かばさわ洋平議員の一般質問への答弁



2015.6.19

1.小中学校エアコン設置について

【教育長次答弁】
 小中学校エアコン設置についてお答えします。
 はじめに、千葉市も老朽化対策、トイレ改修と同時に普通教室へエアコンを設置する時期に来ているのではないかについてですが、本市の教育環境については、様々な課題があり、耐震化完了後は、先送りとなっております老朽化対策やトイレ便器の洋式化などを、緊急性や費用対効果等を踏まえ、優先的に実施して参ります。
 特に、外壁は、地震等により落下した場合危険であるため、その改修に最優先で取り組んで参ります。また、エアコンについても、近隣への配慮から窓を閉め切りにして授業や部活動を行わなければならない音楽室のほか、特別支援学級に優先的に設置し、子どもたちの教育環境の向上に努めて参ります。
 次に、文部科学省に対する補助制度の改正要望後の補助金額の変化ですが、現段階において、補助金額に変化はございません。
 次に、市内の小中学校で5月に教室の気温が30度を超えた状況はあったのか、また、気温実態調査の状況はどのようになっているのかについてですが、気温実態調査については、今年度より、市内各区小中学校1校ずつの、合計12校で、実施することとしております。実施にあたっては、真夏日が観測される6月から9月までを調査期間として、教室内において測定する場所や時間など、統一した条件で、調査することとして参ります。なお、5月の室内温度は調査しておりませんが、真夏日があったことは承知しております。
 次に、本市の市立高校の教室にエアコンを設置している理由についてですが、市立高校のエアコンは、夏休み中の進学希望者向け補習授業など、普通教室の使用頻度が高いため、保護者負担によるリース契約で設置したものであり、これにかかる光熱費も保護者の負担となっております。

<2回目>
【教育長次答弁】

 学校環境衛生基準を小中学校だけ逸脱しており、早期にエアコン設置を進めるべき及び子ども達が健康を害している実態を踏まえて対策を講じるべきではないかについては、関連がありますので、併せてお答えします。
 各学校ではこれまでも、教室の温度が高くなると予想される場合には、必要に応じて適度な休憩やこまめな水分補給を行うとともに、丁寧な健康観察を行い、細やかに健康状態を把握するなど、熱中症防止に向け、児童生徒の健康管理に留意しております。なお、熱中症に限らず、体調のすぐれない場合には、救急処置を行い、家庭への連絡など適切に対処しております。また、エアコン設置については、まずは、近隣への配慮から窓を閉め切りにして授業や部活動を行わなければならない音楽室のほか、特別支援学級や特別支援学校に設置し、子どもたちの教育環境の向上に努めて参ります。
 次に、人口一人当たりの教育費について及び教育費を増やし普通教室へのエアコン設置を同時に進めるべきではないかについては、関連がありますので併せてお答えします。本市では、緊急性や費用対効果等を踏まえ、学校施設の老朽化対策やトイレ便器の洋式化等を優先的に実施し、教育環境の整備を推進して参ります。
 なお、教育予算については、それぞれの都市の予算の構成や置かれた状況が異なることから、一概に金額のみで比較することは難しいものと考えますが、限られた財源の中で、施策の優先順位等を踏まえ設置がなされているものと考えております。

【財政局長答弁】
 小中学校へのエアコン設置についてのうち、所管についてお答えします。
 市役所本庁舎の夏季のエアコンの設置温度は、市長室を含め、何度に設定しているかについてですが、本庁舎の冷房運転は市長室も含め、28度以上を目安に行っております。

2.給付型奨学金について

【教育長答弁】
 給付型奨学金についてお答えします。
 はじめに、奨学金を返済できず自己破産したケース及び、返済できず滞納している人数を把握しているかについてですが、独立行政法人日本学生支援機構が実施した「平成25年度奨学金の滞納者に関する属性調査」によりますと、平成25年度末現在、全国で、返還を要するものの債権は、342万4千件あり、3ヶ月以上の延滞債権は、18万7千件となっております。なお、本市において、奨学金を返済できず自己破産した件数や、滞納している人数については把握していません。
 次に、千葉市における子どもの貧困対策法に基づき、教育を保障していく実施取り組み又は計画についてですが、経済的に困窮している市立小中学校の児童生徒の保護者に対して、学用品費や給食費等を支給するする就学援助制度があり、すべての家庭に制度の「お知らせ」を配布するとともに、ホームページや「市政だより」などを通して、制度の周知に努めております。また、市立高等学校においては、経済的理由により修学が困難なものに対して給付金を支給する育英資金制度があります。
 次に、千葉市として、給付型奨学金の必要性を感じているかについてですが、文部科学省において、無利子の奨学金事業に拡充や、より柔軟な「所得連動返還型奨学金制度」の導入に向けた制度設計に関する予算が計上されていること、また、大学等の授業料減免等の充実に関する事業等が示され、より利用しやすい制度を目指していることから、本市としても、その動向を注視して参ります。

<2回目>
【保健福祉局長】

 給付型奨学金のうち所管についてお答えします。
 富山市の福祉奨学基金は、篤志家からの寄附を原資に平成26年度からスタートした事業であり、実際の給付は今年度から開始したと聞いております。実質的に開始から数か月しか経っておらず、また、対象者も限られていることから、今後の推移を注視して参ります。
 次に、経済的問題で進学を諦めたりしている市民がいる実態についてですが、生活保護世帯や養護施設の子ども達の高校卒業後の進学率が、一般世帯を含めた全国平均よりも低い状況であることは認識しておりますが、このような世帯が抱える問題は複雑であり、その理由も家庭により異なるものと考えております。しかしながら、子どもの将来が生まれ育った環境により左右されることのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図ることは重要であり、今後、そのための施策について検討して参ります。
 次に、福祉奨学基金条例を制定することへの見解についてですが、生活保護受給世帯等の自立を促す施策は必要であり、本市においても「被保護者就労促進事業」や「生活保護世帯等学習支援事業」を実施しているところであります。一方、「福祉奨学基金条例」を制定し、給付型奨学金制度を創設することについては、原資のない現状では、仮に制度を創設しても安定かつ継続した運用は困難である等の課題があると考えております。

3.京成千原線の運賃問題とおゆみ野駅のバリアフリー化について

【都市局長答弁】
 京成千原線の運賃問題とおゆみ野駅のバリアフリー化についてお答えします。
 はじめに、運賃と通学定期代についてですが、千葉中央駅からおゆみ野駅までは、大人の普通運賃で、現金320円、ICカード319円、6ヵ月の通学定期運賃は5万2,380円であります。
 JR千葉駅からJR鎌取駅までは、大人の普通運賃で、現金200円、ICカード195円、6ヵ月の通学定期運賃は、大学生が2万4,900円、高校生が2万2,410円、中学生が1万7,430円であります。
 次に、定期代の割引率についてですが、1ヶ月を30日として、普通運賃と6ヵ月通学定期運賃を比較して算出しますと、京成本線が76.3%、JR線が65.4%から75.8%、京成千原線が54.5%であります。
 最後に、千原線の運賃問題とバリアフリー促進についてですが、千原線の運賃については、沿線の利用者から、本市  や京成電鉄に運賃値下げ要望が提出されており、JR線や京成本線と比較して割高であると認識しております。
 バリアフリー促進については、補助対象となる1日の利用者が、3,000人以上の駅について、早期にエレベーターなどを設置し、段差解消に努めて参りたいと考えております。
 なお、関係者への働きかけの状況としては、運賃是正については、京成電鉄千原線整備促進検討会議においても、改善を要望しており、バリアフリーの促進についても、京成電鉄に対し働きかけを行っております。

<2回目>
【都市局長答弁】

 京成千原線の運賃問題とおゆみ野駅のバリアフリー化についてお答えします。
 運賃引き下げなどの働きかけの強化についてですが、通学定期の割引率の引き上げを含め、運賃体系全体の引き下げについて、引き続き関係者とともに働きかけて参ります。