かばさわ洋平議員の一般質問への答弁



2015.9.25

1.小中学校エアコン設置について
【熊谷市長答弁】

 30度を超える教室を視察したことがあるのか、また、その時、どのように感じたか、についてですが、30度に達した日の教室への視察は特に行っておりませんが、夏場において、学校を訪れる機会もあり、普通教室の状況については十分承知しております。

【教育次長答弁】
 市内小学校の教室温度実態調査で28度以上を観測した日数についてですが、市内12校で測定した結果、教室内において、28度以上を観測した日は、6月及び7月の授業日35日中、15日となっております。
 暑さのために健康を害している子どもがいることについて、どう受け止めているのか、内科的訴えでの保健室利用状況及び病気欠席の状況についてですが、常日頃から、教職員が児童生徒の健康状態を観察し、一人一人の状況に応じた、適切な対応に努めているところであります。なお、平成25年度、全小中学校、特別支援学校172校の保健室利用状況調査では、疲れや寝不足、感染症等さまざまな原因により、保健室を内科的訴えで利用した子どもの延べ人数は10万1,627人で、月別では4月5,912人、5月1万661人、6月9,905人、7月1万205人、9月1万1,553人、10月9,307人、11月8,616人、12月6,786人、1月1万1,237人、2月1万714人、3月6,731人となっております。また、病気欠席の子どもの延べ人数は、合計26万9,899人で、1校あたりの月別平均は143人となっております。
 エアコンが設置してある教室へ移動して学習をしている状況を把握しているのか、このような状況をどのように受け止めているか、についてですが、教室内温度などの環境の変化に応じて、学習場所を適宜変更するなど、各学校の判断により学習しやすい環境に配慮することとしております。引き続き、適切な学習環境を確保することはもとより、毎時間の丁寧な健康観察の実施やこまめな水分補給を行うなど、児童生徒の健康管理に留意して参ります。
 普通教室へのエアコン設置にかかる費用についてですが、全ての普通教室にエアコンを設置した場合の費用は約66億円、電気代として年間約7,200万円が見込まれます。また、小学校を低学年・高学年に分けて2年で設置する場合の費用についてですが、初年度は受変電設備の改修工事を含む費用として約33億円、2年目はエアコン設置工事のみの費用として約11億円が見込まれます。さらに、中学校を1年で設置する費用については、受変電設備の改修とエアコン設置を単年度で行う工事として、約22億円の費用が見込まれます。
 校舎の老朽化対策やトイレの洋式化と同時にエアコン設備を進めるべきとのことですが、本市の教育環境については、児童生徒に直接危険の及ぶ外壁の劣化や、毎日使うトイレが「汚い、臭い、暗い」といった現状の改善など、様々な課題があることから、限られた財源を有効活用し、緊急性や費用対効果等を踏まえ、優先順位を付け、老朽化対策や施設環境設備に取り組んで参りたいと考えております。なお、エアコンの設置については、まずは、近隣への配慮から窓を閉め切りにして授業や部活動を行わなければならない音楽室ほか、特別支援学級や特別支援学校に設置し、子ども達の教育環境の向上に努めて参ります。

2.子どもルームについて
【こども未来局長答弁】

 高学年ルームは、既存の子どもルームで受け入れが困難な場合に設置するもので、児童の安全確保や全体的に児童数が減少していく中で、資産を有効に活用するため、開設時間中は、概ね専用利用が可能な図書室をはじめとする特別教室に開設するものであり、今後も同様の手法により設置することとしております。
 高学年ルームの設置環境についてですが、高学年ルームは、図書室や多目的室を中心に、学校の事情の合わせ、家庭科室や図工室等も使用しております。
 一部の教室においては、授業で使用する器具等が設置されておりますが、施錠管理をしっかり行う事、指導員が適切に指導すること等により、運営に支障はないものと考えております。なお、図書室等、より児童が過ごしやすい教室が使用可能になれば、開設場所の変更について検討して参りたいと考えております。
 高学年ルームでのおやつ提供についてですが、高学年ルームは、授業で使用されている特別教室を供用しているため、学校開校日については、学校教育への配慮から、おやつは提供しないこととしております。
 指導員不足のための待遇改善についてですが、現時点においては、子どもルームの指導員の給与等は、他の政令市や近隣自治体での同種事業との比較においては、一定の水準にあることから、今後の雇用環境や賃金水準等を注視していきたいと考えております。また、余裕を持った指導員確保を行うため、指導員のより効果的な募集方法等について、検討して参ります。

<2回目>

1.小学校へのエアコン設置について
【教育次長答弁】

 30度近いまたは30度を超える教室で体調を崩す子ども達への対応についてですが、保健室には、頭痛、腹痛、発熱、けがなどを主訴とする児童生徒が来室しますが、その原因は、疲れや寝不足の他に、精神的な面など理由は様々です。引き続き、より丁寧な健康観察を通して、一人一人の状態を的確に把握し、適切かつ迅速な対応をすることで、児童生徒の健康管理に努めて参ります。
 普通教室へのエアコン設置についてですが、全ての普通教室へのエアコン設置は、約66億円の費用が見込まれる施策として、慎重な判断を要すると考えます。
 本市の教育環境には、様々な課題がある中、まずは、先送りとなっております外壁改修などの老朽化対策やトイレ便器の洋式化などを優先事業として推進し、エアコン設置については、音楽教室や特別支援学級、特別支援学校に設置して参ります。
 予算編成にあたっては、全市的な視点から、優先順位や緊急性を十分勘案し、事業費の精査を行った上で、必要な分野に重点的に予算が配分されており、教育予算についても、特に、子ども達の安全・安心の確保などに配慮し、設置されているところであります。

2.子どもルームについて
【こども未来局長答弁】

 高学年ルームの保育環境の実態と改善についてですが、高学年ルームは、専用施設ではありませんが、開設時間は、概ね専用使用となっており、児童の育成支援には支障はないものと考えております。また、特別教室等を活用していることから、直ちに、エアコンを設置することは困難ですが、エアコンが設置されていない教室を使用する場合、児童の健康に配慮し、夏季休業中はエアコンが設置されている図書室で過ごすことにしております。なお、おやつにつきましては、学校開校日は、学校教育への配慮から、提供しないこととしておりますが、夏季休業中は、持ち込みを認めております。
 指導員の待遇改善についてですが、子どもルームの指導員の給与等は、他の政令市や近隣自治体での同種事業との比較においては、一定の水準のあることから、今後も雇用環境や賃金水準等を注視して参ります。