自動回転ドアの安全対策を求める要望書
去る3月26日に発生した六本木ヒルズでの大型自動回転ドアによる幼児死亡事故は、全国に大きな衝撃を与えています。この回転ドアでは、昨年4月のオープンから同死亡事故が起きるまでに32件の事故が発生。10件は救急搬送されています。
事故の多発にも関わらず、抜本的な対策が講じられなかったことは、「効率化が最優先され、安全性が軽視されたのではないか」との指摘があります。安全基準を定めていない国の責任も重大です。千葉市内には4ヶ所の建物(山王病院医療センター、イトーヨーカ堂幕張店、ワールドビジネスガーデン、住友ケミカルビル)に自動回転ドアが設置されていると言われており、「ワールドビジネスガーデン」では、2000年から2002年にかけて少なくとも4件、幼児が手や腕を挟まれる事故が発生しています。
自動回転ドアは、とくに幼児や高齢者、障害のある人にとっては、通行が難しく危険です。抜本的な対策を講じなければ、事故の再発を防止することはできません。また、多くの施設では、危険性の指摘に困惑しており、早急の対応が求められています。
よって、日本共産党市議団は、市民の安全確保のために、以下の内容を早急に実施するよう要望します。
- 市内の自動回転ドアの設置者に対して、自動回転ドアの総点検と使用中止を含めた緊急の安全対策を行なうよう求めること
- 国に対して、国が自らの責任を明確にし、事故原因の究明と法整備に早急に取り組むよう要望すること
- 利潤と効率化が最優先され、安全性が軽視されることのないように、高層ビルや公共施設などの利用の安全対策を改めて見直すこと
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