○ 「中国製ギョーザ薬物中毒事件」への対応と輸入食品の安全対策について要望書提出(2/4)
写真  日本共産党千葉市議団は2月4日、鶴岡市長に「中国製ギョーザ薬物中毒事件」への対応と輸入食品の安全対策についての要望書を提出しました。
 党市議団は、市民から寄せられている「あらゆるものが輸入食品で、なにを食べたらいいのか不安だ」「問題発生から市民が知るまで時間が経ち過ぎる」「食べ物だけに正確な情報がほしい」などの不安や要望を伝え、千葉市としての責任ある対応を求めました。対応した藤代副市長は、「大変ご迷惑をおかけしています」「市としてやれることは、しっかりやるよう指示しています」「要望の内容については、検討のうえ対応したいと思います」と答えました。
 提出した要望書は、以下のとおりです。


2008年2月4日

千葉市長 鶴岡啓一 様

日本共産党千葉市議会議員団

「中国製ギョーザ薬物中毒事件」への対応と
輸入食品の安全対策についての要望書

 1月30日に発覚した中国製冷凍ギョーザによる薬物中毒事件は、被害が全国に広がっており、国民の食の安全に対し大きな衝撃を与えています。
 「薬物中毒事件」が最初に発覚したのは千葉市で、その対策の遅れが指摘されているところです。
 千葉市は、今回の「薬物中毒事件」の事実経過や市としての対応、安全な食品の提供など正確な情報を、いち早く市民に説明することが求められています。
 千葉市の発表やマスコミ報道などから整理すると、(1)昨年12月28日には、中国製ギョーザを食べた稲毛区の女性が下痢などの症状を訴え、市立青葉病院の診察を受けて「食中毒の疑い」と診断されたが、病院から保健所に届出はされなかった。
 (2)ギョーザを販売した「ちばコープ」は、稲毛区の女性からの苦情を受けて、12月29日に保健所へ連絡したが通じずメールで報告。保健所がメールを開いたのは1月4日だった。(3)1月4日、被害女性がギョーザの残りを保健所に持ち込み、検査を依頼したが断わられた。しかし、警察の検査で農薬の「メタミドホス」が検出された。
 (4)保健行政を監督する生活衛生課には保健所からの報告はなく、1月30日の厚生労働省からの連絡によって、稲毛区での被害を初めて知ることになる。
 これらのことから、食品の安全監視と食中毒への的確・迅速な対応が求められる千葉市保健行政の弱点が明らかになりました。輸入食品の増加や食品偽装が社会問題化しながら、千葉市の食品衛生監視員は、平成12年の36名から現在は31名にと年々減少してきているのです。
 また、重大な事態であるにもかかわらず、事件発生後今日まで、行政から市民や議会への報告がされていないなど、対応の遅れや不手際は大きな問題です。
 日本共産党千葉市議団は、市民の食の安全・安心を確保し、「食中毒事件」への的確な対応を図るよう、以下について緊急に実施するよう要望します。


  1. 市民と議会に対し、事件発生後の事実経過について責任ある説明を行うこと。

  2. 被害者と市民に率直に謝罪するとともに、被害を受けた方への誠意ある対応を行うこと。

  3. 行政の対応が遅れた責任を明確にし、原因の究明をはかること。

  4. 食中毒への対応は、保健所・両市民病院・生活衛生課など各関係セクションが緊張感を持ち、責任ある取り組みを行なうこと。

  5. 輸入食品検査体制の抜本的強化を政府に求めるとともに、食品衛生監視員を増やすなど千葉市の食品安全監視体制を再確立すること。

  6. 市民の食の安全を確保するため、「千葉市食の安全条例」を制定すること。

以 上