中野本信正議員の一般質問と答弁(概要)

2015.12.15

写真1.土木事務所の主な事業について
【野本信正議員】

 土木事務所の事業は、道路・橋梁など基幹インフラの維持管理から、側溝の新設改良、交通安全施設などの整備と、安全な市民生活の維持をしいる。「道路に穴が開いた」「側溝の蓋が壊れた」「雨水があふれた」など市民からの要望に速やかに対応している土木事務所の仕事ぶりには市民も感謝しているし、私も評価している。しかし、毎日たくさんの自動車が走り自転車や歩行者も利用する道路や橋梁は、年月が過ぎれば傷み、整備改修が必要な場所が増え続けている。
 市内4土木事務所は毎年予算を計上して道路などの維持管理に取り組んでいるが、財政健全化計画で予算の上限が抑えられ、計画的に改修するよりも市民・議会から要望や、市役所がパトロールによって対応することで、手一杯の状況と聞いている。財政健全化は必要なことであるが、土木事務所の主な事業に必要な予算は確保しなければならない。安心安全な街づくりの視点から以下、質問をする。
 土木事務所の事業の概要とその目的について説明をされたい。併せて道路の役割と維持管理の目的について説明を求める。
【建設局長答弁】
 土木事務所は、道路の効用、機能を保持し、利用者へのサービス向上を図るため、道路や橋梁などの維持、修繕や改良を行うほか、道路を適切に管理するため、境界確定協議や占用許可などの業務を行っております。また、道路は交通機能のほか、街づくりの基盤、防災や公益施設を収容する空間機能など、多様な役割を担っている市民生活に欠くことが出来ない公共施設であることから、これからの機能を良好な状態に保つことを目的に、維持管理を行っております。

【野本信正議員】
 土木事務所に市民からよせられる要望件数について、直近5年間の推移と5年間の合計件数について示されたい。「ちばレポ」が始まってから件数に変化が出ているのか。
【建設局長答弁】
 要望件数は、平成22年度は約1万2,200件、23年度は約1万5,800件、24年度は、約1万1,900件、25年度は約1万2,900件、26年度は約1万3,100件あり、5年間の合計は約6万6,000件となります。また、「ちばレポ」実施による要望件数の変化は、実施前の22年度から25年度までの4年間の平均約13,200件に対し、実施後の26年度は約13,100件であり、特に大きな変化はございません。

【野本信正議員】
 主な土木事務所事業についての説明と、土木事務所事業費の合計について、10年前と現在について、H16年度とH26年度の決算額での比較で示されたい。
【建設局長答弁】
 土木事務所の主な事業は、「舗装や側溝の新設改良」「橋梁の耐震補強や補修」「道路の維持補修」「交通安全施設の整備」などで、決算額は平成16年度が約90億8,300万円に対し、26年度が約59億9,500万円となり、約30億8,800万円、34%の減となっております。

【野本信正議員】
 土木事務所事業費の合計は、H16年度90億8,300万円に対して、H26年度59億9,500万円で、10年前に比べて66%、30億円も減っている。10年前に比べて66%、30億円も減らされていて、道路・橋梁など基幹インフラの維持管理から、側溝の新設改良、交通安全施設などの整備と、安全な市民生活の維持と産業・経済・流通・観光などの発展に欠くことのできない大事な事業が、適正に行われているのか。
【建設局長答弁】
 道路、橋梁などの維持管理については、長寿命化修繕計画などを策定し、痛みが進行する前に修繕を行う予防保全的な維持管理を行うことで、コスト縮減を図るとともに、側溝の新設改良や交通安全施設などの整備についても緊急性などを考慮した上で事業を選択し、市民生活に支障をきたさないよう努めております。

【野本信正議員】
 土木事務所の事業は適正に行われているとの答弁であるが、予算の確保ができないため、道路・橋梁、側溝などの整備が、市民や議会から要望された場所、パトロールによって確認された改修必要箇所を、手当するのが中心になっていると聞くがどうか。土木事務所は市民要望等を処理すると共に、古い順にとか、傷みが大きい順にとか、計画的に整備改修することが必要ではないのか。
【建設局長答弁】
 土木事務所は、多種多様な施設を管理しており、生活道路や側溝などの補修については、市民要望やパトロールによって確認された必要箇所を中心に実施しておりますが、幹線道路や橋梁の補修などについては、計画的な実施に努めております。また、トンネルや道路擁壁など主要な道路施設についても、平成32年までに施設ごとの維持管理計画を策定し、計画的に補修を行っていくこととしております。

【野本信正議員】
 次に、道路の維持管理について質問する。道路に関する法律である道路法は「本法は直接的には、道路網の整備を図ることを目的としたものであるが、それにより、交通網の発達に寄与し、公共の福祉を増進することを究極の目的としている」と解説されている。道路網の整備と維持管理は、市民生活の安全と共に、産業・経済・流通などの発展に欠くことのできない大事な事業である。千葉市が維持管理する道路の延長について、及び維持管理の舗装改良の事業量と事業費について、H16年度とH26年度の比較で示されたい。
【建設局長答弁】
 道路延長は、平成16年度が約3,140キロメートルに対し、26年度が約3,290キロメートルで、約150キロメートルの増となっております。
 次に、舗装改良の事業量と事業費についてですが、16年度決算では延長約20.4キロメートル、事業費約21億6,200万円、26年度決算では延長約12.5キロメートル、事業費約12億4,800万円で、約7.9キロメートル、約9億1,400万円の減となっております。

【野本信正議員】
 10年前に比べて管理する道路延長は5%、150km増えている。事業量は舗装改良で20.4kmから12.5kmと5分の3に減っている。
 事業費は21億6,200万円から12億48,00万円、5分の3に減っている。 道路延長が増えているのに、維持管理の事業量と事業費が大幅に減っているのは、安全な道路状態が維持されていないことではないのか。
【建設局長答弁】
 道路延長は増えておりますが、新規の路線については、当面の間、維持管理に係わる費用は少ないことから、道路延長の増と事業費の減を、単純比較することはできませんが、舗装改良事業費が減少する中で、できる限り予算を確保し、安全な道路環境の維持に努めております。

【野本信正議員】
 「できる限り予算を確保して、安全な道路環境維持に努めている」の答弁だが、舗装改良事業量は、10年前に比べて20.4kmから12.5kmと5分の3に減っている。10年前の60%の事業しかできない現状で、安全な道路環境維持はきわめて困難である。千葉市の道路の安全にかかわる重大問題なので、リアルな実態を示すべきである。現状は「予算が減って困難だけど、何とかやりくりしてやっと維持管理している」のが客観的な事実である。議会に対して、事実を正直に答弁することを求めるがどうか。
【建設局長答弁】
 事業費が減少する中、一時に改修することは困難でありますが、市民生活に支障をきたさないよう、安全な道路環境の維持のため、できる限りの予算の確保に努めております。

【野本信正議員】
 舗装改良費について、市内4ケ所の土木事務所ごとのH26年度決算額と、その合計につて示されたい。
【建設局長答弁】
 決算額は、中央・美浜土木事務所が約7億1,800万円、花見川・稲毛土木事務所が約2億2,000万円、若葉土木事務所が約2億3,300万円、緑土木事務所が約7,700万円、合計約12億4,800万円となっております。

【野本信正議員】
 建設局は道路維持のため必要な事業を把握して、毎年予算要求をしているが、千葉市は全国ワーストの財政危機のため、要求額は減らされていると聞いている。
 H27年度財政局に提出した、予算要求額と決定額について示されたい。
 併せてH23年度からH27年度まで5年間の要求額合計と、決定額合計及びその差額についても示されたい。
【建設局長答弁】
 平成27年度当初予算要求額は約15億6,400万円で、決定額は約12億5,700万円です。また、23年度から27年度までの5年間の予算要求額の合計が約69億7,200万円に対し、決定額の合計は約60億8,400万円で、その差額は約8億8,800万円となります。

【野本信正議員】
 予算要求したけれど、決定された予算額との5年間の差額は、9億円弱の答弁。財政健全化で要求額が低く抑えられている下で、しかし市民生活の安全のため必要最小限の予算要求をしていることに対して、5年間で9億円弱も減らされている。
 これでは舗装道路の改良事業などが進まず、安全な道路を維持する土木事務所の目的を、果たすことが困難になっていると思うがどうか。建設局と財政局答弁を求める。
【建設局長答弁】
 限られた財源に中、事業箇所の精査を行い、施行方法や施行時期などを考慮し、コスト縮減を図ることで、できる限り市民生活に支障をきたさないよう、安全な道路の維持に努めております。

【野本信正議員】
 財政局は、道路の安全な維持管理に本来必要な予算を大きく抑えて要求しているのに、それでも削減している。財政局長は、道路法で示されている目的を理解して予算配分をしているのか。
【財政局長答弁】
 市民生活や産業などを支える基盤として道路機能が適切に維持されることは、市民福祉の向上や本市の持続的発展の観点から必要であると認識しております。一方で、既存施設の維持・管理におきましては、安全性や利便性に配慮しつつ、効率的に実施していくことも必要であると考えます。こうしたことから、コスト縮減の取り組みなどによる効率的な道路維持管理が行なわれている中で、安全面等から必要な予算については確保してきたところであります。

【野本信正議員】
 なかなか素直に認めようとしないのは遺憾である。建設局長は市内道路の実態を把握した上で答弁しているのか。若葉区の玄関口JR都賀駅前の広場は、大きくひび割れした場所や広場全体に傷み状況が長く続いている。若葉土木事務所は動きだしているが、路盤から本格的に改良した場合の予算額は幾らか。これが千葉市内道路の、傷みの改修が遅れている実態の一旦を示している。見解を問うがどうか。
【財政局長答弁】
 道路法の趣旨を踏まえ、安全の確保や利便性向上などを図っていく必要があると認識しております。また、同時に、コスト縮減等を通じて効率的に維持管理を行うことも重要であると考えております。このような観点から、必要な予算を配分しているところであります。

【野本信正議員】
 千葉全体で道路の傷みが進んでいる実態を調査してみたが、○稲毛区、浜野四街道長沼線の六方町交差点からオートバックスまでの350メートルは、傷みが激しい。私の試算でおよそ2,000万円の予算が必要。○花見川区、三角町33号線の花見川図書館前交差点から、こてはし台中学校入り口まで750メートル、約4,500万円。○中央区、星久喜町64号線郵便局近く150メートル、約3,500万円。○美浜区、新港穴川線千葉運輸支局前後の800メートル、約2億円。○若葉区、モノレール通りの千城台交番から千葉銀行まで900メートル傷みがひどいので路盤まで改良すると3億5000万円必要になる。
 以上の改改良事業を行う場合、各土木事務所の舗装改良事業費の、年間予算幾らに対して幾らで、何パーセントになるのか。
【建設局長答弁】
 市内の道路について、傷みが進んでいることは認識しておりますが、道路の維持にあたっては、損傷状況に応じて早期の部分的補修を行うほか、延長が長いなど事業規模が大きくなる場合には、年度を分けるなど、計画的に改修をしていく必要があると考えております。また、JR都賀駅前の広場の本格的な改修については、舗装の傷み具合や、支持力等を調査した上で、工法を検討することとなりますが、仮に、周辺道路を含む駅前広場全体の舗装を基盤から打ち替えた場合は、約1億円の事業になると想定しております。

【野本信正議員】
 答弁によれば、各土木事務所1年間の舗装改良事業費に対して、○中央・美浜土木事務所は、星久喜町64号線と、新港穴川線の2事業で、37%必要になる。
○花見川稲毛土木事務所は、浜野四街道長沼線の2事業で24%必要。○若葉土木事務所は、モノレール通りの900メートルで167%であり、2年分に近い予算を1路線の一部で使うことになる。このような実態を見れば、舗装改良事業費の大幅増額は、絶対必要であるがどうか。
【建設局長答弁】
 事業費については、工法などにより異なりますが、星久喜町64号線、新穴川線の事業費は合計約2億3,500万円で、中央・美浜土木事務所の平成27年度舗装改良予算約6億4,100万円に対し約37パーセントとなります。浜の四街道長沼線、三角庁3号線の事業費は合計約6,500万円で、花見川・稲毛土木事務所の予算約2億7,500万円に対し約24パーセントとなります。都賀駅大草町線の事業費は約3億5,000万円で、若葉土木事業所の予算約2億900万円に対し約167パーセントとなります。

【野本信正議員】
 土木事務所が頑張っていることは認めるが、道路の傷みが進み、改良必要な場所が増え続けているためやむをえず先送りしている。
○ 傷んだ道路でも今はまだ何とか事故が起きずに済んでいるが限界を越えれば安全が保てなくなる。軽い傷みのうちに改修すれば少ない費用で、安全も確保できるが。○ 予算がなくて改良が遅れると危険は増すし、多額の費用がかかってしまうが。
○ 舗装改良事業費は、H16年度と比べて9億1,400万円減額されている。10年間減らされた決算額合計は、約102億円が原因ではないか。
○ 直近5年間の、予算要求額の合計は約70億円。決定した予算額の合計は60億8,400万円である。予算要求で削られた約9億円の事業は、先送りされているが。道路の維持管理がこんなに遅れていることについて、深刻で異常な事態だと認識しているのか。
【建設局長答弁】
 事業規模が大きくなる場合は、年度を分け、傷みが大きい箇所から、計画的に改修を行っていく必要があり、できる限りの予算確保に努めて参ります。

【野本信正議員】
 このような現状では、「交通網の発達に寄与し、公共の福祉を増進することを究極の目的としている」道路法の目的を達成できていないと思うがどうか。
【建設局長答弁】
 道路法の目的を達成するためにも、一般交通に支障を及ぼすことがないよう、コスト意識を持ちながら、安全。安心な環境を確保するよう維持管理に努めてまいります。

【野本信正議員】
 以上の実態について、急いで改善し予算額を大幅に増額する必要があるがどうか。建設局は道路の専門家として、これ以上放置できない安全を維持するためにはあとどのくらいの事業が必要で、予算増額がどのくらい必要と思っているのか。
【建設局長答弁】
 現在、長期にわたり通行に支障をきたすような、深刻な損傷個所はないものの、道路の傷みが進んでいることは認識しております。道路の維持管理には、多くの費用がかかることから、予算の平準化と維持管理コストの縮減を目的とし、今年度、予防保全的な管理方法を盛り込んだ舗装維持管理計画を策定したところであり、財源が厳しい中ではありますが、少しでも早い改修が行えるよう努めてまいりたいと考えております。

【野本信正議員】
 局長は「限られた財源の中で精査して、コスト縮減を計ることで、できる限り市民生活に支障を来さない」など答弁を繰り返しているが、矛盾を感じないのか。
 市役所のサービスは予算を減らしても、職員の努力で市民サービスを維持している事業はたくさんある。しかし、毎日たくさんの車両が通過して、年々老朽化していく道路の維持管理、舗装改良は、コスト縮減と職員の努力だけで整備はできないが。見解を。そしてこの際、認定道路全体の総点検をして、舗装改良予算の概要を把握することを提案するがどうか。
【建設局長答弁】
 先送りしている事業についても整備手法などの検討が必要なことから、現在、予算額については、算定できませんが、道路法の安全性を維持するためにも、できる限り予算の確保を図って参りたいと考えております。
 コスト縮減と職員の努力だけで整備はできませんが、今後、舗装維持管理計画に基づき計画的に改修を行い、予算の平準化と維持管理コストの縮減を図り、できる限りの予算確保に努めてまいります。認定道路全体の総点検については、管理延長が長いことから困難と考えておりますが、幹線道路については、定期的な点検等により路面の状態を把握することとしております。

【野本信正議員】
 側溝整備について、側溝改良は住宅が古くなれば改良箇所も増えてくる。側溝改良の事業量と事業費は、H16年度13.8km、13億6,900万円である。これに対して、H26年度約4.7km、3億4,300万円である。
 事業量は3分の1、事業費は13億円から3億円と10億円も減らされ4分の1に激減している。これではまともな事業はできないと思うがどうか。
【建設局長答弁】
 側溝改良事業費は減少しておりますが、老朽化等による排水機能が低下している箇所や、蓋つき側溝を変えることにより道路空間の有効活用が図られる箇所など、限られた予算の中で、優先度を勘案し、実施しております。

【野本信正議員】
 側溝改良の必要な箇所が減っているということはない。側溝改良の一般期限50年〜60年を経て尚改修されていない住宅地は、まだ多く存在する。必要な予算を要求すべきでは。
【建設局長答弁】
 側溝改良の実施に当たっては、老朽化の状況などを考慮し、必要な予算を要求して参ります。

【野本信正議員】
 交通安全施設は、10年前13億2,800万円、現在3億7,000万円、4分の1に減額されている。通学路などには、車道に児童生徒が歩くスペースを確保するため白い線が引いてあるが、古くなると白線が薄くなり塗替えが必要になる。
 土木事務所に要望しても距離が長くなると、「来年度予算が付かないと無理」の答え。せめて通学の安全を守る予算ぐらいは確保すべきではないのか。
【建設局長答弁】
 通学路の安全対策については、平成24年度から、学校関係者、公安委員会、道路管理者による合同点検により抽出された白線の引き直しや路肩のカラー化などの対策を速やかに実施できるよう予算を確保し、児童の安全性の確保に努めております。 なお、補修の必要な白線についても、引き続き予算の確保を図って参ります。

【野本信正議員】
 土木事務所の主な事業について指摘してきたが、予算を削り過ぎ、我慢、長持ち、それはぎりぎり必要だが。○ 土木事務所予算が10年前に比べ、約30億円減額。10年間の減額分を合計すると約287億円。○ 舗装改良事業費は、10年間に比べて約9億円減額。10年間の減額分を合計すると約102億円。
 財政健全化は必要だが、削ってはいけない予算を減らすことは許されない。財政危機の下だからこそ、新規事業をおさえて、維持管理費を充実させて既存施設を長持ちさせるのが、財政運営の基本ではないのか。
【財政局長答弁】
 本市の発展に向け必要な投資につきましては、着実に実施していく必要があると考えており、新規事業につきましては、必要性・緊急性の観点から、事業の厳選を図る一方、道路の既存施設につきましては、安全確保、利便性向上の観点から必要な予算を配分してきたとことであり、今後も、適切な維持管理が図れるよう、必要な予算について、確保を図って参ります。

【野本信正議員】
 局長 市民の安全のため、道路の安全、土木事務所の事業に必要な予算が確保できるように、市民の声を聞き、現地調査を行い、データを集め猛勉強をして、建設局を応援する質問している。局長は、技術職のプライドをかけて答弁を。
【建設局長答弁】
 道路管理者として、通行の安全を確保することが第一であると認識しておりますが、道路を常に最良の状態で維持するには、多額の費用が必要となることから、コスト縮減を図るとともに、あらゆる手段を駆使しながら、安全を確保し、市民生活に支障をきたさぬよう、しっかりと取り組んで参ります。

【野本信正議員】
 市長、健全化プランでの予算の抑制は、平均でなく必要な事業には厚くすべきだがどうか。
【財政局長答弁】
 財政健全化を推進しつつ、市民福祉の向上を図るため、効率的に予算を配分することは重要であると考えており、新年度予算編成におきましては、各局の自主性・戦略性に基づき施策の選択と重点化を促進するため、予算要求基準を見直したところであります。こうした取り組みを通じ、事業効果の薄れた事業などにつきましては見直しを行うとともに、必要な分野につきましては、予算を確保して参ります。

2.危険な交差点の改善について
【野本信正議員】

 市内で事故多発など危険で、早期改善が求められる交差点はどこか。
【市民局長答弁】
 千葉県警察本部の公表資料によりますと、平成26年度中の千葉市内での交通事故多発交差点は13ケ所であります。具体的には、中央区で椿森立教交差点、ポートアリーナ前交差点、ハーモニープラザ交差点、末広交差点、君待橋交差点の5か所。
 美浜区で千葉西警察署入口交差点、中瀬交差点、豊砂交差点、打瀬交差点の4か所。稲毛区で園生十字路交差点、穴川十字路交差点の2ヶ所。花見川区で幕張公園交差点、広尾十字路交差点の2ヶ所であります。

【野本信正議員】
 答弁の中には入っていないが、若葉区国道51号と、御成街道の交差点から、4〜50メートルしか離れていない、若松小学校よりの信号機のない交差点は交通量も多く、通学する小中学生にも、利用する車にも危険で、朝夕における交通渋滞の原因になっている。交通量について示されたい。
【市民局長答弁】
 通勤時間帯の朝7時から9時までの交通量は、御成街道が約1,300台、国道51号と平行する市道若松町51号線と52号線は約600台であります。
 また、夕方5時から7時までは、御成街道が約1,200台、市道若松町51号線と52号線は約600台となっています。

【野本信正議員】
 事故が多発する原因は、国道51号の混雑を避けるため、市道若松52、51号線を通り抜ける車両が増えていて、信号がないためトラブルが頻発している。
 事故は、人身事故もあり、物損事故はかなりの数で、事故寸前は日常的である。市は、どのように把握しているのか。また危険な実態を市は調査したことがあるのか。なければ実施を求めるが。
【市民局長答弁】
 平成22年では人身事故が4件、物損事故が17件、平成23年では人身事故が4件、物損事故が10件となっております。
 当該交差点は、若松小学校の通学路に指定されており、事故が発生している状況を受け、平成24年度に、千葉県生活安全課、公安委員会及び道路管理者などによる「共同現地診断」を実施しております。

【野本信正議員】
 私はこの間、交差点を横断する小中学生の保護者や、平和交通を利用して通勤する人及び平和交通のドライバーや、交差点を車で利用する人などから、危険な実態、事故が発生した時の渋滞の実態などを聞いてきたがその内容は。(1)信号のない交差点で若松小や若松中に通学する子供たちが事故に合わないように毎日冷や冷やしている。(2)平和交通バスで通勤しているが、御成台始発から都賀駅まで普段なら20〜25分で到着するのに、交差点で事故やトラブルが発生すると35〜40分もかかる。(3)バスのトライバーは、交差点で事故が発生した時に、家畜市場交差点まで渋滞になったことがある。(4)車で交差点を利用する時何時も危険を感じている。以上のような住民の声に対する市の見解を求めるがどうか。
【市民局長答弁】
 通学する子どもたちの安全確保に対する声については、認識しており、今年度、学校関係者、公安委員会、道路管理者による「通学路合同点検」を実施し、市道若松町51号線と52号線を利用する車に対し、交差点であることを意識づけられるよう、停止線の手前に「とまれ」を強調する路面標示を設置したところです。また、事故などにより渋滞が発生し、バス等の公共交通機関に遅れが生じないようにする事や、交差点を通過するドライバーが危険を感じないようにすることを全て解消することは困難ですが、市民からの声を受け止め、少しでも安全性を高めるため、共同現地診断の結果を基に「交差点のカラー化」をはじめ、「交差点あり注意」などの看板や、カーブミラーを設置しております。

【野本信正議員】
 早期改善を求めるが、有効な改善策について示されたい。
【市民局長答弁】
 国道51号の吉岡十字路付近が混雑していることから、若松51号線と52号線を通り抜け道路として利用する車もあると考えられますので、現在、国土交通省千葉国道事務所で事業中の吉岡十字路交差点改良後の状況を注視して参ります。

【野本信正議員】
 警察と協力して規制することが必要である。信号機の設置は検討しているのか。国道51号から御成街道に進入して、市道若松町交差点を右折して四街道方面に向かう車を規制するために、時間帯で右折禁止をすべきではないのか。
【市民局長答弁】
 当該個所の信号機設置については、国道51号交差点の信号機と近接している等により設置は困難であり、現時点において検討はしていないと聞いております。また、時間帯での右折禁止については、再度、現場の状況を把握した上で、必要であれば、地元の合意を得ながら県警交通規制課と協議して参ります。

【野本信正議員】
 当面の提案として、朝夕の時間帯に警察官による交通整理を求めるがどうか。
【市民局長答弁】
 警察官による交通整理の実施については、道路管理者と協議の上、所轄の警察署に要望して参ります。