力をあわせて、６月議会にのぞみます

　第２回定例会(６月議会)は２４日、市長提出の補正予算など２１議案を可決し、閉会しました。
　日本共産党市議団は、各議案について議案質疑や委員会審議の中で、市民のくらしや営業、街づくりへの影響などを検証しながら、そのうちの３議案に対しては、以下の理由から反対を表明しました。
　「千葉市旅館業法施行条例の一部改正案」は、旅館業法の許可を得ずに営業する、いわゆる「民泊」に対し、規制を緩和し適法化しようとするもので、宿泊者の安全性確保や近隣住民とのトラブル対処策などは不明確であり、旅行者の安全や良好な地域環境を守る保障がありません。現状はネットによる予約が増大しており、実態把握が困難で、無許可業者の増大が懸念されています。党市議団は、衛生管理、防災対策、犯罪防止などへの不安がある中で、基準緩和ではなく、宿泊施設の質の向上と近隣住民や旅行者との相互理解がすすむ対応が必要だとして反対しました。
　「千葉市ビジネス支援センター設置管理条例の一部改正案」は、ビジネス支援センター開設当時の創業者へのハード支援、今ではソフト支援主体に移行し、個室が不要なケースが増えたため、富士見分館を廃止し、本館施設の使用形態を変更するものです。党市議団は、地域経済の発展へ創業者や市内中小企業を支援する施設であり、ニーズに合わないからと安易な廃止ではなく、当初の設置目的を重視し、市内の中小企業と市民が使用する施設として維持するよう求め反対しました。
　「千葉市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正案」は、「幕張新都心若葉住宅地区計画」の変更による改正だが、「若葉住宅地区計画」は、面積約21.5ヘクタール、総供給戸数4,515戸、事業期間15年、総事業費1,860億円、46階建４棟、37階建３棟、約150メートルの超高層マンションが林立することになる計画です。党市議団は、民間事業者による大型開発事業であり、周辺地域との調和や学校の配置など、市としても地域住民への説明責任や市民参加による街づくりを求めるなど、拙速な計画推進は避け慎重な対応が必要だとして反対しました。
　今議会には、市民と市民団体からの請願２件、「小学校の老朽校舎改修、トイレ改善とともにすべての教室にエアコンの設置計画を立てることを求める請願」「就学援助制度拡充を求める請願」と、陳情２件「公民館への指定管理者制度の導入について(素案)に関する陳情」「幕張２丁目メガソーラー発電所設置に関する住環境保護を求める陳情」が提出され、教育未来常任委員会(３件)、環境経済常任委員会(１件)で審議されました。党議員団は、それぞれの願意は切実で緊急性があり採択すべきだと主張しましたが、「奨学金制度」の請願と「メガソーラー発電所」の陳情は不採択、「エアコン設置」の請願と「公民館の指定管理制度」への陳情は継続審査となりました。
　党市議団は、今議会に「千葉市都市景観条例の一部を改正する条例案」を提出しました。市内にも増加傾向のメガソーラーパネル設置について、住環境や景観に悪影響の懸念があり、市への届出や周辺住民への説明を求めるなど、トラブルや環境破壊の未然防止のための条例提案でしたが、「効果には疑問」「国の法整備に期待すべきだ」などと住民の願いに背いて、日本共産党以外の全会派が反対し否決されました。
　党市議団は、市民要望に基づき６名が一般質問を行いました。今後も議論が必要な公立保育所の民営化問題、公民館の民営化や有料化問題、防災の強化、子どもの貧困、指定･一般廃棄物問題などで当局を質しました。