吉田まさよし議員の一般質問



2016.3.10

 日本共産党千葉市議団の吉田まさよしです。通告に従い一般質問を行います。

1、稲毛東の納骨堂建設問題について
写真  前回の一般質問、今議会の代表質疑でも取り上げましたが、現在も稲毛東地域では反対運動が続けられています。
 毘沙門堂の所有の2階建ての建物の解体が行われましたが、その後の「寺院」の準備や建設工事そのものも中断されています。
 この建設工事は、寺院と一体の納骨堂を建設しようとするものであり、寺院の中に納骨堂のエレベーター設置も計画されています。建蔽率ギリギリであることや駐車場も確保されていないなど近隣への配慮がされていません。
 また、収蔵納骨数は5,000基されていますが、他県、他市の古くやっているお寺でもここまでの規模もお寺はごく稀ではないでしょうか。千葉市中央区にありますW宗胤寺Wというお寺でも収蔵数90基で計画されています。
 更に、工事前の説明会や協議についても周知がきちんとされず、建物解体にあわせて仮事務所を設置したものの、現場から離れたマンションの1室であることを理由に不誠実な対応があったと聞いています。
 こうした中、稲毛東の地域の皆さんは、ホームページの立ち上げや地域へのはたらきかけを続けてこられました。そのはたらきかけにより、千葉市第19地区町内自治会連絡協議会の「市長への手紙」が提出されることになりました。差出人には、連絡協議会会長をはじめ、協力していただいた各自治会長や地域商店会・飲食店組合のみなさんの連盟で提出をされたと伺っています。
 地域みなさんの反対運動から稲毛区の住民や稲毛区外の方々にも共感が広がっています。このことを踏まえ質問をします。
 1つ、幕張新都市では、葬儀場、納骨堂などの建設を制限しようとしています。制限しようとする理由をお示しください。また、稲毛駅は「重要拠点地域」と定めるとしていますが、今後「重要拠点地域」において、葬儀場や納骨堂などを制限する考えはありますか。
 2つ、葬儀場の建設では、利用者のための駐車場を整備しているところが多くあります。本納骨堂は駐車場なしで交通機関を利用してもらうという計画になっています。敷地いっぱいに建物を建てるのも関わらず、駐車場すら整備しないのは、近隣周辺住民への配慮に欠けていると思うが、どう考えますか。
 3つ、計画では収蔵数5,000基とされています。しかし、私が調べた限りでは、他県市の歴史のあるお寺でも収蔵数5,000基も持っているお寺は少数しかありませんでした。本納骨堂で収蔵数5,000基必要だという根拠を住民のみなさんに明らかにさせるべきではないのか。
 4つ、説明会や協議の周知がきちんとされておらず、協議を受けるための努力が見られません。どのように指導しているのかお示しください。
 5つ、現在、稲毛東の地域から稲毛区、稲毛区外に共感が広がっていること「市長への手紙」を踏まえて、今後どのように対応していくのか。

2、特別養護老人ホームについて
 超高齢社会を迎え、介護施設の整備は緊急の課題になっています。千葉市の第6期計画でも特別養護老人ホームの増設が位置付けら、昨年、稲毛区や花見川区などに特別養護老人ホームが整備されています。しかし、年々増える希望者の需要にこたえきれていないのが現状です。
 現在では、利用料の負担が厳しいという世帯が多くなっています。政府の統計でも65歳以上の男性で3割、女性で8割の方が収入200万円未満とされ、生活するのがやっとという世帯が増えている結果も出ています。また、平成26年3月に千葉市が取りまとめた「高齢者福祉と介護保険に関する調査報告書」でも、施設入所で毎月支払える金額が10万円未満44%、10万円〜12万円未満19%という結果にも表れています。しかし、特別養護老人ホームのユニット型個室でも月々約15万円と高額であり、通常の有料老人ホームではさらに費用の負担が重くなります。特別養護老人ホームの利用料について、地域の方から「高くてとても入れない」などの声が多数寄せられています。
 こうした中、2月16日の国有財産関東地方審議会において、轟町5丁目の機動隊跡地を千葉市の要望に基づき、特別養護老人ホームの活用が決定しました。
 この用地確保は、地元住民が立ち上げた「轟町5丁目の機動隊跡地に特養など福祉施設をつくる会」の署名運動、安喰前市議と共に市や関東財務局への交渉などが大きな力になったと考えています。活用が決定したことは、地元のみなさんも大変喜ばれています。それと合わせて「費用負担が少なくて入れる特養を整備してほしい」と要望も寄せられています。
 横浜市では、低所得者の方に市独自で利用料を減免する制度をつくり対応されています。今後、整備される特別養護老人ホームは極力負担の少ない施設にすることが求められています。そこで伺います。
 1つ、千葉市の特別養護老人ホームの待機者数は現在何名か。過去の待機者数と今後の推移についてお示しください。
 2つ、高齢者の生活実態や収入状況について、千葉市はどのように調査や聞き取りをしているのか。また、今後の実施計画についてもお答ください。
 3つ、千葉市介護保険事業計画では、特別養護老人ホームの整備目標が決められていますが、目標値と整備状況についてお示しください。また、今後の計画についてもお示しください。
 4つ、2月16日の国有財産関東地方審議会で、轟町5丁目の機動隊跡地を千葉市の要望に基づき、特別養護老人ホームとしての活用が決定しました。現在の計画についてお答えください。
 5つ、今後、特別養護老人ホームを整備していくためには用地の確保が必要だと考えますが、現在の用地確保状況はどうなっていますか。国有地・県有地・市有地など計画的に確保していくことを提案しますが、どうですか。
 6つ、介護人材の不足は大きな課題だと思います。介護人材を確保するために市ではどのような取り組みをしていますか。また、市内事業所の人材不足や職場環境の調査など取り組まれていますか。
 7つ、所得の低い方は、特別養護老人ホーム入れず低額宿泊所など貧困ビジネスを利用しているのではありませんか。千葉市の状況についてお答えください。また、どの程度の方々が利用しているのか。このままでよいと考えているのか。お答えください。
 8つ、特別養護要人ホーム入所に対する補助制度を横浜市が市独自に実施しています。横浜市以外で独自に実施している自治体はありますか。また、市独自の補助制度の導入を提案しますが、どうですか。

3、UR団地について
 千葉市内のUR団地は、1960年代後半から70年代にかけて建設されています。賃貸住宅を中心としながら、分譲分も含めて街づくりに寄与し、街の形成、人口増による活力と税収増など千葉市発展に大きく貢献してきました。団地の建設から50年以上を経た現在、建物の老朽化と人口減少、多くの居住者の超高齢化により様々な対策が望まれています。
 千葉市はH23年、URと「包括的な連携協定によるまちづくりの推進に関する協定書」を締結し、URに対して総合政策局が窓口になって、URと庁内関係課との調整機能を果たして行くことになっていると聞いています。
 また、URでは「UR団地における地域医療福祉拠点化の取組について」の計画を策定しています。UR団地の再編等に併せて、医療福祉施設等の誘致を推進し、団地周辺の地域も含めた医療福祉拠点化の形成を図るということで、平成32年度までに100団地程度での拠点形成を目標にしています。千葉市ではすでに幸町団地、花見川団地が計画団地に指定され、昨年12月、新たに「千草台団地」が加わりました。現在、地域によって取り組み方は様々ではありますが、UR、団地自治会、市などで話し合いが行われています。しかし、そもそものUR団地の抱える問題や地域によっての条件の違いなど課題が多いのが実態です。
 高州第1団地では、高齢者の方々の相談を受け付ける「相談窓口」を設置して相談にのっています。住民の方も多く利用されていると聞いています。その一方で、旧園生団地、現在のURグリーンプラザ園生のように建替えが行われたものの、その後の家賃が高額になって低所得者の方々が入れないように状況になっています。
 団地に住んでいる方に話を聞きますと、「住み続けられるようにしてほしい」と多くの方から要望を聞くことができました。このことを踏まえて質問します。
 1つ、市内のUR団地の全体戸数、主な団地ごとの人口と高齢化率についてお答えください。
 2つ、URで取り組んでいる「福祉拠点化」の計画の進捗状況・取組み状況についてお答えください。
 3つ、老朽化も課題になっていますが、UR団地の老朽化対策についてどうなっていますか。
 4つ、高州第一団地の「」は非常に良い取り組みだと思っています。団地の空き店舗などを活用して花見川や千草台に設置することを提案しますが、どうですか。
 5つ、団地の方から「家賃を上げないでほしい」「高優賃の住居の増設」「バリアフリー化を進めてほしい」と要望が寄せられています。家賃の維持、高優賃など減免制度の導入と住居のバリアフリー化やエレベーターの設置を求める声をどのように受けとめますか。お答えください。

<2回目>

1、稲毛東の納骨堂建設問題について
 千葉市中央区にあるW宗胤寺Wです。この計画表示では納骨堂の収蔵数はW90基Wと示されています。稲毛東の納骨堂はW5,000基Wと非常多いことが分かります。また、私が調べた限りでは、千葉市の墓地条例の改正後、建設予定の納骨堂でもここまで多いものはありませんでした。
 先ほども紹介しましたが、毘沙門堂所有の2階建ての建物が解体され、その後、仮囲いの中に仮本堂が設置されました。外から全くわからない状況になってしまったため、反対住民の方々が酷い実態を示すため、仮本堂の看板が掲げられていました。
 1つ、「納骨堂の利用形態に見合った規模の駐車場を確保するよう」とのことでしたが、見合った規模とは何か。また、この計画の土地は利用者の多い駐車場であった。このことを考えれば、駐車場なしということは地元の理解を得られないと考えますが、どうとらえていますか。
 2つ、「住民からの質問や意見に対し真摯かつ誠実に対応するよう引き続き指導する」とのことでしたが、地域住民からの質問や意見について真摯かつ誠実に対応されていないと聞いています。市としてどのような指導をしてきたのか。今後、対応していくのか。お答えください。
 3つ、「事前協議書が提出された際には、条例要綱に基づき必要な指導を行い、厳正かつ厳格に審査してまいります」と答弁ありましたが、具体的に何をどのように調査していくのかお答えください。

2、特別養護老人ホームについて
 先ほどの答弁より、千葉市の待機者数は1,777人で過去の推移からも2,000人前後で推移していること。千葉市の施設整備の計画が待機者解消まで追いついていないことも明らかになりました。また、土地の確保についてもされていないことが明らかになりました。このことを踏まえて質問します。
 1つ、計画通り整備されているのにも関わらず、待機者数が2,000人前後。今後の整備計画を見直す必要があると考えますが、どう考えますか。また、整備を進める上での課題は何か。お答えください。
 2つ、轟町の機動隊跡地に特別養護老人ホームが整備されるまでスケジュールについてお示しください。
 3つ、特別養護老人ホームの整備に際して、費用負担が少なく入れるWプライバシーに配慮した多床室Wも整備されていると聞いています。実施している特別養護老人ホームを把握していますか。千葉市としても今後の計画を含めて検討するべきではないか。
 4つ、特別養護老人ホームを希望する方がW費用Wが問題で入れないことは問題だと考えます。整備する施設はユニット型が望ましいですが、費用負担を考えると多床室を希望する方も少なくありません。今後整備する轟町の機動隊跡地の施設はユニット型と多床室の併設を提案します。どう考えますか。

3、UR団地について
 花見川団地自治会の方から聞いた話では、UR全体の世帯収入では100万円未満から200万円が3割という調査結果があるとのこと。
 家賃やエレベーターの設置なども提案しましたが、これ以外にも階段の上り下りが困難、買い物や外出するのが大変など切実な要望を聞いています。
 あやめ台団地では、現在、地元のスーパーがしまってしまい、買い物できない状態になっています。新たな店舗が3月末にオープンする予定ですが、それまで、自治会の努力でお昼の時間帯にお弁当やパンなどは買えるようになっていますが、それ以外のものを買うためには、遠出をしなければなりません。
 1つ、階段の上り下りが困難、買い物や外出するのが大変など切実な要望が出されています。URと協議をするとともに、市としても対策を検討すべきと思いますが、どう考えますか。
 2つ、地元のスーパーなどが閉店してしまうと買い物するためには遠出をしなければならない団地もあると思います。団地内のスーパーなどへの支援や閉店時などの対策が必要だと考えますが、どう考えますか。
 3つ、UR団地には年金生活者の方など所得の低い方が少なくないと思います。URではW高優賃Wなど減免制度を実施し、住民の皆さんが安心して住み続けられるよう対策を講じています。減免制度の拡充を働きかけるとともに市としても支援することを提案します。お答えください。

<3回目>

稲毛東の納骨堂建設問題について
 千葉市が質問や意見に丁寧に応えるよう指導していること、審査に際してはどのようにしていくのか。示されましたので、今後も丁寧な対応されるようまず求めておきます。しかし、事業者側は出されている質問や意見に答えていない実態があります。
 千葉市としても粘り強く指導するよう重ねて求めておきます。

特別養護老人ホームについて
 計画の見直しや介護職員への待遇改善、入所者への補助について考えていないという答弁でありました。市として市民の所得状況や介護の職場の実態調査など不足しているのにもかかわらず、計画の見直しや対策も講じない、検討もしないというのは、あまりにもひどいのではありませんか。
 現在国会では、介護職員の賃上げ法案が野党の共闘で審議されています。審議の中では、介護の職場は非常に厳しい実態が多く示されています。こうしたことを踏まえてきちんとした調査や聞き取りを行い、対策を検討するよう求めておきます。
 また、今後整備していく特別養護老人ホームについては、利用者の尊厳、プライバシーを守るためにもユニット型個室を整備すること。合わせて、費用負担への補助や引き下げを国に対して、または市独自で実施するべきと考えます。
 しかしながら、整備した特別養護老人ホームを費用負担が問題で利用できない事態は避けなければなりません。プライバシーに配慮した多床室の併設を希望する市民の声に応え整備を検討するよう求めておきます。

UR団地について
 市民の要望は、実施に向けてURへはたらきかけしていくという答弁でありました。住民の聞き取りを含めて取り組むよう、対策講じるよう求めておきます。
 しかし、最後の答弁で「地域包括ケア構築の観点から地域の実情を把握し、どのような支援ができるのかを検討してまいりたいと考えています」と答えられましたが、UR団地の問題は介護の問題だけではありません。また、きちんとしたフォロー体制を作り、対応していかなければならないものだと考えます。
 階段の上り下りでは、1階の方でも時間をかけて上り下りしている方がいることや2階の方でさえ、ヘルパーさんに協力してもらっても30分かけてやっと上る、下りるができるという実態が出てきています。上り下りでは1時間以上かかるなど早急に対策を講じなければならないのではないでしょうか。
 また、地域の商店街どう再生していくのか。地域の賑わいをどうつくっていくのか。課題は多岐にわたっています。こうした問題に対して、千葉市がW提案Wをもって働きかけすることが必要だと考えます。
 千葉市として住民の皆さんの要望に応える対策を講じていくよう求めます。