなく自治体として設置するための努力が必要です。
 さきの答弁にありましたが、高校生と小中学生の体力は違いますが、高校においては6〜9月までの4カ月間もエアコンが稼働しています。その結果、夏休み中の補習授業も展開でき、学ぶ環境は小中学校より充実しています。さらに、千葉市役所でも市長室でも市議会でも28度という設定基準でエアコンを運用しています。暑かった5月からもエアコンが稼働しています。エアコンを入れることで、職員の仕事効率があがり、職員や来庁される市民の皆さんの健康が守られるわけです。
 一方で子ども達にも、文科省による学校環境衛生基準では「児童生徒等に生理的、心理的に負担をかけない最も学習に望ましい条件は、冬期で18〜20度、夏期で25度〜28度で程度である」と書かれており、厚労省による建築物環境衛生管理基準によれば温度は17度以上、28度以下と書かれています。さらには、日本生気象学会は熱中症リスクの健康被害については、温度指標によって25度〜28度が警戒とし、中等度以上の生活活動でおこる危険性があると指針で警告しています。
 28〜31度は「厳重警戒」とし、28度以上はすべての生活活動でおこる危険性があるとなっております。熱中症弱者への対応として、異常な暑さが続く時は、室温が28度を超えないよう積極的に冷房を使う必要があると書かれております。小中学校の現場でも当然、こうした基準をしっかり守る必要があると思います。
 そこで伺います。
 1つに、市役所では建築物環境衛生管理基準や高校では学校管理衛生基準の「最も学習に望ましい条件である25〜28度」を守られている一方で、小中学校だけ逸脱していることが異常であり、早期にエアコン設置を進めるべきではないか。
 2つに、6月議会で昨年に続き、市民からエアコン設置を求める請願が提出されました。意見陳述では、小中学校に通わせる親御さんから寄せられた実態をいくつか報告されました。「ある子は業間休みに遊んで帰ってきて汗びっしょりになってしまい、先生に水遊びをしただろうと怒られた子もいた。ある子は汗があまりにも酷いので汗拭きタオルも間に合わず、着替えを持たせても着替えそびれた子が風邪をひいてしまった。また5・6時間目になると頭が痛い、気分が悪いと訴える子。またある子は真っ赤な顔してものすごくばてた状態で帰ってくる、気温が上がった5月は遊びに行く元気がない。」このような切実な実態が語られました。また私のもとにも小学校低学年のお子さんを通わせる親御さんから「先日、雨の日で窓を閉め切ったなかの教室であまりの暑さに昼前に息子が嘔吐して給食食べずに下校した。暑さに強い体質の子ばかりじゃないから他の自治体のように早くエアコンをつけてほしい」と切実な声が寄せられました。
 こうした熱中症の一歩手前というような子ども達が、健康を害している実態を踏まえて、エアコン設置する対策を講じるべきではないですか。

 あまりに優先順位に固執する答弁を繰り返しているので、私は他の設置自治体の教育予算含めた動向を調べてみました。設置へ踏み切った福岡市と千葉市の平成27年度予算額を比較してみますと、福岡市は大規模改造事業等のなかでも対応しているトイレ改修関係予算を約85億円計上している一方で、千葉市はわずか約4,600万円です。老朽化対策関係予算では福岡市は約37億円、千葉市はほぼ同等の約34億円です。普通教室へのエアコン設置関係予算をみてみますと、福岡市は約35億円、一方の千葉市は予算なしという状況です。さらに一般会計における教育費で比較しますと、福岡市は約569億円で千葉市は約259億円です。人口がおよそ1.5倍の福岡市だから当然予算もかかると思われるかもしれませんが、人口ひとりあたりの教育費でみますと、福岡市は37,400円に対して千葉市は26,800円です。人口一人あたりの教育費をエアコン設置に踏み切った政令市の中で比較すると千葉市は恥ずかしいことにワースト2です。
 そもそも一般会計に占める教育予算が少ないということが本質的な問題です。そこで伺います。
 1つに、エアコン設置政令市自治体13市と千葉市を含む14市で一般会計予算の人口一人あたりの教育費予算額がワースト2について、千葉市はどう受け止めるか。
 2つに、他の設置政令市のように子どもの環境整備をするために、一般会計予算を見直して、教育予算を増やして、老朽化対策とトイレ改修、そして普通教室へのエコアン設置を同時に進めるべきではないですか。市長に伺います。

2.千原線問題について
 バリアフリーについて、おゆみの駅はすでに、2014年には1日の乗降客数が4505名となりました。補助対象をクリアしていますし、36段の階段はベビーカーを持ってあがるには本当に過酷でありますし、とりわけ高齢者にも厳しいものがあります。一刻も早い、おゆみ野駅エレベーター設置を求めておきます。
 運賃につきましては、今お示しにあったように、同じ距離でありながらJRと比較して運賃でおよそ1.6倍、高校生の定期代で、およそ2.3倍もの格差があります。JR線では高校生の定期代は年間44,820円、一方の京成千原線では年間104,760円です。年間で6万円近く多く支払わなければなりません。
 6カ月の高校生通学定期の割引率では京成本線の76.3%、JR線68.9%と比較して京成千原線は54.5%と格段に低くなっています。そのため、明徳学園に通う生徒も京成千原線は使わずに、JR鎌取駅を利用して自転車やバスを利用して学校に通学するという方が生徒の2割もいるということにつながっています。あまりに格差があるこの学生定期代の割引率の早期是正が必要です。
 京成全体の経営データを見ると、売上高が2007年には237億円から2015年には2,490億と約10.5倍に急増しています。また利益剰余金でみても 2005年739億円から2015年には1、697億円の約2.6倍とこちらも右肩あがりで増加しています。そこで伺います。
 京成の経営状況は良好であり、街づくりや利用促進の最大の問題である運賃高額問題を千葉県や市原市などの関連自治体としっかり連携して、千葉市としても運賃引き下げ、とりわけ定期代の割引率是正の働きかけを強化すべきではないか。

3.給付型奨学金について
 千葉市として必要性に関して国の動向を注視するということですが、やはりいま示された滞納数18万7,000件という状況を見ましても、多くの学生が奨学金返済に苦慮しています。市立高校だけ一部のしかも小額の奨学金だけでは不十分です。千葉市もただ、国待ちの姿勢でいいのか、自治体主体に改善を進めていくべき手立てが必要です。
 私自身、経済的理由で進学を諦めてほしいと言われ、早朝の新聞配達等をしながら学費を稼ぎ大学を卒業しました。自身の苦学した経験から、進学を諦めたり、こうした経験をする人をこれ以上増やしたくないという想いで、第一回定例会におきまして、請願を提出して、千葉市独自の給付型奨学金制度創設を求めさせて頂きました。「国の動向を注視する」という主体性に欠ける見解を当局は示されていましたが、他の自治体は独自に返済不要の奨学金制度をスタートしております。
 そのひとつの自治体である富山市へ先日、我が党の福永議員と吉田議員と共に視察をしました。生活保護世帯や児童養護施設の子ども達に対して学習支援事業の一環で、大学や専門学校への進学の希望を断念することなく、将来にわたって自立した生活を継続し、さらには貧困の連鎖をうまないよう、福祉・医療・介護の資格を取得するための進学に必要な費用の一部を支援するため、福祉奨学事業をスタートしました。福祉奨学基金を創設して、一般からの寄付金を積み立ててそれを原資として、奨学金は返済を求めない給付型です。本年度は既に2名に給付を進めています。給付を入学準備金として30万円、学費奨学金として年間50万円、生活費補助として毎月4万円を支給するという内容です。そこで伺います。
 富山市がスタートさせた福祉奨学金基金事業を千葉市はどう評価しますか。また、昨年の12月議会では我が党の佐々木議員が質問したことに対して、千葉市は「生活保護世帯や住民税非課税世帯への経済的支援については、国の動向や他県市の制度設計に注視していく」と答弁でしたが、他の制度設計の検討状況はどうか。お示しください。
 私は先日、我が党の「千葉市福祉奨学基金条例」提案することをうけて、ある児童養護施設の高校生と懇談してきました。連日バイトに明け暮れる実態、進学へ向けての金銭的な高いハードルに関して率直にこう語ってくれました。「進学するためには最低限生活費80万円の貯金が必要で、土日はバイトで埋まり、勉強などの時間が十分に確保できない。高校卒業と同時に施設を出ることになり、保証人すらいない状況で、大学進学に伴う経済的、精神的負担も重く、給付型奨学金制度があればどれだけ助かるか」と期待の声も寄せてくれました。また同僚の高校生は理学療法士になりたいという夢があって有利子奨学金貸与なども検討したが、3年間で1,000万近い学費を工面することは困難で、進学することを諦め就職することにしたという実態もお聞きました。学びたい、だけど学ぶことを諦めざるを得ないこうした学生に、意欲をもって学業に専念でき、夢や希望を持ち続けることができるようなサポートがどうしても必要です。そこで伺います。
 1つに、こうした経済的問題で進学を諦めたりしている市民がいる実態を千葉市はどう思うのか。
 2つに、今回、我が党が提案する福祉奨学金条例を速やかに制定して、市民からの協力を得ながら、困難な環境の下でも、子ども達が夢と希望を持てるよう応援する制度を千葉市で創設すべきだと思いますが、市長の見解を伺います。

<3回目>

1.千原線問題
 私たちは京成へ何度か働きかけをするなかで、負債の状況や現在の経営状況についてわかりやすい説明を求めてきました。ところが連結決算のため千原線単体の収支は公表できないという回答でした。経営状況を公表できない、負債も公表できないとしたら、現状の運賃が正しいものかどうか、いつまでこの高額運賃を続けるのか住民としても納得ができないわけです。
 京成電鉄全体としては企業業績が良好な状況ですから、千原線の運賃引き下げ、とりわけ高校生の学割定期割引率を京成本線並みへ改善する、その財務体質は十分にあるというふうに理解しておりますので、これからも引き続き、千葉市が京成電鉄に対して千原線単体収支など住民が納得できる情報公開を求めること、学割定期の割引率の改善を求めること、さらに本年度において、おゆみの駅エレベーター設置に伴う予算化を強く働きかけて頂くことを重ねて求めておきます。

2.給付型奨学金制度
 福祉基金制度においてですが、継続した運用は困難である等の課題があるという答弁でした。確かに初めは当然原資がないなかでスタートするわけですから安定と言ったら何も進められません。原資については市長が率先してPRしてもらうなどあらゆる情報手段で訴えかければ、賛同してくれる市民は必ずいるはずです。いま大事なことは富山市のように試行錯誤しながらも苦しんでいる高校生に手を差し伸べる手立てを講じるために一歩踏み出すことです。
 給付型奨学金制度をつくり、子育てするなら、教育を受けるなら千葉市というイメージアップが結果的に子育て世代の流入などで経済的にも大きな価値を生み出します。私は千葉市を本当の意味での教育先進都市としたいと考えます。やがて千葉市の未来を担っていく優秀な人材をいかに多く創出していくか、市長の教育への熱意が問われます。さきの答弁で検討していきたいということですので、貧困の連鎖を断ち切るためにも、子ども達の夢や希望に応えるためにも、私ども日本共産党千葉市議団が提案する千葉市福祉奨学金基金条例に賛同頂き、給付型奨学金事業をスタートする決断を強く求めます。

3.エアコン
 議員や市長は涼しい環境に身を置きながら、子ども達だけに暑さを我慢させる状況を一体いつまで続けさせる気なのかと、市民の皆さんは憤って、昨年度9月の請願では15,000筆もの多数の署名につながっているわけです。他の設置自治体でも当然、耐震化、老朽化、トイレ改修など施設整備の課題は同様にあります。それでも予算を組んで、エアコン設置に踏み切るのは、昔と比べ温暖化が深刻化するなか、小中学校の子ども達だけ30度を超える環境で学ばせることは命と健康に関わると判断したからです。
 つまり、いま千葉市に必要なのは、従来の教育予算の枠組みの中での財源議論ではなく、一般会計予算の中から必要な政策に重点投資をしていくという一般会計予算全体を見渡しての議論と、何よりも千葉市を担っていく子ども達へ学ぶ環境を整備していくという、行政の責任を果たしていく覚悟と未来ある子ども達への愛情です。
 私どもからの提案として、すべて一気にということでなく、体力が低い小学校低学年から、または受験を控えた中学3年生から設置をして夏期補習授業もしっかり教室で行えるよう、まずは早期に段階的設置に向けた計画すべきです。
出来ない理由を並べたて先延ばしして、子ども達の健康被害を拡大させぬよう、政令市最後のエアコン設置都市とならぬよう、堺市のように無駄な大型家開発を見直して財源を組み替えエアコン設置に踏み切る、または神戸市のように前倒し補正予算を組むなどして、子ども達の命と健康を守るための決断をしてほしいと思います。
 最後に伺います。子ども達の命と健康を守るために小中学校普通教室へのエアコン設置計画策定を進めますか。